13日阪神甲子園球場で阪神－広島21回戦が行われ、相手先発前田を打ち崩せずに完封負け。和田豊監督(53)は｢今日は 2点目を何とか防がないといけないところだった。守る方も攻撃も、やるべきことができていなかった｣と渋い表情だった。2007年以来、 8年ぶりにシーズンの広島戦負け越しが決まった。和田豊監督(53)は渋い表情だった。試合後の敗者の列－。高代延博作戦兼内野守備走塁コーチ(61)があきれ顔で放ったひと言が、すべてを表わしていた。中西清起投手コーチ(53)は、高宮の体が投球後に 3塁側に流れたことに｢そういう問題ではない！｣と吐き捨てた。広島とは残り15試合のうち 4試合を残す。好投手がぶつけられることは必至で、前田も最大 2試合、先発してくる可能性がある。エース級に勝てなければ、優勝はない。頼みのＭ砲の沈黙とともに、虎の行く先には、高いハードルが待ち受けている。
今成亮太内野手(27)は 3打席全出塁と気を吐いた。
頼みのコンビが、そろって 4打数無安打と沈黙した。 1番の鳥谷敬内野手(34)は 8月14日のヤクルト戦から続いていた連続出塁が23試合で止まった。 4番の福留孝介外野手(38)も 8月28日のヤクルト戦から続いていた連続安打が12試合でストップ。
阪神は岩崎優投手(24)が先発し、 6回途中、 1本塁打を含む 5安打 2失点で降板した。中西コーチからも『先制点を与えるなよ』『粘れよ』という言葉をかけてもらってマウンドに上がったので、このような結果になってしまい悔しいです｣とふがいない結果に残念がった。
守護神・呉昇桓(オ・スンファン)投手(33)が 2点ビハインドの 9回にマウンドに上がり、 2年連続60試合登板を果たした。球団では藤川球児(2005～08年)、久保田智之(2007、08年)以来、外国人では初となった。記事をまとめてみました。
＜阪神 0－ 3広島＞21回戦◇13日◇阪神甲子園球場
阪神は連日エルドレッドに先制されるなど、広島投手陣の前に 3安打と覇気なく引き分けを挟んで 3連敗し、 0.5差で再び首位陥落。巨人はＤｅＮＡに快勝し 3連勝。勝率で勝る 2位阪神を捉え、ゲームなしの 3位につけた。これで首位ヤクルトから 4位広島まで 3ゲーム差の混戦となっている。
ベンチで指示を出す和田豊監督＝阪神甲子園球場
阪神が攻守で精彩を欠いて 2位に転落した。
1点ビハインドの 6回二死 1、 3塁。 1塁走者エルドレッドが 2盗を試みると、捕手の鶴岡が低く送球。これを投手の高宮が反応できず、カバーに入った鳥谷が捕るだけだった。その間に 3塁走者の菊池が生還。痛恨の 2点目を失った。本来なら｢ピッチャーカット｣で、失点を防ぐはずだったが、守備にほころびが出た。
この日は相手先発前田を打ち崩せずに完封負け。和田豊監督は｢今日は 2点目を何とか防がないといけないところだった。守る方も攻撃も、やるべきことができていなかった｣と渋い表情だった。2007年以来、 8年ぶりにシーズンの広島戦負け越しが決まった。
広島に今季 3度目…。お粗末なプレーに和田豊監督はこの表情＝阪神甲子園球場
ホントーに勘弁してよ…。阪神は広島に今季 3度目の“本盗”を許す失態。 0－ 3で完敗し、 1分けを挟む 3連敗で再び首位から陥落した。同じ打者にも毎度のように打たれ、対カープ 8年ぶりのシーズン負け越しも決定。これだけ学習能力が低ければ、10年ぶりの優勝なんて遠のくばかりだ。
試合後の敗者の列－。高代延博作戦兼内野守備走塁コーチがあきれ顔で放ったひと言が、すべてを表わしていた。
｢見たらわかるやろ。レベル低すぎるわ｣
まさに、その通りだ。またかよ－。日曜日の甲子園。満員のファンは誰もがそう思ったはず。お粗末なプレーは、 0－ 1の 6回の守備だ。
えっ…投手がカットするんじゃないの…！？ 広島・菊池(右)の生還を許し、顔をしかめる鶴岡一成捕手＝阪神甲子園球場
二死 1、 3塁。打者・堂林のカウント 2－ 2から、 1走・エルドレッドがスタートを切った。捕手・鶴岡の送球が 2塁に到達する間に 3走・菊池が悠々とホームへ。鶴岡は地団駄を踏み、投手の高宮は呆然…。相手へ、ただで 1点をあげただけのプレーだった。
