●感動のバトンリレーでCS突破や! 阪神矢野燿大監督(50)が 2日、再びの奇跡実現を誓った。 5日から始まるクライマックスシリーズ(CS)のDeNA戦(横浜)に向けて甲子園で全体練習を再開。虎将は、日本列島に夢と感動を与えるラグビー日本代表のリーチ・マイケル主将(30=東芝)から大きな刺激を受けたことを明かした。心を震わせる戦いで「リーグ3位」からの下克上を狙う。あのフレーズには理由があった。矢野監督が練習が再開された秋晴れの甲子園で熱く語り始めた。劇的な「6連勝」で奇跡の「逆転CS」を決めた 9月30日の夜。最終戦セレモニーでマイクの前に立った指揮官は、興奮冷めやらない甲子園のスタンドにファンに感動、子供たちに夢を与えられるチームになると語った。引き合いに出したのは、優勝候補のアイルランドを撃破し、日本中を熱狂させるジャパンラグビー。主将を務めるリーチ・マイケルが激戦から一夜明けて語った言葉が頭に残った。 8月には最多借金「7」を抱え、 9月15日には残り 9試合で「3位」と「4.5ゲーム」差。絶体絶命のピンチから信念を貫き、「CS切符」をもぎ取った。「リーグ3位」から頂点を狙う矢野阪神の戦いぶりは、日本ラグビーの姿とも重なる。DeNA、巨人を撃破し、下克上で再びの奇跡実現へ。日本をアッと驚かせるような戦いが、横浜から始まる。
●「盗塁王」にCSも任せろ! 近本光司外野手(24=大阪ガス)が短期決戦のキーマンに指名された。全体練習再開のこの日、矢野監督がDeNA撃破の鍵として、「ドラフト1位ルーキー」の名前を挙げた。 1年目から「1、2番」の上位で起用され、「36盗塁」で「盗塁王」に輝いた。敵地でも駆け回ることを期待した。近本自身もキーマンとしての自覚は十分だ。練習後に汗をぬぐいながら、求められる役割について語った。今季は横浜スタジアムで「打率3割9分6厘」と打ちまくった。特に同球場で左腕には「15打数10安打」の「打率6割6分7厘」とキラーぶりを見せている。初戦のDeNA先発は今永昇太投手(26)が予想され、先制パンチをかます可能性は十分にある。相性の良さには、意識せずに打席に立つ。初戦の 1回表、トップバッターが塁に出れば、勝機は広がる。「3位」からの下克上は、近本から始まる。
●大山悠輔内野手(24)がCSでも「4番」に座る可能性が高まった。自身初めて開幕から「4番」を務めたが、不振により、シーズン途中から外れた。代役のジェフリー・マルテ内野手(28=ロサンゼルス・エンゼルス)は左足の張りで最終盤に欠場。 9月28日のDeNA戦から大山が「4番」に復帰している。マルテの復帰は微妙な状況で、「4番」継続が現実的だ。大山はポストシーズンで結果を残した過去がある。新人時代の17年に「5番1塁」でCSファーストステージの 3試合に先発し、「13打数7安打4打点、1本塁打、打率5割3分8厘」。勝つか負けるかなので、自分のやるべきことをやりたい」と気を引き締めた。
●阪神のベテラン福留孝介外野手(42)がCSに向けて、平常心を強調した。17年の「CSファーストステージ」では 3戦全て「4番」で出場。初戦で「決勝2ラン」を放ち、活躍した。
●オネルキ・ガルシア投手(30=中日)は先輩助っ人のアドバイスを参考にする。シーズン終盤に先発からリリーフに配置転換。自身「3連勝」を記録し、CSでも「第2先発」として待機する。ラスト 5戦は先発を 5回以内で交代させ、早々に代打を送るなど攻めの采配で勝ち進んだ。そのキモとなったのが“第2先発”ガルシア。金村曉投手コーチ(43)は「2番手で3勝」をあげた助っ人をブルペン待機させることで二重の効果があることも明かした。
●平常心で勝つ! 藤川球児投手(39)、岩崎優投手(28)が 2日、全体練習後、強靱な“盾”で勝利に導くことを誓った。藤川球児投手はシーズンの勢いをCSに継続させる。シーズン中盤から守護神を任され、リーグトップの救援防御率を残したブルペン陣をけん引。終盤には 2リーグ制以降球団最長の「42イニング連続無失点」で大きく貢献した。DeNAは社会人野球チーム・三菱日立パワーシステムズと練習試合(横浜)を行い、左投手対策として左腕・浜屋将太投手(20)を先発に指名するという“矛”。早くも火花が散ってきた。立役者はブルペン陣。その間、藤川は 9月29日の中日戦(甲子園)で 3失点を喫したが、他のリリーフ陣は全員無失点と盤石だった。