21日阪神甲子園球場で阪神－中日最終戦が行われ、中日は延長11回一死満塁で、高橋周が決勝の中犠飛。その裏は岡田が無失点で締め、今季初セーブを挙げた。
勝てたんちゃうの！？中日の倍以上の13安打を放ちながら、17三振17残塁の大拙攻で阪神の連勝は｢３｣でストップ。大和のバント失敗などで自滅した和田豊監督(52)は、来季続投を支持する南信男球団社長(59)が与えた残り試合全勝指令に失敗した。 2位広島との差は 1.5ゲームに広がり、自力｢２位｣も消滅した。最後は梅野のバットが空を斬り、終わった。歓声を、怒号とため息がかき消した 4時間33分。17三振＆17残塁。ダブル今季ワーストの大拙攻で、圧倒的に優位に進めた試合を落とした。和田監督の表情にも、疲労が色濃く浮かんだ。
監督の人事権を持つ坂井信也オーナー(66＝電鉄本社会長)はネット裏ブースから観戦したが、この日も取材に応じず足早に球場を後にした。
マウロ・ゴメス内野手(30)が、 0－ 0で迎えた 5回一死満塁の好機で打席に立ち 4試合連続打点をマークした。カウント 3－ 0からの 4球目をライナーで左前に運び 104とした。
リーグトップの 104打点で、ＤｅＮＡ戦(マツダ)で 2ランを放った広島・エルドレッドと 8差をキープする一方、同ワーストで球団記録を更新中の三振も｢ 160｣に達した。23日から乗り込む横浜も、打率 0.353と相性のいい球場だ。和田監督の進退に直結する残り 8試合。虎の得点板に刻まれる数字は、 4番のバット次第だ。
上本博紀内野手(28)が、最近 4試合で 3度の猛打賞！ 3安打 5出塁で、再三チャンスメークした。
大和外野手(26)が11点リードされた 6回二死 1、 2塁で打席に立つと、中日祖父江の 2球目を右翼線に運び、｢願掛け打｣で同点に追いついた。
ドラフト 6位岩崎優投手(23)は、 5回まで 2安打無失点投球。高低を丁寧に突く投球で 7奪三振を奪うなど、文句なしの投球内容だったが、突然の乱調で 6勝目を逃した。
意外な光景に球場は笑いにつつまれた。呉昇桓(オ・スンファン)投手(32)が、プロ10年目初打席で初ヒット！本職では 9回から今季初の 2イニングを 0封した！残り 8試合、どんな役割だってこなしてみせる。リーグトップ35セーブの右腕が虎を 2位に導く。記事をまとめてみました。
＜阪神 3－ 4中日＞◇21日◇甲子園◇最終戦
阪神は 3回二死 1、 2塁のチャンスを 3番鳥谷が空振り三振で逃す。岩崎と中日伊藤の両先発が 3回まで無失点投球。
阪神は 5回、ゴメスの 2点適時打で先制。 6回に先発岩崎の乱調で逆転を許すもその裏、 2番大和の適時 2塁打で追いついた。
阪神は同点の 7回二死満塁で代打関本を送るも空振り三振。 8回無死 2塁の好機も無得点で、 3－ 3のまま延長戦に突入した。
中日は延長11回一死満塁で、高橋周が決勝の中犠飛。その裏は岡田が無失点で締め、今季初セーブを挙げた。
延長10回、鳥谷敬内野手のハーフスイングを三振と判定された直後の和田監督(右は吉竹コーチ)。また勝てる試合を落とした
勝てたんちゃうの！？中日の倍以上の13安打を放ちながら、17三振17残塁の大拙攻で阪神の連勝は｢３｣でストップ。大和のバント失敗などで自滅した和田豊監督は、来季続投を支持する南信男球団社長が与えた残り試合全勝指令に失敗した。 2位広島との差は 1.5ゲームに広がり、自力｢２位｣も消滅した。
鳥谷敬内野手は八回を含めて４度得点圏の打席で凡退した
自滅でミッションクリアに大失敗だ。延長11回。そこまでの展開を象徴するように、最後は梅野のバットが空を斬り、終わった。歓声を、怒号とため息がかき消した 4時間33分。17三振＆17残塁。ダブル今季ワーストの大拙攻で、圧倒的に優位に進めた試合を落とした。和田監督の表情にも、疲労が色濃く浮かんだ。
｢きのう、おとといと出ていたところが、あと 1本が出なかった。そこ(好機)に行き着くまでにも、いくつか反省点があった｣
中日の倍以上の13安打を放ち、得点圏の好機は 2、11回を除いた 9イニングで作った。これで、 3点止まりとは…。
17日の昼、南球団社長から東京都内の宿舎で｢残り試合、全部勝ってくれ｣とハッパをかけられた。来季続投方針を明らかにしている球団トップの意に応えるように、そこから白星を重ねてきたが、再び自力｢２位｣の可能性も消滅した。
10回、大和外野手にアドバイスを送る和田監督
2番大和のバントミスが痛かった。 3－ 3の 8回無死 2塁で 3バント失敗(三振)。10回無死 1塁では、ベンチ前で和田監督が耳打ちした後、打席に入ったが、初球の高めボール球を打ち上げ、投直に倒れた。
