●阪神は 1回ジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス )、糸原健斗内野手(26)、大山悠輔内野手(24)の 2塁打で 3点先制。 3回に木浪聖也内野手(25=ホンダ=亜細亜大學OB)の「4号ソロ」。ヤクルトは 3回、ウラディミール・バレンティン外野手(35)の内野ゴロで 1点。ヤクルト先発山田大樹投手(31)は 5回 4失点で降板。ヤクルトは 5回、バレンティンの内野安打と敵失がからみ 1点を返した。阪神は 8回にマルテ、糸原、大山の適時打で 3点。高橋遥人投手(23=亜細亜大學OB)が「3勝」目。ヤクルトは「2桁安打」もつながりを欠いた。山田大は「2敗」目。ヤクルトは、拙守も響き、満員御礼の神宮球場で勝てなかった。 7回には 3- 4まで迫ったが、終盤に中継ぎ陣が失点し追い上げムードはなくなった。阪神と同じ10安打を放ちながら 3得点。試合後には、クラブハウスで緊急の全員ミーティングを行った。
●阪神先発の高橋遥人投手(23=亜細亜大學OB)が 6回 8安打 2失点(自責 1)の好投を見せた。 7月 7日広島戦(甲子園)の「2勝」目を最後に、勝ち星から遠ざかっている左腕は、粘りの投球。走者を背負う場面が多くなるも、要所を締めた。 4- 1で迎えた 5回には安打と失策で 1点を失い、なおも一死 2、 3塁のピンチ。ここで「5番」雄平、「6番」村上を連続三振に斬り、流れを渡さなかった。ここ数試合は好投が続きながらも打線の援護に恵まれていなかったが、この日は初回に 3点、 3回に 1点をもらった。 102球の熱投で「3勝」目の権利を手にし、 7回の攻撃時に代打・原口が送られお役ご免。先発としての役割を果たした。 7回から「2番手」ラファエル・ドリス投手(31)にマウンドを託した。虎が「CS争い」参戦へ、勢いに乗ってきた。「チーム4連勝」を呼び込んだのは、先発高橋遥人投手だ。ヤクルト強力打線を相手に 6回 8安打 2失点。前日に「30号」を放ったばかりのヤクルト村上宗隆内野手(19)から 3三振を奪う気迫の投球で、 7月 7日以来の自身「3勝」目。打線の援護に恵まれなかった左腕の勝利で、「2位」DeNAと「3.5ゲーム」差「3位」広島とは「3ゲーム」差だ。これで自身最多の「3勝」目。先発登板14試合でQS(クオリティースタート・ 6回以上 3失点以内)は 9度目で、「防御率は2.86」。好投しても勝ち星に恵まれない日々が続いた。 7月 7日広島戦以来の白星。フラッシュライトを浴びて笑った。矢野燿大監督(50)は23歳左腕を褒めた。今季 3度目の「4連勝」をチームは飾ったが、全て先発投手に勝ち星がついてのもの。残り26試合。「逆転CS出場」を狙って、波に乗っていくだけだ。
●阪神の「ドラフト1位」、近本光司外野手(24=大阪ガス)が 128安打で球団新人安打数の「4位」、01年赤星憲広氏に並んだ。初回に内野安打で 127安打目、 8回の第 4打席で右前安を放ち、マルチ安打で「4位タイ」とした。赤星憲広氏(43=現・野球解説者、野球評論家、タレント)は同じ左打ちの外野手として、近本が憧れと口にする存在だ。 2安打目を放つ直前、 1点をリードする 7回の守備では、一死 3塁の場面でバレンティンの中飛を捕球すると、タッチアップを狙った 3塁走者山田哲人内野手(27)を本塁で補殺。リクエストで判定が覆り、同点を阻止した。残り試合数は同試合を含めて27試合。球団新人安打記録は16年高山俊外野手(26)の 136安打。