40年ぶり｢虎の江夏｣臨時コーチで復活！江夏臨時Ｃ、原石見つけた！西岡、初日から 2塁バトル！

　阪神ＯＢの江夏豊氏(66＝野球解説者)が 1１日、沖縄・宜野座キャンプに臨時コーチとして古巣復帰した。40年ぶりに虎の一員となった江夏豊臨時コーチも満を持して始動した。ブルペンではさっそく、初日からブルペン投球を行ったドラフト 2位・石崎剛投手(24＝新日鉄住金鹿島)を｢面白い｣と絶賛した。
　西岡剛内野手(30)が 1日、沖縄・宜野座キャンプに参加し、軽快なやりとりで盛り上げた。守備練習では、 2塁を争う上本博紀内野手(28)を制して先にノックの打球を捕るなど、気合満点。
　阪神春季キャンプ( 1日、宜野座)ドラフト 3位・江越大賀外野手(21＝駒澤大學)がフリー打撃で 102スイング中、15本のサク越え。キャンプ初日から自慢のパンチ力をアピールし、視察に訪れた巨人、中日のスコアラー陣を驚かせた。マット・マートン外野手(33)はチームの先陣を切り、 2年連続でランチ特打を行い、70スイングで15発を放り込んだ。
　マートンのランチ特打が始まった途端、分厚い雲の間から、南国の太陽がちらりと顔を出した。暖かな陽を浴び、70スイングで３連発を含むサク越え15本。長距離砲のような弾道で、ゴメス不在の空気を消し去った。記事をまとめてみました。


　藤浪晋太郎投手(左)に声をかける江夏豊臨時コーチ

　阪神ＯＢの江夏豊氏が 1１日、沖縄・宜野座キャンプに臨時コーチとして古巣復帰した。
　練習前にナインが円陣を組むなかであいさつ。ブルペンでは全投手の投球をチェック。福原、能見、岩田、榎田、岩貞に声を掛けるなど精力的に動いた。｢何十年ぶり？　キャンプに参加したというのは…。阪神では昭和50年以来や。いい思い出になったよ｣と冗談交じりで振り返った。かつて阪神のエースとして君臨。1975年以来、40年ぶりに｢虎の江夏｣として動いた。


　ブルペンで投手陣の投球を見守った江夏豊臨時コーチ(左)。伝説の左腕の目に止まったのは＝宜野座村営野球場

　剛腕一閃、その目に止まった！！の沖縄・宜野座キャンプが 1日、いよいよスタート。40年ぶりに虎の一員となった江夏豊臨時コーチも満を持して始動した。投手育成を託された大注目の伝説の男。ブルペンではさっそく、ドラフト 2位・石崎剛投手を｢面白い｣と絶賛した。
　8000人のファンに見守られ、レジェンドが帰ってきた。タテジマでラストイヤーを過ごした1975年以来、40年ぶり－。当時の高知・安芸と場所は違えど、気温18度の沖縄・宜野座で臨時コーチとして動き出した江夏氏は｢ 2月 1日に始動したのは、何10年ぶりかな｣と目を細めた。
　｢阪神では昭和50年(1975年)以来やな。いい思い出になりました｣


　キャンプ初日から大きなアピールに成功したドラフト 2位・石崎剛投手＝宜野座村営野球場

　感慨深い 1日だった。1976年の南海への涙のトレード、1979年の広島での｢江夏の２１球｣…。数々の伝説を経て、戻ってきた。しかし、今は自身の感傷に浸っている暇はない。託された使命に応えるべく、午前11時半にブルペンで投球が始まると、すぐに捕手の後ろのネット裏に陣取った。
　｢これが俺の役目｣
　15人全員が投げ終わるまで目を光らせた。そのなかで、琴線に触れた選手が、いた。
　｢まだ名前と背番号が一致しないけど、面白いと思うのは『３０番』の子だね。フォームが面白い。右打者が恐怖を感じると思う｣
　真っ先にルーキー石崎(背番号｢３０｣)を挙げた。名前はわからずとも強く印象に残った。スリークオーター気味から繰り出す威力のある球は、右打者には自分の体に向かってくる印象を与える。


　榎田大樹投手と話す江夏豊臨時コーチ＝宜野座村営野球場

　｢当てられるんじゃないかと思わすだけでも、一つの武器。 1軍で投げさせても面白いんじゃないか。きょうの時点であれだけのボールが投げられるのは、いい投手ということだよ｣
　センスを見抜く天才と言われる江夏氏。広島に移籍した1978年、当時無名だった大野豊の素材をいち早く見抜き、通算 148勝、 138セーブの左腕に成長させた。そんな男が｢面白い｣と言うからこそ説得力がある。変化球を交じえて５８球を投げた石崎は、大先輩の言葉を伝え聞き、｢自分の名前を言ってもらえるのはうれしい。より理想のフォームに近づけるように努力していきたいです｣と目を輝かせた。


