「最後のお願い」が飛び交った15日、政権奪還を目指す自民党の安倍晋三総裁(58)と、政権死守を目指す民主党の野田佳彦首相(55)がともに、東京・秋葉原で街頭演説した。
安倍氏は15日夜、音楽が流れる中、秋葉原駅前ロータリーに車で現れた。盟友の麻生太郎元首相(72)と選挙カーにのぼると、約 1万人の聴衆から地鳴りのような歓声が起きた。
「第46回衆院選」は16日投票、即日開票の結果、自民、公明両党が計 325議席を獲得し、約 3年 3カ月ぶりに政権奪還を果たした。参院で否決された法案を衆院で再可決できる 3分の 2を確保する圧勝となった。自民党の安倍晋三総裁は26日にも特別国会で再び首相(第96代)に指名され、公明党との連立政権が発足する。民主党は選挙前の 230議席を57議席に減らし壊滅的惨敗となった。
衆院山形 3区で14選を目指した自民党の加藤紘一元幹事長(73)が、無所属新人で元酒田市長の阿部寿一氏(53)に敗れ、落選した。
民主党の田中真紀子文部科学相が新潟 5区で自民党前職の長島忠美氏に敗れ、父の故田中角栄元首相以来の地盤を崩された。菅直人前首相は東京18区で自民党元職の土屋正忠氏に接戦の末、敗れた。比例代表では復活し、辛くも11度目の当選を果たし、枝野幸男経済産業相が埼玉 5区で自民党元職の牧原秀樹氏と接戦の末、辛勝した。
東京12区(北区、足立区一部)から出馬した日本未来の党・青木愛氏(47)が、前回選挙で圧勝した公明党元代表・太田昭宏氏(67)に小選挙区で敗れながら、比例東京ブロックで復活当選を果たした。記事をまとめてみました。
「最後のお願い」が飛び交った15日、政権奪還を目指す自民党の安倍晋三総裁と、政権死守を目指す民主党の野田佳彦首相がともに、東京・秋葉原で街頭演説した。安倍氏は、歩道を埋め尽くした 1万人を前に「(民主党政権の) 3年 3カ月の混乱にやっと、終止符を打つときが来た」と“勝利確信”宣言。一方、「時計の針を戻していいのか」という首相の訴えに足を止めたのは、約1000人。アキバ対決は安倍氏の圧勝だった。大勢は16日深夜にも判明する。
安倍氏は15日夜、音楽が流れる中、秋葉原駅前ロータリーに車で現れた。盟友の麻生太郎元首相と選挙カーにのぼると、約 1万人の聴衆から地鳴りのような歓声が起きた。再登板を目指した今年 9月の総裁選でも演説した場所。「多くの予想を裏切って、総裁に選ばれた。あの日から日本は変わり始めた」。劣勢の予想をはね返して総裁に当選した縁起を意識した、場所選びだった。
最後のお願いは、民主党批判全開。デフレ脱却などの経済政策を、首相が批判していることを「では問いたい。あなたはデフレ脱却できたのか。できなかったじゃありませんか」。北朝鮮の事実上のミサイル発射前、「早く打てばいい」と発言した藤村修官房長官をかばい続けたことも、「CMで『決断する』と言うなら、官房長官をやめさせる決断をすべきだった」と指摘した。民主党政権の官房長官、仙谷由人、枝野幸男両氏も名指ししながら、「( 3人とも)失格だ。スリーアウトチェンジなんですよ。そんな政治は終わらせないといけない」と息巻いた。
麻生太郎元首相(左)と笑顔で握手をする安倍晋三自民党総裁
「(政権交代という) 3年 3カ月続いた壮大な社会実験は、もう終わった」。2009年衆院選で惨敗し、政権を民主党に明け渡した麻生氏の訴えに、安倍氏はうなずいた。「いよいよ、 3年 3カ月の混乱、停滞に終止符を打つときが来た。これから新しい 1歩を踏み出さないといけない。必ず、民主党政権を倒す。みなさん一緒に戦ってください」と呼び掛けると、安倍晋三コールがわき起こった。
首相再登板なら、ネットを使った情報発信強化を思い描く。日刊スポーツ紙インタビューでも「自民党は、ネットをあまり活用してこなかったが、私はフェイスブックを使っている。今後も続けたい」と話した。ITの聖地アキバの支持者を味方にすることも、最後のお願いに込めた 1つの意義だった。
