藤浪晋太郎投手(19)が秋季キャンプ第 2クール最終日となった13日、フォーム矯正に取り組んでいるピッチング。その後の1500メートル走ではトップでゴールイン。午後からのロングティーでは80スイングで48本の柵越えと、｢走・攻・投｣で存在感を見せた。
掛布チルドレンが大暴れだ。阪神秋季キャンプ初の対外実戦となった12日のオリックスとの練習試合(高知・東部)で掛布ＧＭ付育成＆打撃コーディネーター(ＤＣ＝58)から｢小バース｣と命名された森田一成内野手(24)、強化指定されている伊藤隼太外野手(24)が 1発を放った。中谷将大外野手(20)も 2安打 3打点。打線全体で13安打 8得点を奪い、若虎が早くも“掛布効果”を予感させる結果を出した。
今年 4月に国内フリーエージェント(ＦＡ)権を取得していた久保康友投手(33)が12日、権利の行使を表明し、退団が濃厚になっていることが明らかになった。
和田豊監督(51)がＦＡ宣言する意志を球団に伝えた久保康友投手の残留を熱望した。
12日、海外ＦＡ権を持つ福原忍投手(36)と安藤優也投手(35)が、ＦＡ宣言せずに残留すると発表した。
南信男阪神球団社長は13日、守護神不在だった反省もあり、早々と｢韓国のセーブ王｣と呼ばれる呉昇桓投手(オ・スンファン＝サムスン)に照準を定め、獲得を最優先することを明らかにした。記事をまとめてみました。
藤浪晋太郎投手が秋季キャンプ第 2クール最終日となった13日、｢走・攻・投｣で存在感を見せた。
まずはフォーム矯正に取り組んでいるピッチング。他の投手が熱投を見せる中、藤浪はプレートから本塁方向に白線を引き、踏み出す左足の位置を確認しながらマイペースに練習した。
今後の調整法については｢自分の体と中西コーチに相談しながらですね｣。その後の1500メートル走ではトップでゴールイン。午後からのロングティーでは80スイングで48本の柵越えと、観客の視線を集めた。
アンダースローでキャッチボールする藤浪晋太郎投手
掛布チルドレンが大暴れだ。阪神秋季キャンプ初の対外実戦となった12日のオリックスとの練習試合(高知・東部)で掛布ＧＭ付育成＆打撃コーディネーター(ＤＣ)から｢小バース｣と命名された森田一成内野手、強化指定されている伊藤隼太外野手が 1発を放った。｢小新庄｣こと中谷将大外野手も 2安打 3打点。打線全体で13安打 8得点を奪い、若虎が早くも“掛布効果”を予感させる結果を出した。
6回、森田はカウント 2ボールから外の球に逆らわずにバットを出した。打球は左翼へ。上空には右から左へ、強烈な風が吹いていた。まさに甲子園の浜風。それに乗った白球は、あれよ、あれよという間に左翼フェンスの向こう側へ。今秋の対外試合 1号だった。
｢センター方向を意識していました。掛布さんには自分の打ち方をすればいいと、体重移動だったり、基本的なことを言われています。一番のアピールができたかなと思います｣
森田はウエスタン・リーグで16本塁打を放ち、本塁打王となった。その長打力、体格からキャンプ第 1クールに掛布ＤＣから｢小バース｣と命名された。猛虎伝説の助っ人バースは 2度の本塁打王に輝いたが、左打者不利とされる浜風の中、逆にそれを利用する左翼への本塁打を打つ技術があったからこそだった。くしくも｢小バース｣と呼ばれた男が本家を想起させる 1発。まさに期待通りの結果だった。
｢ニューボールだよ、サインしようか？｣朝からごきげんな掛布ＤＣ(左)
さらに強化指定選手の 1人である、伊藤隼太も結果を出した。 8回、やはり外角の速球をたたくと、打球は左翼へ。風にも乗ってスタンドの芝生に着弾した。
｢その打席まで、ちょっと形が悪かったので修正しようと思って、逆方向のイメージで打ちました。(試合の中で)修正できたというのは 1つの収穫ですね｣
掛布ＤＣが就任後、真っ先に名前を挙げたのが2011年のドラフト 1位・伊藤隼太だった。周囲から多くの期待がかけられる中、初対外試合で結果を出した意味は小さくないだろう。