　江夏豊臨時コーチと中西清起投手コーチ＝宜野座村営野球場

　ＦＡ補強全滅で迎えた今季の阪神。“新戦力”は、なんと言っても通算 206勝左腕の復帰だった。動きに合わせて大勢の報道陣が移動し、ファンも熱い視線を送った。そのお眼鏡に叶う選手は誰か－。大本命だった藤浪は初日はブルペンに入らず。挨拶を受けた程度で肩すかしとなったが、その分、ダイヤモンドの原石を発見した。
　｢ブルペンは俺の地域だからね。若い人たちが投げているんだから、見させてもらうよ｣
　 2日には投手陣を集めて“講演会”を開く予定。臨時コーチは 7日までだが、課せられた使命は理解している。限られた時間の中で、経験を、魂を注入する。｢阪神・江夏｣の 1週間が、幕を開けた。


　ブルペンで勢いのある球を投げ込む石崎剛投手＝宜野座村営野球場

　石崎剛投手が 1日、宜野座キャンプ初日からブルペン投球を行った。
　これまで直球を投げ続けていたが、この日から変化球も解禁。スライダーを 7球、感触を確かめながら投げた。江夏豊臨時コーチが見守る前で力投。キャンプ初体験を｢この間(合同自主トレ)とは違った雰囲気でした。初めは動かなかったというか、力みが強くていつもだったらこうだったのにという感じでした。監督やコーチ陣もそうですが、ファンの方もたくさんいて視線を感じました｣と振り返った。緊張感を漂わせながらも、力強い球を披露していた。


　シートノックを受ける西岡剛内野手＝宜野座村営野球場

　西岡剛内野手が 1日、沖縄・宜野座キャンプに参加し、軽快なやりとりで盛り上げた。
　ウオーミングアップ後に行われたベースランニングでは、 1つ 1つの動きを確認しながら走り込んだ。ファンからは昨年の日本シリーズ第５戦で終戦となった守備妨害を踏まえて｢西岡～、内側走るなよ！｣という声が飛んだ。耳に入った西岡は｢今、注意して走っている｣とスタンドに向かって答え、ファンを喜ばせていた。


　セカンドでノックを受ける西岡剛内野手と上本博紀内野手＝沖縄県宜野座村・宜野座村営野球場

　阪神春季キャンプ早くも火花だ！　右肘の手術から復活を目指す西岡剛内野手が、初日から 8時間に及ぶ猛特訓を行った。守備練習では、 2塁を争う上本博紀内野手を制して先にノックの打球を捕るなど、気合満点。ロングティーやランニングなど自主的に練習を追加し、その本気度を見せつけた。
　空は暗みがかり、グラウンド整備車のエンジン音だけが残るサブグラウンドに、黙々と走る黒い影があった。若手の特守が終わっても、西岡は残っていた。復活を期す男が本気度を示した。


　ノックの順番も譲らない！　上本博紀内野手(後ろ)と 2塁を争う西岡が、初日からエンジン全開だ＝沖縄県宜野座村・宜野座村営野球場

　｢ぼちぼちやります｣
　群を抜く気合は午前中のシートノックから表れた。どのポジションも、まずは年下の選手が先に打球を受けるものだが、 2塁だけは違った。西岡がライバルの上本を右手で制して、前に出る。ノックを受ける順番から、火花が散った。そして意欲的な動きは、最後まで止まらなかった。
　途中からはただ一人、半袖姿だ。フリー打撃は９１スイングでサク越え 2本。個別練習で約30分間のロングティーを敢行すると、競技場へ。45分間でトラックを12周、黙々と走り込んだ。早出組で球場に到着した朝 9時から 8時間。右肘手術のリハビリを終えたばかりの男は、フルメニュー以上の練習をこなした。
　｢結果が出たら体の状態がいいということになるでしょう｣


　セカンドでノックを受ける西岡剛内野手と上本博紀内野手＝沖縄県宜野座村・宜野座村営野球場

　昨季、故障に泣く間に上本が台頭した。チーム屈指の経験値を持つ30歳が、ゼロからの定位置争い。｢ 2塁｣へのこだわりを前面に出し、勝負をかけた。ハワイでの自主トレから帰国した 1月30日には、成果について｢口で言うより、見てもらったら｣。意気込みは行動で判断してくれ－。答えは誰が見ても明確だ。
　猛特訓は密度も濃い。フリー打撃の直後、掛布ＤＣに歩み寄った。ＤＣによると｢踏み出す足の角度｣。以前から話しており、西岡から｢どうですか？｣と聞いてきたという。走塁やロングティーも各コーチと細かく動きを確認。鬼気迫る様子に和田監督も｢自分でおかわりしてロングティーをやるぐらい。それだけ体も動くし、期するものもあるんだろう｣と、注目した。ただ、本人は取り組みについて熱く語ることはなかった。
　｢意気込みだけじゃ、レギュラーは取れませんから｣
　重要なのは万全のキャンプインではない。日本でポジションが確約されていないのは何年ぶりか。ハンターのような眼光は、どこまでも先を見ていた。


