5日東京・有明コロシアムで楽天ジャパン・オープンシングルス決勝最終日が行われ、世界ランキング 7位の錦織圭(24＝日清食品)が同 8位ミロシュ・ラオニッチ(23＝カナダ)を 7－ 6、 4－ 6、 6－ 4で下し、 2年ぶり 2度目の優勝を飾った。先週のマレーシア・オープンに続く、自身初の 2週連続優勝となった。
複はピエールユーグ・エルベール(23＝フランス)、ミハル・プシシェズニ(29＝ポーランド)組が初優勝した。記事をまとめてみました。
＜テニス：楽天ジャパン・オープン＞◇ 5日◇東京・有明コロシアム◇シングルス決勝◇最終日
世界ランキング 7位の錦織圭が同 8位ミロシュ・ラオニッチを 7－ 6、 4－ 6、 6－ 4で下し、 2年ぶり 2度目の優勝を飾った。先週のマレーシア・オープンに続く、自身初の 2週連続優勝となった。
試合後に涙をみせた錦織は｢信じられない。日本のみなさんの後押しがあって、限界を乗り越えて戦えた｣と喜んだ。相手のラオニッチは時速 230キロ近いサーブを打ち込んでくるビッグサーバー。勝負を決めた最後のゲームまで相手のサービスゲームをブレークできなかったが｢ 4－ 3ぐらいから頭がどっかいっちゃってて何考えているか分からないくらいだった。ボールに食らいつくことだけ考えてやっていた｣と苦しい内容を振り返った。
これで世界ランキングは自己最高を更新する６位となる。いよいよ11月のツアー最終戦出場が現実となってきた。
![優勝を決め涙をみせる錦織圭]()
優勝を決め涙をみせる錦織圭
男子テニスの楽天ジャパン・オープンのシングルスで錦織圭選が 5日、 2年ぶりにタイトルを奪回すると 1万1000人を超える観客が訪れた東京・有明コロシアムのボルテージが最高潮に達した。 2週間で計 9試合を戦ってツアー連続優勝を達成。感極まって涙を流した日本のエースは右臀部の痛みにも耐え｢限界を乗り越えることができたのはみなさんのおかげです｣とファンに感謝した。
決勝では 1歳年下のライバルであるミロシュ・ラオニッチ選手にフルセットで競り勝ち、母国で開催する唯一のツアー大会で全米オープン準優勝の地力を見せて期待に応えた。
![コーチの元から泣きながらコートに戻る錦織圭]()
優勝し、客席のマイケル・チャンコーチの元から泣きながらコートに戻る錦織圭
錦織選手の凱旋試合として入場券の売れ行きが伸び、大勢の観客が連日詰めかけた。台風が接近したこの日も屋内のスタンドはびっしり埋まり、入場者数は合計 8万5286人で過去最多を記録。これまでの最多はラファエル・ナダル(スペイン)が優勝した2010年の 8万 131人。今大会は序盤でシード選手の敗退が相次ぎ、客入りが心配されたが、日本のエースの快進撃が大会を救った形だ。
川廷尚弘トーナメント・ディレクターは｢錦織選手のおかげ。決勝も素晴らしいデッドヒートの試合をしてくれた｣と喜んだ。
![トロフィーを掲げる錦織圭]()
トロフィーを掲げる錦織圭。笑顔がはじけた
こみあげるものを、抑えきれなかった。ラオニッチのリターンがネットにかかると、錦織は大の字に倒れ込んだ。天井を見上げ両手で顔を覆い、一目散にコーチ席へ駆け寄る。指導を受けるマイケル・チャン氏らスタッフと抱き合った。
｢信じられないくらいうれしい。限界を乗り越えて戦えた。ボールに食らいつくことだけ考えた。(涙は)感極まってしまった｣
めったに人前で涙を見せない。準優勝した全米オープンでも泣かなかった。少年時代の錦織を指導した松岡修造氏は自身の公式サイトで｢僕が圭の涙を見るのは、13歳、ジュニア合宿で僕が追い詰めて泣いたとき以来だ｣とつづった。13歳で単身渡米し、食うか食われるかの世界で生きてきた。そんな24歳の涙腺決壊は、プレッシャーの大きさを物語った。
