●東都大学野球秋季リーグ最終週第 2日は 4日、神宮球場で 2回戦 3試合が行われ、亜大が「8勝目(2敗)」を挙げ、2016年春以来、 8季ぶり「26度目の優勝」を果たした。楽天から「ドラフト4位指名」された内間が先発し、「巨人1位指名」の平内が「3番手」で締めた。亜大の生田勉監督(54)が「優勝記者会見」で、東京六大学リーグや関東の大学連盟などを制したチーム同士の試合を希望した。例年は優勝校が出場する全国規模の「明治神宮大会」が「コロナ禍」で中止となった。
●亜細亜大學が 8季ぶり「26度目の優勝」を飾った。 1回表、二死から木倉朋輝内野手( 3年=星稜)が「左越えソロ」で先制すると、 3回には一死 3塁から、広島から「ドラフト6位指名」の矢野雅哉内野手( 4年=育英)のショートへのゴロで 3塁走者・田中幹也( 2年=東海大菅生)が好スタートを切りホームイン。 6回には、二死満塁から竹輪涼介外野手( 3年=秀岳館)が中前適時打を放ち、試合を決定づけた。投げては楽天から「ドラフト4位指名」の内間拓馬投手( 4年=宜野座)が先発し、制球に苦しみながらも要所ではキレのいい真っすぐとカットボールで 5回を「3安打無失点」。 6回から今秋、「最優秀防御率」を獲得した青山美夏人投手( 2年=横浜隼人)につなぎ、 9回には巨人から「1位指名」を受けた平内龍太投手( 4年=神戸国際大付)へ。亜細亜大學の「優勝」で東都大学野球秋季リーグ戦の全日程が終了し、「2位」は立正大學、「3位」は国学院大學。中央大學、駒澤大學、東洋大學はいずれも「3勝7敗」で並んだ。
●笑顔なき優勝会見だった。「正直、あまり感動がない」と生田勉監督は言い切った。「新型コロナウイルスの影響」で「明治神宮大会」が中止に。東都大学野球と東京六大学は、秋季リーグ戦が 4年生にとって最後の公式戦になる。「もし許されることなら、東京六大学の『優勝チーム』とこの神宮で戦わせてもらうことはできないだろうか」と提言した。選手たちも、生田監督の熱い思いに応えた。前日には、調子が上がらない内間を先発に指名。全員の前で期待を込めた。内間はキレのいい真っすぐとカットボールを武器に 5回を「3安打無失点」。 9回を投げた連投の平内は、 150キロを超える真っすぐを連発。力のこもった投球で試合を締めた。
●攻撃スタイルを変えて「優勝」をつかんだ。走者が出ると、堅実にバントで送る野球が影を潜め、積極的に打って出た。「犠打16」。昨秋の「39」の半分にも満たなかった。開幕前の理事会で、「入れ替え戦なし」、が確認されていた。従来なら「最下位阻止」の勝ち点狙いで始まり、徐々に上位をうかがう。そんな展開は不要。盗塁数「28」は、 3試合多い昨秋を「4個」上回った。「チーム打率2割6分」は昨秋から「2分5厘」アップした。「入れ替え戦なし」がもたらした攻撃スタイル。
●ドラムのリズムがチームを強くした。「新型コロナウイルスの自粛期間」中、生田監督は幼少時に見よう見まねで楽しんだドラムを本格的に始めた。週に 1度レッスンに通う熱の入れよう。見つめ直した。指導も変化した。教わる立場を経験したことで、選手の目線に立ち、分かりやすくを心がけた。ドラムのリズムに乗って「優勝」を果たした亜細亜大學。14年には「6連覇」を達成。新しい歴史の鼓動が聞こえる。
●東都大学野球秋季リーグの表彰選手が 4日、担当記者15人の投票で選ばれ、平内龍太投手(亜細亜大學)が満票で初の最高殊勲選手となった。平内は 7試合に登板して「3勝1敗、防御率1.27で「8季ぶりの優勝」に貢献した。「最優秀投手」、「ベストナイン」にも輝いた。最優秀防御率は青山美夏人(亜細亜大學)で1.11、首位打者は与倉良介(駒澤大學)で「打率4割」。
記事をまとめてみました。
東都大学野球<亜細亜大學 4- 0中央大學>◇最終第 5週第 1日◇ 4日◇明治神宮野球場
東都大学野球秋季リーグ最終週第 2日は 4日、神宮球場で 2回戦 3試合が行われ、亜大が中大を 4- 0で下して「8勝目(2敗)」を挙げ、2016年春以来、 8季ぶり「26度目の優勝」を果たした。楽天から「ドラフト4位指名」された内間が先発し、「巨人1位指名」の平内が「3番手」で締めた。
