初回に決める！ 阪神は 9日、東京ドームで、10日に開幕するクライマックスシリーズ(ＣＳ)ファーストステージ・巨人戦へ向けて、全体練習を行った。攻撃の軸となる福留孝介外野手(38)は、先攻のメリットを強調。初戦の 1回に先制点を奪って勢いに乗り、 4連勝した昨年のファイナルステージの再現を狙う。短期決戦のポイントは先手必勝。勢いに乗った方が勝つ。 1回に打席に立つ背番号｢８｣も、その点を強調した。冷静な表情の陰に鋭い眼光を残した。猛虎の頼れる 3番が、強烈な先制パンチを食らわせる。
藤浪晋太郎投手(21)が 9日、11月に開催される｢プレミア１２｣の日本代表、最終登録メンバーに選出された。先発が確実な10日のＣＳファーストステージ初戦(対巨人)に向けて、この日は東京ドームで調整した。 9日、10日の巨人とのクライマックスシリーズ(ＣＳ)ファーストステージ第 1戦に向け、東京ドームで全体練習を行った。今季限りでの退任が決まっている和田豊監督(53)は、初戦先発の藤浪晋太郎投手に｢大胆にいけ｣と“最後の指令”。レギュラーシーズンでは終盤の大失速で 3位に終わったが、執念のラストタクトを振るう。大事なマウンドを託した藤浪に“大胆にいけ！”と、最後の指令を出した。2012年秋のドラフト会議で自らがクジを引き当てて虎へと導いた。それから 3年間。手塩にかけて育てあげ、期待した通りに先発の柱になってくれた。そんな思い入れの深い教え子への、最後のゲキでもあった。今季、東京ドームでは 2勝11敗。だから何だ。昨年も 5勝 7敗と負け越して、ＣＳファイナルステージでは 4連勝した。下克上、再び－。和田虎が、最後まで執念を見せる。
マット・マートン外野手(34)が、10０日のクライマックスシリーズ(ＣＳ)ファーストステージ第 1戦(巨人、東京Ｄ)に強行出場する可能性が高まった。古傷の右足親指の腫れで 8日に続き 9日の全体練習を休んだが、和田豊監督は先発復帰を期待。Ｍ砲は東京都内のジムでは汗を流し、準備を整えた。昨季の首位打者も序盤は深刻な不振に陥り、 4億5000万円という高額年俸もネックとなり、球団の来季の構想から外れた。スタメンか否かの最終決断は10日朝の状態を確認してからとなるが、 6年にわたったタテジマ生活の集大成を、ファンも期待している。
阪神球団とＯＢの金本知憲氏(47)との 2度目の監督就任交渉から一夜明けた 9日、指揮官候補の要請の一部が明らかになった。 5時間に及ぶ会談で金本氏の口から飛び出したのがマスコミを含めた挙党一致態勢。くしくも、それは2003年に18年ぶりのリーグ優勝を果たした星野仙一氏(68＝現楽天球団副会長)と同じ手法だ。グラウンドに専念できる職場環境－。阪神球団幹部と金本氏の約 5時間のロングラン交渉の一端が明らかになった。阪神監督の長い歴史を振り返るとき、必ず直面するのが担当記者との軋轢(あつれき)だ。12球団一の過酷な状況。その流れは金本氏も百も承知。生え抜きではなく、2003年にＦＡで広島から移籍した経験があるから、なおさらだ。2002年に就任し、次々と改革を進めてリーグ優勝に導いた星野氏の手法を間近で見てきただけに、聞いてみたいポイントだった。互いに“満額回答”なんて期待していない。どこで、どういう形で折り合いがつくのか。刻々と迫る決断の時。球団はひたすら待つ。そして金本氏は悩み苦しむ。その先に、トラの新たな顔が待っている。記事をまとめてみました。
福留孝介外野手はフリー打撃で快音を響かせた。初回に先制点を取って流れを引き寄せるゼ＝東京ドーム
初回に決める！ 阪神は 9日、東京ドームで、10日に開幕するクライマックスシリーズ(ＣＳ)ファーストステージ・巨人戦へ向けて、全体練習を行った。攻撃の軸となる福留孝介外野手は、先攻のメリットを強調。初戦の 1回に先制点を奪って勢いに乗り、 4連勝した昨年のファイナルステージの再現を狙う。