“掛布チルドレン”の活躍に、和田監督も手ごたえを感じている様子だった。
｢甲子園と同じ浜風というか。(球場が)狭いのもあるけど、しっかり打たないとあそこまでいかないと思うしね。甲子園を本拠地とする以上、ああいう打ち方も必要。しっかり踏み込んで打った結果でしょう｣
今季のチーム総得点 531はリーグ 5位。チーム82本塁打は12球団ワースト。打撃低迷、若手伸び悩みを受けて掛布ＤＣ、オマリー打撃コーチ補佐が加わった。関川、高橋両コーチとともに今秋は積極性、速球への対応をテーマに猛練習してきた。それら全てを象徴しての表現が“掛布効果”だ。この日は東野、八木という実績ある投手は打てなかったのも事実だ。ただ、将来へ向けて種まきは順調に進んでいる。
今年 4月に国内フリーエージェント(ＦＡ)権を取得していた久保康友投手が12日、権利の行使を表明し、退団が濃厚になっていることが明らかになった。代理人を通じて阪神側にＦＡ宣言する意思を伝えた。球団は交渉を継続する方針だが苦戦必至。今季こそリリーフを務めたが、2010年には14勝を挙げており、来年は先発起用する構想だった。実力派右腕の流出は大きな痛手になる。先発陣の手薄なＤｅＮＡが調査を続けており、移籍先の最有力に浮上した。
来季、 9年ぶりのＶ奪回を目指す和田阪神の戦力構想が崩れた。この日、久保は代理人を通じてＦＡ宣言する意思を阪神に通知。西宮市内の球団事務所で高野栄一球団本部長が｢他球団の話を聞きたいとのことです。ＦＡ宣言の書類をいただきました｣と明かした。
2009年に加入後、おもに先発で活躍していた久保は今季、救援に転向していた。不動の守護神だった藤川が米大リーグ・カブスに移籍したため、抑えに抜てきされたが失敗。来年は再び先発陣の一角として計算していた。高野本部長は｢もう 1度、交渉を継続したい。必要な戦力だと考えています。残ってくれればという気持ちでいましたので｣と説明。来季の｢先発手形｣も用意して慰留に努めたが、合意に達しなかった。
阪神は宣言残留も認めて交渉を続ける方針だが、厳しい情勢。新たに他球団への移籍が濃厚であることが判明。2009年 9勝、2010年には自己最多14勝を挙げるなど、阪神では38勝を重ねた。先発として試合を作る能力に優れており、安定感抜群だった。久保が退団すれば巻き返しを図るチームにとって、大きなダメージになる。
ＦＡ権を行使することになった久保康友投手
久保はトップアスリートとして、いかにパフォーマンスを発揮するかを常に模索し｢投げる哲学者｣の異名を取る。今季序盤はリリーフで打ち込まれ、 2軍降格も味わった。先発としての特長が浮き彫りになり、先発でフルに働ける環境こそ最善の選択肢だろう。新天地として最有力候補に浮上するのが、獲得調査を重ねているＤｅＮＡだ。
今季はブランコらが加入した強力打線で勝負し、 6年ぶりに最下位を脱出したが、一方で投手力の弱さが目立った。開幕からローテーションを守ったのはベテラン三浦だけ。三嶋と井納らが活躍したが、陣容は整っておらず、先発陣強化は今オフの最重要課題になっていた。そこでリストアップされたのが投球術に秀でて経験豊富な久保だった。
阪神にとって同じセ・リーグでもあり、久保が移籍すれば、来年からは敵として戦う。今季は対ＤｅＮＡ戦が10勝14敗と負け越すなど厄介な相手だけに、マイナス要素が増える。マウンドでは表情を変えず淡々と投げた。これまでも阪神残留が危ぶまれた実績派右腕の流出は現実味を帯びる。
ＤｅＮＡは久保のＦＡ権行使の発表を受け、獲得に向け即アタックするとみられる。最重要課題である先発陣強化のため、宣言した場合に備えて、既に補強候補としてリストアップ済み。複数年契約を用意する見通しだ。
今季はリーグトップの 630得点を挙げ、シーズン終盤までＣＳ争いに加わってきた。しかし数年来の課題である投手力強化は思うように進まず、チーム防御率はリーグワーストの4.50に終わった。特に先発陣の補強が急務で、秋季キャンプ中の中畑監督も｢先発ローテーションをしっかり固めることが大事。そこが来季に向けて一番の課題｣と話してきた。