　ルーキーが堂々のキャンプデビュー！　ドラフト 3位・江越大賀外野手の豪弾にスタンドも沸いた＝宜野座村営野球場

　阪神春季キャンプ( 1日、宜野座)ドラフト 3位・江越大賀外野手がフリー打撃で 102スイング中、15本のサク越え。キャンプ初日から自慢のパンチ力をアピールし、視察に訪れた巨人、中日のスコアラー陣を驚かせた。マット・マートン外野手はチームの先陣を切り、 2年連続でランチ特打を行い、70スイングで15発を放り込んだ。


　自慢の守備ではミスも目立った江越大賀外野手。福留孝介外野手(右)やマット・マートン外野手(左)に囲まれ、緊張した＝宜野座村営野球場

　球春を待ちわびた宜野座のスタンドから、期待のルーキーへ大きな拍手が贈られた。フリー打撃に登場した江越は、 102スイング中、サク越え15発。名刺代わりの豪打で、“タテジマデビュー”を飾った。
　｢最初は力が入って自分のスイングができなかったけれど、最後はできました｣
　12スイング目に 1本目を左翼へ運ぶと、リラックスしたのか、以降は鋭い当たりを連発。さらに途中で、オマリー打撃コーチ補佐から体が開くことを指摘されると、すぐに対応。｢それで(打球が)全然違いました｣。最後の 102スイング目は左中間最深部へ、推定 130メートル弾。中堅 122メートル、両翼98メートルの球場でバックスクリーンへ 1発、左中間に 5発、左翼へ 9発のアーチショーだ。
　50メートル 5.8秒の脚力と遠投 120０メートルの強肩を誇る。ドラフトでは、足と守りは即 1軍レベルという評価だった男が、先月末の沖縄先乗り自主トレ以降、大学通算11本塁打の長打力をいかんなくアピール。これには、新戦力チェックに訪れたライバル球団のスコアラーも警戒警報を発令した。


　笑顔の江越大賀外野手(左)＝宜野座村営野球場

　中日・井本スコアラーが「パンチ力があって身体能力も高い。それでいてミート力もあって、いい打球が打てている」といえば、巨人の三沢スコアラーも｢スイングが速い。楽しみな選手だと思いますよ｣と絶賛した。決して、走守だけじゃない。その力を、初日から改めて見せつけた。
　｢とらえたときの飛距離はすごいものをもっている。打撃コーチも思うことはあると思うけど、今は本人がどこまでできるか。どこかで(指示)していかないといけないけど、今は、江越のもっているものをみている段階｣とは和田監督。まずはその素材を、見守っていくつもりだ。
　ただ…。自慢の守備の方は散々。緊張からか、大和らと中堅に入った守備練習では、打球を弾くシーンも目立った。
　｢きょうは常に緊張して、足がフワフワしている感じでした。明日は、最初から、そういうところがないようにしていきたい｣と初々しく振り返ったルーキー。大和、福留らを脅かす存在として、本領発揮は、これからだ。

　マット・マートン外野手のランチ特打が始まった途端、分厚い雲の間から、南国の太陽がちらりと顔を出した。暖かな陽を浴び、70スイングで３連発を含むサク越え15本。長距離砲のような弾道で、ゴメス不在の空気を消し去った。
　｢特別、力を入れたわけじゃないんだけどね。内角のボールが多かったから(引っ張った)。でも、いまの時期は結果よりプロセスが大事。ボールを強くコンタクトすることを心がけたよ｣
　 8スイング目にチームの今キャンプ 1号を左翼スタンドに叩き込むと、35スイング目からは 3連発。昨年の初日のランチ特打は59スイングでオーバーフェンスはなかっただけに、まさに激変だ。


　ランチ特打で快音連発のマット・マートン外野手。はや虎 6年目、今年も頼りになります＝宜野座村営野球場

　何かを変えたわけではない。虎 3年目の12年、長打を求めてフォームを大幅改造。打率 3割を切る( 0.260)シーズンとなった。同じ過ちは繰り返さない。意識するのは強く打球を叩くこと。それを継続しながら結果として１５発は、仕上がりと体調の良さの証だ。
　自身の打撃練習後はルーキー江越をケージ裏で観察。｢野球が好きだから若い選手を見るのは楽しい。自分の若いときの気持ちを再確認できるしね｣と笑顔を見せた。
　盟友Ｇ砲はドミニカ共和国でパスポートの盗難に遭い、第 2クール( 6日)から合流するが、虎 6年目のＭ砲は心配無用だ。初の首位打者となった昨年( 0.338)から、さらに飛躍を感じさせる初日となった。

　各球団のキャンプが始まった。始まるなり、いきなりホームランも飛び出している。今シーズン狙うは、｢二文字｣だ！
　ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！


　2015年 オープン戦 日程と結果( 2月)


　2015年 オープン戦・公式戦 日程と結果( 3月)


　2015年 公式戦 日程と結果( 4月)


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