17日ナゴヤドームで中日－阪神 6回戦(延長10回)が行われ、中日は 1回一死 2塁から 3番高橋の左翼フェンス直撃の適時 2塁打で先制した。阪神は中日ネイラーの前に 3回まで無得点。中日は延長10回、ビシエドが 6号 2ランを放ち、サヨナラ勝ち。阪神に 3連勝し貯金を｢２｣とした。阪神は 4位後退。本来はセットアッパーの福原は、前日も 8回に 2失点している。金本監督は｢まだ本調子じゃない。配置転換はあるかも分からんね｣と話した。
ドラフト 1位高山俊外野手(22＝明治大學)が｢ 1番左翼｣でスタメンに復帰した。16日同戦を右肘違和感で欠場。金本知憲監督(48)が｢肘がロックしたみたい。無理させてもね｣と話していた。阪神は中日相手に 2試合連続のサヨナラ負けで、今季初の同一カード 3連敗。 4位に転落した。金本知憲監督は｢反省して、悔やんで、次に起こさないようにしないと成長はない｣。右肘痛からスタメン復帰し、 5タコ＆拙守のドラフト 1位・高山俊外野手らに猛ゲキを飛ばした。首位で乗り込んだ名古屋だが、貧打に泣いて同一カード 3連敗。金本監督が厳しい表情で振り返った。追いついた直後の延長10回の前には、円陣を組んだ。｢強いチームなら、ここからひっくり返すぞ！｣。自ら鼓舞したが、勝てなかった。つまり、まだ成長途上のチームということだ。厳しい言葉を続けた。反省し、悔やめ－。それしか道はない。左太もも裏を痛める福留を欠き、外野は18日が23歳の誕生日の高山、20歳の横田、23歳の江越という若い面々。だからこそ、随所で見えたミスを、あえて指摘した。キャンプから絶賛し、開幕から快音を響かせてきた男へ投げかけた、手厳しいコメント。それはワンランク上への飛躍を求めるからだ。万全ではないなら休ませればいい、外せばいいだけの話。しかし高山はそういう選手ではない。貯金｢１｣。 3連敗という屈辱を胸に19日、甲子園に戻る。負けても 1歩、進むのが超変革のはず。どうやり返すか。試練を乗り越える高山の姿が、金本阪神の今後を映していく。
江越大賀外野手(23)が、俊足を生かし 1点をもぎとった。 4回、先頭で打席に立つと、中日ドリュー・ネイラー投手(29)から左前打を放ち出塁。捕手杉山の 3塁送球エラーで本塁まで帰還し、同点に追いついた。
執念だった。白木のバットを構えた福留孝介外野手(38)が、竜の守護神・福谷浩司投手(25)をにらみつける。ここで打てば千両役者。誰もがそう思っているときに結果を出した。 1－ 2の 9回二死 1、 3塁。絶体絶命のピンチに金本監督から切り札として託された。14日のＤｅＮＡ戦(甲子園)の第 2打席で左前打を放った後の走塁で左太もも裏を負傷。まだ完治はしていない。それ以来の打席で、カウント 2ボールからの 149キロ直球を狙った。起死回生の同点右前打。代走・北條とバトンタッチすると耳をつんざくような歓声が響き渡った。スタメンから外れた 3試合、チームはすべて負けた。打線は計 5得点しかとれていない。もちろん出られるのであれば出る。長いシーズンを考えると、ブレーキを踏まざるを得なかった。それを受け止めるとともに、敗戦の責任を痛感していた。打率 0.333、出塁率 0.425はチームトップ。福留が抜けるだけで、ここまでボロボロになる。 1日も早く戻ってきてほしいが、無理だけはしないで－。これがファンの、そしてベンチの正直な気持ち。もうすぐ39歳を迎える主砲が、 4番に帰ってくるのを誰もが待っている。
岩田稔投手(32)が 5回 0/3を投げ 7安打 2失点で降板した。初回、 3番高橋に適時 2塁打を浴びて先制を許すと、 6回にも先頭高橋から 3連打を浴びて 2点目を献上。リードを許した段階でマウンドを譲った。岩田が今季 3度目の先発も初勝利とはならなかった。
