55本でシーズン最多本塁打のプロ野球記録に並んでいるヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(29)は14日、阪神19回戦(神宮)で 3打数 1安打、 3試合連続で56号のプロ野球新記録は出なかった。 6回には相川亮二捕手(37)がマット・マートン外野手(31)から受けた危険なタックルをめぐり、乱闘に発展したが、バレ砲は両者の間に入り、冷静に対応した。
6回二死 2塁。福留孝介外野手(36)の中前打で 2塁走者のマートンが 3塁を蹴り本塁へ突入。両腕から猛タックルを仕掛けた。ブロックする相川に両腕から猛タックルを仕掛け体当たりすると、相川が激高し、ボールを離さなかった捕手相川に突き飛ばされた。マートンは最後は両手を上げて後ろに下がったが、両軍入り乱れて乱闘騒ぎに。 2人そろって暴力行為と取られ、今季 2度目の退場宣告を受けた。
和田豊監督(51)ははマット・マートン外野手の退場について｢審判の判断｣と前置きして話をした。
藤浪晋太郎投手(19)が、本塁打記録の更新に王手をかけているヤクルト・バレンティンに挑んだ。 2回の第 1打席では空振り三振を奪うなど、 3度の対戦で本塁打のシーズン新記録｢56号｣に王手をかけるバレンティンを、単打 1本のみに抑えた。記事をまとめてみました。
阪神は 2回一死 1、 2塁と 3回一死 2塁のチャンスに無得点。ヤクルトは 3回まで無安打。
ヤクルトは 6回一死から右前打で出塁した三輪が 2盗。さらに暴投で 3塁に進み、川端の遊ゴロで生還し 1点を先取した。
ヤクルトは 7回一死 1塁から、藤浪のけん制悪送球で西田が 3塁へ。森岡のスクイズで 2点目を奪い、＜ヤクルト 2－ 0阪神＞で連敗を 4で止めた。
6回表、マット・マートン外野手は相川亮二捕手に激しくタックルした
55本でシーズン最多本塁打のプロ野球記録に並んでいるヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手は14日、阪神19回戦(神宮)で 3打数 1安打、 3試合連続で56号のプロ野球新記録は出なかった。 6回には相川亮二捕手がマット・マートン外野手から受けた危険なタックルをめぐり、乱闘に発展したが、バレ砲は両者の間に入り、冷静に対応した。遺恨試合に＜ヤクルト 2－ 0阪神＞で勝利し、チームは連敗を 4で止めた。
6回二死 2塁、福留外野手の中前打で本塁を狙ったマット・マートン外野手が相川亮二捕手に体当たりするがタッチアウト
マット・マートン外野手とヤクルト相川亮二捕手が暴力行為で退場処分を受けた。
6回二死 2塁。福留孝介外野手の中前打で 2塁走者のマートン外野手が 3塁を蹴り本塁へ突入。中堅上田のノーバウンド返球にアウトのタイミングとなり、両腕から猛タックルを仕掛けた。ブロックする相川に両腕から猛タックルを仕掛け体当たりすると、相川が激高し、ボールを離さなかった捕手相川に突き飛ばされた。マートンは最後は両手を上げて後ろに下がったが、両軍入り乱れて乱闘騒ぎに。 2人そろって暴力行為と取られ、今季 2度目の退場宣告を受けた。
6回、マット・マートン外野手(左)の本塁突入に、怒って突っかかるヤクルト・相川亮二捕手
｢なんとかセーフになろうと一生懸命だった。捕手がプレート上にいれば、なんとかして点を取ろうとしないといけない。(退場処分は)自分から仕掛けた訳じゃないし、逆に後ろに下がったんだけどね｣。試合後は穏やかな表情で振り返った。
和田監督とヤクルト小川監督が言い合う一幕もあった。マートンは 5月12日ヤクルト戦(松山)でも田中雅彦捕手(31)にタックルし、左鎖骨を骨折させた経緯があった。
左翼から駆け付けたバレンティンは、冷静にマートンを手で制した。試合後｢クロスプレーは野球には起こり得ること。(乱闘で)心の変化はなかった｣と話したが、心中は穏やかではなかった。今回はいつも食事に誘ってもらい、兄のように慕う｢アイカワサン｣。自分の本塁打で遺恨試合にけりをつけようと、打席での雰囲気が明らかに変わった。