福留は緊迫感に満ちた東京ドームに足を踏み入れると、フリー打撃やシートノックでしっかりと汗を流した。短期決戦のポイントは先手必勝。勢いに乗った方が勝つ。 1回に打席に立つ背番号｢８｣も、その点を強調した。
鳥谷敬内野手と連係プレイ－の上本博紀内野手＝東京ドーム
｢ビジターで、先に攻撃できるというのは、いい面もあると思う｣
挑戦者であるが故に、先に攻める権利を与えられた。ペースをつかむためには、やはり先制点。 1年前がそうだった。宿敵と戦った昨年のファイナルステージ。初戦の 1回に鳥谷の適時打とゴメスの 2ランで波に乗ると、 4連勝で日本シリーズへ進んだ。和田監督が思い描く理想も、昨季の再現だ。
｢昨年のことでいうと第 1戦の初回にリズムを持ってこられた。そういうもの(流れ)を少しでも早く持ってこられれば、展開は有利になる。初回の攻防は、ひとつのポイントになる｣
それならば、｢ 3番・右翼｣でのスタメンが確実な福留は、やはりキーマンだ。今季も試合開始早々の集中力の高さを証明しており、 1回の成績は76打数26安打、打率 0.342で 2本塁打。19打点はイニング別では最多だ。特に 9月は初回の先制打が目立った。
フリー打撃に励むナインの打球をダイナミックに返球する藤浪晋太郎投手＝東京ドーム
｢そういう形にできればいいね｣と、本人もヤル気に満ちている。
シーズン終盤は右太もも裏と右手中指の痛みと戦ってきた。 4日の広島戦(甲子園)後は回復を優先。｢時間があるのは俺にはプラス｣と話していた通り、前日 8日は紅白戦(甲子園)で軽快に動き、この日の練習も元気いっぱい。決戦に向けて体調を整えてきた。
予想される巨人の先発は今季阪神戦 5試合で 3勝 0敗、防御率1.50のマイコラス。そんな難敵からチームで唯一、本塁打を放っているのも福留だ。15打数 4安打と、レギュラーでは最も右腕に対応した。東京ドームでは同 0.341。相手投手について問われると、すずしい顔で答えた。
｢一緒でしょう。打席に立ってみて考えることはあるだろうけど、今の時点では特に、何も｣
冷静な表情の陰に鋭い眼光を残した。猛虎の頼れる 3番が、強烈な先制パンチを食らわせる。
軽めの調整を行う藤浪晋太郎投手＝東京ドーム
藤浪晋太郎投手が 9日、11月に開催される｢プレミア１２｣の日本代表、最終登録メンバーに選出された。
｢素直に光栄だと思います。自国、日本でも試合があるので、いい成績を残せるように頑張りたい。優勝の戦力になれるように頑張りたいです｣と意気込んだ。
先発が確実な10日のＣＳファーストステージ初戦(対巨人)に向けて、この日は東京ドームで調整した。
和田豊監督は気迫に満ちた表情で東京ドーム入り。藤浪晋太郎投手に“最後の指令”を出した＝東京ドーム
9日、10日の巨人とのクライマックスシリーズ(ＣＳ)ファーストステージ第 1戦に向け、東京ドームで全体練習を行った。今季限りでの退任が決まっている和田豊監督(53)は、初戦先発の藤浪晋太郎投手に｢大胆にいけ｣と“最後の指令”。レギュラーシーズンでは終盤の大失速で 3位に終わったが、執念のラストタクトを振るう。
ＢＧＭも流れない静寂のなか、フリー打撃の乾いた打球音だけが響く。野球賭博問題で、ピリピリムードが漂う東京ドーム。敵地での全体練習が終わると、和田監督はフゥ～と息をついた。
大胆に、でも四球は出しません！ 藤浪晋太郎投手は決戦に向けてイキイキと調整＝東京ドーム
｢この球場ではバッテリーが一発を警戒して慎重になりすぎて、四球を出して点を取られることが多かった。勝負どころでは大胆にいくというものを、シーズン中はできなかったので(見せてほしい)｣