岩崎投手、能見篤史投手(40)、島本浩也投手(26)、ガルシア投手…。虎自慢の左腕リリーフ陣対策として、DeNAはこの日の三菱日立パワーシステムズ戦で左投手の先発を指名。明らかに変化を見せてきた。今季、虎の投手陣はDeNA打線を「打率0.232」と封じ込んいるが、中でも藤川と岩崎は「対戦防御率0.00」。岩崎は敵の特訓を問われると、静かに闘志を燃やした。今季はインフルエンザのため一時離脱はしたものの、登板48試合で「3勝0敗、26ホールド、防御率1.01」と抜群の安定感でブルペンを支えた。DeNAと対戦した2017年の「CSファーストステージ」では 2試合で 2回 1/3を投げ、 5失点。ファイナルステージ進出を逃し、悔しい思いを経験した。その屈辱を晴らす。その思いだけだった。
●阪神は2日、兵庫県西宮市内の球団事務所で、岡本洋介投手(34)、歳内宏明投手(26)、小宮山慎二捕手(33)、山崎憲晴内野手(32)の 4選手に来季の契約を結ばないことを通告した。いずれも今後は未定。鳴尾浜を訪れた歳内は、福島・聖光学院高から2012年に「ドラフト2位」で入団。 3年目に「プロ初勝利」を挙げるも、ここ 3年は右肩痛に苦しむなど 1軍登板がなかった。通算で57試合に登板し「2勝4敗」だった。谷本修球団副社長兼本部長(54)は10月17日のドラフト会議の内容次第でとさらなる戦力外を示唆。第 1次期間は 4日まで。第 2次期間はクライマックスシリーズ全日程終了の翌日から、原則として日本シリーズ終了翌日までとなる。
記事をまとめてみました。
感動のバトンリレーでCS突破や! 矢野燿大監督が 2日、再びの奇跡実現を誓った。
5日から始まるクライマックスシリーズ(CS)のDeNA戦(横浜)に向けて甲子園で全体練習を再開。虎将は、日本列島に夢と感動を与えるラグビー日本代表のリーチ・マイケル主将(東)から大きな刺激を受けたことを明かした。心を震わせる戦いでリーグ3位からの下克上を狙う。
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あのフレーズには理由があった。矢野監督が練習が再開された秋晴れの甲子園で熱く語り始めた。
「オーバーに言えば、バトンが俺に来たんちゃうかなと。スポーツ界みんなで、日本を元気にしようぜって。子供らに夢を与えようぜ。俺らはラグビーやで、俺らはバレーやで、俺らは野球やでって。つまりスポーツ界のつながりを、俺が勝手に想像したんのよ。リーチ・マイケルから俺がバトンを何となくもらった気がしたから」
矢野燿大監督=阪神甲子園球場
劇的な「6連勝」で奇跡の「逆転CS」を決めた 9月30日の夜。最終戦セレモニーでマイクの前に立った指揮官は、興奮冷めやらない甲子園のスタンドにファンに感動、子供たちに夢を与えられるチームになると語った。引き合いに出したのは、優勝候補のアイルランドを撃破し、日本中を熱狂させるジャパンラグビー。主将を務めるリーチ・マイケルが激戦から一夜明けて語った「女子バレーボールの試合に感動した」という言葉が頭に残った。
ラグビー好きを公言する矢野監督は、将来のラグビー界を背負って戦うサムライたちの姿に大きな刺激を受けた。「『日本のラグビー界をどうにかしたい』とか大きな目標というか目的がある。それが常にあるから、厳しい練習もできる。それを想像して『俺らがアイルランドに勝ったらどうなるねん』って…」。その言葉はさらにヒートアップした。
8月には最多借金「7」を抱え、 9月15日には残り 9試合で「3位」と「4.5ゲーム」差。絶体絶命のピンチから信念を貫き、「CS切符」をもぎ取った。「リーグ3位」から頂点を狙う矢野阪神の戦いぶりは、日本ラグビーの姿とも重なる。DeNA、巨人を撃破し、下克上で再びの奇跡実現へ。日本をアッと驚かせるような戦いが、横浜から始まる。
矢野燿大監督(左)と握手をかわす西勇輝投手=阪神甲子園球場
◆矢野監督の最終戦スピーチ
30日中日戦(甲子園)終了後、グラウンドで観客にあいさつ。その中で「日本では、ラグビーワールドカップで、日本チームが、日本中に大きな感動を与えてくれています。僕たち阪神タイガースも、ファンの皆さんにこれから感動と、そして子供たちに夢を与えられるような、そういうチームになっていきます」と力強く話した。
◆ラグビー日本代表はバレーボールから感銘
