ゴメス無安打3三振…岩田、5回6安打4失点で降板6敗目…隼太、奮闘マルチ＆スペシウム光線出た！！

　13日東京ドームで巨人－阪神17回戦が行われた。巨人は 7回、代打セペダの 6号ソロで加点。継投で逃げ切り、敗れれば首位陥落だったが、 2位・阪神との差を再び｢ 1.5｣に広げ阪神の首位浮上はならなかった。阪神は打線が振るわなかった。
　和田豊監督(51)は「下半身の疲れも出てるし、気持ちの焦りもあるんだろうけど…｣と 4番マウロ・ゴメス内野手(29)を心配した。
　完敗でも、反撃ムードを作ったことが重要だ。一矢報いた鳥谷敬内野手(33)は｢明日につながると思う｣と、気持ちを切り替えた。
　反撃の 1点演出！上本博紀内野手(28)、低めのフォークを見極めて出塁！
　敗戦のなかで、輝きを放った。伊藤隼太外野手(25)がマルチ安打＆好返球で躍動。観戦に訪れた慶応大學野球部時代の監督(現在は助監督)だった江藤省三氏(72)の前で確かな足跡を記した。
　悪いときの岩田稔投手(30)が顔をのぞかせた。阪神の先発岩田が立ち上がりに失点を重ね、 5回 6安打、自責点 3の 4失点で降板した。
　虎Ｄ 4・梅野隆太郎捕手(23)、攻守で精彩欠き反省…記事をまとめてみました。



　＜巨人 5－ 1阪神＞◇13日◇東京ドーム◇17回戦
　首位は渡さない！！巨人は 1回、先頭長野が今季初となる先頭打者弾 8号ソロを放つなど 2点を先制。 2回には橋本が適時打を放つなど、 3回までに 4点を奪った。
　小山はボールに角度があり、フォークボールを効果的に使った。 6回まで被安打 4、鳥谷の適時二塁打による 1失点に抑え 7回途中 1失点の好投で 4勝目
　巨人は 7回、代打セペダの 6号ソロで加点。継投で逃げ切り、敗れれば首位陥落だったが、 2位・阪神との差を再び｢ 1.5｣に広げた。阪神は打線が振るわなかった。

　阪神の首位浮上はならなかった。
　勝てば今季初めてトップに立つ｢伝統の一戦｣で完敗。巨人とのゲーム差は、再び 1.5に開いた。
　和田豊監督は「下半身の疲れも出てるし、気持ちの焦りもあるんだろうけど…｣と 4番マウロ・ゴメス内野手を心配した。頼みの主砲は、前日に引き続き無安打 3三振。ゴメスも｢何とかしようと思って力が入りすぎた。振ってはいけないボールを振ってしまった｣と反省しきりだった。


　 2回　空振り三振に終わったマウロ・ゴメス内野手

　どうした、ゴメス！阪神は勝てば、首位に立つ試合で巨人に 1－ 5で完敗。 4番のマウロ・ゴメス内野手が 2試合連続で 3三振を喫する乱調で、勝利を引き寄せられず、再び 1.5差に後退した。奪首のかかる天王山で痛恨のブレーキだ。Ｇ撃には、 4番の活躍が不可欠。きょうこそ、頼んまっせ！！
　 104キロの巨体が崩れ落ちた瞬間、今季初の単独首位はお預けとなった。 2試合連続で 3つの空振り三振。巨人が敷いた警戒網にゴメスが引っかかり、抜け出せない。歯車を完全に狂わされてしまった。


　 9回、ゴメスは 3つめの三振を喫し、ゲームセット。 4番が仕事をしないと、奪首できない

　｢振ってはいけない球を振ってしまった。 2試合、何とかしようと力が入りすぎて、ボール球に手を出してしまった｣
　来日初の 3試合連続無安打に終わった主砲はスマートフォンで音楽を聴きながら、ベンチ裏から現れた。悔しい思いをリセットしたかったのか。報道陣を確認すると通訳を呼び、猛省を紡いだ。
　象徴的な場面は 6回だ。二死 2塁から鳥谷が右翼線へ適時 2塁打を放ち、ビハインドを 3点に縮めた直後だった。右腕・小山に 3球で追い込まれ、最後は内角フォークに空を切った。 9回二死でも空振り三振。最後は山口が投じたワンバウンドのチェンジアップにも我慢がきかなかった。


　 6回、阪神の 2番手で登板した金田和之投手

　もともと三振は少なくない。ただ、10日の広島戦(京セラＤ)から 3試合で12打数無安打、 8三振。27試合連続＆リーグ最多 142三振を喫するエルドレッド(広島)を笑えない 117三振(リーグ 2位)に、和田監督も心配の色を隠せない。
　｢ちょっと（バットが）止まらなくなっているな。我慢するところはする、とやっていかんと。振り続けるとずっとボール球を投げられる｣
　厳しい表情を作ると同時に、その原因として 2つのポイントを挙げた。
　｢下半身の疲れもあるんだろうし、気持ちの焦りもあるだろうし。下(半身)がしっかりしているとバットも止まるんだけど。両方かな。あれを我慢しないことには｣