広島が 7日のシーズン最終戦で中日に敗れ、タナボタで転がり込んだＣＳ進出。退任の意思を固めている指揮官にとっては、意地を見せるチャンスが訪れた。大事なマウンドを託した藤浪に“大胆にいけ！”と、最後の指令を出した。
2012年秋のドラフト会議で自らがクジを引き当てて虎へと導いた。それから 3年間。手塩にかけて育てあげ、期待した通りに先発の柱になってくれた。そんな思い入れの深い教え子への、最後のゲキでもあった。
内野に返球する藤浪晋太郎投手＝東京ドーム
そんな将の思いを、藤浪も受け止めた。｢僕らは失うものは何もない｣と決意を語り、｢四球で走者をためてからの一発は避けないといけない｣と警戒した。 3年目の今季はプロ入り後最多の14勝も、与四球はリーグワーストの｢８２｣。短期決戦、しかもマイコラスら好投手を擁する巨人相手なら、 1点勝負になる可能性が高い。四球で自滅するわけにはいかない。
｢とにかく 1試合でも多く、そして 1勝でも多く、ファンのみなさんに届けられるようにしっかりと戦っていきたい｣
指揮官は改めて意気込んだ。今季は首位で終盤戦に突入も、 9月に失速。｢球団創設８０周年｣に、10年ぶりのリーグ優勝を期待したファンを裏切った。失望させたままユニホームを脱ぐわけにはいかない。
｢われわれは守りに入る要素は何ひとつない。とにかくチャレンジャーとして、あすユニホームを着て、プレーボールがかかった時点で集中してやっていきたい｣と将がいえば、｢考えすぎず、いつも通り自分の投球ができるよう頑張りたい｣と藤浪も気合を入れた。
今季、東京ドームでは 2勝11敗。だから何だ。昨年も 5勝 7敗と負け越して、ＣＳファイナルステージでは 4連勝した。下克上、再び－。和田虎が、最後まで執念を見せる。
マット・マートン外野手が、10０日のクライマックスシリーズ(ＣＳ)ファーストステージ第 1戦(巨人、東京Ｄ)に強行出場する可能性が高まった。古傷の右足親指の腫れで 8日に続き 9日の全体練習を休んだが、和田豊監督は先発復帰を期待。Ｍ砲は東京都内のジムでは汗を流し、準備を整えた。
ベストオーダーで短期決戦に臨むには、マートンの存在は不可欠だ。右足親指の腫れで 2日続けて全体練習に不参加のＭ砲が、10日の巨人戦でスタメンに名を連ねることが有力となった。
8日に続き、 9日の練習にも不参加。報道陣から｢あすの出場を意識してのことか｣と問われた和田監督は｢そういうことだな｣と断言した。
マット・マートン外野手は右足親指の腫れで練習に不参加。きょうは強行出場する見通しだ
8日に古傷である右足親指の腫れを訴えた。この日も東京入りはしたものの、チームが練習した東京ドームには姿を見せず、東京都内のジムで汗を流した。指揮官は｢きのうより(状態は)よくなっている。動くと炎症がひどくなる可能性があるので｣と説明。少しでも状態を上向かせるための措置だった。
背番号｢９｣にとっても意地の見せどころだ。レギュラーシーズンは 140試合で打率 0.276、 9本塁打、59打点。昨季の首位打者も序盤は深刻な不振に陥り、 4億5000万円という高額年俸もネックとなり、球団の来季の構想から外れた。本人も退団を覚悟しているだけに、有終の美を飾りたい。ぶっつけでも勝利に貢献したい気持ちは強いはずだ。
｢このユニホームを 6年間、着ることができたことを感謝している｣と語っていた希代のヒットメーカー。スタメンか否かの最終決断は10日朝の状態を確認してからとなるが、 6年にわたったタテジマ生活の集大成を、ファンも期待している。
金本氏が、マスコミも巻き込んだ挙党一致態勢を臨んでいることが判明した