9月28日に「ラグビーW杯アイルランド戦」で歴史的勝利を飾った一夜明けの会見で、日本代表リーチ・マイケル主将が自ら「女子バレーボールの試合に感動しました」と切り出した。「今日の試合も皆さんで応援しましょう」と呼びかけ、刺激を受けた様子だった。
◆バレーボール女子日本代表の感動勝利
27日の「バレーボール女子W杯」で、「世界ランキング6位」の日本代表が「同1位」のセルビアに勝利。 2セットを奪われながら 3セット連取する 3- 2の逆転勝ちだった。中田久美監督は試合後「最後まで選手たちが諦めず戦ってくれた」と話した。
ウオーミングアップする近本光司外野手(右)と大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
「盗塁王」にCSも任せろ! 近本光司外野手が短期決戦のキーマンに指名された。
全体練習再開のこの日、矢野監督がDeNA撃破の鍵として、「ドラフト1位ルーキー」の名前を挙げた。「近本やと思うけどね、俺は。勝っている時も近本が何かいい働きをしてくれている。やっぱりランナーで出ると、すごく向こうも嫌がる」。 1年目から「1、2番」の上位で起用され、「36盗塁」で「盗塁王」に輝いた。敵地でも駆け回ることを期待した。
近本自身もキーマンとしての自覚は十分だ。練習後に汗をぬぐいながら、求められる役割について語った。
ティー打撃をする近本光司外野手=阪神甲子園球場
「正直、ホームランはいらないと思う。ホームラン 1本で 1点が入るよりも、僕が 3回塁に出る方がピッチャーの消耗は大きいと思う。これからは個人の記録ではなくて、チームの記録になる。自分のやるべきこともそうですし、犠牲心もそう。 1打席 1球に全てをかけていきたい」
今季は横浜スタジアムで「打率3割9分6厘」と打ちまくった。特に同球場で左腕には「15打数10安打」の「打率6割6分7厘」とキラーぶりを見せている。初戦のDeNA先発は今永が予想され、先制パンチをかます可能性は十分にある。相性の良さには、「うーん…。それはわかんないです。あまり意識して野球をやってないので…。ただ、チームがいい流れに乗って行けるなら、それでいいんです」と意識せずに打席に立つ。
初戦の 1回表、トップバッターが塁に出れば、勝機は広がる。矢野監督は「ヨーイドンで(塁に)出てくれたらいいし、 2打席目も、 3打席目もすべてのところで出てくれるのが、こっちの理想」と話す。「3位」からの下克上は、近本から始まる。
ケージに入り打撃練習する大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
大山悠輔内野手がCSでも「4番」に座る可能性が高まった。
自身初めて開幕から「4番」を務めたが、不振により、シーズン途中から外れた。代役のマルテは左足の張りで最終盤に欠場。 9月28日のDeNA戦から大山が4番に復帰している。「 1回、『4番』を離れて、また『4番』を打つ気分も悠輔の中で違ったものもあったと思う」と矢野監督は話した。マルテの復帰は微妙な状況で、「4番」継続が現実的だ。
大山はポストシーズンで結果を残した過去がある。新人時代の17年に「5番1塁」でCSファーストステージの 3試合に先発し、「13打数7安打4打点、1本塁打、打率5割3分8厘」。それでも「CSは経験とかではない。勝つか負けるかなので、自分のやるべきことをやりたい」と気を引き締めた。
ノックを受ける大山悠輔内野手(手前)を見る矢野燿大監督(左)=阪神甲子園球場
阪神のベテラン福留孝介外野手がCSに向けて、平常心を強調した。「やることは変わらないよ。自分たちの出来ることしか出来ないから」。
17年の「CSファーストステージ」では 3戦全て「4番」で出場。初戦で「決勝2ラン」を放ち、活躍した。若手が多いチームでベテランの経験値を見せる。
練習中、鳥谷敬内野手(右)は福留孝介外野手と話す=阪神甲子園球場
オネルキ・ガルシア投手は先輩助っ人のアドバイスを参考にする。シーズン終盤に先発からリリーフに配置転換。自身「3連勝」を記録し、CSでも「第2先発」として待機する。
経験が浅い救援については「ドリスに調整法を聞いたりしている。それも助けになっているよ」と明かした。投球数や調整方法は先発と異なるが「いつでも気持ちのスイッチを入れられるように。チームの力になれるように」と意気込んだ。