セ・リーグ記録は58年長嶋茂雄氏(83=現・読売ジャイアンツ終身名誉監督。日本プロ野球名球会顧問)の 153安打。守備でもビッグプレーをみせた。 7回一死 1、 2塁からドリスが 2球連続暴投。 1点差とされ、なお一死 3塁でバレンティンの飛球は近本のもとへ。これを本塁にノーバウンド返球。一度はセーフの判定も、リクエストで覆りアウトに。全力プレーでリードを守った。この日のお立ち台でも優しい表情でスタンドに手を振った。期待のホープ左腕は、周囲をもえさせられる。
●木浪聖也内野手(25)が追加点となる 1発を放った。 3点リードの 3回。先頭打者として打席に入り、カウント 1- 1から先発山田大の高め 125キロスライダーを一閃すると、白球はきれいな放物線を描いて右中間席へ飛び込んだ。先発高橋遥を援護する「4号ソロ」。14日の中日戦(ナゴヤドーム)以来の一発で 4- 0とリードを広げた。試合前まで「4試合連続マルチ安打」中。好調をキープするルーキーの勢いが止まらない。
●強烈な打球が遊撃手の右を抜け、そのまま左中間も破った。マルテが 2塁上で大きく息を吐く。「4番」が先制打にダメ押し打と、ここぞという場面で見事に仕事を果たし、打線に火をつけた。まずは 1回二死 1塁。左腕・山田大に対して粘って、10球目。真ん中低めのツーシームを振り抜いた。先制の「適時2塁打」。ここから「5番・糸原、6番・大山」と怒涛の 3者連続の「適時2塁打」で一気に 3点を奪った。二死走者無しからの、大きな先制劇。まだ終わらない。 4- 3と 1点差に追い上げられ、迎えた 8回は二死 3塁から左前へ適時打を放った。代走・植田海内野手(23)を送られ、お役御免。再び糸原と大山が 2塁打で続き、 2度の「3連続タイムリー」で、試合を決めた。先陣は、常にマルテだ。海を渡ってやってきた日本で、結果を残すために努力を重ねている。配球も熱心に学んでいるが、さらにはファンを楽しませるため、日本語も積極的に覚えていっている。プレー、そして野球以外の部分でも、着実に対応してきている。ヤンハービス・ソラーテ内野手(32)抹消で助っ人野手は 1人だが、頼もしい軸がいれば、猛虎打線はもっと乗っていける。
●糸原は 1回二死 2塁で右中間へ「適時2塁打」を放つと、 8回二死 2塁でも「左越え適時2塁打」。「5番」では 5試合で「打率0.579(19打数11安打)、4打点」と好調だ。“トリ”の大山は 1回二死 2塁から「右中間2塁打」、 8回二死 2塁では「中越え2塁打」で計「2打点」。「6番」では「打率0.343」と、こちらも頼もしい。
●「4番」マルテ、「5番」糸原、「6番」大山の新オーダーが相乗効果を生んでいる。不振にあえいでいた大山悠輔内野手が2安打2打点と覚醒モードだ。「6番3塁」で出場すると、「4番」マルテ、「5番」糸原の 2塁適時打で2点を先行した直後。一回二死 2塁の場面だ。ヤクルト山田大の内角直球をふり抜き右中間へ運んだ。初回から中軸の 3者連続となる「適時2塁打」で 3点をもぎ取った。悔しさを力に変えた。大山が「4番」を外れたのは今季 106試合目となる今月10日広島戦。20日DeNA戦では、 2三振を含む 3打数無安打と内容も乏しく 6回途中で交代を命じられた。その後も矢野監督から打撃指導を受けるなど、打線復活のキーマンが大山だった。あれだけ苦しんだ虎打線につながりが生まれつつある。
