福岡国際・マサシＶ、川内｢世界へ｣踏ん張った3位！高田、自己ベストで日本人2位！5位でゴール！

　来秋のアジア大会代表選考会を兼ねる、12月 1日の福岡国際マラソンに出場する有力選手が11月29日、福岡市内で会見。“公務員ランナー”川内優輝は、来年 4月に発足予定の日本陸連のナショナルチーム(ＮＴ)入りを熱望。
　 1日に平和台陸上競技場発着(日刊スポーツ新聞社後援)で来秋のアジア大会(仁川＝韓国)代表選考会を兼ねた福岡国際マラソン(42.195キロ)が午後 0時10分の号砲でスタートし行われた。
　マーティン・マサシ(ケニア共和国・中央州ニャフルル出身・27＝スズキ浜松アスリートクラブ)が 2時間 7分16秒で優勝。川内優輝(26＝埼玉県庁)が 2時間 9分 5秒で日本人トップの 3位に入った。　高田千春(32＝ＪＲ東日本)が 5位に入り、ロンドン五輪代表の藤原新(32＝ミキハウス)は20キロすぎで途中棄権した。
　川内優輝は、レースでは果たせなかった“大食い”があだになった。母・美加さん(49)によると太りやすい体質で、食事制限をしていたが体重はベストから 4キロ重い66キロ。また、スペシャルドリンクに貼るはずだった埼玉県のマスコット『コバトン』のシールを忘れ、自分で描く羽目になるなどドタバタ劇が最後まで止まらなかった。日本陸連はその走りを高く評価した。尾県貢専務理事(54)は｢心を打たれた。範となるものを持っている｣とべた褒め。宗猛男子中長距離・マラソン部長(60)も｢マラソンに対する気持ちはプロ。実業団の方がアマチュア｣とし、アジア大会代表の有力候補に躍り出た。記事をまとめてみました。



　11月29日、記者会見する川内優輝

　来秋のアジア大会代表選考会を兼ねる、12月 1日の福岡国際マラソンに出場する有力選手が11月29日、福岡市内で会見。“公務員ランナー”川内優輝は、来年 4月に発足予定の日本陸連のナショナルチーム(ＮＴ)入りを熱望。その条件として、自己ベストより44秒速い 2時間 7分30秒を自らに課した。
　｢世界選手権や五輪でメダルを狙うためには、これまでのスタイルを変えないといけない｣
　世界選手権で2011年大邱大会、今年のモスクワ大会はいずれも18位と惨敗。夏のレースの暑さに耐えられなかった。そこで、ＮＴに入れば、詳細なデータ解析を受けることができ、科学的根拠をもとに暑さの克服が可能になると考えた。
　｢代表を狙うか狙わないかの分岐点になる｣。“公約”を果たして日の丸を着けるため、勝負のスタートラインにつく。


　競技場を出発する川内優輝(中央)ら選手たち

　 1日に平和台陸上競技場発着で来秋のアジア大会代表選考会を兼ねた福岡国際マラソンが午後 0時10分の号砲でスタートし行われた。
　マーティン・マサシが 2時間 7分16秒で優勝。川内優輝が 2時間 9分 5秒で日本人トップの 3位に入った。　高田千春が 5位に入り、ロンドン五輪代表の藤原新は20キロすぎで途中棄権した。


　日本人トップ、3位でゴールする川内優輝

　｢ランナー人生の分岐点｣と覚悟を決めて臨んだレースで、公務員ランナー川内優輝が耐えて、踏ん張った。
　20キロ以降にペースアップ→失速→集団吸収と激しいレース展開。中間点で飛びだした積極的な姿勢を日本陸連幹部は絶賛。 6、 7番手の先頭集団から優勝争いには加われなかったが、粘りの走りで 1人 2人と拾い、 2時間 9分 5秒で日本人トップの 3位でフィニッシュ。アジア大会代表の有力候補となった。
　｢これで(来秋)アジア大会代表の有力候補になった。世界へつながる｣と、結果次第では今後、日本代表を断念する可能性もあったが、再びアジア大会から 3年後のリオデジャネイロ五輪を目指す道を歩む。｢いろいろ期待してくれる方がいる。暑さ対策、体質改善はつらいけど、それを克服して頑張れ、という意味だと思う｣と結果を自分なりに分析した。


