●阪神が「ファイナルS初勝利」。阪神はDeNAと対戦した「1S」第 1戦で 1- 7→ 8- 7と「CS史上最大の6点差逆転勝ち」をしたが、この日は 1- 4から逆転。同一年のプレーオフ、CSで 3点差以上の逆転勝ちを 2度記録したのは10年ロッテ以来 2度目で、セ・リーグでは初めて。10年ロッテは西武と対戦した「1S」第 1戦が 1- 5→ 6- 5、同第 2戦が 1- 4→ 5- 4と 2試合連続で 3点差以上をひっくり返し、ソフトバンクとの「ファイナルS」では「1勝3敗」から「3連勝」で「3位」から「日本シリーズ」へ進出。阪神は対戦成績を「1勝3敗」とした。「CS最終ステージ」が「1位球団にアドバンテージ1勝、4戦先取」となった08年以降、ストレートで「3敗」となった後で「1勝」したのは09年楽天、10年巨人、16年DeNAに続き 4球団目。過去 3球団はいずれも 4戦目●で敗退しており、阪神は依然として厳しい状況にある。 矢野燿大監督(50)が連日の積極継投に出たが、またもや裏目に出た。先発青柳晃洋投手(25)は 2回まで 1安打無失点。 1点リードの 3回。死球と安打から一死 1、 3塁のピンチを招いた。「3番」の左打者丸佳浩外野手(30)を迎えたところで、青柳に代えて左腕オネルキ・ガルシア投手(30=中日)を「2番手」で送り込んだ。しかし、託したガルシアが踏ん張れない。丸を四球で歩かせて一死満塁。続く「4番」岡本和真内野手(23)に中越えの「2点適時2塁打」を浴びて逆転を許した。岡本の打球はフェンス際に当たり、リプレー検証となったが判定は 2塁打。一死 2、 3塁で再開された。直後、「5番」阿部にも右前適時打を浴び、この回 3点を失った。阪神は 3回に梅野隆太郎捕手(28)のソロで先制。巨人は 3回に岡本の「中越え2点適時2塁打」、阿部慎之助内野手(40)の右前適時打で 3点を奪い、逆転した。阪神は 3点を追う 5回に高山俊外野手(26)、梅野、近本光司外野手(24=大阪ガス)の適時打で 5点を奪って逆転。巨人はその裏、岡本の 2ランで同点に追い付いた。阪神は 9回に大山悠輔内野手(26)のソロで 1点を勝ち越した。 6回途中から岩崎優投手(28)、藤川球児投手(39)とつなぎ逃げ切った。巨人は「6番手」中川皓太投手(25)が決勝点を許した。
記事をまとめてみました。
セ・CSファイナルステージ<巨人 6- 7阪神>◇第 3回戦◇阪神 1勝 3敗 0分◇11日◇東京ドーム
阪神が「ファイナルS初勝利」。阪神はDeNAと対戦した「1S」第 1戦で 1- 7→ 8- 7と「CS史上最大の6点差逆転勝ち」をしたが、この日は 1- 4から逆転。
同一年のプレーオフ、CSで 3点差以上の逆転勝ちを 2度記録したのは10年ロッテ以来 2度目で、セ・リーグでは初めて。10年ロッテは西武と対戦した「1S」第 1戦が 1- 5→ 6- 5、同第 2戦が 1- 4→ 5- 4と 2試合連続で 3点差以上をひっくり返し、ソフトバンクとの「ファイナルS」では「1勝3敗」から「3連勝」で「3位」から「日本シリーズ」へ進出。阪神も「1勝3敗」からの逆転進出はあるか。
5回表阪神二死満塁、近本光司外野手は「右線適時3塁打」を放った=東京ドーム
阪神は対戦成績を1勝3敗とした(巨人にアドバンテージ「1勝」)。
「CS最終ステージ」が「1位球団にアドバンテージ1勝、4戦先取」となった08年以降、ストレートで「3敗」となった後で「1勝」したのは09年楽天、10年巨人、16年DeNAに続き 4球団目。過去 3球団はいずれも 4戦目●で敗退しており、阪神は依然として厳しい状況にある。
9回裏巨人の攻撃をピシャリと抑え笑顔でナインとハイタッチする藤川球児投手(右から 2人目)ら阪神ナイン=東京ドーム
矢野燿大監督が連日の積極継投に出たが、またもや裏目に出た。
先発青柳は 2回まで 1安打無失点。 1点リードの 3回。死球と安打から一死 1、 3塁のピンチを招いた。「3番」の左打者丸を迎えたところで、青柳に代えて左腕ガルシアを「2番手」で送り込んだ。