国内唯一のツアー大会。全米での活躍により、周囲の期待度はこれまでとは違う。でん部のけがによりＩＭＧアカデミーの後輩、内山靖崇(北日本物産)と組んだ複は大事をとって棄権。この大会にかけていた。
試合直後に涙を流した錦織は記者会見では笑顔を取り戻し、 2年ぶりに手にした優勝杯を大事そうに掲げた。
![優勝し、涙を流した錦織圭]()
優勝し、涙を流した錦織圭
第 1セットは互いにサービスキープの展開でタイブレークに突入。このセットを奪った直後、連戦で満身創痍(そうい)の体が悲鳴を上げ、トレーナーから痛めている右でん部の治療を受けた。第 2セットは落としたが最終ゲームは第10ゲームをブレーク。最速 231キロのサーブを誇る相手から計22本のエースを奪われながら戴冠した。
身長 1メートル96のラオニッチとは、全米の 4回戦で 4時間19分の死闘を繰り広げた末に勝利。今季 2勝 1敗と勝ち越していたとはいえ、自信はなかった。｢こんな奴に勝てるのか｣－。前夜は 4度、 5度と目が覚めた。
｢また一つ壁を破れたうれしさがこみ上げてきた｣
優勝トロフィーを抱き、短い言葉に思いを込めた。優勝ポイント 500を上積みし、年間成績上位 8人が進出するＡＴＰツアー・ファイナル(11月、ロンドン)のポイントランクは 6位から 5位に浮上。日本時間 6日に発表される世界ランクでは自己最高を更新して 6位となる見込みだ。
｢日本で優勝することは格別。 1日だけ喜びをかみしめたい。来年もまたこのタイトルを守れるようにがんばります｣
複はピエールユーグ・エルベール、ミハル・プシシェズニ組が初優勝した。
![トロフィーにキスした錦織圭]()
トロフィーにキスした錦織圭
3年連続で準優勝となったミロシュ・ラオニッチは｢かなりがっかりしている。この 2年間は自分にチャンスがあると思っていただけに残念だ｣と悔しさをかみ殺した。
高速の第 1サーブが70％の高い確率で入ったが、要所で精度が落ちた。錦織に巧みなリターンを食らい、 2年前も決勝で敗れた雪辱を果たせなかった。
ライバルの錦織にはことしのウィンブルドン選手権の 4回戦で勝ったが、全米オープンの 4回戦に続いて屈し、通算成績で 1勝 4敗と水をあけられた。｢ここ数週間の彼はいい状態で自由にプレーができている。それがいい結果をもたらしている｣と分析した。
![３度目の準優勝となったラオニッチ]()
3度目の準優勝となったミロシュ・ラオニッチ
【錦織圭 プロフィル】
5歳でテニスを始め、13歳で米国にテニス留学。フロリダ州のＩＭＧアカデミーで腕を磨き、17歳の2007年にプロ転向。2008年 2月に松岡修造に次ぐ日本男子史上 2人目のツアー優勝を達成。同年、全米オープンで日本男子71年ぶりの 4回戦進出。2011年11月、日本男子で初めて世界 1位(当時)のジョコビッチを破り、世界ランキングの日本男子最高位を19年ぶりに更新。
2012年全豪オープンで日本男子70年ぶりのベスト 8進出。同年10月の楽天オープンで日本男子初のツアー 2勝目。ロンドン五輪 5位入賞。2014年 4月のバルセロナ・オープンでツアー 5勝目。同年 5月のマドリード・オープンでも準優勝し、世界 9位に上昇。現行制度で日本男子初のトップ10入り。同年全米オープンで男女を通じて日本人初の準優勝。右利き、バックハンドは両手。青森山田高出。家族は父清志さん、母恵理さん、姉玲奈さん。
【男子テニス楽天ジヤパン・オープン】
1972年に始まり、現在では国内で唯一の男子ツアー大会。ハードコートを使用し、実施種目は単、複。1974年から男子部門がＡＴＰツアーに編入され、2009年から現名称に。2008年までは男女同時開催だった。大会ランクは｢ＡＴＰ５００シリーズ｣で、四大大会を頂点とした 4ランクのうち上から 3番目(錦織が前週優勝したマレーシアＯＰは上から 4番目)。賞金総額は 137万3420ドル(約 1億4970万円)。
