12日オーストリア・バートミッテルンドルフで、W杯スキー:フライングヒル(HS 200メートル、K点 185メートル)男子ジャンプ◇個人第14戦が行われた。
ソチ冬季五輪代表で41歳 7カ月の葛西紀明(土屋ホーム)が 1回目に 180メートルで 4位につけると、 2回目は最長不倒の 201メートルを飛び、合計 365.8点をマーク。 3位に入り、史上最年長で優勝した第13戦に続いて今季 3度目の表彰台に立った。2009年 3月に岡部孝信(雪印メグミルク)が記録したW杯史上最年長優勝(38歳 4カ月)を大幅に更新。21歳のペテル・ブレブツ(スロベニア)が 186メートル、 198メートルの 369.0点でW杯初優勝を果たした。ソチ五輪代表の渡瀬雄太(31)、43歳の岡部孝信(ともに雪印メグミルク)は予選落ちした。
昨年末から 4季ぶりに海外のW杯に出場している岡部は 6試合連続の予選落ちで遠征を終え、険しい表情で引き揚げた。
ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子札幌大会最終日(12日、札幌市宮の森=HS 100メートル、K点 90メートル)ソチ五輪金メダル候補の高梨沙羅(17=クラレ)は97メートル、91メートルの合計 237.1点で前日に続く連勝で今季 6勝目。女子歴代最多勝利を更新する15勝目を挙げた。改修工事で“ソチ仕様”になった次週の蔵王大会(18、19日)で五輪前の総仕上げに入る。記事をまとめてみました。
W杯ジャンプ男子個人第14戦で 3位に入り表彰式で笑顔を見せる葛西紀明
<W杯スキー:男子ジャンプ>◇個人第14戦◇12日◇オーストリア・バートミッテルンドルフ、フライングヒル(HS 200メートル、K点 185メートル)
ソチ冬季五輪代表で41歳 7カ月の葛西紀明が 3位に入り、史上最年長で優勝した第13戦に続いて今季 3度目の表彰台に立った。
葛西は 1回目に 180メートルで 4位につけると、 2回目は最長不倒の 201メートルを飛び、合計 365.8点をマークした。21歳のペテル・ブレブツが 186メートル、 198メートルの 369.0点でW杯初優勝を果たした。
ソチ五輪代表の渡瀬雄太、43歳の岡部孝信は予選落ちした。
3位に入った葛西紀明
ソチ五輪代表の葛西紀明が、 2回合計 391.6点で優勝した。2009年 3月に岡部孝信が記録したW杯史上最年長優勝(38歳 4カ月)を大幅に更新。自身の勝利も2004年 2月のパークシティー大会(米国)以来10季ぶりで、日本単独最多となる16勝目と記録ずくめとなった。
今までに見たことのない光景が、目の前に広がっていた。葛西の史上最年長優勝が決まると、各国のライバルたちが滑り終えたランディングバーンに集まり、お辞儀をし、握手を求め、抱擁してきた。コーチボックスでは、日本人コーチだけでなく、外国人コーチたちも喜び笑顔を浮かべる。「レジェンド(伝説)」と言われる男の快挙を世界が祝福した。自身10季ぶりの勝利は、日本単独最多となる16勝目。「ようやく勝てた。緊張や不安に勝ててうれしい」と待ちに待った勝利に喜びを隠さなかった。
葛西紀明の話:やったぜ。 2回目は(逆転を)狙っていた。自信満々だった。 200メートルはいけるという自信の通りにできた。それがきょうの収穫。トップの雰囲気には慣れた。今は本当に楽しい。シュリーレンツァウアーらも、僕を認めてくれている。
W杯ジャンプ男子個人第14戦で 3位に入り表彰式で笑顔を見せる葛西紀明(右)。中央は優勝のペテル・ブレブツ
会心の笑顔だ。これまでは上位で 2回目を迎えると、緊張や気負いで空回りすることが多かったが、この日は違った。「ここから上に行くぞ」と強い気持ちで冷静に空を舞った。
第13戦の勝利で、41歳の鳥人への注目は増す一方だ。12日付の地元紙クライネ・ツァイトゥングは葛西の写真を 1面の全面に掲載。ドイツの公共テレビZDF(電子版)はドイツ・チーム関係者の「葛西は例外。これまで限界と思われたものをすべて破っている」など称賛の声を紹介した。