　川内優輝はインタビューを待つ間、ボードにもたれかかる

　めまぐるしく変わる天気のように、波瀾(はらん)万丈な“川内劇場”だった。平和台陸上競技場のフィニッシュラインを越えた川内は晴れ上がった空を仰ぎ、ぐったりと膝に手をついた。
　｢ 3位は予定通りだけど、タイムはかなり不満が残る。最低限の走りはできた｣
　 1キロ 3分ペースで刻んだペースメーカーが中間点で離れると、一気にスパートをかけた。ここで誤算が生じた。追ってきたランナーはゾスト(ポーランド)だけ。28.6キロで 3位集団に吸収され、ペースを上げたマサシ、ギタウに後れを取った。
　レースでは果たせなかった“大食い”があだになった。母・美加さんによると太りやすい体質で、食事制限をしていたが体重はベストから 4キロ重い66キロ。また、スペシャルドリンクに貼るはずだった埼玉県のマスコット『コバトン』のシールを忘れ、自分で描く羽目になるなどドタバタ劇が最後まで止まらなかった。


　 2時間 9分 5秒の 3位でゴールする川内優輝

　肩を落とす最強市民ランナーとは裏腹に、日本陸連はその走りを高く評価した。尾県貢専務理事は｢心を打たれた。範となるものを持っている｣とべた褒め。宗猛男子中長距離・マラソン部長も｢マラソンに対する気持ちはプロ。実業団の方がアマチュア｣とし、アジア大会代表の有力候補に躍り出た。
　｢まだまだ日本代表を目指してがんばれということなのかな。アジア大会に選ばれたら、絶対に金メダルを取る｣
　目標タイムに届かなければ代表争いからの撤退もほのめかしていたが、周囲が放っておかない。市民ランナーの星が、リオデジャネイロ五輪へと続く道を踏み出した。


　リラックスムードでレースに臨む藤原新と佐藤敦之(左・35＝中国電力)

　藤原新は30日、｢居酒屋だろうが会見だろうが、川内は攻撃の手を緩めない。昨日もだいぶチクチクやられた｣と話すが、その顔には終始、笑みが浮かぶ。｢まあ彼はナチュラルだから許せる｣と懐深く受け止めた。｢最初からスーッと行けそうな感覚の仕上がり。結果次第で(マラソンを)どんどん攻めていこうと思う｣とレース本番を見据えた。
　 1年ぶりのマラソン復帰戦となったロンドン五輪代表の藤原新は途中棄権した。
　20キロ過ぎに歩きだし、再び走りだそうとしたが断念。遅れ始めたのは15キロ付近からで｢40キロも走ると故障しかねない。体が動かなかった｣と話した。十分な練習が積めなかったこともあり無念の結果になったが、調整が合えば来年 2月の東京マラソンで仕切り直しする。


　途中棄権した藤原新

　高田千春が自己ベストを更新する 2時間10分39秒で日本人 2位に食い込んだ。
　過去最高は 2月に東京で記録した 2時間11分53秒。だが今大会の 2週間前、 1万メートルの記録会で 6年ぶりに自己ベストを更新し、手応えを感じていた。｢10分を切る自信はあったのに｣と悔やんだが、堂々の 5位入賞。日本陸連の宗猛男子中長距離・マラソン部長(60)は｢年齢じゃないね。暑さに強いデータもあるし、うまく育てたい｣と評価した。


　 5位でゴールする高田千春

１位：マーティン・マサシ(スズキ浜松アスリートクラブ) 2時間 7分16秒
２位：ジョセフ・ギタウ(ＪＦＥスチール) 2時間 9分
３位：川内優輝(埼玉県庁) 2時間 9分 5秒
４位：ヘンリク・ゾスト(ポーランド) 2時間 9分37秒
５位：高田千春(ＪＲ東日本) 2時間10分39秒

＜国内招待選手＞
ジョセフ・ギタウ(ＪＦＥスチール)
藤原新(ミキハウス)
川内優輝(埼玉県庁)
堀端宏行(旭化成)
松宮隆行(コニカミノルタ)
メクボ・モグス(日清食品グループ)
伊藤太賀(スズキ浜松アスリートクラブ)
佐々木悟(旭化成)
高田千春(ＪＲ東日本)

【アジア大会男子マラソン代表選考】
　今回の福岡国際と来年 2月の東京、同 3月のびわ湖毎日の日本人上位３人から最大で 2人を選考する。アジア大会で優勝すれば2015年世界選手権(北京)の代表となり、世界選手権で 8位以内に入った日本人最上位は2016年リオデジャネイロ五輪代表に自動的に決まる。

　防府読売マラソン(12月15日)の大会事務局は11月227日、 8月の世界選手権代表の川内優輝が招待選手として出場すると発表した。2007年世界選手権代表の佐藤智之(旭化成)らも参加する。

　まだまだ日本選手は弱いが、これからのトレーニングでどこまで伸ばす事ができるのかに課題が残っている。
　これからも、頑張って練習していって欲しいですね。
　虎ちゃんは現在、｢東京マラソン｣で 2年契約( 2年間中で最低 1回の参加で自動継続)で｢ボランティアリーダー｣を行っているので、生で彼らの走りを見たいと思っております。










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