テニス・全豪オープン第 8日(23日、豪州・メルボルン)世界ランキング26位で第24シードの錦織圭(22=フリー)が男子シングルス 4回戦で第 6シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(26=フランス)をフルセットの末に破り、自身初めて四大大会初の『ベスト 8』入りした。全豪の日本男子では1932年の佐藤次郎、布井良助以来80年ぶりの『ベスト 8』で、全豪 4勝は史上初。1968年にプロの出場を解禁したオープン化以降、日本男子の四大大会での準々決勝進出は、1995年ウィンブルドン 8強の松岡修造以来 2人目となった。記事をまとめてみました。
ツォンガから祝福を受ける錦織圭
男子シングルス 4回戦で第24シードの錦織圭が第 6シードのジョーウィルフリード・ツォンガを 2- 6、 6- 2、 6- 1、 3- 6、 6- 3で破り、 4大大会初の『ベスト 8』入りを果たした。
最後はツォンガのショットを読んでネットに走り、バックからのクロスショット。日本男子初となる全豪同一大会 4勝目が決まると、錦織はラケットを手から離し、両手を突き上げて歴史的瞬間を味わった。世界ランキング 6位の26歳を相手に 3時間半の熱戦を制し、自然と声が高くなった。
日本のテニス史に名を刻むバックハンドの短いクロスが決まった瞬間、錦織はラケットを放り投げた。両手を広げて、メルボルンの青空を見上げた。日本勢初の全豪 4勝。尊敬する松岡修造に並ぶ 4大大会『ベスト 8』進出。 1万人の収容のハイセンス・アリーナの大観衆からは総立ちで温かい拍手が送られた。
「何も考えられないくらい今はうれしい。すごい接戦だったので、頭が真っ白になるときもあった。( 4大大会で)『ベスト 8』は初めてなのでそれがすごくうれしい。暑かったので体力的にきつかったが、その中で踏ん張って勝てた。これからは未知の世界。マリーは強敵だし、自分の出せるすべてを出したい」とコメントした。
全豪オープンテニス 4回戦でジョーウィルフリード・ツォンガを破り、四大大会初の『ベスト 8入り』を果たした錦織圭
ツォンガの最速 224キロの高速サーブと強打に押され、第 1セットを 2― 6で落とした。だが、わずかな異変も見逃さない集中力が錦織を救った。第 2セットの第 2ゲーム30―40の場面だ。ツォンガのサーブは錦織の出したラケットをかすりもせずにすり抜けた。「最初は分からなかったが(会場の)リプレーを見て分かった。ボールがはずまなかった」。すぐさま審判にクレームをつけた。35度を超える暑さでコートが傷んでいたのだ。補修作業に約10分。落ち着きを取り戻し、このゲームをブレークすると、エンジンがかかった。
過去の対戦で2度勝っている相手の弱点は熟知していた。バックハンド側にボールを集め、強烈なサーブには全神経を注いでレシーブした。第 2、 3セットを連取。第 4セットを奪われたが、最終セットでは 4大大会のフルセットマッチ過去 4戦 4勝の勝負強さを発揮し、格上に競り勝った。
勝敗を分けたのはミスの差だ。ツォンガ70本に対し、錦織は半数以下の30本。リターンの凡ミもわずかに 2本と集中した。粘り勝ちの要因は昨季からコーチとなったブラッド・ギルバート氏の指導も影響している。アガシらを育て「ウィンニング・アグリー(格好悪く勝つ)」の著書を持つ同氏から学んだのは守備の大切さ。以前は常に攻めることだけを考えていた。「(守備で)我慢できるようになった。無理しなくても勝つ方法が分かってきた」。守る時と攻める時の見極めを大事にする。代名詞となった「エア・ケイ」(ジャンピングフォアハンド)を封印し、攻守ともに重視する新スタイルが大躍進の原動力となった。
男子シングルス 4回戦でボレーを決める錦織圭
ツォンガには昨年10月のマスターズ上海大会 2回戦で逆転勝ち。全豪の前哨戦「クーヨン・クラシック」でも勝利していたが、自身初となる四大大会 8強をかけた一戦に「いつも以上に緊張があった」と振り返る。
第1セットの第1ゲームで2本のダブルフォールト。リズムをつかめないまま、 2- 6で落とし「気持ちが吹っ切れた」と開き直った。相手の強打を封じるためバックに球を集めて第 2、 3セットを連取。会場に錦織コールが湧き起こり、いくつもの日の丸が揺れた。
最終セットは 2- 1で迎えた第 4ゲームの勝負どころで、ツォンガのサーブをリターンエース。このゲームをブレークして流れを引き寄せた。フルセットの試合を制したのは 2回戦に続いて今大会 2度目。四大大会では 5戦全勝(ほかに全米 2度、全仏 1度)だ。
自身初の四大大会 8強入りを決めた錦織圭は、ガッツポーズを作って会心の笑みを浮かべた
錦織がテニスを始めたのは5歳のとき。ハワイに出張した父・清志さん(55)がお土産に買ってきた子供用のラケットを手にしたのがきっかけだった。初戦から観戦席で声援を送る父は「ここで勝つというのは本当に強いということ。強くなった彼を誇りに思う」と褒めたたえた。
現在26位の世界ランキングが自己最高(24位)を更新することは確実となった。25日に予定される準々決勝の相手は、上海大会の準決勝で敗れた世界 4位のアンディ・マリー(24=英国)。「まだまだ終わりではない。トップ 4はレベルが違ってくるので頑張りたい。これからは未知の世界。自分の出せるものをすべて出したい」と1968年のオープン化以降で日本男子初となる『四大大会 4強』に挑む。『ベスト 8』の快挙も錦織にとっては通過点でしかない。
第 5シードのダビド・フェレール(スペイン)も準々決勝に進出した。
混複でペアを組むクルム伊達公子(中央)はスタンドから手を振って勝利をたたえた
女子ダブルス 3回戦で森田あゆみ(キヤノン)藤原里華(北日本物産)組は第 7シードのアンドレア・フラバーチコバ、ルーシー・ハラデツカ組(チェコ)に 3- 6、 6- 3、 2- 6で敗れ、『 8強入り』はならなかった。
女子シングルス 4回戦は第 4シードのマリア・シャラポワ(ロシア)が逆転勝ちで『ベスト 8入りしたが、過去 5度優勝のセリーナ・ウィリアムズ(米国)は敗退した。
9日目の24日は、錦織とクルム伊達公子(エステティックTBC)のペアの混合ダブルス 2回戦が組まれている。
錦織と聞いた虎ちゃんは、ニッキが…と思ったらテニス界にも同じ字を書いて読み方が違う凄い選手がいたのですよね。lol
錦織(にしこり)選手は本当に凄い。「スタートが遅いが、諦めない気持ちで巻き返しを効かすワザを持ち、相手選手に向かって行く」男がこの試合では集中力を欠かすこと無く頑張った。
次の試合でも頑張って欲しいですね。
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スポーツ世界 6位撃破!錦織、修造以来17年ぶり 4大大会 8強!「今はうれしい」/全豪テニス
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