●梅野隆太郎捕手(28)が渋く勝利に貢献した。 9回に 2盗、 3盗を決め、今季「12盗塁」とした。最大の見せ場は 1点差に詰め寄られた 7回一死 3塁の局面だ。バレンティンの飛球は中堅へ。近本の送球はやや高くなったが左腕を伸ばして捕ると滑り込んでくる山田哲とクロスプレーになった。 1度は市川球審がセーフのジャッジを下したが、リクエストでアウト判定。間一髪、同点犠飛を阻んだ。 9回先頭で相手失策で出塁すると、続く代打鳥谷敬内野手(38)の 1球目ですかさずスタート。 1つ目を成功させると、無死 1、 2塁で迎えた近本の打席でも 1球目で鳥谷との重盗を決めた。捕手で「12盗塁」に積み上げた。
●鳥谷敬内野手が 9回に今季初盗塁を決めて、「16年連続盗塁」にのばした。代打で登場し無死 2塁で 3塁内野安打で出塁すると 2塁走者梅野と重盗を決めた。球団では53~69年にかけて「17年連続」で記録した吉田義男氏(86=元阪神監督)に次ぐ「史上2番目」の長さ。NPBでは南海広瀬叔功氏(82=現・野球解説者)、広島衣笠祥雄氏(71歳没)が記録した「22年連続」が最長だ。
●開幕から先発ローテーションを守る西勇輝投手(28=オリックス)が今季初めて神宮のマウンドに上がる。キャッチボールやダッシュメニューで調整。今季は「5勝8敗」と黒星先行だが、投球回はすでにチームトップの 133回 1/3。規定投球回も視野に入れる。
記事をまとめてみました。
<ヤクルト 3- 8阪神>◇第18回戦◇阪神11勝 5敗 2分◇23日◇明治神宮野球場
阪神は 1回マルテ、糸原、大山の 2塁打で 3点先制。 3回に木浪の「4号ソロ」。ヤクルトは 3回、バレンティンの内野ゴロで 1点。
ヤクルト先発山田大は 5回 4失点で降板。ヤクルトは 5回、バレンティンの内野安打と敵失がからみ 1点を返した。
阪神は 8回にマルテ、糸原、大山の適時打で 3点。高橋遥が「3勝」目。ヤクルトは「2桁安打」もつながりを欠いた。山田大は「2敗」目。
1回表阪神二死 1塁、マルテ内野手は先制の「左適時2塁打」を放った。捕手中村悠平=明治神宮野球場
阪神は1回マルテ、糸原、大山の「3連続2塁打」など 8得点で快勝し「4連勝」。
先発の高橋が 6回 8安打 2失点(自責 1)の好投を見せ「3勝」目を挙げた。 矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。
-高橋遥は 5回のピンチで粘った
勝負どころは遥人も分かっていると思う。調子はあまり良くなかったと思う。いい投球をしても勝ちがつかないのは本当の波には乗りにくい。勝負どころで、今日はよく粘ってくれた。
-先発に勝ちがつくと高橋遥も乗っていける
周りのバックアップももちろんあった。打線も先制を3点して。もう1点加えて。( 7回は)近本も送球は高かったけどアウトにできた。リュウ(梅野)も高いからって、ちょっとあきらめたらセーフになっちゃう、きわどいところ。あきらめずにタッチに行って。みんなの粘りが遥人を勝たせた。遥人はいい投球でなかなか勝てないところも多かった。みんなが 1つ、しっかり返してくれた。
7回、選手交代を告げベンチへ戻る矢野燿大監督=明治神宮野球場
-中軸が活躍する
マルちゃんの1本も。中盤、ずっと流れが向こうに行った状態であの 1点は大きかった。向こうは絶対にゼロで行きたいところの投手を出して 1点取れたのは中軸が、マルちゃんがしっかり打ってくれたおかげ。
-3連勝後で大きい勝利
俺らは勝ち進んでいくしかない。内容もチームとしていい流れ、いい勝ち方ができている。 4試合連続で先発に勝ちがついたのかな。ある意味、中継ぎ陣をいろんなパターンで使いながら勝てている。いい流れ。