6回の乱闘騒ぎでもバレンティン外野手(中央)。マートン外野手(右から 2人目)と相川亮二捕手の仲裁に入った
和田豊監督はマット・マートン外野手の退場について｢審判の判断｣と前置きしながらも、暴力行為での退場という判定に関しては｢こっちだって、はい、そうですかと受け入れられるようなプレーじゃない｣と話した。
また、無得点に終わった打線については｢きょうも同じというか、ヒットは出ているんだけど、つめだよね｣と嘆いた。
4回裏ヤクルト攻撃終了、和田豊監督は 3塁塁審に何やら訴えた
和田監督は、 6回一死 3塁で川端の遊ゴロの間に 1点先制された後、審判団に、｢退場になった後に相川がまだ(スコアボードのオーダーに)残っていた｣ことについて確認を求めた。退場となった 6番・相川の打順にまわってきたとき、代わりの捕手を入れずに、別の選手を代打に送ることも可能かどうかを確認。ヤクルト側は守備につく際に球審に交代を告げれば、よいだけで、｢ルール上はいいらしい｣と和田監督。原球審も｢ルールの確認でした｣と説明した。
肝心な一打が出なかった。相手より 3本多い 8安打を放ったが、今季20度目の完封負け。寂しい光景に水谷チーフ打撃コーチが嘆いた。
｢もっと続かなアカンわ。惜しいところまではいくんやけど、続けなアカンわ｣
3回は先頭の西岡が四球を選ぶと、柴田が犠打を決め、クリーンアップにつないだが、新井貴浩が 3ゴロ、鳥谷はフルカウントから内角の直球に見逃し三振で先制点を奪えなかった。 5回も二死から西岡が左中間に 2塁打を放ち、好機を作ったが、続く柴田が 2ゴロ。得点圏に置いてから、もう 1本が出ない。
三振の数は 2日で24を数えた。前日13日には15三振を喫し、この日もヤクルト先発・木谷の前に 9三振を奪われた。｢きょうのピッチャーも良かったよ。どんどん振って行かなアカンから、三振は構わない｣と水谷コーチ。今後も積極的な打撃は継続する。
3回二死 2塁で、見逃し三振に倒れた鳥谷敬内野手。あと一本がでず今季20度目の完封負けを喫した
和田監督も｢きょうも同じ。ヒットは出るんだけど、最後の詰めだよね。そこだけになってしまう｣。クライマックスシリーズ(ＣＳ)へ向け、ここぞの一打がカギとなるのは明白だ。
敗戦の中にも一筋の光明が見えた。前日 3三振の福留が、 8月28日の巨人戦(東京Ｄ)以来のマルチ安打だ。 2回一死から高めに浮いた直球を引っ張り、右前打。11日の中日戦(甲子園)で左ふくらはぎ痛から 1軍復帰後、初安打を放つと、 6回だった。
｢チャンスでヒットが出ていない展開だったから、ああだ、こうだ自分たちから仕掛けないと｣
二死 2塁から初球を中前にしぶとくはじき返した。本塁クロスプレーで適時打とはならなかったが、勝負強さをみせた。
｢試合に出て、感覚をつかんでいくしかないな｣
リーグ戦も残り18試合。10月決戦のカギは、福留の復調が握っている。
2回無死、バレンティン(手前)を空振り三振に仕留めた藤浪晋太郎投手
藤浪晋太郎投手が、本塁打記録の更新に王手をかけているヤクルト・バレンティンに挑んだ。
2回の第 1打席では空振り三振を奪うなど、 3度の対戦で本塁打のシーズン新記録｢56号｣に王手をかけるバレンティンを、単打 1本のみに抑えた。藤浪は｢しっかりと投げられた。ヒット 1本は打たれましたけど、なかなか経験できないところで、そういう緊張感の中で投げられたのは良かったです｣と振り返った。
この日は 8回途中 2失点で降板し、 6敗目。 9月に入り、これで 2連敗となった。
2回、真っ向勝負でバレンティンを空振り三振に仕留めた藤浪晋太郎投手
午前中にチケットは完売。歴史的瞬間に立ち会おうと、立ち見の観衆もあふれた注目の第 1打席は、 0－ 0の 2回先頭だ。初球からこの日最速 151キロを低めにズバッと投じた。 2球目のカーブで空転させ追い込むと、 1ボールを挟み、外角スライダーで空振り三振。内外へ投げ分けて手玉に取った。