3回に登板も巨人に逆転を許しベンチでグラブをたたきつけるオネルキ・ガルシア投手=東京ドーム
しかし、託したガルシアが踏ん張れない。丸を四球で歩かせて一死満塁。続く「4番」岡本に中越えの「2点適時2塁打」を浴びて逆転を許した。岡本の打球はフェンス際に当たり、リプレー検証となったが判定は 2塁打。一死 2、 3塁で再開された。直後、「5番」阿部にも右前適時打を浴び、この回 3点を失った。
昨日10日の第 2戦も同様の展開だった。 2回 1失点の先発高橋遥に代わり、 3回からガルシアが「2番手」でリリーフ。 2イニング目の 4回、ゲレーロに「2ラン」を被弾していた。
3回表阪神一死 1、 3塁、投手交代を告げる矢野燿大監督=東京ドーム
阪神は 3回に梅野のソロで先制。巨人は 3回に岡本の「中越え2点適時2塁打」、阿部の右前適時打で 3点を奪い、逆転した。
阪神は 3点を追う 5回に高山、梅野、近本の適時打で 5点を奪って逆転。巨人はその裏、岡本の 2ランで同点に追い付いた。
阪神は 9回に大山のソロで 1点を勝ち越した。 6回途中から岩崎、藤川とつなぎ逃げ切った。巨人は「6番手」中川が決勝点を許した。
巨人に勝利しナインを笑顔で出迎える矢野燿大監督=東京ドーム
阪神が、「クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ」第 3戦を制した。
矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。
-なんとか1勝した
1個でいいと思っていない。 4つ取ります。
-大山はスタメンだが代打など交代も考えたか
もちろん考えていたよ。投手も入れなアカンとか。いろいろな巡り合わせもある。そういうのも頭に入れながらね。
-「4番」で起用し続けた選手だった
そりゃ、うれしいよ。でも、悠輔だけじゃなくね。苦しんできている選手たちが打ってくれている。なんか…。そういうやつらも記事にしてほしいなと思う。
最後を締め、マウンドでナインと喜び合う藤川球児投手(中央)。頼もしすぎる守護神だ=東京ドーム
- 5回の 5得点は全員の気持ちがつながった
もちろん四死球でしょう。 3つともね。そこから(高山)俊がつないでというところから。今日はホームランが出たけど、ウチはつないでいく野球。ジャイアンツは対照的に、ホームランとか長打がチームとしての野球になる。なんとかみんなでっていうのはずっとやってきてること。それをやりきってくれました。
-シーズンから通して後がないところからすごい
すごいよな。もちろん、このままあっさり負けるつもりもないし、負けたくもないと気持ちで今日、臨んできた。強くないからこそ気持ちとか、みんなで野球をやっていく部分は大事にしていってくれているのは俺も感じている。それを、また、今日も体現してくれた。すごくいいキッカケになる「1勝」かなと思います。
3回表阪神無死、梅野隆太郎捕手は「左越え本塁打」を放った=東京ドーム
梅野隆太郎捕手が「先制ソロ]を放った。 0- 0の 3回。先頭の「8番」梅野は、巨人先発戸郷の外角低め 148キロ直球をフルスイング。打球は左中間席に飛び込んだ。
「なかなか先制点を取ることができていなかったので、やぎ(青柳)のためにも先制点を取ることができて良かったです。ここから攻守で勢いに乗っていきたいです」
3回表阪神無死、梅野隆太郎捕手は「左越え本塁打」を放ち笑顔でベンチのナインとタッチする=東京ドーム
チームはファイナルステージを連敗し、後がない状況。 6日のDeNAとの「CSファーストステージ」第 2戦以来、 4試合ぶりの適時打で「ファイナルS」で初めて先制に成功した。
5回表阪神一死満塁、左前適時打を放った梅野隆太郎捕手=東京ドーム
梅野隆太郎捕手が「先制弾&タイムリー」で貢献した。
「流れが 1発で変わるところで自分のスイングができてよかったです」