阪神に敗れ、グラウンドをあとにする小川淳司監督=明治神宮野球場
ヤクルトは、拙守も響き、満員御礼の神宮球場で勝てなかった。 7回には 3- 4まで迫ったが、終盤に中継ぎ陣が失点し追い上げムードはなくなった。 阪神と同じ10安打を放ちながら 3得点。試合後には、クラブハウスで緊急の全員ミーティングを行った。小川監督は「あと 1本が出なかったのが今日の試合。こんなにお客さんが入っているのに、こんな試合をしていたらダメ」と語気を強めた。
阪神先発の高橋遥人投手=明治神宮野球場
阪神先発の高橋遥人投手が 6回 8安打 2失点(自責 1)の好投を見せた。
7月 7日広島戦(甲子園)の「2勝」目を最後に、勝ち星から遠ざかっている左腕は、粘りの投球。走者を背負う場面が多くなるも、要所を締めた。 4- 1で迎えた 5回には安打と失策で 1点を失い、なおも一死 2、 3塁のピンチ。ここで「5番」雄平、「6番」村上を連続三振に斬り、流れを渡さなかった。
ここ数試合は好投が続きながらも打線の援護に恵まれていなかったが、この日は初回に 3点、 3回に 1点をもらった。 102球の熱投で「3勝」目の権利を手にし、 7回から「2番手」ドリスにマウンドを託した。
ヤクルト打線相手に力投する高橋遥人投手=明治神宮野球場
高橋遥人投手が23日のヤクルト戦(神宮)に先発し、 6回 8安打 2失点(自責 1)の力投を見せた。
毎回のように走者を背負ったが、粘り強く投げた。要所で三振を奪って切り抜け、毎回の 9奪三振。 5回には味方の失策による失点で 2点差に迫られながらも動じず。リードを保った。
7回の攻撃時に代打・原口が送られお役ご免。先発としての役割を果たした。
5回裏ヤクルト一死 2、 3塁、雄平外野手に投げ込み雄たけびを上げる高橋遥人投手=明治神宮野球場
虎が「CS争い」参戦へ、勢いに乗ってきた。「チーム4連勝」を呼び込んだのは、先発高橋遥人投手だ。ヤクルト強力打線を相手に 6回 8安打 2失点。前日に「30号」を放ったばかりのヤクルト村上から 3三振を奪う気迫の投球で、 7月 7日以来の自身「3勝」目。打線の援護に恵まれなかった左腕の勝利で、「2位」DeNAと「3.5ゲーム」差「3位」広島とは「3ゲーム」差だ。
◇ ◇ ◇
高橋遥が張り裂けそうなミット音を神宮に響かせた。 6回 2失点(自責 1)。毎回の 9奪三振でヤクルト打線を抑え込んだ。「ピンチの時は三振、追い込んでからも三振を狙いにいって取れた。梅野さんに感謝です」。リードに感謝したが、堂々の 102球だった。
5回裏ヤクルト二死 2、 3塁、村上宗隆内野手は阪神先発の高橋遥人投手(左)から空振り三振に倒れる=明治神宮野球場
若きゴジラを斬った。「30本塁打」の19歳ヤクルト村上から 3打席連続空振り三振。「村上君は真っすぐに強いイメージがあった。 1、 2打席目は変化球で。最後は真っすぐで(三振が)取れてよかった」。圧巻だったのは、直球で空振りを奪った 5回だ。味方の失策も絡むなど 2点差に追い上げられ、なおも一死 2、 3塁で「5番」雄平を変化球で空振り三振に。迎えた「6番」村上を、完全なボールゾーンの高め直球で連続三振に仕留めた。走者は背負ったが、流れは渡さなかった。
これで自身最多の「3勝」目。先発登板14試合でQS(クオリティースタート・ 6回以上 3失点以内)は 9度目で、「防御率は2.86」。好投しても勝ち星に恵まれない日々が続いたが「試合を作るのが自分の役割」と言い聞かせた。「最近勝てていなかった。チームの勝ちにも貢献できていなかった。去年『2勝』だったので、去年を超えられてすごいうれしいです」。 7月 7日広島戦以来の白星。フラッシュライトを浴びて笑った。