4回二死走者なしの 2打席目で、この日初安打となる右前打を許したが気に留めず｢０｣を並べていった。 6回に安打と盗塁、暴投も絡んで川端の遊ゴロ間に先制点を献上。 7回には自らのけん制悪送球とスクイズで、痛恨の 2点目を失った。和田監督も｢暴投とけん制悪送球な。投球内容は藤浪らしいというか、いい方の部類だった｣と嘆いたが、この無援では到底責められない。
2回裏ヤクルト無死、バレンティン(左)を空振り三振に仕留めた藤浪晋太郎投手
普段から｢集中すると歓声が聞こえなくなる｣という大物だが、さすがに56号を待つ場内の異様な雰囲気には身構えた。
｢なかなか経験できない緊張感の中でやれたのは良かったです｣
第 3打席も 150キロ直球で三飛に斬った。三冠王すら見えてきたセ界の強敵に対し、 3打数 1安打。今季通算でも11打数 3安打、 0本塁打に封じる。歴史的瞬間を生まなかったことが、最大の収穫だ。
3回、無失点で切り抜け笑顔でベンチに戻る藤浪晋太郎投手
プロ初完投も逃し、 7回 1/3 5安打 2失点(自責 1)で 6敗目(10勝)を喫したが、規定投球回到達が見えてきた。ここまで 123回 2/3。規定投球回の 144まで、あと｢20回 1/3｣だ。ローテ通りならば残りの先発機会は 3度。 7回ずつ投げられれば、 1年間ローテ投手として踏ん張った“証”が手に入る。
試合後は｢自分の小さなミスから失点してしまった｣と反省の言葉を並べた。
｢内容は悪くなかった。それなりに自分の投球はできました｣
引き揚げる 3塁側ファウルグラウンドでも、虎党から誰よりも大きな歓声を受けた。脇役は似合わない。藤浪こそ主役だ。意地で阻止し、自らの糧とした。
6回にワイルドピッチで走者を 3塁に進めてしまった藤浪晋太郎投手
惜敗だからこそ、悔しかった。先発マスクの清水誉は 0－ 0の 6回一死 2塁で藤浪の暴投を防げなかった。｢ピッチング自体はよかった。ワンバウンドを僕がミスした｣。一死 3塁から川端の遊ゴロで 1点目を許した。バレンティンには56本塁打を打たせなかったが、｢8バレンティンを)抑えることはできたけど、試合には負けているわけですから｣と厳しい表情で振り返った。
球場は 1球投げるごとにフラッシュがたかれ、ボールを投げればブーイングが湧き起こる異様な雰囲気に包まれたが、19歳は全くひるむことはなかった。バレンティンとの対戦成績は11打数 3安打だが、本塁打は許していない。
｢なかなか経験できない雰囲気の中で緊張感を持ってやれたことはよかった｣。11勝目はならなかったが、成長につながる糧をまた一つ手にした。レギュラーシーズンの登板はあと 3度か。13勝のヤクルト・小川らとの新人王争いも正念場だ。
藤浪までも狂わせてしまっている現在の虎軍団。今後いったいどうなってしまうのだろうか…
ファンの為にも、球団の為にもこのままで終わるわけには絶対にいかないだろう。
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2013.09.14 勝敗表
日刊スポーツは、 9月 7日に今季限りでの引退を表明した桧山進次郎外野手の引退特集号(タブロイド判オールカラー24ページ、定価 300円)を緊急発売した。
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▽価格1000円(税込み)
▽発売場所＝関西地区のキヨスク・地下鉄・私鉄駅売店、コンビニ、主要書店、産経新聞販売店、タイガースショップ(阪神百貨店 8Ｆ、岡山店)。一部地域は遅れます。
▽郵送希望＝現金書留で1080円(送料込み)を〒556－8662 大阪市浪速区湊町２－１－５７
産経新聞社販売局販売第四部｢桧山引退 さらば神様｣係まで。住所、氏名、電話番号をわかりやすくお書きください。
▽販売のお問い合わせ＝販売第四部((電)06・6633・9432、平日午前10時から午後 5時)。
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