●「新型コロナウイルスの感染拡大」にともなうマスクの品薄から高値、買い占め、高額転売などで膨れあがった「マスクバブル」がはじけている。11日、東京都内のマスク乱売スポットでは 1箱(50枚入り) 1963円(税別)と、ついに2000円を割り込んでいた。一時はネットで 1箱(50枚入り) 1万円以上に相場が高騰したマスクの値崩れは今後も続くと予想され、投げ売り状態となりそうだ。都内でマスクが大幅な値崩れを起こしている。大量販売する2大スポットの 1つ、JR上野駅から御徒町駅周辺に広がるアメヤ横丁(アメ横)では店舗前にマスクが山積みされていた。アメ横で長年、時計販売業を営む伊勢屋の穴田忠雄社長(71)も店頭にマスクを並べていた。もう 1つのスポット、コリアンタウンとして知られる新宿区の新大久保通りでは、「乱売」状態だった。大阪の繁華街・ミナミの雑貨店などの店頭に並ぶ「ナゾノマスク」の値崩れが起きている。ドラッグストアやコンビニ、スーパーではマスクの品薄が続いているが、11日も大阪の街頭では、店頭などに箱や袋に入ったマスクが並んでいた。 使い捨てマスクの箱が積み上げられていた大阪・ミナミの店先には「地域最安値」として、「50枚入り 1980円、税別」の貼り紙も。中国などからの輸入品が多いとみられるが、流通経路など「ナゾ」も多い。大阪市内では 4月中旬から街角に並び始め、「マスク」を扱う店は急増していった。一方でプライスダウンについて話す関係者もいる。街頭にあふれる「ナゾノマスク」は飽和状態になり、値崩れが起きているようだ。
●ネット通販の各サイトには今、「冷感」「ひんやり」などをうたった夏向けマスクやフェースカバーなどがずらり並び、売れ始めている。合成繊維織物大手の丸井織物(石川県)の場合は、「感染拡大抑制」への思いから今年初めてマスクの生産を開始。さらに、自社技術を生かした「夏マスク」(防菌フィルター30日分付き1980円)を 2月後半ごろから発売したところ、 2~ 3週前から伸び始め、売り上げが当初予想の 5倍までに上っているという。このマスクは特殊な加工と織りのポリエステル製で、接触冷感などの機能をうたっている。同社は生産態勢増強も検討する一方、さらに冷感度の高いマスクも開発中だ。「冷やしシャンプー」などで知られる山形県では、「冷やしマスク」が登場し大人気になっている。普通の飲料自動販売機に缶ジュースなどと一緒に上質な布製立体マスクが並んでいる。 690円を入れるとマスク 1枚が入った冷たい瓶が出てくる。冷えたマスクをしばし楽しみ、瓶は回収ボックスに返す仕組み。自販機は山形市と山辺町に 2台。 3月に販売を始め、「冷やしマスク はじめました」ののぼり旗を立てたり、報道もあって、今や 1日数百個も売れる日もあるそうだ。手作りでは、冷却(冷感)タオルや、放熱機能などがあるTシャツ生地を使ったり、メッシュ生地とガーゼを組み合わせたものなどさまざま。使い捨てマスクについても、ハッカ油などアロマ系スプレーを使って清涼感を求める人も多い。
●東京都は11日、「新型コロナウイルス」の検査実施件数に陽性者が占める割合を 7日間平均で示した都の「陽性率」について、新たな報告を加味するなどした結果、これまでに公表した数値を修正したことを明らかにした。具体的には、 4月11日の値で31.6%としていたものを31.7%に訂正した。これに伴い、「最大値は 4月11日と14日の31.6%」としていたのは「最大値は 4月11日の31.7%」だったことになる。このほか、 5月 7日は 7.8%を 7.3%に、 5月 8日は 7.6%を 6.9%に修正した。東京都の小池百合子知事(67)は11日、都内の「新型コロナウイルス」患者に対応する病床数に関し述べた。都庁で記者団の取材に答えた。都によると、既に2000床を用意しており、今後3300床まで確保できる見通し。東京の島しょ部で初の感染者となった御蔵島村の広瀬鹿雄村議会議長(78)と濃厚接触があった、広瀬久雄村長(72)や島の医療関係者ら 7人を検査した結果、全て陰性だったことも分かった。都は無症状や軽症の場合はホテルなどの宿泊施設などに移ってもらい、病床を空ける対応を進めている。