キーワードはホシノ！ 阪神球団とＯＢの金本知憲氏との 2度目の監督就任交渉から一夜明けた 9日、指揮官候補の要請の一部が明らかになった。 5時間に及ぶ会談で金本氏の口から飛び出したのがマスコミを含めた挙党一致態勢。くしくも、それは2003年に18年ぶりのリーグ優勝を果たした星野仙一氏と同じ手法だ。
グラウンドに専念できる職場環境－。阪神球団幹部と金本氏の約 5時間のロングラン交渉の一端が明らかになった。
｢注目されるチームだけに、マスコミから厳しい視線を浴びることを予想しているようだ｣
関係者によると 2度目の交渉では、両者とも胸襟を開いて、あらゆる角度から話し合った。その中で金本氏が口にしたのが、騒がれることの辛さだったが、球団は共に背負う姿勢を示したという。
阪神監督の長い歴史を振り返るとき、必ず直面するのが担当記者との軋轢(あつれき)だ。12球団一の過酷な状況。その流れは金本氏も百も承知。生え抜きではなく、2003年にＦＡで広島から移籍した経験があるから、なおさらだ。2002年に就任し、｢マスコミも貴重な戦力｣と語り、次々と改革を進めてリーグ優勝に導いた星野氏の手法を間近で見てきただけに、聞いてみたいポイントだった。
マスコミを味方に…といえば星野監督(中央)。番記者とのコミュニケーションを欠かさなかった
金本氏が｢アニキ｣と呼ばれて慕われた理由は、その輝かしい記録だけではない。現役時代、遠征先では昼食時に姿を見せ、報道陣とのランチで雑談に花を咲かせた。試合後には“金本番”に集合をかけることもあった。言いたいことや思ったことを直接伝えることによって、マスコミとの垣根を取り払ってきた。
選手から監督へ。立場は変わっても報道陣とは現役時代のような関係を築きたい。それが勝利への近道。良好な関係と成績は比例するだけに、同じ思いをどれだけ球団フロントと共有できるか。組閣問題や外国人補強にドラフト指名…。話すべき材料は尽きない。しかし、阪神監督という重い十字架を背負うためには、マスコミ対策も避けては通れない項目というわけだ。
チームは10日の巨人とのクライマックスシリーズのファーストステージから最終決戦に入る。その一方で球団は、あくまでも水面下で次への準備を進める。
1日の交渉と合わせて 2回で計 7時間。都合 420分の熱き会談。殺し文句で口説き落とす…という時期はもう過ぎた。もちろん互いに“満額回答”なんて期待していない。どこで、どういう形で折り合いがつくのか。刻々と迫る決断の時。球団はひたすら待つ。そして金本氏は悩み苦しむ。その先に、トラの新たな顔が待っている。
★星野監督、虎番“仙脳”
2001年12月、阪神監督就任が決まった際の星野氏の第一声は｢マスコミも貴重な戦力や！｣だった。いきなり行動に移し、チームのキャッチフレーズをスポーツ 5紙に考案するよう“厳命”。それが｢ネバサレ｣につながった。
担当キャップの名前を覚えていたのも特徴で、遠征先では午前11時からお茶会を開き、自身の野球観などを語ることによって“仙脳”した。
ＯＢ対策は島野育夫(故人)、田淵幸一の両氏に任せ、選手、フロント、マスコミ、ＯＢを同じ方向に導き、それが2003年の18年ぶりのリーグ優勝に直結した。
兄貴・金本が帰ってくるのか？それとも他の人が来るのか分からないが、今日(10日)から始まるＣＳには全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって前進だ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2015年 公式戦 日程と結果(10月)
10月 7日現在順位表
10月 7日現在対戦表
クライマックスシリーズ日程
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