｢きょうは 2点目を何とか防がないといけなかった。マエケン(前田)の調子からいったら｣
和田監督の表情も曇った。相手はエース。 1点勝負と、この回は先発の岩崎から二神、高宮と細かくつないでいた。しかも広島には 5月10日の甲子園でも、同じ状況で 2塁に送球し、重盗を許していた。｢明らかにやってくる場面｣。堂林を迎える前に中西投手コーチがマウンドへ。送球を投手がカットするサインを確認したが…。高宮は捕球せず、白球は 2塁ベースカバーに走った鳥谷のグラブにおさまった。
｢体勢が崩れたし、反応も遅れた。僕のミスです。(サインは)頭にあったけど捕れなかった｣と猛省の左腕。中西投手コーチは、高宮の体が投球後に 3塁側に流れたことに｢そういう問題ではない！｣と吐き捨てた。
6回、マウンドに来た中西清起コーチに一息入れられる高宮和也投手＝阪神甲子園球場
広島にはやられ放題だ。 2日の甲子園でも、二死 1、 3塁で岩田の 1塁けん制の間に、 3走・新井に本盗を許した。今回はエルドレッドが盗塁死したため本盗にはならなかったが、実質今季 3度目。いずれも 1点を争う展開で、黒星に直結した。本来 1年に 1度あるかないかのプレーを 3度もされては、情けないとしか言いようがない。
学習能力の低さは、それだけではない。岩崎が 2回にエルドレッドに 2試合連続弾を浴びたが、｢ 1人にやられている。この３連戦だけでなく、ここのところ同じやられ方をしている｣と指揮官。 8月以降、鯉の助っ人がスタメン出場した 6試合で 1分け 5敗。19打数 7安打( 0.368)、 5本塁打、 9打点は、打たれ過ぎだ。
これだけ同じ失敗を繰り返しては、広島戦 8年ぶりのシーズン負け越しも必然だ。引き分けを挟んで 3連敗で、貯金｢４｣。ヤクルトが引き分け、再び 0.5ゲーム差で 2位に転落した。 3位巨人とゲーム差なし、 4位広島とも 2.5差…。残り15試合。隙を見せ続けているようでは、10年ぶりＶはおろか、Ａクラスさえ危うくなる。
4回、見逃し三振に倒れ、“お手上げ”ポーズのマット・マートン外野手。ファンが見たいのはそんな姿じゃない＝阪神甲子園球場
ほころびを見せた守備だけでなく、打線も寂しかった。笛吹けど、踊らず…。 0－ 1で迎えた 5回二死 1、 2塁、和田監督は捕手の藤井に早々に代打・坂を送る勝負手を打ったが、あえなく中飛。鯉のエース前田撃ちに 3度、失敗した。
｢守る方も攻撃の方もやるべきことができなかったな｣
7回を 2安打、無得点に封じられた。今季初の中 4日で挑んできた右腕のストライク先行の投球に対し、早めに仕掛けたが、為す術なかった。
1点を追う 3回無死 1塁ではバントからエンドランに切り替えたが、藤井は最悪の投ゴロ併殺。 5回の攻撃前には 9日の巨人戦に続き、円陣で指揮官自らナインの尻を叩くなど精力的に動いたが、終わってみればリーグワーストの15度目の完封負けだ。
これで、今季のマエケンとのマッチアップは 3試合で 0勝 3敗。しかも、計22イニングで 1点しか奪えていない。特に深刻なのは、 3番に座るマートンだ。
5回、藤井彰人捕手に代えて坂克彦内野手(手前)を送った和田監督だが…＝阪神甲子園球場
｢(ストライク)ゾーンすれすれのところを投げ続けてきた。いい仕事をされた｣
対戦成績は 8打数無安打。何より、内容が散々だ。 1打席目に外角直球に反応できず、見逃し三振すると、 2打席目も追い込まれてから外角150キロにバットが出てこない。柿木園球審のストライクコールに不敵な笑みを浮かべ、お手上げポーズをとる有様だった。
｢ 1打席目は手が出なかった。ストライクだと思う。 2打席目に関しては言う必要はない。みなさん、おわかりいただいていると思います｣
傍目にもストライクに映るボールすら、“含み”を持たせてしまう状況。前日12日には、 3三振を喫し、ストライク判定にイライラをぶちまけていた。この日の試合後は｢昨日のことは切り替えていた｣と強調。しかし、打席の様子はその言葉とは裏腹だった。 4試合連続ノーヒットで、18打席も快音なし。課題の精神面から不振にあえいでいる。