●大阪府が「新型コロナウイルス対策」で実施している外出自粛要請や休業要請の段階的解除に向け、府内の感染状況を表すライトアップが11日、通天閣(大阪市浪速区)と太陽の塔(吹田市)で始まった。解除の一歩手前の状態を維持していることを示す黄色い明かりが周囲を照らした。大阪府の吉村洋文知事(44)はこの日、自身のツイッターで強調し、訴えた。府が「大阪モデル」として策定した独自基準を 7日続けて満たすことが解除の条件で、基準達成は 8日から 7日連続。14日まで続けば、15日に解除の可否を判断する。
記事をまとめてみました。
新大久保通りの化粧品店の前に大量に並べられたマスク
「新型コロナウイルスの感染拡大」にともなうマスクの品薄から高値、買い占め、高額転売などで膨れあがった「マスクバブル」がはじけている。
11日、東京都内のマスク乱売スポットでは 1箱(50枚入り) 1963円(税別)と、ついに2000円を割り込んでいた。一時はネットで 1箱(50枚入り) 1万円以上に相場が高騰したマスクの値崩れは今後も続くと予想され、投げ売り状態となりそうだ。
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新大久保通りの韓国雑貨店の店頭に山積みされたマスク
都内でマスクが大幅な値崩れを起こしている。大量販売する2大スポットの 1つ、JR上野駅から御徒町駅周辺に広がるアメヤ横丁(アメ横)では店舗前にマスクが山積みされていた。使い捨てマスクの値段は 1箱(50枚入り)で2500円前後(1枚約50円)。「先週まで2800円で売っていたけど値下げした。それで売れない」と輸入雑貨を本業とする中国人の女性店長は、ため息まじりだ。
路地では 1箱(同)2000円(税込み= 1枚40円)で売られていた。大半が中国製で「高性能フィルター」「 3層構造」など日本語で表記されているが、品質や製造管理の基準である「全国マスク工業会・会員マーク」はない。実際に見本品を手に取るとやや薄い印象だった。
全国マスク工業会のマーク
アメ横で長年、時計販売業を営む伊勢屋の穴田忠雄社長(71)も店頭にマスクを並べていた。「コロナで時計は見向きもされない。仕方なく数千枚を仕入れて 4月下旬から販売したがさばけない。正直言ってボランティア価格ですよ、赤字」と苦笑いした。
もう 1つのスポット、コリアンタウンとして知られる新宿区の新大久保通りでは、「乱売」状態だった。化粧品店、雑貨店、飲食店などの最前列にマスクが並べられていた。 1箱(50枚入り)1963円(税別)と、2000円を下回る商品もあった。品薄前はドラッグストアなどで 1箱(同)598円(税別)前後で販売され、 1枚約12円だった。それが一時は 1箱(50枚入り)5000円前後( 1枚約 100円)まで高騰したが、半値以下まで下落している。
アメ横の休業店舗の前で大量に売られていたマスク
感染が収束したとされる中国や韓国からマスクが大量輸入されているとされるが、国内ではシャープなど国内メーカーのマスクが人気だ。海外生産の製品ではネット通販で 1箱(50枚入り)1419円(税別、 1枚約28円)で販売するサイトも登場している。「アベノマスク」が全国に配達される前にマスクバブルが崩壊を始めた。
アメ横の路地には税込み 1箱2000円(50枚入り)のマスクが並べられていた
