ソフトバンク・小久保41歳誕生日に引退試合！オリックス・西投手、最終戦でノーヒットノーラン！

　こちらでは、今季限りで現役を引退するソフトバンク小久保裕紀内野手が、41歳の誕生日を迎えたこの日、引退試合に臨んだ。
　内川聖一外野手(30)の 5年連続打率 3割以上が確定した。 1回の第 1打席で左飛に終わり、 3回の守備から退いた。
　松中信彦外野手(38)は、この日ＤＨで 2打数無安打。クライマックスシリーズへ気合を込めた。
　オリックス・西勇輝投手(21)が 8日、ソフトバンク最終戦(福岡ヤフードーム)で史上76人目、通算87度目のノーヒットノーランを達成した。平成生まれでは初めての快挙を成し遂げた。オリックスでは1995年の佐藤義則(58＝現楽天投手コーチ)以来。今季は広島・前田健太、巨人・杉内に続き 3人目。史上76人目(87度目)の快挙となった。最終戦でのノーヒットノーランは、 1リーグ時代の1937年春の石田光彦(阪急)以来75年ぶりで、 3リーグ制後では初となる。最後の最後に思わぬ｢珍事｣。記事をまとめてみました。




　オリックスは 1回に李大浩の右中間適時 2塁打で 1点を先制。今季限りで引退するソフトバンク小久保の第 1打席は 2飛。
　オリックスは 6回一死 1塁から李大浩が 3塁線を破る 2塁打。失策が絡んで 2点目を追加した。ソフトバンクは 6回まで無安打。
　オリックスは 7回に 3点目。一死 3塁から安達が中前適時打を放った。先発の西はプロ野球史上76人目の無安打無得点を達成。＜ソフトバンク 0－ 3オリックス＞

　今季限りで現役を引退する小久保裕紀内野手が、41歳の誕生日を迎えたこの日、引退試合に臨んだ。 6月に2000安打も達成したスラッガーは｢追い求めることで成長がある。現役選手として理想を描くことができなくなりました｣と、19年間のプロ人生に幕を引く理由を語った。
　オリックスとのレギュラーシーズン最終戦で、これまで何度も本塁打を運んだ左中間席の最前列からは、女手一つで小久保を育てた母の利子さんが声援を送った。利子さんは｢しっかりと目に焼き付けました｣と感慨に浸った。


　小久保裕紀内野手(左)に花束を手渡す松中

　王貞治球団会長から花束を受け取ると小久保は号泣。同会長は｢彼の生きざまは素晴らしかった。やる以上は勝つんだ、いい結果を出すんだと一貫して言い続け、それを受け止めて、ずっと持ち続けてくれたのがうれしい｣と賛辞を贈った。
　この日は 3打数無安打。チームもノーヒットノーランを喫する予想外の展開だった。しかし 3万8561人の観客は、万雷の拍手で小久保の“卒業”を祝った。
　まだ13日からのクライマックスシリーズを勝ち抜けば、日本シリーズで再び本拠地に戻ってくることができる。小久保は｢このユニホームを着てプレーすることを目標に戦ってきます｣と最後の誓いを立てた。
　背番号と同じ 9度、胴上げされたソフトバンク・小久保は視線の先に恩師をとらえた。ゆっくり歩み寄り、花束を受け取る。耳元で｢まだ、人生は半分。これからもっともっと野球界のために頑張れ！｣とささやかれた。もうこらえ切れない。世界の王の胸で嗚咽(おえつ)を漏らした。
　｢ 2年目の王監督との出会い、これは僕のプロ野球人生にとって転機となりました。技術はもちろん、プロとしての考え方、生き方、厳しさ、心構え、すべて王監督から教わりました。今、僕の中にも、その血が流れています｣


　小久保裕紀内野手(左)は王球団会長(右)から花束を贈られ号泣

　胴上げ前の引退セレモニー。最も時間を割いたのは、くしくも王会長への感謝の言葉だった。追いかけるべき背中があったからこそ、通算2041安打、 413本塁打の偉業を達成できた。
　ただ、最後におまけがついてきた。通算2057試合目で、オリックス・西に初のノーヒットノーランを食らった。｢俺、持ってるよ。不謹慎やけど“ノーヒットノーランで終わったら、波瀾万丈な野球人生や”と考えたらそうなった。引退試合に(ノーヒットノーランは)ありえんよ｣と苦笑い。自身も 3打数無安打に終わったが、それでも真剣勝負を挑んできた西には｢きょうの対戦は本当にうれしかった｣と感謝した。
　これで終わりではない。まだＣＳ、日本シリーズと戦いの舞台は残されている。サプライズで 4万人近いファンからハッピーバースデーの合唱で41歳を祝ってもらった主将はお返しに｢もう一度、皆さんの前でこのユニホームでプレーすることを目標にクライマックスを戦ってきます｣と誓った。座右の銘は｢一瞬に生きる｣。最後まで悔いのない一瞬を積み重ねていく。

　内川聖一の 5年連続打率 3割以上が確定した。 1回の第 1打席で左飛に終わり、 3回の守備から退いた。今季通算 523打数 157安打で、打率は 3割 1毛でリーグ戦を終えた。 8月には右手薬指の剥離骨折に見舞われながらも、 157安打でリーグ最多安打が濃厚だ。日本人の右打者では落合博満(1981～87年)、中島裕之(2006～10年)に続く、史上 3人目の快挙。


