ドミニカ共和国でパスポートの盗難に遭ったマウロ・ゴメス内野手(30)の 2月 1日からのキャンプ参加が絶望的になった。29日、高野栄一球団本部長が｢パスポートはまだ発行されていません。週をまたぐかも分からない。物理的に難しい｣と、来日メドも立たない現状を明かした。欧州経由で日本に向かう空路も長時間を要することから、ナインと一緒にキャンプインするのは事実上、不可能になった。第 1クール( 2月 4日終了)までの合流は絶望的な見通しとなった。
マット・マートン外野手(33)が米球界から「黒田退治」のスナイパー役を託された。来日 2日後の29日、甲子園室内でキャッチボールや打撃練習など精力的に汗を流した。ヤンキースで活躍していた黒田が今季からライバル広島に復帰すると、旧知の大リーガーから情報収集してエールも送られた。
対策を上回ってＧ倒だ！ 阪神の守護神呉昇桓投手(32)が29日、キャンプ地沖縄に入った。呉昇桓も打者の特徴を徹底的に分析し攻略の糸口を探っていく。個人トレーナーのグォン・ボソンさん(31)は｢持っているものはすばらしい。トレーニングが必ず 160キロにつながるとは断言できないが、それだけの体はある｣と証言していた。
藤浪晋太郎投手(20)が30日、若手主体の沖縄先乗り合同自主トレを打ち上げた。 2度目のブルペン入りするなど、チーム最長の 5時間半練習でフィニッシュ。沖縄入りした中西清起投手コーチ(52)は開幕投手に候補に入っていることを明言。エースの座を勝ち取るための 3年目のキャンプが 2月 1日からスタートする。
虎のバレンティンや！ドラフト 3位・江越大賀外野手(21＝駒澤大學)が30日、沖縄・宜野座での先乗り自主トレを打ち上げた。フリー打撃は49スイングでサク越え 9本。 140メートル級の場外弾を浴びた渡辺伸彦打撃投手(48)は、その打撃をヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(30)に重ねた。
ドラフト 5位植田海内野手(18＝近江高校)が兵庫・西宮市の鳴尾浜で、キャンプイン前の練習を打ち上げた。
和田豊監督(52)がキャンプ地・沖縄に入った。記事をまとめてみました。
ドミニカ共和国でパスポートの盗難に遭ったマウロ・ゴメス内野手の 2月 1日からのキャンプ参加が絶望的になった。29日、高野栄一球団本部長が｢パスポートはまだ発行されていません。週をまたぐかも分からない。物理的に難しい｣と、来日メドも立たない現状を明かした。
ゴメスは現地時間26日に車上荒らしに遭い、パスポートを紛失した。すぐに再発給を申請し、早ければこの日に来日の見通しが立つ方向だった。まだパスポートすら手元にない状況で、さらに就労ビザの発給時期も不透明。欧州経由で日本に向かう空路も長時間を要することから、ナインと一緒にキャンプインするのは事実上、不可能になった。第 1クール( 2月 4日終了)までの合流は絶望的な見通しとなった。
4番打者の想定外のトラブルの様子は和田監督にも報告されている。高野本部長は｢できるだけ早く来てほしい。コンディションを整えて来てくれとのことだった｣と説明する。長期化するようなら、現地に担当者を派遣することも考えているという。
1年目の昨季は夫人の出産に立ち会い、 2月10日に来日した。調整不足を露呈し、開幕まで突貫工事で仕上げた経緯がある。トラブルに見舞われた 2年目も先行きは読めず、一抹の不安がよぎる。
トラブルに巻き込まれ、来日メドが立たないゴメスに対し、球団が渉外担当者をドミニカ共和国に送ることを決めた。キャンプ地の読谷村内の宿舎に入った高野球団本部長が明かした。
パスポートの再発行がいつになるか分からないマウロ・ゴメス内野手。球団が担当者をドミニカ共和国に派遣することを決めた
｢担当者をドミニカ共和国に向かわせることにした。球団として管理、監督をし、備えていくことに越したことはない。(直接)見た方が状況も分かる。手違いがあったときに手伝いをしたり｣。山中国際スカウトを31日に現地に向けて出発させる。出国するまで“監視”する狙いもあるとみられる。
Ｇ砲は現地時間26日朝(日本時間同日夜)に自宅駐車場で車上荒らしに遭い、パスポートが入ったバッグを盗まれた。同27日に警察へ盗難手続きをとり、同28日に再発行手続きを行った。しかし、即日発行とはならず、日本時間 2月 1日のキャンプインに２年連続で遅れることが決定した。