安倍氏はこれに先立ち、野田首相の地元船橋市にも乗り込んだ。アウェーの地だったが、「民主党のように 2番でいいとは思わない。やっぱり 1番を目指しましょうよ。皆さん」と声を張り上げた。政権陥落から約 3年。 1番に戻るためのリベンジ決戦。カウントダウンは、いよいよ始まった。
「第46回衆院選」は16日投票、即日開票の結果、自民、公明両党が計 325議席を獲得し、約 3年 3カ月ぶりに政権奪還を果たした。参院で否決された法案を衆院で再可決できる 3分の 2を確保する圧勝となった。自民党の安倍晋三総裁は26日にも特別国会で再び首相(第96代)に指名され、公明党との連立政権が発足する。民主党は選挙前の 230議席を57議席に減らし壊滅的惨敗となった。
退陣する野田佳彦首相は16日夜、記者会見し「結果を重く受け止め党代表を辞任する」と表明。安倍氏は「結果を出すことで国民の信任を勝ち得たい」と勝利宣言した。
安倍氏は、デフレ脱却に向けた大胆な金融緩和や積極的な公共事業を提唱、民主党政権の経済政策を大きく転換させる。前回は2006年 9月に首相に就任したが、 1年で辞任した。一度退陣し再び就くのは、戦後では故吉田茂元首相以来となる。
自民党(選挙前 119議席)は 294議席、公明党(同21)は31議席を獲得。第三極勢力では日本維新の会(同11)が54議席、みんなの党(同 8)は18議席へ伸ばした。日本未来の党(同62)は 9議席に大幅後退した。
共産党(同 9)は 8議席、社民党(同 5)は 2議席、新党大地(同 3)と国民新党(同 2)は各 1議席。新党日本(同 1)は議席を失った。新党改革(同 0)は議席を得られなかった。
共同通信が集計した推定最終投票率は 59.32%で、前回を10ポイント 程度下回り戦後最低となった。
「国民の期待に応えなければならない」。東京・永田町の自民党本部。候補者名が並んだ白いボードには「当選確実」を示す赤いバラが咲き乱れ、悲願の政権奪還が決定的な情勢に、大きな拍手と歓声がわいた。
報道関係者がひしめき合う 4階の開票センターでは、テレビ各社が「自民圧勝」を一斉に報じると、党関係者が喜びの表情を見せた。
姿を見せた石破茂幹事長は、菅義偉幹事長代行とがっちりと握手。「得票数は実績への評価というより期待票。責任は重大だ」と表情を引き締めた。興奮気味に頬を紅潮させ、満面の笑みを浮かべながらボードに赤いバラを貼り付けていった。
安倍総裁らの名前に花が並び、頰をゆるませる自民党の石破幹事長
「 3年以上、苦労に苦労を重ねてきた」と感慨深げな石破氏。大幅に議席を減らした民主党に対して「ご苦労されると思うが、再建に向けて努力してほしい」と余裕の表情を見せた。
一方の民主党。東京都港区のホテル内に置いた開票センターには現職閣僚やベテラン議員でさえ苦戦する情勢が伝えられ、幹部らが肩を落とした。
マニフェスト(政権公約)を旗印に政権を獲得した2009年衆院選。だが実現できなかったものも多く、離党者も続出した。細野豪志政調会長は「党の在り方を問い直すことから再スタートしなければならない」と絞り出すように話すのがやっとだった。
民主党代表の野田佳彦首相は「比較第 1党」を目標に掲げたが、ボードの赤いバラはまばらだった。
衆院山形 3区で14選を目指した自民党の加藤紘一元幹事長が、無所属新人で元酒田市長の阿部寿一氏に敗れ、落選した。自民党の73歳定年制に該当するため比例代表に重複立候補していなかった。
加藤氏は体調を崩して以降の健康不安説を払拭(ふっしょく)できず、阿部氏に保守票を切り崩された。加藤氏は1972年に初当選。秘書の脱税事件で辞職した時期を除き守ってきた議席を失った。
北海道1区で民主党の横路孝弘前衆院議長は敗北したが比例北海道ブロックでの復活当選を確実にした。