　 1回裏ソフトバンク二死、内川聖一は左飛に倒れ 3回の守備から退いた

　内川聖一は、早くもクライマックスシリーズに向けて気持ちを切り替えた。この日、オリックス西勇輝投手(21)に、まさかの無安打無得点に抑え込まれた。最終戦で自身 2度目という屈辱を味わったが｢終わったことは考えてもしょうがない。もう 1回ここ(福岡ヤフードーム)でやれるよう頑張りたい。日本一という目標があるんで、またあしたから｣と話しクライマックスシリーズを見据えた。


　 5回裏ソフトバンク一死、四球を選んだ松中信彦

　松中は、クライマックスシリーズへ気合を込めた。この日、ＤＨで 2打数無安打だった。だが｢(ＣＳへ)どれだけ団結できるか。そうすれば日本一は近づく。気持ちを切り替えて集中していけば、いけるんじゃないか｣と気を吐いた。小久保裕紀内野手の引退について｢小久保さんを目標にしたから今の自分がある。お手本になる先輩として、いいものを残してくれた。僕もいいものを残していかないといけない｣と奮い立った。

　仰天のシーズン最終戦ノーヒットノーランだ！平成生まれの新星誕生だ！！　オリックス・西勇輝投手が 8日、ソフトバンク最終戦(福岡ヤフードーム)ソフトバンク戦で打者28人を 1四球だけの無安打に抑える快投。史上76人目、通算87度目のノーヒットノーランを達成した。平成生まれでは初めての快挙を成し遂げた。 4回までパーフェクト。 5回一死後、松中に四球を与えたが許した走者はその 1人だけだった。この日が引退試合だった小久保裕紀内野手も問答無用の 3打数無安打に抑え込み、主役の座を完全に奪い取った。今季は広島・前田健太、巨人・杉内に続き 3人目。史上76人目(87度目)の快挙となった。投球数は 109球。アウトの内訳は三振 9、内野ゴロ12、内飛 3、外飛 3。オリックスでは1995年の佐藤義則(現楽天投手コーチ)以来。最終戦でのノーヒットノーランは、 1リーグ時代の1937年春の石田光彦(阪急)以来75年ぶりで、 3リーグ制後では初となる。最後の最後に思わぬ｢珍事｣。


　無安打無得点試合を達成しガッツポーズの西勇輝投手

　緊張はない。代名詞のスマイル投法を最後まで貫いた。次代のオリックスを背負う21歳右腕が、最終戦で大仕事をやってのけた。 109球目、外角スライダーで松田を遊ゴロに仕留めると、マウンドに歓喜の輪が広がった。 4年目の西が今季 8勝目を、史上76人目のノーヒットノーランで飾った。
　｢小久保さんの引退試合だったんで、どう喜んでいいのかわからなかった。大引さんとか集まってくれたので、やっと喜べました｣
　平成生まれとしては史上初の快挙。だが、歴史的偉業にも、直後は喜びと戸惑いが錯綜(さくそう)した。小久保のフィナーレを見届けるため集まった 3万8561人超満員の福岡ヤフードーム。だが、この日朝、新聞で読んだ｢ガチでやってきてほしい｣という小久保の一言に刺激され、主役を西がまんまと奪い取った。
　｢きょうはどんな球でもストライクが取れた。(伊藤)光さんのリードもよかったし、コントロールがよかった｣


　平成生まれ初のノーヒットノーランを達成した右腕をチームメートに祝福された西勇輝投手(右から 2人目)

　 1歳上の女房役・伊藤に配球をすべて任せた。西はさまざまチェックポイントをマウンドでつぶやくが、この日は｢ 1球、 1球、集中｣を念じた。 5回一死で松中に投じたフルカウントからの外角スライダーがわずかに外れ唯一の走者となったが｢(球審が)手を挙げてくれてもよかったと思うんですけど。駆け引きなんで｣。これぞ後に引かない“新人類”だ。
　球団では来季の投手コーチ就任が決定している佐藤義則氏以来、17年ぶり。その原動力は、チームを去った指揮官への思いだった。
　｢岡田監督に申し訳なかったです｣。プロ未勝利だった昨季、先発ローテに抜てきしてくれた。初登板で白星を挙げ10勝をマークしたが、今季は途中離脱もあり、チーム最下位の一因にもなった。だからこそ来季への飛躍を見せたかった。
　試合後には就任会見直前の森脇新監督から｢新しいスタートだな｣と声をかけられた。最後の最後でみせた熱投劇。有終の美で、新指揮官の船出に花を添えた。
　この日、来季からの就任が発表された森脇浩司新監督(52)へ最高のプレゼントになった。
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　西勇輝投手に｢おめでとう｣と言って良いのか、それとも41歳誕生日に引退試合を行った小久保選手に｢お疲れ様｣と言って良いのか複雑な試合だった。
　内川聖一の 5年連続打率 3割以上が確定したのは、実に素晴らしいと思っています。
　小久保選手の勇士は、まだまだＣＳで見る事ができるだろう。しかし、今晩阪神甲子園球場で行われる＜阪神 － ＤｅＮＡ＞では、アニキ・金本の本当の最後の姿となってしまうので、この試合みたいな事は無いように阪神タイガースには頑張って貰いたいですね。
　お疲れ様でした！小久保選手！



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