今成亮太内野手(28)が2013年 7月13日ＤｅＮＡ戦以来、 3年ぶりのマスクを被った。 1点追う 9回に代打で途中出場すると右前打で二死 1、 3塁とチャンスを広げベンチ入り最後の捕手だった岡崎に打順が回った。ここで金本監督は代打福留を選択。この時点で出場できる捕手登録の選手はいなくなった。福留がタイムリーを放ち、同点に追いついて 9回裏の守備が発生。ここで現在は内野手登録の今成がプロテクターを着用し、緊急マスクの準備をした。試合終了を待たずして帰ろうとした虎党を、第 3の捕手・今成が席に戻らせた。捕手 2人制の 2人をベンチに下げる代打・福留起用で一時同点打を呼ぶと、直後の守備で扇の要に座らせた。昨秋、今春とキャンプで万が一に備えて練習していた元捕手が、2013年 7月13日のＤｅＮＡ戦(甲子園)以来、1009日ぶりにマスクをかぶった。高宮とサインを入念に確認し、 9回は 3人斬り。延長10回にサヨナラ被弾も、矢野作戦兼バッテリーコーチは、ねぎらった。捕手 2人制を支える男の存在感が、敗戦の中での収穫。今成がいるから金本阪神は迷わず勝負手を繰り出せる。
竜の主砲・ビシエドの打球が右翼ポールを直撃した瞬間、福原忍投手(39)はマウンドでうなだれるしかなかった。延長10回無死。 5番手・高宮がイニングをまたいで続投したが、先頭の高橋を四球で歩かしたところで降板。相手は、それまで 5本塁打のうち 4本を阪神戦で放っているビシエドだ。一死走者なしだったら、カウントが悪くなれば歩かせる選択肢もあった。しかし、高橋を出塁させたことが痛かった。今成との急造バッテリーで真っすぐだけを続け、カウント 3－ 1からの 5球目。 142キロの外角球を右翼へ運ばれた。この日は土壇場に同点に追いついても、リリーフ陣が踏ん張りきれない。39歳の右腕について金本監督は、セットアッパーからの降格を示唆した。今季 8試合に登板し、防御率5.40。自慢の速球のキレももうひとつ。香田投手コーチは 2軍降格は否定したが、｢適材適所でやっていく｣と高宮、安藤らを含めた中継ぎ陣再編を示唆。先発陣の防御率3.38に対し、中継ぎは3.63。11年ぶりのリーグ優勝へは、リリーフ陣の“超変革”も急務だ。
岩貞祐太投手(24)、榎田大樹投手(29)、ランディ・メッセンジャー投手(34)が、中日選手とともに熊本地震災害の募金活動を行った。試合前に入場ゲート前で約20分間募金を呼びかけた。募金に協力したファンに感謝した。記事をまとめてみました。
＜中日 4ｘ－ 2阪神、 6回戦＝延長10回＞◇17日◇ナゴヤドーム
中日は 1回一死 2塁から 3番高橋の左翼フェンス直撃の適時 2塁打で先制した。阪神は中日ネイラーの前に 3回まで無得点。
阪神は 4回に相手の失策で同点に追いつく。中日は 6回に無死 1、 2塁から 5番ナニータが勝ち越し打を放った。
阪神は 9回二死 1、 3塁から代打福留が右前適時打で同点に追いつく。その裏を 5番手高宮が抑え、延長戦に入った。
中日は延長10回、ビシエドが 6号 2ランを放ち、サヨナラ勝ち。阪神に 3連勝し貯金を｢２｣とした。阪神は 4位後退。
2回、戦況を見守る金本知憲監督＝ナゴヤドーム
阪神の救援陣が 2試合連続で崩れた。前日16日は抑えのマテオが打たれて 9回逆転サヨナラ負け。この日は 2－ 2の延長10回に高宮が四球を与えた後、福原がビシエドに痛恨の 2ランを献上。福原は｢少し中に入った。ちゃんと抑えないと｣と悔やんだ。
本来はセットアッパーの福原は、前日も 8回に 2失点している。金本監督は｢まだ本調子じゃない。配置転換はあるかも分からんね｣と話した。
就任後初の 3タテを食らった金本知憲監督。高山俊外野手ら若虎に敢えて厳しいゲキを飛ばした＝ナゴヤドーム
ドラフト 1位高山俊外野手が｢ 1番左翼｣でスタメンに復帰した。
16日同戦を右肘違和感で欠場。金本知憲監督が｢肘がロックしたみたい。無理させてもね｣と話していた。
試合前練習では、フリー打撃やシートノックを行っていた。
1回、凡打の高山俊外野手、投手は中日ドリュー・ネイラー＝ナゴヤドーム
試練を乗り越えろ！ 阪神は中日相手に 2試合連続のサヨナラ負けで、今季初の同一カード 3連敗。 4位に転落した。金本知憲監督は｢反省して、悔やんで、次に起こさないようにしないと成長はない｣。右肘痛からスタメン復帰し、 5タコ＆拙守のドラフト 1位・高山俊外野手らに猛ゲキを飛ばした。