指揮官は｢そういう(バントなど細かい)ことができないと、こういうゲームになってしまう｣と嘆いたが、 3年契約の最終年、目指してきた｢ 1点を取る野球｣｢細かな野球｣の浸透度を疑われても仕方ない。バント成功率 0.760はリーグワーストだ。
続く 3番鳥谷も 4度の得点圏で凡退と大ブレーキ。キャプテンがここ一番の勝負弱さを改めて露呈するような敗戦で、連勝は 3で止まり、 2位広島に｢１・５差｣に後退した。
11回、勝ち越しを許した高宮和也投手
監督の人事権を持つ坂井信也オーナーはネット裏ブースから観戦したが、この日も取材に応じず足早に球場を後にした。球団は続投方針を打ち出しているが、電鉄本社は、進退のハードルは明確に示していない。南社長の言葉通り、全部勝つことが本社、ファンを納得させ、和田監督が生き残る道なのだが…。連勝が止まったこの中日 3連戦後に何らかの方向性が示される可能性も出てきた。
広島が残り10試合を 5割( 5勝 5敗)でいけば、阪神がＣＳ甲子園開催を確保するためには残り 8試合、 6勝 2敗以上の勝率が条件になる。和田監督は｢ここまできて振り返っても仕方ないんで、もう 1回いきます｣と前を向いたが…。再び一戦必勝の精神で、ラストスパートに挑むしかない。
5回一死満塁、 3ボールから左前 2点打を放ったマウロ・ゴメス内野手。さすが 4番だ
マウロ・ゴメス内野手が、 4試合連続打点をマークした。
0－ 0で迎えた 5回一死満塁の好機で打席に立った。中日伊藤は制球が定まらず 3球続けてボール。カウント 3－ 0からの 4球目をライナーで左前に運んだ。 104とした。
5回裏阪神一死満塁、左前２点適時打を放ったマウロ・ゴメス内野手
よくも悪くも、らしさたっぷりだった。先制打を放ったものの、前後はことごとくバットが空を切った。打点を積み上げたゴメスは敗戦に肩を落とした。
｢直球が頭にあったからね。ストライクがきたら、しっかりとらえようと思ったよ｣
振り返ったのは、よかった方だ。 0－ 0の 5回一死満塁。 3ボールから果敢に振った。中日・伊藤のストライクを稼ごうという直球が真ん中に入ると、狙い打ち。左前への 2点打で試合を動かした。
｢( 2ボールの時点で)直球かなと思ったから、打とうとは思っていたけど｣
前日｢ 110打点以上を目指す｣と公言していた通り、チャンスをものにした。打つ球を見極めたＧ砲の勝ち。 2打席連続三振に倒れていたが、好機での集中力はさすが。持ち味を発揮して連日のヒーローになりかけた。ただ、後が続かなかった。
10回、三振に倒れたマウロ・ゴメス内野手
同点で終盤にもつれると、 8回二死 2塁の勝ち越し機で左飛。延長10回も二死 1塁で見逃し三振に終わった。 6打数 1安打で今季 3度目の 4三振。リーグトップの 104打点で、ＤｅＮＡ戦(マツダ)で 2ランを放った広島・エルドレッドと 8差をキープする一方、同ワーストで球団記録を更新中の三振も｢ 160｣に達した。
ただ、好調は確か。今季 2度目の 4試合連続の打点は、29打点を荒稼ぎした 4月以来。｢打撃の感覚はいいよ｣。23日から乗り込む横浜も、打率 0.353と相性のいい球場だ。和田監督の進退に直結する残り 8試合。虎の得点板に刻まれる数字は、 4番のバット次第だ。
8回、 2塁打を放った上本博紀内野手
上本博紀内野手が、 4戦 3度の猛打賞！
上本が 3安打 5出塁で、再三チャンスメークした。｢いつも出塁しようと思っているので。普通のことです｣。 6回二死 1塁で 3塁内野安打。続く大和の同点打を呼ぶと、 8回先頭でフェンス直撃の左越え 2塁打。延長10回にも四球でサヨナラの好機を作った。最近 4試合で 3度の猛打賞。無安打の前日20日は 2盗塁。ＣＳ本拠地開催へ、リードオフマンが最後の力を振り絞る。
6回裏阪神二死 1、 2塁、大和外野手は右前適時打を放った
大和外野手の｢願掛け打｣で同点に追いついた。
11点リードされた 6回二死 1、 2塁で打席に立つと、中日祖父江の 2球目を右翼線に運んだ。｢高めのボールをうまくたたけました。ライト線の際どい当たりだったので『入ってくれ！』と思いながら走っていました｣。
願いは通じ、同点の適時 2塁打で試合を振り出しに戻した。
8回、 3バント失敗の大和外野手
つなぎ役の大和が痛恨のバント失敗を 2度。大事な勝ち越し機を逸した。｢( 2番打者として)最悪です｣。同点の 8回は無死 2塁で外角球を 3度バントを試みるも、すべてファウルゾーンに転がして、 3バント失敗。10回にも無死 1塁で初球高めのボール球をバントすると、投直になった。 5打数 3安打で猛打賞も記録したが｢それ以前にバント決めなあかんところで決められなかった。悔いが残ります｣と唇をかんだ。
6回表、逆転され唇を噛むドラフト 6位岩崎優投手
