16日ナゴヤドームで中日－阪神15回戦が行われ、阪神が 5カード連続の勝ち越しで、前半戦を締めくくった。
虎の快勝劇の突破口を切り開いたのは上本博紀内野手(28)だった。初回フルカウントまで粘った末に左前打を放つと、次打者大和の初球で思い切りよくスタート。盗塁を成功させたことで立ち上がりに不安を持つ雄太を揺さぶり、続く大和の四球、鳥谷の 3ランへつながっていった。
虎党の大歓声を浴びながら、ランディ・メッセンジャー投手(32)が勝利に酔いしれた。チーム単独トップの 8勝目( 7敗)を挙げ、前半戦ラストゲームを快投で締めくくった。
周囲が不安に駆り立てられた姿はもうない。守護神としての役目を十二分に果たすと、呉昇桓(オ・スンファン)投手(32)はメッセンジャーにウイニングボールを手渡した。日韓通算 300セーブまで、あと｢ 1｣。王手をかけて、後半戦に入る。
7月 2日のヤクルト戦(甲子園)から 8試合連続無失点。和田監督は｢(これまで)何回かはやられる場面はあったが｣と交流戦で 3度救援に失敗した場面を振り返りつつ、｢とにかくマウンドに送るときは信頼して送り出している。やってくれる｣と期待を寄せていたが、その通りの安定した内容だった。記事をまとめてみました。
＜中日 0－ 2阪神＞◇16日◇ナゴヤドーム◇15回戦
中日吉見、阪神メッセンジャーの投げ合いとなった。 3回まで吉見は完全、メッセンジャーは走者を背負うも無失点の立ち上がり。
均衡を破ったのは阪神だった。 6回、上本の適時打で 1点を先制すると、併殺崩れの間にもう 1点。 2点リードで終盤に入った。
メッセンジャーは 8回13奪三振無失点で 8勝目。少ない好機を生かした阪神が連勝した。中日は打線が吉見を援護できなかった。
前半戦の総括会見を行う和田豊監督
阪神が 5カード連続の勝ち越しで、前半戦を締めくくった。メッセンジャー、吉見の投げ合いで無得点で迎えた 6回１死 2、 3塁。上本が左前に決勝タイムリーを放った。これで 7月は11勝 2敗の快進撃。
2年連続 2位ターンとなった和田豊監督(51)は｢ここにきて投打のバランスが取れてきたなと思う。昨年も前半これくらいの成績で、 8月後半から 9月というところで失速してしまった。ここからが勝負と思っている｣と話した。
１回表阪神無死一塁、打者大和の時、二塁盗塁に成功する上本博紀内野手
虎の快勝劇の突破口を切り開いたのは上本博紀内野手だった。初回フルカウントまで粘った末に左前打を放つと、次打者大和の初球で思い切りよくスタート。盗塁を成功させたことで立ち上がりに不安を持つ雄太を揺さぶり、続く大和の四球、鳥谷の 3ランへつながっていった。
さらに 7回にも四球で出塁すると、 2球目に盗塁を成功させた。ここから３得点につながった。これで今季10盗塁。得点につながる効果的な 2盗塁で2012年以来の 2ケタに乗せたが、試合後は上本らしく多くを語ることはなかった。
｢結果論なんで。何とも言えないです…｣
それでも、周囲は上本の貢献に賛辞を惜しまない。和田監督も勝利のポイントとして挙げた。
｢(鳥谷の 3ランは)万人がほめてくれるだろうけど、まずは上本が出て、果敢に走った。流れを持ってきたヒットと盗塁だった｣
8回にもじっくりと球を見極めて、四球を選んだ。すべての打席で集中力が際立っている。猛虎打線の爆発は上本から始まる。 7月快進撃の立役者の 1人は、この日も渋く、輝いた。
6回表阪神一死 2、 3塁、左前に先制適時打を放た上本博紀内野手
上本博紀内野手が均衡を破った。
6回、この日初めて訪れたチャンスで適時左前打を放った。｢打ったのはフォーク。必死に食らいついていくことだけを考えていました。メッセンジャーが頑張ってくれていたので、先制することができて良かったです｣。
2013年 4月23日以来の対戦となった中日のエース吉見の前に、阪神打線は 5回までわずか 1安打に封じ込まれていた。上本は適時打の直前にはスクイズを試み、ファウルにしていた。是が非でも欲しかった先制点を最高な形でもたらせた。
ランディ・メッセンジャー投手は 8回無失点の快投。自己最多タイの13三振を奪った