　 2番手で登板した金田和之投手

　このカードが始まる前まで、Ｇ砲は東京ドームが飯のタネだった。球場別最高の打率 0.409(22打数 9安打。 1本塁打、 7打点)を誇っていたが、その気負いが空回りしたのか…。
　 7月11日－。開幕 2戦目に肋骨骨折などの重傷を負いながら、復活した西岡が同じ東京ドームでダメ押しの 2点 3塁打を放ち、ヒーローインタビューを受けたが、勝ち越し打は 4番だった。球団関係者によると、ゴメスは｢きょうはツヨシの日だ｣と晴れ舞台をあえて辞退したという。だが、佳境を迎えるＶ争いは、絶対にＧ砲の力が必要だ。いや、やってくれなきゃ、 9年ぶりのリーグＶを引き寄せられない。
　｢切り替えて、また明日、やっていきたい｣
　今季 4度目の奪首作戦は失敗に終わったが、落ち込んでいる暇はない。14日の第 3戦に勝ち、再び 0.5差で肉薄だ。踏ん張れ、ゴメス、引っ張れ、ゴメス！ 4番の克己心に、全国の虎党の夢がかかっている。


　鳥谷敬内野手は 6回二死 2塁で、右翼線へ適時 2塁打を放った

　完敗でも、反撃ムードを作ったことが重要だ。一矢報いた鳥谷敬内野手は｢明日につながると思う｣と、気持ちを切り替えた。
　｢小山とは 2度目の対戦だけど、うまく反応できました｣
　 4点差の 6回二死 2塁。初球攻撃で走者をかえした。内角のカーブを右翼線へ。適時 2塁打で唯一の得点を奪った。巨人・小山は 7月23日の甲子園では、直球とフォークのコンビネーションが中心。この日は緩いカーブも多投して阪神打線は狙い球が絞れなかったが、お手本のような打撃で攻略のヒントを示した。
　 8月は打率 0.286と、決して絶好調ではないが、全 9試合で出塁して無安打も 1度だけ。前夜も決勝犠飛を放つなど、安定感は際立つ。首位奪取は失敗したものの、主将は 1敗に動じず、前を向いた。


　 2回　打者・坂本の時、 1走の橋本(右)が盗塁。捕手の梅野隆太郎が 2塁に悪送球…。捕り損ねる 2塁手の上本博紀内野手

　反撃の 1点演出！上本博紀内野手、低めのフォークを見極めて出塁！
　 3打数無安打の上本は四球で反撃の 1点を演出した。 6回一死から低めのフォークをことごとく見極めて出塁。鳥谷の適時打でホームを踏んだ。巨人先発の小山は七回途中まで69球。和田監督は｢早めに打ったけど、とらえきれなかった｣と、話した。結果的に早打ちが裏目に出た打線の中で、うち17球を上本が投げさせた。 3試合ぶりの無安打も、 1番打者として食らいついた。


　 5回、右前打を放った伊藤隼太外野手。スタメン出場時に、結果がでている

　敗戦のなかで、輝きを放った。伊藤隼太外野手がマルチ安打＆好返球で躍動。観戦に訪れた慶応大學野球部時代の監督(現在は助監督)だった江藤省三氏の前で確かな足跡を記した。
　｢成長した姿をみせることができたのでうれしいですね。結果に喜んでくれていると思います｣
　 4点を追う 3回だ。巨人の先発・小山の初球の直球を右前に弾き返し、チーム初安打をマークした。続く 5回にも初球を右前へ。 2打席連続の初球打ちで今季 5度目のマルチ安打を達成した。
　｢ドンドン振っていこうと思っていた｣
　 1－ 4の六回には守備で魅せた。先頭村田が放った中越えの当たりで、クッションボールをすばやく処理。深い位置からのワンバウンドのストライク返球で 2塁を狙った村田を刺した。


　 6回、村田の中越えの当たりを 2塁へ好返球して刺した伊藤隼太外野手

　｢守備に関しては勉強中です。ああいうプレーができたので自信になります｣
　今季はスタメン11試合で打率は 0.375(40打数15安打)。とくに 8月のスタメン７試合は、25打数11安打( 0.440)と少ないチャンスで結果を出している。今季初昇格は 7月 1日と遅かっ。 2軍でもがくなか、かつて巨人、中日で活躍した江藤氏から｢プロの世界は甘いものじゃない。常に結果を出し続けなければプロではないからな｣と口酸っぱくいわれた。イバラの道を歩む中、恩師の言葉が支えだった。
　およそ 8カ月ぶりに再会した恩師はすぐに変化を感じていた。｢プロの世界に慣れたのかな。楽しそうにやっている｣。成長をすぐに見抜いた。それでも、伊藤隼は｢自分が一生懸命プレーをするだけです｣と力を込めた。もらった出番で結果を残し、逆転Ｖをめざす虎の力になる。