ドラフト 6位岩崎優投手(23)は突然の乱調で 6勝目を逃した。
5回まで 2安打無失点投球。高低を丁寧に突く投球で 7奪三振を奪うなど、文句なしの投球内容だった。ところが 2点リードの 6回二死から、 2番三ツ俣にソロ本塁打を打たれ 1点差。続けざまに連続四球を与えると、 5番平田に同点打、 6番高橋周に勝ち越しの適時打を浴びた。
走者を置いた状態で無念の降板となった。｢ソロホームランを打たれて切り替えたつもりでしたが、こういう結果になってしまって悔しいです。 2アウトを取っていたので、そこで終わりにして、次の回に行けるようにしないといけなかったです｣。
それでもベンチに戻る際にはスタンドから温かい拍手を受けた。 6回途中 5安打 3失点だった。
9回、プロ初打席で初安打を放った呉昇桓投手。初球から振っていった
呉昇桓投手が、プロ10年目初打席で初ヒット！本職では初 2回を 0封した！
意外な光景に球場は笑いにつつまれた。 9回を無失点で抑えた守護神がその裏、緊張しながら向かった先は打席だ。呉昇桓が日韓合わせてプロ10年目のキャリアで初の打席で快音。サヨナラの好機を作る｢プロ初安打｣を放った。
｢ 1球しか見ていないのでね。あっという間に終わりました｣
高校時代以来という、公式戦の打席は同点の 9回二死だった。西岡にバットを借りて打席に入った。
9回を投げ終えたところで、首脳陣から｢ 9回二死走者なしなら打席がある｣と指示を受けていたという。相手は 150キロ超の速球を連発する中日の若きストッパー・福谷。形勢は圧倒的不利だったが、初球真ん中 148キロの直球を振り抜くと、 2塁右へのゴロ。激走で、内野安打をもぎ取った。
続く梅野の打球が投手の失策を誘い、 3塁まで進んだ呉昇桓投手
さらに続く梅野の投ゴロを福谷が 1塁へ悪送球。一気に 3塁へ進んだ。守護神の一打から、サヨナラの機が生まれたが、関本が 2ゴロに倒れた。
1走の呉昇桓は福谷の 1塁悪送球で 3進したが、最初は全力疾走を怠った。全力なら本塁も狙えたのでは？高代内野守備走塁コーチは｢どうやろ。どうかなというタイミングで、抑え投手をクロスプレーに巻き込めない｣と否定した。全力疾走については｢野球人やからな｣と話しつつ｢予期しないケースでそこまでは…｣とかばった。
プロ初安打の感想については｢特に何も思わなかったですね｣と淡々。とはいえ、これも立派な節目。傍らの江口通訳が記念球とバットを持って、ロッカールームへ引き揚げた。
9回から初の 2イニングを無失点に抑えた呉昇桓投手
もちろん、本来の仕事でも魅せた。 9回から今季初の 2イニング。
｢しっかり準備はしていたよ｣。最速 152キロの直球を軸に打者 6人を無安打。 2三振を奪った。和田監督は｢初めて 2イニング投げたが、言うことない。できれば投げている間に 1点取らないといけなかった｣と後押しできずに唇を噛んだ。
試合前には、マートンが呉の日韓通算 300セーブ達成を記念して作成された白い野球帽で練習に臨んでいた。呉の投球フォームをオマージュしたロゴをメーンに、つばにはゼブラ柄。チームメートも気に入ってくれた一品だ。｢(マネジメントの)会社がデザインしてくれました。もっと持ってこようと思います｣とほほえんだ。
残り 8試合、どんな役割だってこなしてみせる。リーグトップ35セーブの右腕が虎を 2位に導く。
【データＢＯＸ】
◎…阪神が敗れ、広島が勝ったため、阪神の｢自力２位｣が再消滅。阪神は残り 8試合全勝すると、78勝65敗 1分け、勝率 0.545。広島は残り10試合のうち、阪神との直接対決 2戦以外に全勝すると、78勝64敗 2分け、勝率 0.549となり、阪神は広島の勝率を上回れない。ただし、23日に阪神が勝つか引き分け、広島が敗れれば、再び｢自力２位｣が復活する。
中身の伴わない試合はやらないのと同じ…、だれもそんな試合見たくないですよね。
残り試合数が一桁まで後わずかとなってしまった以上、ＣＳの主催権はどうでも良くなってきたが、残り試合をしっかりとやっていって欲しいですね。
シーズンでの｢二文字｣は無理だったが、ＣＳで前に進めれば｢日本一｣を掴むことができる！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2014年 公式戦勝敗表
日程と結果 9月
日程と結果10月
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ゴメス4戦連続打点でトップ104打点！大和が願掛け打！岩崎6回に3失点乱調…6勝目ならず…
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