おめでとう！錦織圭選手！よく勝利した！
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複はピエールユーグ・エルベール(23＝フランス)、ミハル・プシシェズニ(29＝ポーランド)組が初優勝した。記事をまとめてみました。
＜テニス：楽天ジャパン・オープン＞◇ 5日◇東京・有明コロシアム◇シングルス決勝◇最終日
世界ランキング 7位の錦織圭が同 8位ミロシュ・ラオニッチを 7－ 6、 4－ 6、 6－ 4で下し、 2年ぶり 2度目の優勝を飾った。先週のマレーシア・オープンに続く、自身初の 2週連続優勝となった。
試合後に涙をみせた錦織は｢信じられない。日本のみなさんの後押しがあって、限界を乗り越えて戦えた｣と喜んだ。相手のラオニッチは時速 230キロ近いサーブを打ち込んでくるビッグサーバー。勝負を決めた最後のゲームまで相手のサービスゲームをブレークできなかったが｢ 4－ 3ぐらいから頭がどっかいっちゃってて何考えているか分からないくらいだった。ボールに食らいつくことだけ考えてやっていた｣と苦しい内容を振り返った。
これで世界ランキングは自己最高を更新する６位となる。いよいよ11月のツアー最終戦出場が現実となってきた。
優勝を決め涙をみせる錦織圭
男子テニスの楽天ジャパン・オープンのシングルスで錦織圭選が 5日、 2年ぶりにタイトルを奪回すると 1万1000人を超える観客が訪れた東京・有明コロシアムのボルテージが最高潮に達した。 2週間で計 9試合を戦ってツアー連続優勝を達成。感極まって涙を流した日本のエースは右臀部の痛みにも耐え｢限界を乗り越えることができたのはみなさんのおかげです｣とファンに感謝した。
決勝では 1歳年下のライバルであるミロシュ・ラオニッチ選手にフルセットで競り勝ち、母国で開催する唯一のツアー大会で全米オープン準優勝の地力を見せて期待に応えた。
優勝し、客席のマイケル・チャンコーチの元から泣きながらコートに戻る錦織圭
錦織選手の凱旋試合として入場券の売れ行きが伸び、大勢の観客が連日詰めかけた。台風が接近したこの日も屋内のスタンドはびっしり埋まり、入場者数は合計 8万5286人で過去最多を記録。これまでの最多はラファエル・ナダル(スペイン)が優勝した2010年の 8万 131人。今大会は序盤でシード選手の敗退が相次ぎ、客入りが心配されたが、日本のエースの快進撃が大会を救った形だ。
川廷尚弘トーナメント・ディレクターは｢錦織選手のおかげ。決勝も素晴らしいデッドヒートの試合をしてくれた｣と喜んだ。
トロフィーを掲げる錦織圭。笑顔がはじけた
こみあげるものを、抑えきれなかった。ラオニッチのリターンがネットにかかると、錦織は大の字に倒れ込んだ。天井を見上げ両手で顔を覆い、一目散にコーチ席へ駆け寄る。指導を受けるマイケル・チャン氏らスタッフと抱き合った。
｢信じられないくらいうれしい。限界を乗り越えて戦えた。ボールに食らいつくことだけ考えた。(涙は)感極まってしまった｣
めったに人前で涙を見せない。準優勝した全米オープンでも泣かなかった。少年時代の錦織を指導した松岡修造氏は自身の公式サイトで｢僕が圭の涙を見るのは、13歳、ジュニア合宿で僕が追い詰めて泣いたとき以来だ｣とつづった。13歳で単身渡米し、食うか食われるかの世界で生きてきた。そんな24歳の涙腺決壊は、プレッシャーの大きさを物語った。
国内唯一のツアー大会。全米での活躍により、周囲の期待度はこれまでとは違う。でん部のけがによりＩＭＧアカデミーの後輩、内山靖崇(北日本物産)と組んだ複は大事をとって棄権。この大会にかけていた。
