福原忍投手(39)が13日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で自主トレーニングを公開した。今年12月に不惑を迎えるシーズンを前に、衰え知らずの様子で元気いっぱい。昨季まで 2年連続でホールド王のタイトルを獲得。今季もセットアッパーはもちろんのこと、新加入のマルコス・マテオ投手(31)の状態次第ではクローザーの可能性もある。新たな目標は、門田博光(南海)、村田兆治(ロッテ)、大野豊(広島)、タフィ・ローズ(オリックス)の 4人しか達成していない、40歳シーズン以上でのタイトル獲得だ。持ち場が変わっても史上 5人目の快挙が“不惑の男”のモチベーションになることに変わりはない。
藤浪晋太郎投手(21)が13日、鳴尾浜で自主トレを行った。今オフのノースロー調整の原因だった右肩の炎症も癒え、 2月の沖縄・宜野座キャンプ中の実戦登板について｢どんどん実戦で投げたい｣と意欲を見せた。例年どおりどころか、それ以上の“熱投調整”となる可能性もある。南国で早々にマウンドに立ち、チームを牽引(けんいん)する。震えるほど冷たい雨がパラついた鳴尾浜で、力強い一筋の軌道が伸びた。右肩の炎症で、昨季終了後から昨年末までノースロー調整を強いられていたが、この日も約40メートルのキャッチボールを行い、ブルペン捕手を相手に力のこもったボールを投じた。藤浪の逆算では例年のように、 2月からもう試合で投げられるという。冬の間にジッと耐え、たくわえた力を解き放つ。球春の到来とともに、藤浪は一気にスイッチを入れる。
阪神・川藤幸三ＯＢ会長(66)が13日、大阪市内のホテルで行われた甲子園歴史館の理事会・定例報告会に出席。先輩に言動で挑戦状をたたきつける姿がみられない若虎たちを嘆き、一喝した。39歳の福原、38歳の鶴岡、福留らが息長く活躍しているのも事実。しかし、ベテラン陣への突き上げが物足りない。昨秋のキャンプでは22歳の江越、24歳の陽川ら候補たちが確かに兆しはみせたが、まだ遠慮が垣間見える。新政権誕生と同時に、長年の課題であった世代交代も求められている。記事をまとめてみました。
自主トレを公開し笑顔でインタビューに答える福原忍投手＝阪神甲子園球場
福原忍投手が13日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で自主トレーニングを公開した。
｢下半身強化を中心に例年と同じペースでやれているつもり。キャンプまでにブルペンに入れればいいなと思う｣
今年12月に不惑を迎えるシーズンを前に、衰え知らずの様子で元気いっぱい。昨季まで 2年連続でホールド王のタイトルを獲得。今季もセットアッパーはもちろんのこと、新加入のマルコス・マテオ投手の状態次第ではクローザーの可能性もある。
｢やれと言われたところで投げられるように。先発以外は｣と笑わせ、順調な様子だ。
寒い中、福原忍投手は帽子をしっかりかぶって、階段のぼり。ベテランは今年も元気だ＝阪神甲子園球場
“不惑”でタイ獲るや！！ 福原忍投手が13日、甲子園球場で自主トレを公開。 3年連続での最優秀中継ぎ投手のタイトルへの意欲をみせた。実現すれば、史上 5人目となる40歳シーズン以上でのタイトルホルダーの誕生となる。投手キャプテンに就任した衰え知らずの男が、新たな“伝説”づくりに挑む。
日中でも最高気温は 7度。寒風が吹きすさぶ甲子園の一塁側アルプスの階段を軽快に駆け上がったのは、チーム最年長で今年12月に40歳になる福原だ。“不惑のシーズン”に掲げた目標は、３年連続での最優秀中継ぎ投手だった。
自主トレを公開した福原忍投手＝阪神甲子園球場
｢そうなれば…。キャッチボールをしても(肩や肘など)おかしいと思ったことはないからね｣
2011年から 5年連続でシーズン50試合以上登板。昨季は自己最多の61試合で、セ最多の33ホールドを記録した。新たな目標は、門田博光(南海)、村田兆治(ロッテ)、大野豊(広島)、タフィ・ローズ(オリックス)の 4人しか達成していない、40歳シーズン以上でのタイトル獲得だ。