「トップの雰囲気には慣れた。今は本当に楽しい。(W杯史上最多勝利の)シュリーレンツァウアーらも僕を認めてくれている」
本場の欧州のジャンプ界で「レジェンド(伝説)」とたたえられる大ベテランが、さらに輝きを増している。
前日の快挙を12日付のオーストリア紙も大々的に報道。W杯最多勝のシュリーレンツァウアーが脱帽して葛西紀明にお辞儀している写真が各紙のスポーツ面トップを飾った
向かい風の難しい条件だった 1回目に 196メートルを飛び首位。勢いに乗り迎えた 2回目は、力強く飛び出すときれいな放物線を描いて 197メートルまで飛距離を伸ばした。風邪気味で体調は万全ではなかったとはいえ、二十数年、世界のトップに君臨し続け、誰よりも遠くに飛ぶことを欲する男が、大好きなフライングヒルで金字塔を打ち立てた。「 2回目を飛んだ瞬間からしばらく覚えていない。五輪はもっと重圧がかかる。こういう経験ができて良かった。五輪でもいい成績が出せると思う」と自信を深めた。
有言実行だった。昨年12月に 3位に入ったのを含め、今季これで11戦中 9戦でシングル順位に入るなど好調を維持。年末年始のW杯遠征の出発前に「そろそろ勝てるような気がする。チャンスをつかみたい」と口にしていたが、あっさり現実にした。
7日には、世界最多となる 7回目の五輪代表が決まった。過去 6度の五輪は、1994年リレハンメル大会団体銀メダルのみで、1998年長野大会では直前の練習でケガをし、団体メンバーから外れ金メダルを逃した。悲運のエースと言われ、屈辱にまみれてきたが「不惑の年」を超え、ようやく機は熟した。五輪での個人種目の最年長金メダルは39歳 6カ月。悲願を果たし、新たな「伝説」を作る。
◆葛西紀明(かさい のりあき)
1972年(昭47) 6月 6日、北海道・下川町生まれ。東海大學第四高校 1年で世界選手権に初出場し、16歳 8カ月の日本人男子の最年少出場記録を樹立した。W杯初出場(16歳 6カ月)初優勝(19歳 9カ月)も当時の最年少記録。1994年リレハンメル五輪団体銀メダル。世界選手権では通算 6個のメダルを獲得。 177センチ、61キロ。独身。
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は12日、オーストリアのバートミッテルンドルフでフライングヒル(HS 200メートル、K点 185メートル)による個人第14戦が行われ、昨年末から 4季ぶりに海外のW杯に出場している岡部は 6試合連続の予選落ちで遠征を終えた。この日もK点のはるか手前の 167.5メートルに着地し、険しい表情で引き揚げた。
国内開幕戦で優勝し、ソチ冬季五輪代表選考の対象だったジャンプ週間に挑んだ。だが助走の滑りが乱れて「自分のいいジャンプができない」と納得できる飛躍を出せなかった。五輪代表入りを逃して迎えたフライングヒルの 2連戦でも立て直せなかった。
ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子札幌大会最終日(12日、札幌市宮の森=HS 100メートル、K点 90メートル)ソチ五輪金メダル候補の高梨沙羅は97メートル、91メートルの合計 237.1点で前日に続く連勝で今季 6勝目。女子歴代最多勝利を更新する15勝目を挙げた。男子のW杯第13戦で最年長勝利記録を達成した葛西紀明から刺激を受け、改修工事で“ソチ仕様”になった次週の蔵王大会(18、19日)で五輪前の総仕上げに入る。
悪天候の中でも高梨沙羅は実力を発揮。札幌で連勝を飾った
粉雪の舞う宮の森で誰よりも強かった。沙羅は凱旋試合で連勝。まつげに積もる雪も気にせず、地元北海道のファンに感謝を伝えた。声援に応える力強い“行ってきます”のメッセージだった。
「ふぶいて風も変わるコンディション。選手はメンタル的にきつかった。整備してくれる方が(着地点の雪面を)すごく一生懸命に踏んでくださる姿を見て、頑張らなきゃいけない気持ちになりました」