同本部長は｢できれば来週中にはと思っている。土日は発行されませんから｣と再取得は最短でも現地で週明けとなる日本時間 3日になる見通しを明かした。ドミニカ共和国からは米国経由で約22時間かかるため、第 1クール( 1日から 4日まで)でのチーム合流は絶望的となった。
沖縄入りした和田監督は情報不足に心配顔だった。｢今、どういう状態にあるかというのを一日も早く。本当のところをね。現状どうなのか。把握できない｣。昨年も夫人の出産などで来日が 2月10日まで遅れた。開幕から打ちまくり、最終的に 109打点を挙げ、タイトルを獲得したが｢そんなこと言っとったら練習せんでもいいみたいになる。去年はたまたまうまくいっただけの話｣と一刀両断。 4番筆頭のキャンプメニューすら白紙の状態だ。とにかくパスポートが出たら、首根っこをつかまえて、 1日でも早く日本に連れて帰る。
マット・マートン外野手が米球界から「黒田退治」のスナイパー役を託された。来日 2日後の29日、甲子園室内でキャッチボールや打撃練習など精力的に汗を流した。ヤンキースで活躍していた黒田が今季からライバル広島に復帰すると、旧知の大リーガーから情報収集してエールも送られた。昨季の首位打者が、初顔合わせとなるカープの注目右腕に立ち向かう。
いつになく小顔になって甲子園に戻ってきた。昼前だった。マートンが、いつも使っている国産車を運転して、ふらりとやって来た。日本でプレーして 6年目になる。神戸の街も知り尽くす。いつもと同じ風景、同じ顔ぶれ…。ここが戦場なのだ。 2月 1日のキャンプインを前に早くも闘志みなぎる。
室内練習場で打ち込む姿を視察したオマリー打撃コーチ補佐は｢体が絞れているね！｣と声を上ずらせた。米国でたゆまずトレーニングに励んだ成果だろう。あごは鋭いラインを描き、全身は引き締まっている。ダボダボのスウェットパンツが物語っていた。27日深夜に再来日したばかり。それでも、汗をかくため、球場にやって来た。
27日、明るい表情で来日したマット・マートン外野手
｢状態はいいよ。向こうとは時差がある。何とか、こっちの時間に慣れたい。オフにしっかりトレーニングしてきたのに４、５日、何もせずにキャンプに入るのは嫌だからね｣
昨季逃した日本一を目指すが、新たな強敵が出現した。昨季までヤンキースで活躍したＫＵＲＯＤＡの広島加入は新たな脅威だ。決定時に敏感に反応。｢対戦した選手には『黒田はどうだ？』と聞いたよ。っていうのは冗談だけどね！｣。笑い飛ばしながらも、こう続けた。｢細かい話はしていないんだ。でも、彼への敬意を感じた。『頑張れよ』と言われたよ｣。相手への研究を重ねることで日本で数々のタイトルを獲得してきたヒットマン。日米 182勝右腕との対決を前に情報を集めた。すると黒田の実力を認める旧知の大リーガーからは活を入れられた。
マートンはカブス、アスレチックス、ロッキーズを渡り歩いた大リーグ時代、黒田との対戦経験はない。｢数字を見たら素晴らしい投手。 200イニングも投げているし、間違いなく日本でも活躍する｣と警戒した。いまは細かく動くムービングボールを粉砕する準備を整えるだけだ。
帰り際の駐車場では練習に訪れたメッセンジャーと遭遇し、ハイタッチで再会を喜んだ。｢選手である以上、毎年やらないといけない。野球選手として、もっとうまくなりたいんだ｣。2015年、初の聖地で誓いを立てた。インサイドアウトのバットスイングは天下一品だ。熟練の技、そして闘志を世界の黒田にもぶつけていく。
対策を上回ってＧ倒だ！ 阪神の守護神呉昇桓投手が29日、キャンプ地沖縄に入った。グアム自主トレも順調で、キャンプにスタンバイＯＫ。ライバル巨人が昨秋から取り入れる推定 160キロの超高速打撃マシンを使った対策も｢石直球｣で打ち砕くと頼もしい。
呉昇桓が汗ばむ陽気の沖縄に降り立った。前日までの雨空がうそのように晴れ渡った。澄み切った青空のように守護神の視界は良好。その目は｢仮想呉昇桓｣を射抜いた。ライバル巨人は村田コーチの発案で昨秋、推定 160キロの超高速マシンを導入。春季キャンプで増台して継続し、 18.44メートルの距離も詰めるプランもある。その攻略対象には、ＣＳファイナルステージでＧ打線の前に立ちはだかった呉昇桓も入っていた。