不惑のシーズンに向けて準備万端。今オフは甲子園などで下半身強化のために走り込んだ。｢キャンプまでに、ブルペンに何回か入れたらいいかなと思う｣。 2月 1日の春季キャンプ初日には、 1軍入りをアピールする若手にまじってブルペンで投球練習をするつもりだ。
自主トレを公開し、階段でトレーニングする福原忍投手＝阪神甲子園球場
チーム事情により、目指すタイトルが変わる可能性もある。昨季まで２年連続で最優秀救援投手に輝いた呉昇桓が退団(カージナルス入団)。新たなクローザー候補として、マルコス・マテオ投手(パドレス)を獲得した。さらに、ラファエル・ドリス投手(タイガース)とも交渉中だが、ともに日本での実績はゼロ。金本監督は｢福原の方が安定感あったら、(抑えは)福原になるかもわからない｣と発言している。
福原は｢それ(配置)は監督が決めることですから。僕は与えられたところを、しっかり投げられるように準備をするだけ。先発以外のところでね｣とキッパリ。持ち場が変わっても史上 5人目の快挙が“不惑の男”のモチベーションになることに変わりはない。
【４０歳シーズン以上でタイトルを獲得した選手】
★門田博光：南海(現ソフトバンク)の主軸を担った長距離砲。1988年は40歳で打率 0.311、44本塁打、 125打点と活躍。｢不惑の大砲｣と呼ばれ、本塁打王、打点王、ＭＶＰに輝く。40歳のＭＶＰは最年長記録。
★村田兆治：ロッテの大エース。右肘のトミー・ジョン手術を経て1984年終盤に復帰。40歳シーズンの1989年は22試合に登板し、 3完封を含む16完投で 7勝 9敗。通算 200勝に到達し、防御率2.50で13年ぶり 3度目のタイトルに輝いた。
★大野豊：広島の主戦として先発、抑えの両面で活躍した。42歳シーズンの1997年はすべて先発で23試合に登板し、 1完封を含む 9勝 6敗。防御率2.85で 9年ぶり 2度目のタイトルを獲得。
★タフィ・ローズ：近鉄、巨人で活躍し、セとパで 4度の本塁打王に輝いたスラッガー。オリックス時代の2008年は40本塁打、 118打点をマーク。40歳にして打点王( 3度目)を獲得した。
藤浪晋太郎投手の吐く息も真っ白。寒い中でもエースの心は燃えていた＝鳴尾浜球場
藤浪晋太郎投手が13日、鳴尾浜で自主トレを行った。今オフのノースロー調整の原因だった右肩の炎症も癒え、 2月の沖縄・宜野座キャンプ中の実戦登板について｢どんどん実戦で投げたい｣と意欲を見せた。例年どおりどころか、それ以上の“熱投調整”となる可能性もある。南国で早々にマウンドに立ち、チームを牽引(けんいん)する。
真っすぐに、シーズンへ突き進む。あの“投げたがり”の藤浪が帰ってきた。右肩の炎症から解き放たれ、 2月中から数多く実戦マウンドを踏むことを熱望した。
｢( 2月から)投げたいですね。ブルペンに入るより、実戦の方が早く仕上がると思うので。どんどん実戦で投げたい気持ちはあります｣
右肩の炎症も治った藤浪晋太郎投手は約40メートルの距離でキャッチボール＝鳴尾浜球場
震えるほど冷たい雨がパラついた鳴尾浜で、力強い一筋の軌道が伸びた。右肩の炎症で、昨季終了後から昨年末までノースロー調整を強いられていたが、この日も約40メートルのキャッチボールを行い、ブルペン捕手を相手に力のこもったボールを投じた。藤浪の逆算では例年のように、 2月からもう試合で投げられるという。
もともと、ブルペンでじっくり仕上げていくタイプではなく、打者に対する投球で状態を上げていく投手だ。ルーキーだった2013年こそ慎重な調整を求められ、実戦初登板が 3月 2日の練習試合・オリックス戦(安芸)までズレ込んだが、2014年も昨年も、 2月中に実戦初登板を行ってきた。昨年はチームの実戦 3試合目だった 2月15日の紅白戦に先発し、そこから開幕までに 7度も実戦マウンドを踏んだ。