▽北海道 1区で民主党の三井辨雄厚生労働相の敗北が確実になった。
▽北海道 3区で民主党の荒井聡元国家戦略担当相は敗北したが比例代表で復活当選した。
▽北海道 4区で民主党の鉢呂吉雄前経済産業相が敗北し比例代表での復活もならず、落選した。
▽北海道10区で民主党の小平忠正国家公安委員長が敗北し比例北海道ブロックでも復活できず、落選が確実になった。
▽北海道11区で新党大地の石川知裕氏は敗北したが比例代表で復活当選した。
▽北海道12区で新党大地の松木謙公代表代行の敗北が確実になった。
▽山形 1区で民主党の鹿野道彦前農相の敗北が確実になった。
▽山形 3区で自民党の加藤紘一元幹事長の落選が確実になった。
民主党の鹿野道彦前農相は、山形 1区で自民党前職の遠藤利明氏に敗れた。
▽埼玉 3区で民主党の細川律夫元厚労相の敗北が確実になった。
▽東京 1区で民主党の海江田万里元経済産業相の敗北が確実になった。
▽東京 3区で民主党の松原仁前拉致問題担当相の敗北が確実になった。
▽東京 6区で民主党の小宮山洋子前厚生労働相の敗北が確実になった。
▽東京 8区で、無所属で俳優の山本太郎氏の落選が確実になった。
▽東京18区で民主党の菅直人前首相の敗北が確実になった。
▽神奈川 5区で民主党の田中慶秋前法相の敗北が確実となった。
▽神奈川10区で民主党の城島光力財務相の敗北し比例南関東ブロックでも復活できず、落選が確実になった。
▽神奈川12区で敗北した民主党の中塚一宏金融担当相が比例南関東ブロックで復活できず、落選が確実になった。
▽新潟 5区で敗北した民主党の田中真紀子文部科学相が比例北陸信越ブロックで復活できず、落選が確実になった。
▽静岡 3区で、中部電力浜岡原発の廃炉を訴えた日本維新の会新人で元静岡県磐田市長の鈴木望氏(63)の敗北が確実となった。
▽愛知 5区で民主党の赤松広隆元農相(64)が敗北したが比例東海ブロックで復活当選し、 8選を果たした。
▽滋賀 1区で民主党の川端達夫前総務相の敗北が確実になった。
▽大阪 7区で敗北した民主党の藤村修官房長官が比例近畿ブロックで復活できず、落選が確実になった。現職官房長官の落選は現行憲法下で初めて。
▽大阪10区で民主党の辻元清美元首相補佐官は敗北したが比例代表で復活当選した。
▽大阪12区で民主党の樽床伸二総務相の敗北が確実になった。
▽兵庫 8区で新党日本の田中康夫代表の落選が確実となり、新党日本は衆参両院で議席を失うことになった。
▽徳島 1区で民主党の仙谷由人元官房長官が比例四国ブロックで復活できず、落選が確実になった。
▽山口 1区で日本未来の党の飯田哲也代表代行の落選が確実になった。
▽山口 2区で平岡秀夫元法相が参院議員からくら替えした自民党新人の岸信夫氏に敗れた。
▽福岡 1区で、民主党の松本龍元復興対策担当相の敗北が確実になった。
▽佐賀 1区で、民主党の原口一博元総務相の敗北が確実したが比例九州ブロックでは復活当選した。
▽長崎 1区で、民主党の高木義明元文部科学相の敗北が確実になった。
▽長崎 3区で、敗北した日本未来の党の山田正彦元農相は比例での復活もならず落選した。
▽宮崎 1区で、日本維新の会の中山成彬元国土交通相は敗北したが比例九州ブロックで復活当選した。
▽鹿児島 1区で、民主党の川内博史前衆院文部科学委員長が敗北し比例復活もならずに落選した。
▽沖縄 1区で、国民新党の下地幹郎防災担当相の落選が確実となった。
小選挙区敗退の報道がされ、ため息をつく田中真紀子氏の支持者ら
民主党の田中真紀子文部科学相が新潟 5区で自民党前職の長島忠美氏に敗れた。1993年の初当選から連続 6回当選していたが、後援会組織の弱体化や支持者の高齢化もあり、父の故田中角栄元首相以来の地盤を崩された。