今シーズンの先発登板こそなかった久保だが、球団は先発を託す力はまだ健在と判断。速攻のラブコールで誠意を見せ、移籍交渉に臨むことになりそうだ。
守備走塁練習で指示を出す和田豊監督
和田豊監督がＦＡ宣言する意志を球団に伝えた久保康友投手の残留を熱望した。
高知・安芸でのキャンプ終了後に｢来季の戦力、先発としてある程度、計算している投手だから。宣言するのであれば、納得した上で結論を出して残ってくれるのが 1番だね｣と話した。
◆久保康友(くぼ・やすとも)
1980年(昭55) 8月 6日、奈良県橿原市生まれ。関大第一では1998年センバツ決勝で横浜高校・松坂と投げ合い準優勝。同年夏は甲子園８強。松下電器から2004年ドラフト自由枠でロッテ入団。2005年は10勝 3敗で新人王獲得。2009年開幕直前に阪神に移籍。同年 7月14日の中日戦で白星を挙げ史上最年少の28歳11カ月で12球団すべてから勝利を記録。今季は藤川のカブス移籍に伴い先発からクローザーに転向、 6セーブを挙げた。 181センチ、76キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸 1億2000万円。
12日、海外ＦＡ権を持つ福原忍投手と安藤優也投手が、ＦＡ宣言せずに残留すると発表した。兵庫・西宮市内の球団事務所で高野本部長は｢安藤選手と福原選手については、ＦＡ宣言せずに残留することになりました。契約交渉を続けていきます｣と話した。今季の救援陣を支えた両右腕が、来季も虎投を支えることになった。コミッショナーへの行使通達期限となる今日13日を前に、阪神で国内外ＦＡ権を保有する 5人全員が態度を表明。鳥谷と久保田を含めた 4人が残留となった。
ＷＢＣ強化試合の韓国代表対巨人で 8番手で登板した呉昇桓投手
南信男阪神球団社長は13日、守護神不在だった反省もあり、早々と｢韓国のセーブ王｣と呼ばれる呉昇桓投手(オ・スンファン＝サムスン)に照準を定め、来季に向けた補強として韓国プロ野球で歴代最多 277セーブをマークしている呉昇桓投手の獲得を最優先することを明らかにした。
｢一番は呉昇桓を獲得すること｣と話した。
31歳の右腕はソフトバンクなど日本の 5球団、メジャーも数球団が狙う最速 157キロの速球を武器に北京五輪やワールド・ベースボール・クラシック(ＷＢＣ)などで韓国代表経験を持つ。
米球界からも興味を示されているもようで、獲得には多額の資金が必要な情勢だが、坂井オーナーは｢前向きにやってくれている｣と球団の方針に理解を示した。
11月09日の虎ちゃんのブログ｢メッセンジャー投手合意間近 3年契約で残留へ！掛布ＤＣ命名 新井良太内野手は｢小(こ)ミスター｣で、ＦＡ資格を取っても、皆残ってくれることになって良かったと思う。｣と書いたが、ここに来て間違いだと言う事が分かった。
もしも久保康友投手阪神を去ったとしても福原，安藤両投手が踏ん張り、さらに新たに入るかも知れない呉昇桓投手がカバーしてくれれば言うこと無しになる計算は有るだろうが、問題は呉投手が実際に来てくれるだろうか？と言う事になるだろう。
しかし、藤浪晋太郎投手が秋のキャンプで頑張っているし、“掛布チルドレン”の森田一成内野手と伊藤隼太外野手が、“掛布効果”で良い当たりをだしているという。
これで、投打がしっかりすれば来年度は間違いなく｢二文字｣となるだろけれど…
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
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藤浪｢走・攻・投｣で存在感！久保ＦＡ行使 ＤｅＮＡ獲得に動く、福原＆安藤ＦＡ宣言せず残留表明
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