ランニングする藤浪晋太郎投手＝鳴尾浜球場
今季も｢どんどん投げたい｣というからには、順調なペースでの調整を思い描いている。例年のチームの初実戦は 2月中旬だが、その初戦の登板に名乗りを上げてしまいそうな勢いだ。それほどに、不安はもう晴れている。
キャッチボール後に行ったランニングではハードさのあまり、終了とともにあおむけに寝転び、ゼエゼエと息をついた。午後はウエートトレも行い、約 5時間の練習が終了。孤独な自主トレでも自身への甘えは一切ない。悲願のＶを目指すシーズンへ、踏まなくてはならない過程を一つずつこなしている。
｢まだ投げ始めなので(力加減は)フルじゃない。(実戦登板の日にちは)他の人との兼ね合いもありますし、なんとも言えないですけど、肩のことは大丈夫だと思っています｣
冬の間にジッと耐え、たくわえた力を解き放つ。球春の到来とともに、藤浪は一気にスイッチを入れる。
“浪速の春団治”川藤幸三ＯＢ会長はちょっとキツめのフレーズで若手の奮起を求めた
阪神・川藤幸三ＯＢ会長が13日、大阪市内のホテルで行われた甲子園歴史館の理事会・定例報告会に出席。先輩に言動で挑戦状をたたきつける姿がみられない若虎たちを嘆き、一喝した。食うか食われるかがプロの世界。遠慮しとってどないすんじゃい！
川藤節が炸裂(さくれつ)した。若虎が、まるで手をつないで縄跳びをしているかのようにも映った。相手の牙を抜いてやろうという気迫が感じられない。言葉として、なかなか発しない姿が寂しかった。
｢今の若い子たちは賢いんかどうかわからんけど、口や態度に出さへんやろ。出しゃええんや。いつまで“年寄り”に(主力で)やらしとるんや｣
39歳の福原、38歳の鶴岡、福留らが息長く活躍しているのも事実。しかし、ベテラン陣への突き上げが物足りない。昨秋のキャンプでは22歳の江越、24歳の陽川ら候補たちが確かに兆しはみせたが、まだ遠慮が垣間見える。
｢“棺桶”に近くなってきた選手をいつまでやらすんや。ワシら 2軍におるとき『あの先輩、くそったれ、いつまでやるんや』という思いやった。その代わり『後はワシに任せてくれ』でええ。イキのいいのが出てこないと意味がない｣
鳴尾浜での新人合同自主トレで汗を流した(左から)青柳晃洋投手、板山祐太郎外野手、竹安大知投手。川藤幸三ＯＢ会長の言葉が身に染みた
川藤会長ならではの独特のフレーズでゲキを飛ばした。食うか食われるかがプロの世界。心の中では誰もが思っている。それを口に出すことで効果が初めて表れることを力説。あえて挑発する姿勢を例に挙げた。
｢『先輩、オッサン面してるなぁ。ファンの目の前に出るのは失礼やろ』と。そのかわり、ブチ殺されるんや(笑)『なんや、あのガキが！』となる。でも、それをやっていかな。有言実行しか、あるかい｣
もちろんケンカを推奨しているわけではない。節度は大事。でも、この昭和のニオイが枯渇しているからこそ、金本監督も｢グイグイ感｣を期待し、“ヤンチャ指令”をしているわけだ。そして、出る杭(くい)は…。
｢打たれたらええやないか。打たれて、また上がったらええ。怖がってどないするんじゃい！｣
新政権誕生と同時に、長年の課題であった世代交代も求められている。
｢ワシは皆に期待しとる。ただチャンスの度合いが全員平等かといえばそうじゃない。 1回のチャンスをつかむためにどうすればいいんかっちゅうのは個人個人やから｣
川藤会長のキャラまで成長するのは難しいが、プロ野球選手はある意味、個人事業主。うまい飯にありつける方法をひとりで考えるしかない。
若虎よ！アニキのもとで2016年シーズンこそ全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって前進だ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
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