25日マツダスタジアムで広島－阪神11回戦が行われ、阪神は 8回一死 1、 2塁から今成の適時 2塁打で勝ち越した。広島は 3連勝を逃した。和田豊監督(51)が、うなずく 1勝だった。
福留孝介外野手(37)が、 2点を追う 4回一死満塁で適時打を放った。
起死回生のマエケン撃ち！！上本博樹内野手(28)が同点 2ランを放った。試合を振り出しに戻して、逆転勝ちだ。貯金は今季最多タイの｢９｣。首位巨人が敗れたため、 1.5差に接近した。
先発の藤浪晋太郎投手(20)は 6回 8安打 3失点でマウンドを降りた。
ひげを伸ばした榎田大樹投手(27)が待ちに待った 1勝を手にした。同点の終盤は、かつての持ち場だ。上位打線を相手にして、ピンチでの集中力はセットアッパーとして活躍した頃のものだった。
福原忍投手(37)が 1点リードの 8回から 3番手で登板。三者凡退に仕留め、史上93人目の通算 500試合登板を無失点で飾った。
呉昇桓投手(32)が 9回を 3者凡退で締め、24セーブ目を挙げた。記事をまとめてみました。
＜広島 3－ 4阪神＞◇25日◇マツダスタジアム◇11回戦
広島は 1回二死 1、 3塁からキラ、田中の連続左前適時打で 2点を先制。先発前田は阪神打線を 3回まで 1安打無失点に抑える。
前田は 4回に福留に適時打を浴び 1点を失うも、 6回まで 4安打 1失点。打線は 6回に田中が 6号ソロを放って 1点を追加。
前田は 7回 3失点で降板。阪神は 8回一死 1、 2塁から今成の適時 2塁打で勝ち越した。広島は 3連勝を逃した。
8回表阪神一死 1、 2塁、左翼線に適時 2塁打を放った今成亮太(左)はベンチに戻り新井良太内野手に笑顔を見せる
和田豊監督が、うなずく 1勝だった。先発藤浪が初回に 2点を失うなど、 6回を 8安打 3失点。相手は今季初対戦で昨季は 6試合で 1勝 4敗、防御率0.40だった｢天敵｣のエース前田だった。劣勢の 7回に上本の 2ランで追い付くと、 8回には今成の適時 2塁打で勝ち越し、そのまま逃げ切った。
3年目の代打伊藤隼が左前打で同点の足がかりをつくるなど、難敵を相手にそれぞれが存在感を見せた。｢今日の勝ちは、マエケンのゲームというのもあるし、ビハインドから追い越せたのも、執念みたいなものがあって。何度も言うけど全員野球、全員でひっくり返せた試合だったね｣と満足していた。
逆転勝ちで勝利投手となり選手を出迎える榎田大樹投手(中央)、左は和田監督
福留孝介外野手が、適時打を放った。
2点を追う 4回一死満塁。カウント 2－ 2からの 5球目に反応した。逆らわず逆方向に運び、左前適時打。広島先発前田に反撃のノロシを上げた。
4回表広島二死満塁、左前に適時安打を放った福留孝介外野手
起死回生のマエケン撃ち！！上本博樹内野手が同点 2ランを放った。試合を振り出しに戻して、逆転勝ちだ。 7月は14勝 3敗で、貯金は今季最多タイの｢９｣。首位巨人が敗れたため、 1.5差に接近した。酷暑よりも熱い、“熱虎症”に注意してや！！
2点を追う 7回二死 1塁。フルカウントからの 9球目をとらえた。打球は左翼スタンドへ消えた。 5号 2ランに｢打ったのはスライダー追い込まれていたけど、なんとか食らいついていくことが出来ました｣とコメントした。
上本博紀内野手は左越え同点 2点本塁打を放った
プレーボールの午後 6時時点で気温33度。苺ミルク、ゆず味のかき氷店には、うちわを手にしたファンの大行列ができていた。それから数時間後、ようやく瀬戸内海からの涼風が吹き始めたころ、虎にミラクルが起きた！！
上本がマエケンの白星を消し去る起死回生の同点 2ランだ。
｢粘ってどうとかは、わからないんですけど…。打って、一生懸命走っただけです｣
理屈じゃない、そのひたむきさがいい。無心が生んだ快振。勝利の余韻に熱気蒸すベンチ裏通路で、小さなヒーローは照れたように微笑んだ。
8回の今成の決勝 2塁打も、この一発があってこそ生まれた。鯉先発は、虎ができれば避け続けたかった今季初対戦の前田。昨季は 6試合で 1勝 4敗、チーム打率 0.175。計45イニングで奪った得点は、わずか 2点だった。
2点を追う7回、マエケン(手前)から左翼に同点 2ランを放った上本博紀内野手
難攻不落の右腕に封じ込まれていた 1－ 3の 7回だった。二死 1塁。追い込まれてから 3球ファウルで粘っての９球目のスライダー。ド真ん中にきた。短く持ったバットを振り抜くと、打球は左翼 2階席へと着弾。
｢追い込まれた状況だったが、何とか食らい付くことができた｣
がっくりうなだれる鯉のエースのシルエットが、その痛みを表していた。
広陵高出身の上本は地元広島で放った 5号 2ランにも｢関係ないです｣とつれないが、｢対広島｣は、背番号 4にとって特別な一戦になる。今は 1軍にその姿はないが、弟の崇司が所属している。弟がルーキーイヤーの昨年には、自身の愛用するバットをプレゼントした。大学時代にはグラブも贈り、弟は今も使用している。心優しきアニキは｢この遠征中にご飯でも行こうかなと思っている｣と“兄弟会”を計画。その前に面子を保つ大仕事だ。