「3勝」目を挙げ、矢野燿大監督(左)とタッチを交わす高橋遥人投手=明治神宮野球場
プロの世界。負けて学ぶことはあっても、負けて楽しいことは1つもない。ただ、あの夏の熱い戦いが懐かしい記憶を思い出させる。高校 3年の夏、甲子園出場はならなかった。「もちろん勝つつもりだったんで…」。敗戦の翌日は予定がなく同学年全員で海へ。「静岡の海はきれいで、楽しかったので上手に(気持ちが)切り替えられました」。甲子園を目指した仲間との思い出も胸に、プロの世界で躍動している。
矢野監督は「調子はあまり良くなかったけど、勝負ところで我慢というか、攻めた投球ができてこうなった」と23歳左腕を褒めた。今季 3度目の「4連勝」をチームは飾ったが、全て先発投手に勝ち星がついてのもの。残り26試合。「逆転CS出場」を狙って、波に乗っていくだけだ。
▽福原忍投手コーチ(高橋遥人投手について)
「(ずっと勝利が付かず)しんどかったと思いますよ。あまり言わないですけど。(先発に勝ちが付き)それが一番。いいリズムになる」
「3勝」目を挙げ、ファンの声援に応える阪神高橋遥人投手=明治神宮野球場
強気の投球とは裏腹なギャップで、阪神高橋遥人投手はファンをきゅんとさせる。
ピンチで三振を奪っても、大げさなガッツポーズはしない。マウンドを降りると素朴に戻る。小走りでベンチに向かって一直線。帽子を取って、ぺこぺことハイタッチで迎えられる姿も愛嬌(あいきょう)がある。
球場でペンを走らせると「こんな僕のサインで、本当にいいんですかね?」と、なぜか困惑した表情で話す。報道陣からの質問にも丁寧に受け答えする。「今の、うまく話せてましたか? うーん、やっぱり今のはやり直しで!」。人間味のあるトークで、ほのぼのとさせる。
この日のお立ち台でも「えーと…。毎試合毎試合、一生懸命みんなやってると思うんで…。 1つでも上の順位になれるように、僕も少しでも力になれるように頑張ります!」と、優しい表情でスタンドに手を振った。期待のホープ左腕は、周囲をもえさせられる。
1回、内野安打を放った近本光司外野手=明治神宮野球場
阪神の「ドラフト1位」、近本光司外野手が 128安打で球団新人安打数の「4位」、01年赤星憲広氏に並んだ。
初回に内野安打で 127安打目、 8回の第 4打席で右前安を放ち、マルチ安打で「4位タイ」とした。
赤星氏は同じ左打ちの外野手として、近本が憧れと口にする存在だ。
2安打目を放つ直前、 1点をリードする 7回の守備では、一死 3塁の場面でバレンティンの中飛を捕球すると、タッチアップを狙った 3塁走者山田哲を本塁で補殺。リクエストで判定が覆り、同点を阻止した。
残り試合数は同試合を含めて27試合。球団新人安打記録は16年高山の 136安打。セ・リーグ記録は58年長嶋茂雄氏の 153安打。
8回表阪神無死、右前打を放った近本光司外野手=明治神宮野球場
阪神の「ドラフト1位」・近本光司外野手が23日のヤクルト戦(神宮)で 2安打。今季 128安打とし、新人では球団OBの赤星憲広氏に並んだ。
「1番・中堅」で先発し、 1回、遊撃へのボテボテの当たりで快足を飛ばし、内野安打。 4- 3の 8回には右前打を放ち、先頭打者として 128安打目を放った。近本にとって赤星氏は、ドラフトで指名されて以降「目標」と口にし続けてきた大先輩。数字で偉大な先輩に並び、必死にホームベースを目指した。