大阪の繁華街・ミナミの雑貨店などの店頭に並ぶ「ナゾノマスク」の値崩れが起きている。ドラッグストアやコンビニ、スーパーではマスクの品薄が続いているが、11日も大阪の街頭では、店頭などに箱や袋に入ったマスクが並んでいた。 使い捨てマスクの箱が積み上げられていた大阪・ミナミの店先には「地域最安値」として、「50枚入り 1980円、税別」の貼り紙も。店員の男性は「以前は50枚入りで4000円前後だったが、いまはモノにもよるが、2000円前後になっている」。中国などからの輸入品が多いとみられるが、流通経路など「ナゾ」も多い。
大阪市内では 4月中旬から街角に並び始め、「マスク」を扱う店は急増していった。ある店員は「 5月に入り、ライバル店が多くなり、値下げせざるを得なくなった」と嘆いた。
一方でプライスダウンについて「中国からの仕入れ値が安くなっている」と話す関係者もいる。街頭にあふれる「ナゾノマスク」は飽和状態になり、値崩れが起きているようだ。
大阪の街で販売される「マスク」
蒸れる、暑い…。今やマスクは必携品となりましたが、息苦しく感じる日も増えてきました。すぐにやってくる梅雨や真夏を思うと憂鬱(ゆううつ)ですが、少しでも快適なマスク・ライフを模索する動きが加速しています。アベノマスクはいまだほとんど配布されず、街では少し買えるようになってきましたが、庶民の気持ちはすでにナツノマスクへ!?
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ネット通販の各サイトには今、「冷感」「ひんやり」などをうたった夏向けマスクやフェースカバーなどがずらり並び、売れ始めている。合成繊維織物大手の丸井織物(石川県)の場合は、「感染拡大抑制」への思いから今年初めてマスクの生産を開始。さらに「今年は、夏でも必要になるだろう」と判断し、自社技術を生かした「夏マスク」(防菌フィルター30日分付き1980円)を 2月後半ごろから発売したところ、 2~ 3週前から伸び始め、売り上げが当初予想の 5倍までに上っているという。
このマスクは特殊な加工と織りのポリエステル製で、接触冷感などの機能をうたっている。同社は生産態勢増強も検討する一方、さらに冷感度の高いマスクも開発中だ。
「冷やしシャンプー」などで知られる山形県では、「冷やしマスク」が登場し大人気になっている。普通の飲料自動販売機に缶ジュースなどと一緒に上質な布製立体マスクが並んでいる。 690円を入れるとマスク 1枚が入った冷たい瓶が出てくる。冷えたマスクをしばし楽しみ、瓶は回収ボックスに返す仕組み。自販機は山形市と山辺町に 2台。 3月に販売を始め、「冷やしマスク はじめました」ののぼり旗を立てたり、報道もあって、今や 1日数百個も売れる日もあるそうだ。
清涼感のあるアロママスクを作ってみました
「コロナ禍」で仕事が激減したため、山辺町のニット製造会社ニットワイズ後藤克幸常務が地元の同業者とマスクを作り始め、売り方を考案。「マスクはしっかりした商品ですが、こんな状況なので、笑いも大切。自販機ではたくあんなども売っています。ヘンなものを売っているなあと喜んでいただければ」と話している。近く新商品も加えるそうだ。
ネットでも、夏に向けた工夫やアイデアを紹介する動画などの投稿が増えている。手作りでは、冷却(冷感)タオルや、放熱機能などがあるTシャツ生地を使ったり、メッシュ生地とガーゼを組み合わせたものなどさまざま。使い捨てマスクについても、ハッカ油などアロマ系スプレーを使って清涼感を求める人も多い。
○…暑苦しいマスク対策として手軽にできそうなエッセンシャルオイルを使ったスプレーをつくり、試してみた。準備したものは、 100%天然素材で作られたペパーミントのエッセンシャルオイルと化粧などで使うコットン、チャック付きの袋の3点。オイルを無水エタノールと精製水で割ってスプレーにする方法が一般的なようだが、現在、両方とも手に入りにくいため、簡易的な方法でチャレンジした。 コットンにオイルを 1滴たらし、マスクと一緒にチャック付きの袋の中に数時間、置いておくだけで完成する。今回はペパーミントを使ったがユーカリなどもおすすめだ。 着用したところ、清涼感があり不快さは全く感じない。夏場のマスクとして強力な武器になりそうだ。また、アロマにはリフレッシュ効果もあり、気分転換にもなると思われる。一方で、刺激が強すぎる場合は、体調不良を引き起こす可能性もあり、しばらく時間を置いたり注意が必要だ。