｢僕は 160キロでないので。上回るというか、人とマシンは違う。他のチームもたくさん対策をしてくると思うけど、自分もたくさん対策をしていく｣
沖縄入りし、キャンプインを前に意気込む呉昇桓投手
セ・リーグ王者の作戦もまた一段上回れればいい。武器は最速 157キロ直球だけではない。呉昇桓も打者の特徴を徹底的に分析し攻略の糸口を探っていく。個人トレーナーのグォン・ボソンさんは｢持っているものはすばらしい。トレーニングが必ず 160キロにつながるとは断言できないが、それだけの体はある｣と証言していた。 160キロ超えの可能性は秘めている。力を込めた｢石直球｣はマシンを打っただけで攻略できるものではない。巨人の策をバッサリ斬った呉昇桓は、開幕直後のフル回転も思い描いた。昨季はシーズン終盤には連投や複数回に投げるイニングまたぎも苦にせず、数々の修羅場を乗り越えてきた。
｢シーズンに入って状況によってやっていく。序盤からはさすがに(連投、イニングまたぎは)ないとは思うけど。うちにはいい中継ぎ陣もいるし。でも準備を整えることは可能だ｣
力強く言い切り、さらに続けた。｢そのためにキャンプに来て、キャンプの前の自主トレでも体を作ってきた｣。昨年の開幕直後はガス欠を自覚し、スタートダッシュはできず。日本 2年目、強くなった守護神が勝利へ導く。どんな対策も関係ない。巨人を倒すだけだ。
◆巨人の 160キロマシン：メッセンジャー、呉昇桓ら剛球派投手に苦戦した巨人が、昨年秋季キャンプで導入。村田総合コーチの発案で、体感速度は推定約 160キロ。昨秋の日米野球前に阿部が｢メジャー投手の球が遅いと感じるかもしれない｣と効果を口にした。今春キャンプでも継続使用。若手に金属バットで挑ませる計画もある。
ブルペンで37球を投げた藤浪晋太郎投手。目指す開幕投手に向けて、着々＝宜野座村営野球場
藤浪晋太郎投手が30日、若手主体の沖縄先乗り合同自主トレを打ち上げた。 2度目のブルペン入りするなど、チーム最長の 5時間半練習でフィニッシュ。沖縄入りした中西清起投手コーチは開幕投手に候補に入っていることを明言。エースの座を勝ち取るための 3年目のキャンプが 2月 1日からスタートする。
3日ぶりのブルペンで女房役をのけぞらせた。ベテラン鶴岡を座らせた今年 2度目の本格投球。自主トレをともにした前田健太(広島)のようにリラックスした脱力フォームから直球をズドン！！ あまりのスピードにボールを受けた鶴岡がのけぞる一幕もあった。
｢ストレートは悪くなかった。変化球はまだまだです｣
俺も二刀流！？ 藤浪晋太郎投手は打撃練習も連日行った＝宜野座村営野球場
カーブ、スライダー、チェンジアップ、フォーク、ツーシーム、カットと変化球も試した。フォークのすっぽ抜けがあり、全37球の自己採点は辛目だったが、直球のキレは抜群。鶴岡は｢真っすぐのバランスがよかった｣と舌を巻いた。居合わせた能見が｢晋太郎は脱力しすぎでしょう｣と苦笑いを浮かべるほど、力みのない投げっぷり。順調な仕上がりをみせた。
チームメートが 1人、また 1人と練習を終える中で黙々と汗を流した。午前10時のアップから始まり、午後には打撃練習、午後 3時半までウエート…と体をイジメ抜き、最後になるまで宜野座球場で体を動かした。キャンプ前には異例と言える 5時間半の長時間のトレーニング。
｢しっかりやるべきことをやれた。いい期間でした。練習時間と練習量は比例するわけではないですけど｣
やり残したことはない。満足感を口にした。
打撃練習で、バットを放り投げた藤浪晋太郎投手＝宜野座村営野球場
2月 1日からキャンプがスタートする。オフに能見からエースの座を禅譲され、名乗りをあげた 3月27日の中日戦(京セラＤ)の開幕投手を勝ち取れるかどうか、注目される。沖縄入りした中西投手コーチはオープニング投手について｢うちには自他共にこいつという絶対的なエースがいない。いい競争をやってくれたらいい。 2月中には決めて、伝えるのが理想｣と話し｢藤浪にはやってもらわないといけない。( 3年目の今季は)ホップ、ステップ、ジャンプしてもらわないといけない｣と期待を込めた。
藤浪は先乗り自主トレ期間中、先発投手の大切な仕事のひとつである打撃練習は連日マシンで打ち込んだ。開幕に向けて準備は万端。
｢やるべきことをやれた｣。掲げた目標に向けて、大股のストライドで一気に進んでいく。