亜大の生田監督が「優勝記者会見」で、東京六大学リーグや関東の大学連盟などを制したチーム同士の試合を希望した。例年は優勝校が出場する全国規模の「明治神宮大会」が「コロナ禍」で中止となった。
生田監督は個人的見解としたうえで「『優勝』して次のステップがないので複雑というかさみしい。 1試合でもいいので、戦うチャンスをいただければ」と話した。
優勝を決めた亜細亜大學ナイン=明治神宮野球場
亜大は、 1回に「3番・木倉朋輝内野手」( 3年)が左越えに「2号先制本塁打」を放ち、 3回には一死 3塁で内野ゴロで 2点目を入れ、 6、 7回にも加点し試合を優位に進めた。
投げては、ドラフトで楽天「4位指名」の右腕・内間拓馬投手( 4年)が 5回 3安打、「2番手」の右腕・青山美夏人投手( 2年)が 6回からの 3回を 1安打、 9回は、「巨人ドラフト1位指名」の右腕・平内龍太投手( 4年)が 3人で仕留める「0封リレー」で「勝利」した。「8勝2敗」で、2016年春以来、「8季ぶり26度目の優勝」を決めた。
亜大が 8季ぶり「26度目の優勝」を飾った。
1回表、二死から木倉朋輝内野手( 3年=星稜)が「左越えソロ」で先制すると、 3回には一死 3塁から、広島から「ドラフト6位指名」の矢野雅哉内野手( 4年=育英)のショートへのゴロで 3塁走者・田中幹也( 2年=東海大菅生)が好スタートを切りホームイン。 6回には、二死満塁から竹輪涼介外野手( 3年=秀岳館)が中前適時打を放ち、試合を決定づけた。
1回表亜細亜大學二死、先制のソロ本塁打を放った木倉朋輝内野手(手前左)を祝福するナイン=明治神宮野球場
投げては楽天から「ドラフト4位指名」の内間拓馬投手( 4年=宜野座)が先発し、制球に苦しみながらも要所ではキレのいい真っすぐとカットボールで 5回を「3安打無失点」。 6回から今秋、「最優秀防御率」を獲得した青山美夏人投手( 2年=横浜隼人)につなぎ、 9回には巨人から「1位指名」を受けた平内龍太投手( 4年=神戸国際大付)へ。
7回表亜大一死 2塁、木倉朋輝内野手(手前)に手拍子のような身振りを交えて話す生田勉監督=明治神宮野球場
平内は初球で最速タイの 152キロを記録。 150キロ超えを連発し、DeNAから「2位」で指名を受けた牧秀悟内野手( 4年=松本第一)との対決では 150キロの真っすぐで空振り三振に。最後の打者はカットボールで見逃し三振に仕留め、圧巻の幕切れを演じた。
「優勝」を決め記念撮影する亜細亜大學ナイン=明治神宮野球場
亜大の「優勝」で東都大学野球秋季リーグ戦の全日程が終了し、「2位」は立正大、「3位」は国学院。中大、駒大、東洋大はいずれも「3勝7敗」で並んだ。
▽中央大學・牧秀悟内野手(「DeNA2位指名選手」は 9回に「巨人1位」の平内と対戦し三振)
「向こうが上でした。いい球、いいコースにきました。実力不足だと思います。もっと成長して次に生かしたい」
9回裏中大一死、牧秀悟内野手に投球する平内龍太投手=明治神宮野球場
亜大が 8季ぶり「26度目の優勝」を飾った。 亜大の「優勝」で東都大学野球秋季リーグ戦の全日程が終了し、「2位」は立正大、「3位」は国学院。中大、駒大、東洋大はいずれも「3勝7敗」で並んだ。
◇ ◇ ◇
笑顔なき優勝会見だった。「正直、あまり感動がない」と生田勉監督は言い切った。
「新型コロナウイルスの影響」で「明治神宮大会」が中止に。東都大学野球と東京六大学は、秋季リーグ戦が 4年生にとって最後の公式戦になる。「もし許されることなら、東京六大学の『優勝チーム』とこの神宮で戦わせてもらうことはできないだろうか」と提言した。
「優勝」を決めマウンドで抱き合う亜細亜大學ナイン=明治神宮野球場
秋季リーグ戦が開幕し、「明治神宮大会」出場を目指しスタートしたが、10月 9日に中止が決まった。選手たちは生田監督に「なぜ、中止になったのか」と質問した。「正直、答えることができなかった」と胸の内を明かした。「優勝」して提言する-。並々ならぬ思いで臨んだ。
選手たちも、生田監督の熱い思いに応えた。前日には、調子が上がらない内間を先発に指名。全員の前で「内間で負けるかもしれない。でもこれが最後のチャンスだ。良くても悪くても、思い切っていけ」と期待を込めた。内間はキレのいい真っすぐとカットボールを武器に 5回を「3安打無失点」。「覚悟を決めて投げました」と胸を張った。 9回を投げた連投の平内は、 150キロを超える真っすぐを連発。力のこもった投球で試合を締めた。「『日本一』を目指していたので、ぜひ、戦いたい」と生田監督に続いた。