｢アリガトウ、アリガトウ｣－。虎党の大歓声を浴びながら、ランディ・メッセンジャー投手が勝利に酔いしれた。チーム単独トップの 8勝目( 7敗)を挙げ、前半戦ラストゲームを快投で締めくくった。
先発のメッセンジャー投手が 8回 3安打無失点で 8勝目を挙げた。
｢全体的にすべての球種が良かったと思う。カーブを混ぜながらフォークも良かったし、梅野が良いリードをしてくれた。勝つために十分な点を取ってくれた｣
敵地でのヒーローインタビューでは、満面の笑みを浮かべた。立ち上がりは不安定だったが、最大の危機を脱したことが好投につながった。
勝利球を手にナインとハイタッチするランディ・メッセンジャー投手
初回に一死から荒木に右前打。二死満塁のピンチを背負ったが、そこを切り抜けると尻上がりに調子を上げた。｢チームにも自分にも大きかった。無失点は大きい。体が開くのが早くて球がうわずっていたんだけど、次第に落ち着きを取り戻せたよ｣と振り返った。
2回以降は 2塁すら踏ませず、 8回を 3安打無失点。キレ味のあるフォークを決め球に、自己最多タイの13三振を奪った。今季の通算奪三振数を 146に増やし、オリックス・金子と並んで両リーグトップだ。投球回数 135回 1/3はダントツで両リーグ 1位。シーズンの規定投球回数( 144)を、次の登板で超える可能性すらある。今季 2度目の中 4日でのマウンドもなんのその。チームの勝ち頭となる 8勝と、大車輪の活躍だ。
マット・マートン外野手と腰をぶつけ合うランディ・メッセンジャー投手
刺激になる存在が海の向こうにいる。マリナーズ時代の同僚で、いまやエースのヘルナンデス。この日、米大リーグの球宴で先発し、 1回を 1安打 2奪三振無失点に抑えた。心待ちにしていた一戦を、登板前に宿舎で観戦。元チームメートの雄姿を目に焼き付け、負けじと剛腕を振り抜いた。
｢シーズン序盤は負けが込んでいたけど、前半戦で巻き返せた。後半、ノッていけるんじゃないかと思うよ｣
今季初めて勝ち星が先行した。前日15日にプロ初完投勝利を挙げた藤浪に続き、自身 3連勝。 3本柱が勢いづいてきた。ここからが本番。猛虎を真夏の快進撃に導いてみせる。
呉昇桓投手は 9回を 3人でピシャリ。日韓通算 299セーブ目を挙げた
周囲が不安に駆り立てられた姿はもうない。守護神としての役目を十二分に果たすと、呉昇桓投手はメッセンジャーにウイニングボールを手渡した。日韓通算 300セーブまで、あと｢ 1｣。王手をかけて、後半戦に入る。
｢シーズンのすべてが終わったわけじゃない。これよりも、もっとよくなっていかないと｣
9回。中 4日で 118球を投げた剛腕からバトンを受けた。躍動感あふれるフォームから先頭・荒木を 146キロ直球で空振り三振。続くエルナンデスをカットボールで見逃し三振。最後は 4番・和田を高めへの直球で、平凡な三飛に仕留めた。
9回、三振に倒れた中日・荒木雅博。投手は呉昇桓
7月 2日のヤクルト戦(甲子園)から 8試合連続無失点。和田監督は｢(これまで)何回かはやられる場面はあったが｣と交流戦で 3度救援に失敗した場面を振り返りつつ、｢とにかくマウンドに送るときは信頼して送り出している。やってくれる｣と期待を寄せていたが、その通りの安定した内容だった。
この日のベンチ裏。ナインが試合前に軽食をとる場所に特大のケーキがあった。呉昇桓が32歳を迎えた前日15日に専属の江口通訳や韓国から名古屋に駆けつけた友人からサプライズでプレゼントされたものだった。｢気分がいいね｣と“石仏”を崩しながら、おすそ分けをしたのだった。
｢後半戦はもっと抑えられるようにしたい。今まで通り、やるべきことをやるだけだよ｣
韓国で 277セーブ。日本で22セーブ。マウンド上で冷や汗をかくのは忘れてもらっていい。
ここに来て虎ちゃんの試合に対する読みが当たっている。
○○●○●○●○○(実際の試合では、○○中止○●○●○○)と来ると読んでいたとおりに試合が進んだのだ。
後半も今回の 9連戦と同じような試合展開をして欲しいですね。
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2014年 公式戦勝敗表
日程と結果 7月
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