フリー打撃で特大の柵越え弾を打つなどパンチ力を見せる江越大賀外野手
ドラフト 3位江越大賀外野手が30日、沖縄合同自主トレでの屋外フリー打撃で推定 140メートルの特大弾を放った。
21スイング目、内角の球をさばいた大きな当たりは、左翼スタンドを悠々と越えていった。投げた渡辺伸彦打撃投手は｢ゴメス級や！ って書いたって｣と報道陣に向けて声を上げた。
この日、選手最多の 9本の柵越えを放った。｢まだフリー打撃なので。これを実戦につなげていきたい｣と意気込んだ。
虎のバレンティンや！ドラフト 3位・江越が30日、沖縄・宜野座での先乗り自主トレを打ち上げた。フリー打撃は49スイングでサク越え 9本。 140メートル級の場外弾を浴びた渡辺打撃投手は、その打撃をヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手に重ねた。
小雨を一気に吹き飛ばすような豪快な打球が、どこまでも伸びた。ルーキーの場外アーチ。即戦力と期待される江越が特大弾で周囲の度肝を抜いた。
｢打撃も守備もいい感覚に戻りつつあります。この調子でキャンプに入りたいです｣
先乗り自主トレは充実の打ち上げだ。前日29日に、 2発を含む 4割超のヒット性の当たりでアピールした男が、さらにパワーアップした。49スイングで 9発は参加選手の最多。 3、 4球目に続けて左翼席へ運ぶなど快調に打球を飛ばすと、衝撃の瞬間は19スイング目だ。
140メートル弾を放った江越大賀外野手。渡辺打撃投手が話すようにフォロースルーがバレンティンそっくり
｢いった！ 場外や！｣。投げていた渡辺打撃投手の声とともに、打球は左翼スタンド後方の防球ネットの上。 140メートル弾は球場の外に消えた。｢ゴメス級やろ！！｣という同打撃投手の賛辞で、周囲の目は21歳にくぎ付けになった。
虎の主砲に例えた渡辺打撃投手は練習後、言い直した。｢体の近くでバットが回って、バレンティンみたい。パンチ力があって魅力的。最近の新人では(場外は)なかったんじゃないか。和製バレンティンだね｣。2013年にプロ野球記録の60本塁打を放った、球界最高のスラッガー。キャンプイン前の新人が最高の称号を手にした。
｢むだな力が抜けて、ボールに力が伝わりました。梅野さんのアドバイスを意識して、いい感覚になりました｣
前日に梅野から｢ボールが当たる瞬間にヘッドを返すように｣と、助言。手応えを口にしていたが本物だった。得意でないという内角をさばいて驚がくの弾道だ。強肩が武器で守りは即戦力というふれ込みだったが、レギュラー争いに食い込みそうな予感が漂う。
｢初めてのキャンプなので持ち味を出して、『やってやるぞ』という気持ち。打撃ならフルスイングです｣
景気よく自主トレを終えた新戦力。 2月 1日から首脳陣に実力を猛アピールする。
合同自主トレを打ち上げた左から守屋功輝投手、植田海内野手、横山雄哉投手
ドラフト 5位植田海内野手が兵庫・西宮市の鳴尾浜で、キャンプイン前の練習を打ち上げた。
雨のため、ブルペンでキャッチボールを行い、最後は先輩の横田に投げてもらって打撃練習で締めた。高知・安芸でのプロ初のキャンプに向け｢ここまで順調に来ています。自分の時間がありますが、しっかりやった人が残っていける世界だとわかりました。キャンプでは足を見ていただきたい｣と語った。さらに｢目覚まし時計を持っていきます。音の大きなのを 1つ｣とキャンプの必需品を明かしていた。
沖縄入りし、宜野座村の職員から花束を受け取る和田豊監督(左)
和田豊監督がキャンプ地・沖縄に入った。就任 4年目となった指揮官は｢球団としても『８０周年』という節目のシーズンだし、毎年、勝ちたい、日本一になりたいという思いはあるけど、より一層という思いは強い｣と語った。
宿舎ホテルに到着後は三線による｢六甲おろし｣が流れる中、歓迎の花束を受け取った。
さぁ！明日( 2月 1日)からキャンプスタートだ！目標は｢二文字｣だ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2015年 オープン戦 日程と結果( 2月)
2015年 オープン戦・公式戦 日程と結果( 3月)
2015年 公式戦 日程と結果( 4月)
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