ゴン－。試合終了を告げる悪夢のゴングが、ナゴヤドームに響いた。延長10回、ビシエドの右翼ポール直撃弾で、 2試合連続サヨナラ負け。金本虎が初めての 3連敗を喫し、 4位に転落した。
｢ 3試合で 5点か…。孝介(福留) 1人いないのも大きいし、若い選手も多いからね｣
9回、バットが折れ 2ゴロに倒れた高山俊外野手。 5タコに終わった＝ナゴヤドーム
首位で乗り込んだ名古屋だが、貧打に泣いて同一カード 3連敗。金本監督が厳しい表情で振り返った。追いついた直後の延長10回の前には、円陣を組んだ。｢強いチームなら、ここからひっくり返すぞ！｣。自ら鼓舞したが、勝てなかった。つまり、まだ成長途上のチームということだ。
｢もちろん経験者もいる。福留、剛(西岡)、トリ(鳥谷)。(それ以外は)一気に若いのかな。捕手も若いし。だからミスして、はい、そうですかと切り替えるんじゃなく、ミスしたら反省して、悔やんで、次に起こさないように。そうしないと成長はない｣
厳しい言葉を続けた。反省し、悔やめ－。それしか道はない。左太もも裏を痛める福留を欠き、外野は18日が23歳の誕生日の高山、20歳の横田、23歳の江越という若い面々。だからこそ、随所で見えたミスを、あえて指摘した。
1回、中日・高橋周平内野手の打球に高山俊外野手は飛びつくも捕れなかった＝ナゴヤドーム
｢横田とか、ボールの絞り方とかね。高山の守備も、若いんだから、練習して、捕れるようになってほしい。普通にね。当たり前のように捕れるようになってほしい｣
右肘痛から休養 1日でスタメン復帰した高山は 1回一死 2塁の守備で、高橋の左翼後方を襲った飛球を捕り損ねた。フェンス直撃だったが、十分に捕球できた当たりだ。打っても 5タコで 2試合ノーヒット。右肘の影響を問われた指揮官は、｢思うように動いてなかったのかな。でも(こちらは)百も承知で送り出しているわけだから。そこで工夫。工夫の仕方を学んでほしい｣と言い切った。
キャンプから｢直すところがない｣と絶賛し、開幕から快音を響かせてきた男へ投げかけた、手厳しいコメント。それはワンランク上への飛躍を求めるからだ。
1回、中日・高橋周平内野手の適時打を捕れなかったレフトの高山俊外野手＝ナゴヤドーム
万全ではないなら休ませればいい、外せばいいだけの話。しかし高山はそういう選手ではない。超変革の象徴の 1人であり、若手の旗頭となるべき存在だ。だからこそ、スタメンで出す－。
本人も｢(監督の)言う通りです。捕れるボールを捕れなかった｣と悔しそうに話すと｢(右肘は)大丈夫。普通に大丈夫です。僕に力がないということ。それに尽きます｢と唇をかんだ。
貯金｢１｣。 3連敗という屈辱を胸に19日、甲子園に戻る。負けても 1歩、進むのが超変革のはず。どうやり返すか。試練を乗り越える高山の姿が、金本阪神の今後を映していく。
◆データＢＯＸ◆
◎…阪神の同一カード 連敗は昨年 月18－20日の巨人戦(東京Ｄ)以来。中日戦では2014年 9月 5－ 7日(ナゴヤＤ)以来。
◎…阪神の 2戦連続サヨナラ負けは、昨年 6月11日のソフトバンク戦(ヤフオクＤ)、翌12日のオリックス戦(京セラＤ)以来。中日戦では昨年 4月14、15日(ナゴヤＤ)以来。 2試合ともに松田が決勝打を浴びた。
4回表阪神一死 2塁、打者マット・ヘイグ内野手のとき 3盗する 2塁走者江越大賀外野手(右)。左は 3塁手高橋＝ナゴヤドーム
江越大賀外野手が、俊足を生かし 1点をもぎとった。
1点ビハインドの 4回、先頭で打席に立つと、中日ドリュー・ネイラー投手から左前打を放ち出塁。一死 2塁となり、ヘイグの 2球目に 3盗を敢行。捕手杉山の 3塁送球エラーで本塁まで帰還し、同点に追いついた。
9回二死から代打で同点打を放った福留孝介外野手。主砲としての執念だった＝ナゴヤドーム
執念だった。白木のバットを構えた福留孝介外野手が、竜の守護神・福谷浩司投手をにらみつける。ここで打てば千両役者。誰もがそう思っているときに結果を出した。
｢何とか形になってよかった。勝たないとね｣