外野でランニングをするオネルキ・ガルシア投手=阪神甲子園球場
「6連勝」を飾った“背水戦法”でCSを勝ち上がる。矢野監督は 1日、総動員体制をそのまま継続していく可能性を示唆した。
「参考というか目安にはなると思う。でも、試合は生き物。思うように進められることはないと思う。選手を信じて自分信じて、最高のものがこれだっていうふうに思いながらやっていきたい」
ラスト 5戦は先発を 5回以内で交代させ、早々に代打を送るなど攻めの采配で勝ち進んだ。そのキモとなったのが“第2先発”ガルシア。金村投手コーチも「先発も引っ張らないと思う。そうなったときに序盤で複数イニングを投げてくれるピッチャーが必要」とコメント。「2番手で3勝」をあげた助っ人をブルペン待機させることで「ラッキーボーイ的な、雰囲気もだいぶ盛り上げてもらっている」と二重の効果があることも明かした。
藤川球児投手はシーズンの勢いをCSに継続させる。シーズン中盤から守護神を任され、リーグトップの救援防御率を残したブルペン陣をけん引。終盤には 2リーグ制以降球団最長の「42イニング連続無失点」で大きく貢献した。
ベテラン右腕は「このままいきたい。(シーズン中と)同じようにやれば問題ない。自分たちのやれることはいつも同じ」と静かに闘志を燃やした。
練習中、笑顔を見せる藤川球児投手=阪神甲子園球場
平常心で勝つ! 藤川球児投手、岩崎優投手が 2日、全体練習後、強靱な“盾”で勝利に導くことを誓った。DeNAは社会人野球チーム・三菱日立パワーシステムズと練習試合(横浜)を行い、左投手対策として左腕・浜屋将太投手(20)を先発に指名するという“矛”。早くも火花が散ってきた。
虎には最強のブルペン陣がいる。どの方向から“矛”を振り回されたとしても、止められる。蒸し暑さの残る甲子園で、百戦錬磨の藤川が平常心を強調。力強く語った。
「(シーズンと)同じようにはいかないでしょうけど、自分たちはシーズン中と変わらずに。最後( 9月30日)まで普通のゲームをやったので、全然、期間も空かないし、このままいきたい」
「6連勝」でCS切符をつかんだ。立役者はブルペン陣。その間、藤川は 9月29日の中日戦(甲子園)で 3失点を喫したが、他のリリーフ陣は全員無失点と盤石だった。
ベテラン藤川球児投手がブルペン陣の思いを代弁した=阪神甲子園球場
「去年もいいましたけど、フィニッシュストロングってね。自分は本来、シーズンというのは最後が一番強くなきゃいけないと思うので、そういうことが全員ができたというのは、すごく大きなこと」
岩崎、能見、島本、ガルシア…。虎自慢の左腕リリーフ陣対策として、DeNAはこの日の三菱日立パワーシステムズ戦で左投手の先発を指名。明らかに変化を見せてきた。今季、虎の投手陣はDeNA打線を「打率0.232」と封じ込んいるが、中でも藤川と岩崎は「対戦防御率0.00」。岩崎は敵の特訓を問われると、静かに闘志を燃やした。
「出たところでしっかり抑えにいくのは一緒なので、変わらずに」
今季はインフルエンザのため一時離脱はしたものの、登板48試合で「3勝0敗、26ホールド、防御率1.01」と抜群の安定感でブルペンを支えた。DeNAと対戦した2017年の「CSファーストステージ」では 2試合で 2回 1/3を投げ、 5失点。ファイナルステージ進出を逃し、悔しい思いを経験した。その屈辱を晴らす。その思いだけだった。
対策? そんなの関係ねぇ。岩崎優投手は自信をみなぎらせた=阪神甲子園球場
「(左投手は)自分だけじゃないので。データはもちろん出ていると思いますし、こっちも持っているので、これから研究します」 どんなに対策をされようとも「0」を並べるだけ。勝利の襷をつなぐ。
★CSファーストステージ
3試合制で行われ、勝利数の多い球団がファイナルステージに進出する。延長は12回まで。セ・リーグはステージの勝ち上がりが確定した時点でコールドゲームとし、12回裏を実施しない。引き分けの場合、再試合は行わない。セはファイナルステージ前日までに所定の試合を消化できない場合、その時点で勝利数の多い球団を勝者とする。パ・リーグはダブルヘッダーを実施する場合がある。勝利数が同じ場合はレギュラーシーズン上位チームが勝者となる。両リーグとも予告先発を実施。
※近本、矢野監督CSキーマン指名!CS4番は大山濃厚!福留平常心強調1歳内、岡本、山崎が戦力外!2に続く!(ジュンビチュウ)