3回先頭。巨人先発戸郷の外角低め 148キロ直球を左中間席上段へ運ぶ先制ソロ。 3度目の「CS出場」で初アーチとなった。「なかなか先制点を取ることができていなかったので、やぎ(青柳)のためにも先制点を取ることができて良かった」。チームは第 3戦で初めて先手を取った。逆転を許して迎えた 5回一死満塁では、 1点差に迫る左前適時打も放った。
巨人に勝利し藤川球児投手(左)とタッチする梅野隆太郎捕手=東京ドーム
「CSファイナルステージ1勝」目を勝ち取り、なんとか踏ん張った。「自分たちは追いかける立場。シーズンと違って(目前の白星を)取るか、取られるか、なので」。第 4戦も攻める気持ちは変わらない。
5回表阪神無死満塁、高山俊外野手は右前に適時打を放った。投手高木京介=東京ドーム
高山は曲芸打法で猛攻を呼び込んだ。 3点を追う 5回無死満塁、左腕高木の内角高め 146キロに詰まりながらも強引に振り抜き、 1、 2塁間後方に適時打を落とした。悪球打ちには「あまり覚えていない」と照れ笑い。「みんなチャンスで振れていなかったので、全部振ってやろうと思っていました。それより、その後に 2打席凡退したことを考えないといけない」と反省も忘れなかった。
5回表阪神無死満塁、高山俊外野手は右適時打を放った=東京ドーム
阪神の高山俊外野手が11日、巨人との「クライマックスシリーズ・ファイナルステージ」第 3戦(東京ドーム)で反撃の適時打。チームを鼓舞する一打で、一気に 3点差を逆転した。
1- 4の 5回。巨人・桜井が 3四死球で無死満塁とすると、左腕・高木にスイッチ。ここで高山が打席に立つと、 146キロ直球に詰まりながらも右前に落とした。
大山は空振り三振に倒れ一死満塁となるも、梅野が 146キロ直球を左前に弾き返し 1点差。さらに近本が右翼線に弾き返す間に 3人の走者が生還し、 6- 4と逆転に成功した。
5回表阪神二死満塁、右翼線へ走者一掃の 3塁打を放った近本光司外野手=東京ドーム
近本光司外野手が走者一掃の「逆転適時3塁打」を放った。
3点を追う 5回。巨人「2番手」桜井の 3四死球で無死満塁の絶好機。巨人はここで「3番手」の左腕高木にスイッチしたが、「6番」高山が右前適時打。一死となって「8番」梅野の左前適時打で 1点差に迫った。
二死満塁となり、「1番」近本が右翼線への適時 3塁打。全ての走者をかえし、一気の逆転に成功した。近本は「一気に逆転したい場面だったので、何とかしたいという思いでした。気持ちで打ちました」と打席を振り返った。この回、一挙 5得点。 6- 4と試合をひっくり返した。
5回表阪神二死満塁、近本光司外野手の走者一掃の「逆転適時3塁打」に右手を突き上げる矢野耀大監督=東京ドーム
窮地を救った。阪神近本光司外野手が勢いよく 3塁ベースに滑り込む。黄色のメガホンが一斉に揺れると、新人リードオフマンは右拳を突き上げた。
「一気に逆転したい場面だった。冷静な部分もあったけど気持ちが出ました」
1点差に詰め寄った 5回、なお二死満塁。高木京の内角高めの直球を振り抜いた。打球が右翼線にはずむと、ぐんぐん加速。走者 3人を全員かえす一時逆転の 3塁打で一挙 5点を挙げ、一気にムードを変えた。 3回にも内野安打を放ってマルチ安打。前日15打席ぶり安打を放った男が完全復調もアピールだ。
5回表阪神二死満塁、右翼線へ走者一掃の長打を放ち 3塁へ滑り込む近本光司外野手=東京ドーム
昨季ドラフトで「1位指名」を受けて阪神に入団。社会人の最優秀選手賞「橋戸賞」を獲得しても、周囲には「チカモトって誰…?」とささやかれたことがある。それでも「新人王と盗塁王」の獲得を目指して奮闘。有言実行でまずは盗塁王のタイトルを手にした。無名から 1年で「チカモト」の名を全国区に押し上げた。
「負けると今シーズンが終わってしまう。(CSは) 1本の重みが違う」
「1勝」しても負ければ終戦の窮地に変わりはない。だがその一振りがチームを勇気づけた。第 4戦も背番号「5」の奮闘に期待だ。
※梅野ソロ、ファイナル初の先制!近本が適時3塁打!二死満塁で走者一掃!大山が奇跡へ光灯した!-2に続く!