田中氏は、比例代表にも1996年衆院選以来となる重複立候補。選挙戦では「今回落ちれば終わり。選挙区や政党を替えて出るようなことはしません」と危機感を訴えていた。
旧山古志村(現長岡市)村長の長島氏は2004年の新潟県中越地震で被災者支援の先頭に立ったことで知られ、農村部を中心に支持を集めた。過去 2回は自民党から出馬した日本維新の会の米山隆一氏も善戦した。
民主党の菅直人前首相は東京18区で自民党元職の土屋正忠氏に接戦の末、敗れた。比例代表では復活し、辛くも11度目の当選を果たした。
菅氏は応援遊説で全国を回っていた過去の選挙戦を一変させ、今回は公示前から地元に密着。首相時代の実績や「原発ゼロ」を訴えて票の掘り起こしに努めたが、東日本大震災と東京電力福島第 1原発事故の対応をめぐって逆風にさらされ、及ばなかった。土屋氏は地元をくまなく回って民主党政権を繰り返し批判。菅氏との戦いを3度目にして初めて制した。
民主党の枝野幸男経済産業相が埼玉 5区で自民党元職の牧原秀樹氏と接戦の末、辛勝した。
枝野氏は政権交代後、事業仕分けの統括として注目され行政刷新担当相や党幹事長を歴任。東日本大震災発生時は官房長官だった。原発事故への対応や大飯原発(福井県)の再稼働問題で他陣営から攻撃の的となり苦戦した。
牧原氏は組織固めを進める一方、枝野氏批判で無党派層を取り込み猛追したが届かなかった。
東京12区(北区、足立区一部)から出馬した日本未来の党・青木愛氏が、前回選挙で圧勝した公明党元代表・太田昭宏氏に小選挙区で敗れながら、比例東京ブロックで復活当選を果たした。16日深夜 2時 8分にNHKなどが当確を出し、選挙事務所は歓喜に包まれた。青木氏は同 2時15分に事務所に姿を見せ、支持者から拍手を受けると「厳しい結果でした。(国会で)働けることがありがたい」と言い、目に涙を浮かべた。
「小沢ガールズ」と呼ばれた前回2009年の選挙では、千葉12区から太田氏の刺客として鞍替え出馬し、世論の民主党を押す“追い風”に乗った。今回は師の小沢一郎氏(70)とともに 7月に日本未来の党に移り、民主党の消費税増税の方向性を強く批判も「民主党時代にやってきたこと自体が公約違反と捉えられている」(関係者)と逆風を浴び続けた。日本未来の党も結党から日が浅く、有権者の浸透度に欠けた点は否めないが「時間は足りない面もあったけれど、限りある中、戦うもの」と言い訳にはしなかった。
午後 8時 4分にNHKが太田氏の当確を出してから、比例での復活当確が出るまで 6時間あまり、不安な時を過ごした。小沢氏とはまだ話をしていないが「お伝えしようがない。党も厳しい結果。党として、どうしていくのかをお話ししたい」と表情を引き締めた。そして「予想していたと言えば予想していたし、それ以上と言えばそれ以上に厳しかった。今回の結果は、国民の選択。党が掲げて選挙に臨んだ政策を、今後どういう風に進めるか」と険しい表情で語った。
警察庁は16日、衆院選の公示から16日午後10時までに、全国の警察が公選法違反容疑で計17件を摘発し、17人を逮捕したと発表した。
警察庁によると、投票終了後、沖縄県で詐偽投票の疑いで 1人が逮捕された。ほかに自由妨害容疑が14人、選挙事務関係者への暴行容疑が 2人。
今後、全国で約 110事件を捜査する予定。半数以上は買収の疑いがあるといい、計約 280人を取り調べる。
今回の選挙は、「この人…、この党が…」というのが全くと言って良いほど無く、選ぶのに苦労した人も多かったのではないだろうか。
自由民主党が 3年ぶりに第 1党に復活したというのは、やはり今までの民主党が行って来た事に対する反発が強かったのではないだろうか。
これからは再度自由民主党に期待して行きたいですね。そうして、失業者を無くした安定した社会が戻って来る事を願いたいですね。
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