守備でもビッグプレーをみせた。 7回一死 1、 2塁からドリスが 2球連続暴投。 1点差とされ、なお一死 3塁でバレンティンの飛球は近本のもとへ。これを本塁にノーバウンド返球。一度はセーフの判定も、リクエストで覆りアウトに。全力プレーでリードを守った。
8回表阪神無死、右前打を放った近本光司外野手=明治神宮野球場
阪神の「ドラフト1位」、近本光司外野手が128安打で球団新人安打数の「4位」、01年赤星憲広氏に並んだ。
まずは初回の第 1打席。先発山田大から遊撃への内野安打で 127安打目。 8回の第 4打席も先頭。「3番手」坂本の外角高め直球を引っ張り、鋭い当たりで 1、 2塁間を破った。「最高です。自分の中ではどんな形でもいいので出塁しようと思っていた。ボール球だったけど、タイミングが合いました」。「マルチ安打」で 128本目とした。赤星氏の記録に肩を並べ「光栄です」と笑顔を見せた。
同じ左打ちの外野手、リードオフマンとして姿が重なる近本と赤星氏。球団と仮契約を結んだ昨冬から憧れと語り、意識してきた。「(赤星氏) 2世というよりは超えるような選手になりたい。目指していかないといけないと思っています」。その言葉通り、ルーキーイヤーから記録を塗り替えていった。 5月 2日広島戦(甲子園)で「13試合連続安打」を放ち、赤星氏の持つ球団新人の連続試合安打記録を更新。盗塁数も「25」で、赤星氏が「盗塁王」を獲得した新人時代の「39」を追いかけている。残りは26試合。安打数では、 136安打で球団新人記録の16年高山を射程圏に捉え、 153安打でセ・リーグ記録の58年長嶋茂雄も十分に狙える数字だ。 7回には試合を左右するビックプレーも飛び出した。 1点差に迫られ、なおも一死 3塁のピンチ。バレンティンの中飛を捕球すると、タッチアップを狙った 3塁走者山田哲を刺すべくノーバウンド送球。いったん、判定はセーフとなったがリクエストで判定が覆り、同点機をつんだ。両リーグトップの「10補殺」目。「ラインをしっかり出そう、強く投げようと思っていた。ボールは高かったですけど、アウトになって良かったです」と振り返った。矢野監督は近本の好返球に「(走者を)殺す意欲でしっかりアウトにできたのは大きい」と評価。スーパールーキーが憧れのスピードスターを越えていく。
木浪聖也内野手が追加点となる 1発を放った。
3点リードの 3回。先頭打者として打席に入り、先発山田大の高め浮いたスライダーを左中間席へ運んだ。先発高橋遥を援護する「4号ソロ」。
「 1打席目( 2ゴロ)が悔しい凡打となったので、なんとしても塁に出るという気持ちで打ちにいった結果がホームランとなって良かったです」
試合前まで「4試合連続マルチ安打」中。好調をキープするルーキーの勢いが止まらない。
3回表阪神無死、木浪聖也内野手は「右越えにソロ本塁打」を放った=明治神宮野球場
木浪聖也内野手が23日のヤクルト戦(神宮)の 3回先頭で右中間席へ「4号ソロ」を放った。
「 1打席目が悔しい凡打となったので、なんとしても塁に出るという気持ちで打ちにいった結果がホームランとなってよかったです」
3回、先頭で打席に入りカウント 1- 1からの 3球目。高め 125キロスライダーを一閃すると、白球はきれいな放物線を描いて右中間席へ飛び込んだ。14日の中日戦(ナゴヤドーム)以来の一発で 4- 0とリードを広げた。
3回、本塁打を放った木浪聖也内野手=明治神宮野球場
木浪聖也内野手が23日のヤクルト戦(神宮)の 3回先頭で右中間席へ「4号ソロ」を放った。