7回、上本博紀内野手が同点の２ランを放った
頼れる選手会長の一発に和田監督は｢あの 2ランは大きかったなぁ。持ち味というか、今年は粘り強く塁に出るような嫌らしい打撃もしながら、ああいうモノもある。欲しいところの一発、言うことないわ｣と手放しで称賛した。日程の関係上、前田とは 8月も 2度対戦する可能性があるだけに｢負けはつけられなかったが、点を取って降ろせたのは、今後にいきてくると思う｣と手応えをつかんだ。
7月怒涛の白星攻勢で貯金を今季最多タイの｢９｣まで増やし、中日に 0－10で大敗した首位・巨人に、再び｢１・５ゲーム差｣と詰め寄った。マエケンを打ってのカード初戦に上本は｢良かったです｣とポツリ。決して多くを語らない。だが、その小さな背中は、饒舌に語る。さぁ、巨人を追い抜くぞ、と。
3回裏広島藤浪晋太郎投手死、田中に安打を浴び汗をぬぐう藤浪晋太郎投手
先発の藤浪晋太郎投手は 6回 8安打 3失点でマウンドを降りた。 1回に安打と四球で二死 1、 3塁のピンチを招き、キラ、田中の連続適時打で２点を失った。
2回以降は走者を背負いながらも粘ったが、 6回に田中に 6号ソロを浴びた。 7回の攻撃で打席が回ってきたところで代打を告げられ、降板となった。
7回を無失点に抑え、今季初勝利を手にした榎田大樹投手。ひげを伸ばしてつかみ取った
同点の終盤は、かつての持ち場だ。上位打線を相手にして、ピンチでの集中力はセットアッパーとして活躍した頃のものだった。ひげを伸ばした榎田大樹投手が待ちに待った 1勝を手にした。
｢任せてもらったので、何とかしようと思いました｣
同点に追いついた直後の 7回。 1番からの好打順を託された。先頭の代打・堂林の中前打と菊池の犠打で一死 2塁。勝負はここからだ。丸から外角の直球で見逃し三振を奪うと、
エルドレッドを敬遠してキラを迎えた。
｢(キラと次の田中と) 2人でひとつアウトを取ろうと思った｣
要所で制球がさえた。長打のある助っ人に対して、直球を内角いっぱいに制球して中飛。 8回に味方が勝ち越して、今季16度目の登板で初白星が転がり込んだ。
｢たまたまです。チームが勝ったことがうれしいです｣
7回、マウンドで中西コーチ(右)の指示を聞く榎田大樹投手(左)。エルドレッドを歩かせて、キラを料理した
自身の記録は後回しだが、ほっとしたはずだ。開幕から先発で白星をつかめなかった。 2軍落ちも経て、 6月に中継ぎで復帰した。終盤に強い赤ヘルの主軸を抑えての 1勝は胸を張っていい。
この日は、顔中に無精ひげを生やしてマウンドに立った。関本から｢白星がつくまで伸ばせよ｣と提案されていた。ゴメス、マートン、岩田に続くひげプレーヤーの仲間入り。実行したものの、この暑さだ。｢気持ち悪いから、関本さんに謝ってそろうかな｣。そう話した矢先に条件を達成。26日から、顔も気持ちもスッキリして戦いにのぞむ。
榎田の今後について中西投手コーチは｢こういう起用になる｣と、明かした。今後の出番は接戦の終盤。2011年から 2年間で 110試合に登板した元セットアッパーは、貴重な左の 1枚だ。
8回を無失点に抑え、通算 500試合登板の花束を受け取った福原忍投手
福原忍投手が 1点リードの 8回から 3番手で登板。三者凡退に仕留め、史上93人目の通算 500試合登板を無失点で飾った。広陵高出身の右腕は｢地元で達成できて、うれしい｣とニッコリ。今季は右内転筋を痛め、 1度抹消されたが、呉昇桓に次ぐチーム 2番目の35試合登板と大車輪の働きが続いている。｢親に感謝ですね｣。強靱な体に産んでくれた両親に頭を下げていた。
危なげない投球で今季24セーブ目を挙げた呉昇桓投手
呉昇桓投手が 9回を 3者凡退で締め、24セーブ目を挙げた。
前回登板の22日巨人戦(甲子園)では 1点リードの９回に同点弾を浴びていた。だが続けて失敗しないのが守護神。広島の代打中東を空振り三振に打ち取ると、堂林も空振り三振。最後は菊池を藤浪晋太郎投手飛に打ち取った。変化球を多く使い、タイミングを外した。｢自分はいつも通り(サインに従って)投げました。一番いけないのは、続けて失敗することなので｣と表情を変えることなく振り返った。
晋太郎がマエケンに勝つとは思わなかった。というか、投手が踏ん張っての勝利だった。
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2014年 公式戦勝敗表
日程と結果 7月
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今成決勝打！広島 3連勝逃す！福留が逆らわずに適時打！呉昇桓 3人でピシャリ！24セーブ目！
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