1－ 2の 9回二死 1、 3塁。絶体絶命のピンチに金本監督から切り札として託された。14日のＤｅＮＡ戦(甲子園)の第 2打席で左前打を放った後の走塁で左太もも裏を負傷。まだ完治はしていない。それ以来の打席で、カウント 2ボールからの 149キロ直球を狙った。起死回生の同点右前打。代走・北條とバトンタッチすると耳をつんざくような歓声が響き渡った。
スタメンから外れた 3試合、チームはすべて負けた。打線は計 5得点しかとれていない。福留はその状況を問われると｢それはたまたまじゃない！？ そういう風になっているだけ｣と首をひねった。もちろん出られるのであれば出る。長いシーズンを考えると、ブレーキを踏まざるを得なかった。それを受け止めるとともに、敗戦の責任を痛感していた。
9回、適時打を放ち、ナインに迎えられる福留孝介外野手＝ナゴヤドーム
16日にティー打撃を再開。この日は試合前のフリー打撃や守備練習を通常通り行った。スタメン復帰はそう遠くない。金本監督は｢それは状態をみて。 1日も早くという思いだけど。無理して長引かせるわけにはね｣と話し、高代ヘッドコーチも｢出られるものなら出てほしい｣と祈るように話す。｢(先発復帰は)その日の状態じゃない？｣と福留はいう。19日のヤクルト戦(甲子園)にも｢ 4番・右翼｣に戻る可能性が出てきた。
打率 0.333、出塁率 0.425はチームトップ。福留が抜けるだけで、ここまでボロボロになる。 1日も早く戻ってきてほしいが、無理だけはしないで－。これがファンの、そしてベンチの正直な気持ち。もうすぐ39歳を迎える主砲が、 4番に帰ってくるのを誰もが待っている。
◆データＢＯＸ◆
◎…今季福留のスタメンを外れた試合は15日から 3連敗。昨季は10試合あり、チームは 4勝 6敗と負け越し。 8月131日の中日戦(京セラＤ)に勝利するまで福留がスタメンを外れた試合は 5戦全敗だった。
6回裏中日無死 1、 2塁、リカルド・ナニータ外野手に右前適時打を許した岩田稔投手は交代を告げられ悔しそうな表情を見せた＝ナゴヤドーム
岩田稔投手が 5回 0/3を投げ 7安打 2失点で降板した。
初回、 3番高橋に適時 2塁打を浴びて先制を許すと、 6回にも先頭高橋から 3連打を浴びて 2点目を献上。リードを許した段階でマウンドを譲った。
1回、中日・高橋周平内野手に適時打を許した岩田稔投手＝ナゴヤドーム
岩田が今季 3度目の先発も初勝利とはならなかった。 6回途中 7安打 2失点。 6回先頭の高橋からの 3連打で一時勝ち越しを許して、降板した。熊本地震で大きな被害にあった熊本・益城町に祖母が住んでおり｢家も古いし、つぶれてしまったと思う。命は助かりました。熊本の人たちにもいい姿をみせることができなかった。先発の仕事ができなかった｣と悔やんだ。
9回裏中日一死、捕手で出場した今成亮太内野手は大島洋平外野手が三振に倒れボールを 3塁へ送球した＝ナゴヤドーム
今成亮太内野手が2013年 7月13日ＤｅＮＡ戦以来、 3年ぶりのマスクを被った。 1点追う 9回に代打で途中出場すると右前打で二死 1、 3塁とチャンスを広げベンチ入り最後の捕手だった岡崎に打順が回った。ここで金本監督は代打福留を選択。この時点で出場できる捕手登録の選手はいなくなった。
福留がタイムリーを放ち、同点に追いついて 9回裏の守備が発生。ここで現在は内野手登録の今成がプロテクターを着用し、緊急マスクの準備をした。
この回から、マウンドに上がった高宮と入念にサインを確認。ブランクを感じさせないキャッチングでもり立て 3者凡退に抑えた。
3年ぶりにマスクを被った今成亮太内野手は、高宮和也投手(右)と入念にサインの確認＝ナゴヤドーム
試合終了を待たずして帰ろうとした虎党を、第 3の捕手・今成が席に戻らせた。
｢昨日(16日)もあと 1人となってブルペンにいってました。捕る分にはすんなり捕れた。ただチームがこういう風に負けて責任を感じています。しっかりと結果を出せるように頑張ります。(サインは)全部自分で出しました｣
1点を追う 9回二死 1塁。代打で打席に立ち、フルカウントからの８球目。フォークをたたきつけた。 1、 3塁と好機を作った右前打に、金本監督は｢今成も十分(捕手で)いけるし、あそこは思い切って攻めないと｣と続く岡崎への打席で即決。捕手 2人制の 2人をベンチに下げる代打・福留起用で一時同点打を呼ぶと、直後の守備で扇の要に座らせた。