1回目は圧巻だった。最長不倒の97メートル。日本女子代表の小川孝博チーフコーチは「セーフティーリードがあったから」と、 2回目はスタートゲートを 1段(50センチ)下げて91メートル。ゲートを下げると助走距離が短くなる分、加点されるが、それはヒルサイズ(HS)の95%(この日は95メートル)を飛んだ場合のみ。新雪が降り積もり着地が難しくなる中、距離や得点を犠牲にしても飛びすぎを防ぎ、安全を優先させた。
地元ファンの声援に、表彰台では笑みがあふれた高梨沙羅
偉大な先輩の吉報もモチベーションを上げた。41歳の葛西がオーストリアで行われたW杯で10季ぶりの勝利。「一報を聞いて、自分も頑張らなきゃいけない気持ちになりました。本当に尊敬という言葉しか思い浮かばない」。自分が生まれる前からW杯で戦っている大ベテランに大きな刺激を受けた。
「また日本でのW杯。そこできょうと同じようにみなさんが楽しんでいただけたらいい」
2週連続での国内大会で万全の調整を図る。18、19日のW杯は蔵王(山形県)での開催。一昨季は初優勝、昨季は連勝を飾った縁起のいい地だ。蔵王のジャンプ台は昨年改修工事を行い、助走路の曲線形状がソチ五輪での台と近くなった。2012年12月のW杯ソチ大会では「タイミングを合わせるのが難しい」と、優勝を逃している。それだけに、五輪の予行演習にはもってこいの 2日間となる。
★次戦蔵王の台は“ソチ五輪仕様”
蔵王ジャンプ台は改修により“ソチ仕様”になった。従来は斜面の途中から走路が曲がり、曲率が一定だった。新型は国際スキー連盟(FIS)の新規格に対応し、スタートから緩やかな傾斜が続き、カーブ形状が徐々に変化する形状になっている。選手にとっては助走中の重力の受け方や踏み切りのタイミングがこれまでとは変わる。同型の台は世界的にも少ないとされているが、昨年末には高梨も練習を行い、手応えを得ている。
もう時間の問題と迫ってきたソチ五輪だが、ここで日の丸飛行隊男女とも美しい色のメダルを手に入れる事ができるのだろうか。
このままで行けば、女子は高梨沙羅が夢を叶えてくれるとは思うが、男子は誰が夢を叶える事ができるのだろうかと心配になってしまう。
ガンバレ!日本!我らの日の丸飛行隊!勝利を掴め!
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ソチ冬季五輪代表で41歳 7カ月の葛西紀明(土屋ホーム)が 1回目に 180メートルで 4位につけると、 2回目は最長不倒の 201メートルを飛び、合計 365.8点をマーク。 3位に入り、史上最年長で優勝した第13戦に続いて今季 3度目の表彰台に立った。2009年 3月に岡部孝信(雪印メグミルク)が記録したW杯史上最年長優勝(38歳 4カ月)を大幅に更新。21歳のペテル・ブレブツ(スロベニア)が 186メートル、 198メートルの 369.0点でW杯初優勝を果たした。ソチ五輪代表の渡瀬雄太(31)、43歳の岡部孝信(ともに雪印メグミルク)は予選落ちした。
昨年末から 4季ぶりに海外のW杯に出場している岡部は 6試合連続の予選落ちで遠征を終え、険しい表情で引き揚げた。
ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子札幌大会最終日(12日、札幌市宮の森=HS 100メートル、K点 90メートル)ソチ五輪金メダル候補の高梨沙羅(17=クラレ)は97メートル、91メートルの合計 237.1点で前日に続く連勝で今季 6勝目。女子歴代最多勝利を更新する15勝目を挙げた。改修工事で“ソチ仕様”になった次週の蔵王大会(18、19日)で五輪前の総仕上げに入る。記事をまとめてみました。
W杯ジャンプ男子個人第14戦で 3位に入り表彰式で笑顔を見せる葛西紀明
<W杯スキー:男子ジャンプ>◇個人第14戦◇12日◇オーストリア・バートミッテルンドルフ、フライングヒル(HS 200メートル、K点 185メートル)
ソチ冬季五輪代表で41歳 7カ月の葛西紀明が 3位に入り、史上最年長で優勝した第13戦に続いて今季 3度目の表彰台に立った。
葛西は 1回目に 180メートルで 4位につけると、 2回目は最長不倒の 201メートルを飛び、合計 365.8点をマークした。21歳のペテル・ブレブツが 186メートル、 198メートルの 369.0点でW杯初優勝を果たした。