広島とは残り15試合のうち 4試合を残す。好投手がぶつけられることは必至で、前田も最大 2試合、先発してくる可能性がある。エース級に勝てなければ、優勝はない。頼みのＭ砲の沈黙とともに、虎の行く先には、高いハードルが待ち受けている。
今季阪神の完封負けは 9月11日の広島戦(甲子園)以来で、リーグワーストの15度目。内訳はヤクルトに 1度、巨人に 4度、広島に 5度、中日に 3度、交流戦で 2度。ＤｅＮＡには 1度もない。
昨季は12度で内訳はヤクルト 1度、巨人 2度、広島 1度、中日 4度、ＤｅＮＡに 1度、交流戦 3度。球団ワースト記録は1963年の24度。
5回、安打を放った今成亮太内野手＝阪神甲子園球場
今成亮太内野手は 3打席全出塁と気を吐いた。 3回先頭で前田からチーム初出塁となる四球。 5回二死 1塁では左前打。 8回一死でもヒースから四球を選んだが、いずれも得点には結びつかなかった。｢(前田について)チャンスボールが少なかった。だから追い込まれたらファウルで粘って(塁に)出ようと思った｣と笑顔なく振り返った。
6回、ショートゴロに倒れた鳥谷敬内野手＝阪神甲子園球場
頼みのコンビが、そろって 4打数無安打と沈黙した。 1番の鳥谷敬内野手は 1打席目に前田の初球をとらえたが、フェンスまであと一歩の中飛。 8月14日のヤクルト戦から続いていた連続出塁が23試合で止まった。 4番の福留孝介外野手も 8月28日のヤクルト戦から続いていた連続安打が12試合でストップ。 3点ビハインドの 9回二死 2塁では大瀬良から左翼へ大きな当たりを放ったが、赤松に好捕されてゲームセットとなった。
6回途中で降板する阪神先発・岩崎優投手＝阪神甲子園球場
阪神は岩崎優投手(24)が先発し、 6回途中、 1本塁打を含む 5安打 2失点で降板した。チムは広島先発の前田の前に 2安打と打てず。完封負けを喫し、対広島に 7勝12敗 2分で2007年以来の負け越しが決まった。岩崎は 8敗目( 3勝)で、チームも 1分を挟んで 3連敗となった。
3人で 1回を締めた岩崎は 2回、先頭のエルドレッドに高めに入った変化球を右中間スタンドへ先制となる16号ソロを浴びた。 3回には先頭の石原に左中間へ 2塁打も、続く前田の 2ゴロを大和が三塁へ好送球。 2走・石原をアウトにし追加点を許さなかった。
6回、菊池に右翼線へ 2塁打を打たれ、無死 2塁。新井を捕飛で抑えたところで、降板となった。代わってマウンドに上がった二神がエルドレッドに四球を与える。一死 1、 2塁で 3番手の高宮が、松山を右飛に抑えるも、続く堂林の打席のときに重盗。 2塁へ送球の間に 3走が生還し、追加点を奪われた。
うなだれながらベンチに下がった左腕は｢調子自体はよかったですし、ある程度は自分のボールは投げられたと思う｣と納得も、 2回の被弾で先制点を許してしまったことに｢ただ、今日に関しては 1点勝負になることは試合前から分かっていましたし、中西コーチからも『先制点を与えるなよ』『粘れよ』という言葉をかけてもらってマウンドに上がったので、このような結果になってしまい悔しいです｣とふがいない結果に残念がった。
9回、 2点ビハインドでマウンドに上がった呉昇桓投手＝阪神甲子園球場
守護神・呉昇桓投手が 2点ビハインドの 9回にマウンドに上がり、 2年連続60試合登板を果たした。球団では藤川球児(2005～08年)、久保田智之(2007、08年)以来、外国人では初となったが 5試合ぶりの失点。二死から野間に左前打を許すと、暴投で 2進後、堂林に左前適時打を浴びた。残り15試合、これからは劣勢ムードでの出番も増えてくる。
岩崎では、甘いな…と思っていたが、その通りの試合になってしまった。言う事は無い…。というか、何も言えない試合だった。ここのところ、苦しい試合ばかりしているが、全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって前進だ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2015年 公式戦 日程と結果( 9月)
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