東京都は11日、「新型コロナウイルス」の検査実施件数に陽性者が占める割合を 7日間平均で示した都の「陽性率」について、新たな報告を加味するなどした結果、これまでに公表した数値を修正したことを明らかにした。
具体的には、 4月11日の値で31.6%としていたものを31.7%に訂正した。これに伴い、「最大値は 4月11日と14日の31.6%」としていたのは「最大値は 4月11日の31.7%」だったことになる。
このほか、 5月 7日は 7.8%を 7.3%に、 5月 8日は 7.6%を 6.9%に修正した。
東京都庁で会見を行った東京都小池百合子知事=東京新宿・都庁
東京都の小池百合子知事は11日、都内の「新型コロナウイルス」患者に対応する病床数に関し「逼迫(ひっぱく)という言葉が当てはまるかどうかは見方による。キャパシティーは都として既に確保している」と述べた。都庁で記者団の取材に答えた。
都によると、既に2000床を用意しており、今後3300床まで確保できる見通し。小池氏は「いつ第 2波が来るか分からない。危機管理はしっかりやっていきたい」と話した。
厚生労働省が10日、各都道府県が「新型コロナウイルス」に備えて 1日時点で確保した医療機関のベッド数を公表しており、東京都は入院患者数がベッド数の 9割近くに上って逼迫しているとの見方が出ていた。都は無症状や軽症の場合はホテルなどの宿泊施設などに移ってもらい、病床を空ける対応を進めている。
東京都の「新型コロナウイルス感染症対策会議」に出席した小池百合子知事= 5日午後、東京都庁
東京都は11日、「新型コロナウイルス」の感染者を新たに15人確認したと発表した。 1日当たりの感染者数は今月 3日以降、 9日連続で 100人を下回り、減少傾向が続いている。都は11日に保健所からの報告漏れや二重計上などのミスを発表し、感染者数が76人増加するため、都内の感染者は累計で4959人となった。 9人の死亡も判明し、死者の累計は 189人となった。
都によると、15人のうち 3人は、多数の感染者が出ている東京新宿メディカルセンター(新宿区)の関係者。経路が不明なのは 4人だった。重症者はいなかった。東京の島しょ部で初の感染者となった御蔵島村の広瀬鹿雄村議会議長(78)と濃厚接触があった、広瀬久雄村長や島の医療関係者ら 7人を検査した結果、全て陰性だったことも分かった。
都の従来の発表によると、都内の感染者数は 4月 4日に初の 3桁となり、同月17日にピークとなる 201人に達した。その後は日によってばらつきはあるが、おおむね減少に向かっていた。
吉村洋文大阪府知事=大阪府庁
大阪府が「新型コロナウイルス対策」で実施している外出自粛要請や休業要請の段階的解除に向け、府内の感染状況を表すライトアップが11日、通天閣(大阪市浪速区)と太陽の塔(吹田市)で始まった。解除の一歩手前の状態を維持していることを示す黄色い明かりが周囲を照らした。
大阪府の吉村洋文知事はこの日、自身のツイッターで「ワクチンや有効な治療薬が出てくるまでの間、NYや欧米のような医療崩壊を防ぎつつ、ウイルスと共存する道を模索しないといけない」と強調。「口戦略だけでなく、第二波、第三波がきた時の再入口基準を数値で明確に定めると共に、赤、黄、緑で徹底的な『見える化』を図る」と訴えた。
府が「大阪モデル」として策定した独自基準を 7日続けて満たすことが解除の条件で、基準達成は 8日から 7日連続。14日まで続けば、15日に解除の可否を判断する。