ソチ五輪代表の渡瀬雄太、43歳の岡部孝信は予選落ちした。
3位に入った葛西紀明
ソチ五輪代表の葛西紀明が、 2回合計 391.6点で優勝した。2009年 3月に岡部孝信が記録したW杯史上最年長優勝(38歳 4カ月)を大幅に更新。自身の勝利も2004年 2月のパークシティー大会(米国)以来10季ぶりで、日本単独最多となる16勝目と記録ずくめとなった。
今までに見たことのない光景が、目の前に広がっていた。葛西の史上最年長優勝が決まると、各国のライバルたちが滑り終えたランディングバーンに集まり、お辞儀をし、握手を求め、抱擁してきた。コーチボックスでは、日本人コーチだけでなく、外国人コーチたちも喜び笑顔を浮かべる。「レジェンド(伝説)」と言われる男の快挙を世界が祝福した。自身10季ぶりの勝利は、日本単独最多となる16勝目。「ようやく勝てた。緊張や不安に勝ててうれしい」と待ちに待った勝利に喜びを隠さなかった。
葛西紀明の話:やったぜ。 2回目は(逆転を)狙っていた。自信満々だった。 200メートルはいけるという自信の通りにできた。それがきょうの収穫。トップの雰囲気には慣れた。今は本当に楽しい。シュリーレンツァウアーらも、僕を認めてくれている。
W杯ジャンプ男子個人第14戦で 3位に入り表彰式で笑顔を見せる葛西紀明(右)。中央は優勝のペテル・ブレブツ
会心の笑顔だ。これまでは上位で 2回目を迎えると、緊張や気負いで空回りすることが多かったが、この日は違った。「ここから上に行くぞ」と強い気持ちで冷静に空を舞った。
第13戦の勝利で、41歳の鳥人への注目は増す一方だ。12日付の地元紙クライネ・ツァイトゥングは葛西の写真を 1面の全面に掲載。ドイツの公共テレビZDF(電子版)はドイツ・チーム関係者の「葛西は例外。これまで限界と思われたものをすべて破っている」など称賛の声を紹介した。
「トップの雰囲気には慣れた。今は本当に楽しい。(W杯史上最多勝利の)シュリーレンツァウアーらも僕を認めてくれている」
本場の欧州のジャンプ界で「レジェンド(伝説)」とたたえられる大ベテランが、さらに輝きを増している。
前日の快挙を12日付のオーストリア紙も大々的に報道。W杯最多勝のシュリーレンツァウアーが脱帽して葛西紀明にお辞儀している写真が各紙のスポーツ面トップを飾った
向かい風の難しい条件だった 1回目に 196メートルを飛び首位。勢いに乗り迎えた 2回目は、力強く飛び出すときれいな放物線を描いて 197メートルまで飛距離を伸ばした。風邪気味で体調は万全ではなかったとはいえ、二十数年、世界のトップに君臨し続け、誰よりも遠くに飛ぶことを欲する男が、大好きなフライングヒルで金字塔を打ち立てた。「 2回目を飛んだ瞬間からしばらく覚えていない。五輪はもっと重圧がかかる。こういう経験ができて良かった。五輪でもいい成績が出せると思う」と自信を深めた。
有言実行だった。昨年12月に 3位に入ったのを含め、今季これで11戦中 9戦でシングル順位に入るなど好調を維持。年末年始のW杯遠征の出発前に「そろそろ勝てるような気がする。チャンスをつかみたい」と口にしていたが、あっさり現実にした。
7日には、世界最多となる 7回目の五輪代表が決まった。過去 6度の五輪は、1994年リレハンメル大会団体銀メダルのみで、1998年長野大会では直前の練習でケガをし、団体メンバーから外れ金メダルを逃した。悲運のエースと言われ、屈辱にまみれてきたが「不惑の年」を超え、ようやく機は熟した。五輪での個人種目の最年長金メダルは39歳 6カ月。悲願を果たし、新たな「伝説」を作る。
◆葛西紀明(かさい のりあき)
1972年(昭47) 6月 6日、北海道・下川町生まれ。東海大學第四高校 1年で世界選手権に初出場し、16歳 8カ月の日本人男子の最年少出場記録を樹立した。W杯初出場(16歳 6カ月)初優勝(19歳 9カ月)も当時の最年少記録。1994年リレハンメル五輪団体銀メダル。世界選手権では通算 6個のメダルを獲得。 177センチ、61キロ。独身。