「 1打席目が悔しい凡打となったので、なんとしても塁に出るという気持ちで打ちにいった結果がホームランとなってよかったです」
3回、先頭で打席に入りカウント 1- 1からの 3球目。高め 125キロスライダーを一閃すると、白球はきれいな放物線を描いて右中間席へ飛び込んだ。14日の中日戦(ナゴヤドーム)以来の一発で 4- 0とリードを広げた。
1回に先制の 2塁打を放ったジェフリー・マルテ内野手=明治神宮野球場
強烈な打球が遊撃手の右を抜け、そのまま左中間も破った。マルテが 2塁上で大きく息を吐く。「4番」が先制打にダメ押し打と、ここぞという場面で見事に仕事を果たし、打線に火をつけた。
「チームのために自分ができることをやっている。打ててよかった」
まずは 1回二死 1塁。左腕・山田大に対して粘って、10球目。真ん中低めのツーシームを振り抜いた。先制の「適時2塁打」。ここから「5番・糸原、6番・大山」と怒涛の 3者連続の「適時2塁打」で一気に 3点を奪った。
糸原健斗内野手も「適時二塁打」で続いた=明治神宮野球場
二死走者無しからの、大きな先制劇。まだ終わらない。 4- 3と 1点差に追い上げられ、迎えた 8回は二死 3塁から左前へ適時打を放った。代走・植田を送られ、お役御免。再び糸原と大山が 2塁打で続き、 2度の「3連続タイムリー」で、試合を決めた。先陣は、常にマルテだ。
「4番」がよく似合う。10日の広島戦(京セラ)から大山に代わり、「4番」を任された。ここまで12試合で「打率0.342(38打数13安打)、1本塁打、7打点」の大活躍。 4戦連続で安打も放ち、チームの「4連勝」に大きく貢献。それでも「みんなががんばって勝っているのだと思う」と謙虚に話した。
海を渡ってやってきた日本で、結果を残すために努力を重ねている。配球も熱心に学んでいるが、さらにはファンを楽しませるため、日本語も積極的に覚えていっている。プレー、そして野球以外の部分でも 、着実に対応してきている。
大山悠輔内野手も「適時二塁打」で続いた=明治神宮野球場
投打がかみ合った4連勝。矢野監督はヒーローを選ぶのが難しいと問われて「ホンマやなぁ、誰なんやろ。誰がヒーローって言っていいのか分からんくらい、みんながそういう気持ちを出してやってくれている」とうれしい悲鳴だが…。
「マルちゃん(マルテ)のあの( 8回の)一本も、中盤ずっと流れが向こうに行っている状態での、あの 1点というのは大きかった。中軸が、マルちゃんがしっかり打ってくれたおかげ」。「4番」がどっしりしていれば、チームは勝つ-。
「何事もポジティブに考えていきたい。一つ一つ勝っていきたい」とマルテ。ソラーテ抹消で助っ人野手は 1人だが、頼もしい軸がいれば、猛虎打線はもっと乗っていける。
8回にも適時打を放つ阪神のジェフリー・マルテ内野手=明治神宮野球場
◇データBOX◇
◎…阪神が 1回に 3得点以上するのは 7月 6日の広島戦(甲子園、○ 8- 5)での「3」以来、今季「8度目」。今季最多は 4月18日のヤクルト戦(神宮、○13- 5)の「4」。
◎…「3者連続2塁打」は昨年 8月 7日の巨人戦(東京ドーム、○ 7- 4)の 5回、北條、福留、糸井が放って以来。日本記録は広島の「5者連続」。
◎…マルテが「4番」に座って以降、12試合で「7勝4敗1分け」。自身も「38打数13安打(打率0.342)、1本塁打、7打点」。
※阪神8得点快勝!高橋遥人3勝!高橋遥人102球の熱投!木浪の勢い止まらず、高橋遥援護の4号ソロ2に続く!