　 1回、先頭の長野に先頭打者弾を浴びた岩田稔投手

　悪いときの岩田稔投手が顔をのぞかせた。阪神の先発岩田が立ち上がりに失点を重ねた。
　 5回 6安打、自責点 3の 4失点で降板した。
　初回に 1番長野に右翼へ先頭打者弾先制 8号ソロを浴びた。腰に手を置き、ショックを隠しきれなかった。さらに一死 2、 3塁とされ、村田の 3ゴロの間に 2点目を許した。
　 2回も巨人打線の流れを止められなかった。二死 1、 2塁から橋本に変化球を右前に適時打され、その後に失策も絡み、 2回までで 4点を奪われた。
　｢(ボールが)高いから本塁打になったと思いますし、ましてや 2球目だったんで…。先頭打者に本塁打を打たれて、焦ってしまった。慎重になりすぎて、考えすぎてしまいました。今日はそれに尽きます｣。今季、安定した結果を残してきた岩田だったが、伝統の一戦のマウンドで崩れた。


　先頭打者本塁打を放ち生還した長野(後方)を背に悔しそうな表情を見せる岩田稔投手

　悔やんでも、悔やみ切れないのは、本塁打を浴びた後。気持ちを切り替えられず、橋本に左前打を許すと一死後、阿部の左中間 2塁打で 2、 3塁のピンチ。村田の 3ゴロの間に 2点目を失った。 3回以降は直球、スライダーをコーナーに集めて立ち直ったが、序盤にボールが高めに浮いた中、Ｇの積極打法に対応が遅れた感は否めなかった。
　前日12日には｢本塁打がよく出る球場なので、 1本(本塁打が)出た後に仕方がないと割り切っていかないといけない｣と語っていた。ところが、沸き立つ右翼スタンドの空気に完全に飲み込まれ、自分を見失っていた。昨季まで幾度となく立ち上がりに失点を喫してきた悪癖が“再発”したかのようだった。


　岩田稔投手に和田監督も、 1回に失点するクセが｢ぶり返した感じ｣と苦言だ

　今季、巨人戦に 2戦 2勝、防御率1.93の左腕を信頼し、送り出した和田監督も｢立ち上がりが課題の投手で、ここのところよかったけど、ぶり返した感じやね｣と苦言を呈した。
　 7月は 4勝を挙げて月間ＭＶＰを獲得したものの、その後 3連敗となり、 6敗目( 8勝)。これまで、 3度の奪首のチャンスは岩崎、岩崎、岩貞で逃してきたが、虎の“ガンちゃん”最年長者も 0.5ゲーム差の壁をぶち破れなかった。
　｢ 4失点しているので、全然ダメ。最少失点でいけなかったのが、悔しいです｣
　試合後の駐車場で最後まで反省の弁を並べた。だが、ここまで、先発陣が苦しんだ時期を支えたのは紛れもなく、岩田だ。背番号｢２１｣の復調なくして、2005年以来、 9年ぶりのリーグＶは見えてこない。


　うつむきながら引き揚げる梅野隆太郎捕手。好機に打てず、盗塁も刺せなかった

　虎Ｄ 4・梅野隆太郎捕手、攻守で精彩欠き反省…
　攻守で精彩を欠いた。Ｄ 4位・梅野は、まずリード面で巨人打線の岩田対策に対して後手後手に回ったことを悔いた。
　｢早いカウントから低めに集めてゴロを打たせましょうと話したんですけど…。岩田さんのボールが高かった中で、自分が対応をとれなかった｣
　そのうえ、 2度の送球ミスが痛かった。とくに 3点目を奪われた後の 2回二死 1、 3塁では、橋本の 2盗の際に 2塁への送球が大きくそれ、 3走・長野の生還を許して致命的な 4点目を与えてしまった。
　｢守るほうも打つほうも反省が多かった。前を向いて、修正していきたいです｣
　打撃でも 2度の好機でいずれも凡退。 5回一死 1、 3塁では三ゴロ併殺打に倒れた。伝統の一戦で巨人Ｄ 1位・小林とのルーキー捕手対決はこれで“ 1勝 1敗”。きょうこそ真価が問われる。

　また虎の“ガンちゃん”で負けた…
　勝たなければならない試合で、どうしても勝てない…
　こんな事をしていては、リーグ優勝は無理かも知れないが、ＣＳで勝ち進めば日本シリーズへは出ることができる。そのような事は考えずに、今現在の試合で勝ち進む事だけを考えて欲しいですね。
　ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！


　2014年 公式戦勝敗表


　日程と結果 8月



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