新潟で連勝！ 7回一挙 5点で逆転勝ち…桧山、神業打！連夜の逆転呼んだ！マートン 2点 3塁打！

　阪神が集中打で逆転勝ちした。 1点を追う 7回に代打・桧山ら 4者連続適時打で一挙 5得点。ジェイソン・スタンリッジ投手(33)は 6回 1失点で 3勝目を挙げた。
　広島に 1点を先制された直後の 7回二死 2、 3塁。桧山進次郎外野手(42)が同点タイムリーを中前に放った。
　流れに乗って、鳥谷が“羽ばたいた”。攻撃の火は、この日ここまで無安打と湿っていた、平野のバットにも燃え移り、桧山、鳥谷敬内野手(30)、平野恵一内野手(33)に続き、マートンと 4者連続適時打！＜阪神６－２広島＞と勝利した。記事をまとめてみました。



　 1年 7カ月ぶりの 1軍戦登板となった広島先発の斉藤は 3回まで無失点好投した。一方、阪神先発スタンリッジも 3回まで無失点に抑えた。
　広島は 4回無死 1、 2塁の好機を生かせず無得点に終わった。だが 6回、ニックが右翼席に 8号ソロを放って先制した。
　阪神は 7回二死 2、 3塁から代打桧山が中前同点適時打。さらに鳥谷、平野、マートンも適時打。この回 5点を奪い逆転勝ちした。
　広島は 6カード連続負け越しで今季最多の借金 6になった。


　 7回二死 1、 2塁、平野の中前適時打で 2塁走者・岡崎(背番号：57)が生還し、スタンリッジ(左から 2人目)らナインが出迎える

　ホンマもんの神様や！！　阪神は広島に 1点を先制された直後と 0－ 1の 7回二死 2、 3塁で、代打・桧山が、右手だけでボールを拾う“技あり”の同点タイムリー打。神様の一打から、このイニング今季最多の 5得点をたたき出した。｢みんなが作ってくれたチャンスだったので、とにかく必死に食らいついていきました｣。その後も打線がつながり、この回一気に 5点を奪う猛攻。終わってみれば 6－ 2の快勝劇。“神様”桧山の打率は 3割 5分 7厘まで上昇した。 2連勝で待望の貯金復活となった虎が、ここから連勝街道をぶっちぎる！！
　気持ちで手を伸ばした。 0－ 1の 7回二死 2、 3塁。代打・桧山は岸本の 7球目、 135キロ外角フォークを右手だけで拾った。中前で弾む同点打。凡打すれば、一気に広島へ勝利の流れが傾く局面。代打の神様が救った。
　｢ああいう形で仕切り直して、結果につながってよかった。うまく、最後まで(投球に)ついていけた｣
　“打ち直し”の一振りだった。カウント 2－ 2からの 5球目。 3塁ファウルゾーンに上がった。もうダメか。その瞬間だった。


　 7回表阪神二死 2、 3塁、中前へ右手だけで執念の同点適時打を放った桧山

　｢(打球の)追い方を見て、あぁ(野手が落下点と)違うとこ行ってるなと思った｣
　落ちた。 3塁・堂林は目測を誤り、捕球できない。その瞬間、虎党からは大歓声。コイ党からは悲鳴が響いた。その後、 4連続適時打となり、今季初の 5得点のビッグイニング。快勝を呼び込んだ。
　これで代打通算打点は｢94｣となりセ・リーグ単独 5位。代打通算安打は｢ 140｣とし、リーグ 2位の浅井(元広島)の 154本まであと14本に迫った。｢(記録のことは)やっているときは、そこまでわからない。スタンに勝ちがついてよかった｣とチームの勝利に安どした。和田監督も｢大きかったね。抜けフォークというか、あれを引っかけないで、素直にはじき返せるところが、さすがベテランだな、と。やっぱり長年の経験がなせるワザというか。さすがや…｣とべた褒めした。
　プロ21年目。 7月に43歳を迎えるシーズン。長きに渡って支えてくれる相方がいる。仲田健氏(42)だ。 1年目オフから、当時は珍しかった専属トレーナー契約。そのときに約束した。｢お互いこの世界で有名になろう｣。仲田氏は｢はじめはお金はいいから。そのかわり、必死に一生懸命やってくれ｣とお願いした。背番号｢24｣は 4年目に初めて 4番に座るなど、年俸が大幅にアップ。｢お金が払えるようになったわ！｣と感謝したという。今季の沖縄キャンプは初めてフル帯同。左鎖骨の骨折から二人三脚で復活した。
　新潟は昨季も 5月 8日の横浜戦で適時打を打った縁起のいい土地だ。｢思い出の地になって、よかった｣。 2試合連続 2けた安打の連勝で 4カードぶりの勝ち越しを決め、待望の貯金１とした。もし負けていたら、巨人に並ばれた一戦を救った。劣勢をはね返した価値が大きい。ここから上昇の流れをつくる。