試合後、表彰式で連盟杯を受け取る亜細亜大學・平内龍太投手=明治神宮野球場
「『コロナ』の年に、俺たちは『リーグ優勝』した」。監督と選手たちの熱い思いが結束した秋だった。
◆東京6大学優勝の行方
慶大、早大の 2大学に絞られている。今秋は 2回戦総当たりのポイント制(勝ち 1点、引き分け 0.5点、負け 0点)を採用。現時点では慶大( 7点)が先に全日程を終えた明大と並び、首位に立つ。早大( 6.5点)が逆転するには、 7日からの最終週の早慶戦で、「2勝」または「1勝1分け」が必要。慶大は「1勝1敗」または「2分け」でいい。
「優勝」を決め雄たけびを上げる亜細亜大學・平内龍太投手=明治神宮野球場
亜大が 8季ぶり「26度目の優勝」を飾った。
◇ ◇ ◇
◆今季の亜細亜大學野球
攻撃スタイルを変えて「優勝」をつかんだ。走者が出ると、堅実にバントで送る野球が影を潜め、積極的に打って出た。「犠打16」。昨秋の「39」の半分にも満たなかった。
試合後、会見する亜細亜大學・生田勉監督(奥)。手前は平内龍太投手=明治神宮野球場
生田勉監督が説明した。「最下位のプレッシャーがないですから。(選手に)最初からどんどん行け、前向きにやりなさいと話しました」。開幕前の理事会で、「入れ替え戦なし」、が確認されていた。
従来なら「最下位阻止」の勝ち点狙いで始まり、徐々に上位をうかがう。そんな展開は不要。盗塁数「28」は、 3試合多い昨秋を「4個」上回った。「チーム打率2割6分」は昨秋から「2分5厘」アップした。「入れ替え戦なし」がもたらした攻撃スタイル。それでも同監督は「最下位のプレッシャーの中で戦う。そこが東都の野球なんですけどね」と付け加えた。
亜大が 8季ぶり「26度目の優勝」を飾った。 亜大の「優勝」で東都大学野球秋季リーグ戦の全日程が終了し、「2位」は立正大、「3位」は国学院。中大、駒大、東洋大はいずれも「3勝7敗」で並んだ。
◇ ◇ ◇
ドラムのリズムがチームを強くした。「新型コロナウイルスの自粛期間」中、生田監督は幼少時に見よう見まねで楽しんだドラムを本格的に始めた。
週に 1度レッスンに通う熱の入れよう。「楽譜が読めないと技術はつかない」と基本の大切さをあらためて実感し、亜大の原点「全力疾走」を見つめ直した。
7回表亜大一死 2塁、木倉朋輝内野手(手前)に手拍子のような身振りを交えて話す生田勉監督=明治神宮野球場
指導も変化した。教わる立場を経験したことで、選手の目線に立ち、分かりやすくを心がけた。
野球にドラムのリズムを取り入れた。平内、内間ら投手陣は皆「リズム良く投げる」と口をそろえ、 1イニング10球を目標に三振よりも打たせて取り攻撃につなげた。今シーズン、「3番」に定着し「2試合連続本塁打」を放った木倉は「変化球と真っすぐのタイミングはリズム」と、投手の投球動作に合わせ太ももを軽くたたき、リズムを合わせ打席に立った。
ドラムのリズムに乗って「優勝」を果たした亜大。14年には「6連覇」を達成。新しい歴史の鼓動が聞こえる。
試合後、優勝を決めた亜細亜大學は記念撮影する=明治神宮野球場
東都大学野球秋季リーグの表彰選手が 4日、担当記者15人の投票で選ばれ、平内龍太投手(亜大)が満票で初の最高殊勲選手となった。平内は 7試合に登板して「3勝1敗、防御率1.27で「8季ぶりの優勝」に貢献した。「最優秀投手」、「ベストナイン」にも輝いた。最優秀防御率は青山美夏人(亜大)で1.11、首位打者は与倉良介(駒大)で「打率4割」。
9回に登板した亜細亜大學・平内龍太投手=明治神宮野球場
ベストナインは次の通り。 2塁手の牧秀悟(中大)は過去に遊撃手で 1度受賞。丸数字はそのポジションでの受賞回数、数字なしは初受賞。
投手 平内▽捕手 立松由宇(立正大)▽ 1塁手 虎谷貴哉(亜大)(2)▽ 2塁手 牧(3)▽ 3塁手 木倉朋輝(亜大)▽遊撃手 木村翔大(東洋大)▽外野手 若林楽人(駒大)、右田稜真(亜大)、与倉▽指名打者 花嶋悠吏(立正大)
巨人「ドラ1」、亜細亜大學・平内龍太投手が最高殊勲選手/一覧