昨秋、今春とキャンプで万が一に備えて練習していた元捕手が、2013年 7月13日のＤｅＮＡ戦(甲子園)以来、1009日ぶりにマスクをかぶった。高宮とサインを入念に確認し、 9回は 3人斬り。延長10回にサヨナラ被弾も、矢野作戦兼バッテリーコーチは｢よくやってくれた。キャッチングも落ち着いてやっていた｣と、ねぎらった。
捕手 2人制を支える男の存在感が、敗戦の中での収穫。今成がいるから金本阪神は迷わず勝負手を繰り出せる。
◆データＢＯＸ◆
◎…今成が2013年 7月13日のＤｅＮＡ戦(甲子園)以来となる捕手での出場。捕手としては阪神に移籍後、途中出場なども含めて通算40試合。北海道日本ハム時代を含めると、11年間で通算56試合に出場している。
ダヤン・ビシエド外野手にサヨナラ弾を浴びた福原忍投手。配置転換はやむを得ない＝ナゴヤドーム
竜の主砲・ビシエドの打球が右翼ポールを直撃した瞬間、福原忍投手はマウンドでうなだれるしかなかった。
｢(外角を狙ったが)中に入ってしまった。ちゃんと抑えないといけない｣
延長10回無死。 5番手・高宮がイニングをまたいで続投したが、先頭の高橋を四球で歩かしたところで降板。相手は、それまで 5本塁打のうち 4本を阪神戦で放っているビシエドだ。一死走者なしだったら、カウントが悪くなれば歩かせる選択肢もあった。しかし、高橋を出塁させたことが痛かった。今成との急造バッテリーで真っすぐだけを続け、カウント 3－ 1からの 5球目。 142キロの外角球を右翼へ運ばれた。
開幕から20試合。中継ぎ陣に“綻び”が目立ち始めた。前日16日は 3点リードを守りきれず、逆転サヨナラ負け。福原は 8回から登板し、四球を与えた直後に代打・藤井に適時 3塁打を浴び、一死もとれないまま降板となった。
10回、中日ダヤン・ビシエド外野手にサヨナラ本塁打を打たれ顔をしかめる福原忍投手＝ナゴヤドーム
この日は土壇場に同点に追いついても、リリーフ陣が踏ん張りきれない。39歳の右腕について金本監督は｢本調子じゃないね｣と指摘し、｢役割は変わるかもしれんね。配置転換とか。わからないけど、投手コーチが考えているでしょう｣と、セットアッパーからの降格を示唆した。
今季 8試合に登板し、防御率5.40。自慢の速球のキレももうひとつ。香田投手コーチは 2軍降格は否定したが、｢適材適所でやっていく｣と高宮、安藤らを含めた中継ぎ陣再編を示唆。勝ち試合のマテオの前の 8回は安藤に託し、福原は負担の少ない中継ぎに“降格”させて再生をはかる、という考えのようだ。
先発陣の防御率3.38に対し、中継ぎは3.63。11年ぶりのリーグ優勝へは、リリーフ陣の“超変革”も急務だ。
試合前に熊本地震災害義援金募金を行う(後方左から)ランディ・メッセンジャー投手、岩貞祐太投手、榎田大樹投手＝ナゴヤドーム
岩貞祐太投手(24)、榎田大樹投手(29)、ランディ・メッセンジャー投手(34)が、中日選手とともに熊本地震災害の募金活動を行った。
試合前に入場ゲート前で約20分間募金を呼びかけた。熊本市東区にある実家が被害を受けた岩貞は｢本当にありがたいです。自分の中で出来ることが限られているので。本当は帰って手伝ったり助けたりしたいんですけど出来ないんで、皆さん気にしてくれてありがたい｣と募金に協力したファンに感謝した。
延長戦に超弱い事が判明してしまったが、全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって前進だ！ ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2016年 公式戦 日程と結果(04月)
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高山がスタメン復帰！高山よ試練乗り越えろ！金本監督２試合連続で崩れた救援陣に｢配置転換あるかも｣
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