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は12日、オーストリアのバートミッテルンドルフでフライングヒル(HS 200メートル、K点 185メートル)による個人第14戦が行われ、昨年末から 4季ぶりに海外のW杯に出場している岡部は 6試合連続の予選落ちで遠征を終えた。この日もK点のはるか手前の 167.5メートルに着地し、険しい表情で引き揚げた。
国内開幕戦で優勝し、ソチ冬季五輪代表選考の対象だったジャンプ週間に挑んだ。だが助走の滑りが乱れて「自分のいいジャンプができない」と納得できる飛躍を出せなかった。五輪代表入りを逃して迎えたフライングヒルの 2連戦でも立て直せなかった。
ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子札幌大会最終日(12日、札幌市宮の森=HS 100メートル、K点 90メートル)ソチ五輪金メダル候補の高梨沙羅は97メートル、91メートルの合計 237.1点で前日に続く連勝で今季 6勝目。女子歴代最多勝利を更新する15勝目を挙げた。男子のW杯第13戦で最年長勝利記録を達成した葛西紀明から刺激を受け、改修工事で“ソチ仕様”になった次週の蔵王大会(18、19日)で五輪前の総仕上げに入る。
悪天候の中でも高梨沙羅は実力を発揮。札幌で連勝を飾った
粉雪の舞う宮の森で誰よりも強かった。沙羅は凱旋試合で連勝。まつげに積もる雪も気にせず、地元北海道のファンに感謝を伝えた。声援に応える力強い“行ってきます”のメッセージだった。
「ふぶいて風も変わるコンディション。選手はメンタル的にきつかった。整備してくれる方が(着地点の雪面を)すごく一生懸命に踏んでくださる姿を見て、頑張らなきゃいけない気持ちになりました」
1回目は圧巻だった。最長不倒の97メートル。日本女子代表の小川孝博チーフコーチは「セーフティーリードがあったから」と、 2回目はスタートゲートを 1段(50センチ)下げて91メートル。ゲートを下げると助走距離が短くなる分、加点されるが、それはヒルサイズ(HS)の95%(この日は95メートル)を飛んだ場合のみ。新雪が降り積もり着地が難しくなる中、距離や得点を犠牲にしても飛びすぎを防ぎ、安全を優先させた。
地元ファンの声援に、表彰台では笑みがあふれた高梨沙羅
偉大な先輩の吉報もモチベーションを上げた。41歳の葛西がオーストリアで行われたW杯で10季ぶりの勝利。「一報を聞いて、自分も頑張らなきゃいけない気持ちになりました。本当に尊敬という言葉しか思い浮かばない」。自分が生まれる前からW杯で戦っている大ベテランに大きな刺激を受けた。
「また日本でのW杯。そこできょうと同じようにみなさんが楽しんでいただけたらいい」
2週連続での国内大会で万全の調整を図る。18、19日のW杯は蔵王(山形県)での開催。一昨季は初優勝、昨季は連勝を飾った縁起のいい地だ。蔵王のジャンプ台は昨年改修工事を行い、助走路の曲線形状がソチ五輪での台と近くなった。2012年12月のW杯ソチ大会では「タイミングを合わせるのが難しい」と、優勝を逃している。それだけに、五輪の予行演習にはもってこいの 2日間となる。
★次戦蔵王の台は“ソチ五輪仕様”
蔵王ジャンプ台は改修により“ソチ仕様”になった。従来は斜面の途中から走路が曲がり、曲率が一定だった。新型は国際スキー連盟(FIS)の新規格に対応し、スタートから緩やかな傾斜が続き、カーブ形状が徐々に変化する形状になっている。選手にとっては助走中の重力の受け方や踏み切りのタイミングがこれまでとは変わる。同型の台は世界的にも少ないとされているが、昨年末には高梨も練習を行い、手応えを得ている。
もう時間の問題と迫ってきたソチ五輪だが、ここで日の丸飛行隊男女とも美しい色のメダルを手に入れる事ができるのだろうか。
このままで行けば、女子は高梨沙羅が夢を叶えてくれるとは思うが、男子は誰が夢を叶える事ができるのだろうかと心配になってしまう。
ガンバレ!日本!我らの日の丸飛行隊!勝利を掴め!
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