試合直後に涙を流した錦織は記者会見では笑顔を取り戻し、 2年ぶりに手にした優勝杯を大事そうに掲げた。
優勝し、涙を流した錦織圭
第 1セットは互いにサービスキープの展開でタイブレークに突入。このセットを奪った直後、連戦で満身創痍(そうい)の体が悲鳴を上げ、トレーナーから痛めている右でん部の治療を受けた。第 2セットは落としたが最終ゲームは第10ゲームをブレーク。最速 231キロのサーブを誇る相手から計22本のエースを奪われながら戴冠した。
身長 1メートル96のラオニッチとは、全米の 4回戦で 4時間19分の死闘を繰り広げた末に勝利。今季 2勝 1敗と勝ち越していたとはいえ、自信はなかった。｢こんな奴に勝てるのか｣－。前夜は 4度、 5度と目が覚めた。
｢また一つ壁を破れたうれしさがこみ上げてきた｣
優勝トロフィーを抱き、短い言葉に思いを込めた。優勝ポイント 500を上積みし、年間成績上位 8人が進出するＡＴＰツアー・ファイナル(11月、ロンドン)のポイントランクは 6位から 5位に浮上。日本時間 6日に発表される世界ランクでは自己最高を更新して 6位となる見込みだ。
｢日本で優勝することは格別。 1日だけ喜びをかみしめたい。来年もまたこのタイトルを守れるようにがんばります｣
複はピエールユーグ・エルベール、ミハル・プシシェズニ組が初優勝した。
トロフィーにキスした錦織圭
3年連続で準優勝となったミロシュ・ラオニッチは｢かなりがっかりしている。この 2年間は自分にチャンスがあると思っていただけに残念だ｣と悔しさをかみ殺した。
高速の第 1サーブが70％の高い確率で入ったが、要所で精度が落ちた。錦織に巧みなリターンを食らい、 2年前も決勝で敗れた雪辱を果たせなかった。
ライバルの錦織にはことしのウィンブルドン選手権の 4回戦で勝ったが、全米オープンの 4回戦に続いて屈し、通算成績で 1勝 4敗と水をあけられた。｢ここ数週間の彼はいい状態で自由にプレーができている。それがいい結果をもたらしている｣と分析した。
3度目の準優勝となったミロシュ・ラオニッチ
【錦織圭 プロフィル】
5歳でテニスを始め、13歳で米国にテニス留学。フロリダ州のＩＭＧアカデミーで腕を磨き、17歳の2007年にプロ転向。2008年 2月に松岡修造に次ぐ日本男子史上 2人目のツアー優勝を達成。同年、全米オープンで日本男子71年ぶりの 4回戦進出。2011年11月、日本男子で初めて世界 1位(当時)のジョコビッチを破り、世界ランキングの日本男子最高位を19年ぶりに更新。
2012年全豪オープンで日本男子70年ぶりのベスト 8進出。同年10月の楽天オープンで日本男子初のツアー 2勝目。ロンドン五輪 5位入賞。2014年 4月のバルセロナ・オープンでツアー 5勝目。同年 5月のマドリード・オープンでも準優勝し、世界 9位に上昇。現行制度で日本男子初のトップ10入り。同年全米オープンで男女を通じて日本人初の準優勝。右利き、バックハンドは両手。青森山田高出。家族は父清志さん、母恵理さん、姉玲奈さん。
【男子テニス楽天ジヤパン・オープン】
1972年に始まり、現在では国内で唯一の男子ツアー大会。ハードコートを使用し、実施種目は単、複。1974年から男子部門がＡＴＰツアーに編入され、2009年から現名称に。2008年までは男女同時開催だった。大会ランクは｢ＡＴＰ５００シリーズ｣で、四大大会を頂点とした 4ランクのうち上から 3番目(錦織が前週優勝したマレーシアＯＰは上から 4番目)。賞金総額は 137万3420ドル(約 1億4970万円)。
おめでとう！錦織圭選手！よく勝利した！
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