　神様が作った流れに乗って、鳥谷が“羽ばたいた”。ベテランの味が光る同点打に続く、鮮やかな初球打ち。勝ち越しのタイムリーは、頼れる野手キャプテンだ。
　｢桧山さんが、苦しいところでつないでくれたので、何とか続こうと思っていた｣
　 7回だ。 1－ 1の同点に追いつき、なおも二死 1、 3塁。広島の 2番手・岸本の投じた 1球目に反応した。外角直球を逆らうことなく左前へ。この日 2本目の安打で勝ち越し、一挙 5得点を呼び込んだ。
　打撃面の上昇について問われると、｢相手が変わるので、すべてそうとはいえないですけど、できることをやろうとしてきたことが、いい結果につながったと思う｣と、手応えを口にした。


　 7回二死 1、 3塁で、勝ち越しの左前打した鳥谷

　これで 7試合連続安打に、 3戦連続で打点をマーク。一時は 1割台をさまよった打率を、 0.304まで上昇させた。 9回には新井のダメ押し打の起点となる四球での出塁。計29四球はリーグダントツ( 2位はヤクルト・バレンティンの21)。確かな働きぶりで、!週間前の“借り”を返した。
　｢先発に勝ち星をつけることは、常に考えていますからね｣
　 5月 2日の中日戦(ナゴヤＤ)で、 7回無失点と好投したスタンリッジを援護できず、ドロー。右腕に 1カ月ぶりの白星をプレゼントし、少しだけ目を細めた。
　 2連勝し、11日からは横浜でＤｅＮＡ戦。新潟で生んだ追い風に乗って、鳥谷が敵地に乗り込む。

　神様が灯した攻撃の火は、この日ここまで無安打と湿っていた、平野のバットにも燃え移った。痛烈な中前へのライナーで 3者連続適時打だ。
　｢桧山さん、鳥谷がつないでくれたチャンスだったし、フルカウントで走者もスタートを切ってくれるので、絶対に走者を還す気持ちでした｣
　 2－ 1となった、 7回二死 1、 2塁。打席に入る前には、大仕事を終えベンチに引き揚げる神様から、ネクストの付近で“耳打ち”をされていた。じっくりと見極めた岸本の 6球目、内寄りに入ってきた変化球をきれいに捉え、遊撃頭上を抜いた。 2走・岡崎を迎え入れ、チームをさらに安全圏へと近づける 3点目を叩き出した。


　 6回、 2ゴロをさばく平野

　 1、 2番を務める男としては意外に思えるが、今季ここまでの得点圏打率 0.434(23打数10安打)は規定打席ではチームナンバーワン。前日 8日の同戦でも、チーム36イニングぶりの適時打を放ち、勝負強さを見せた。
　この日の｢ 4打数 1安打｣で 3試合連続安打。ＧＷ中には 4試合連続無安打と苦汁をなめたが、持ち前のガッツで、必ず取り戻していく。

　忘れていた感触だった。地をはうようなライナーとともに、マートンは 3塁へ全力疾走した。
　｢久しぶりに 2本打てて、よかったよ。 2本打ったのは、昨年以来みたいな、感じだね｣
　リードを 2点に広げた 7回二死 1、 2塁。コイの 2番手・岸本の直球を一閃した。左中間を深々と破る間に激走。開幕前から痛めている左太もも裏をかばうことなく、猛然と 3塁へ滑り込んだ。
　桧山、鳥谷、平野に続く 4者連続適時打は、チームとして昨年 7月 3日の横浜戦(甲子園)の 5者連続(アニヤン・新井、ブラゼル、関本、浅井、藤井彰人)以来。 6回に左前打を放っており、Ｍ砲自身、マルチ安打は 4月19日のヤクルト戦(甲子園)以来、実に17試合ぶり。そりゃ｢昨年以来みたい－｣となるわけだ。


　 7回二死 1、 2塁、左中間を破る 3塁打を放ったマートン

　和田監督からの“カウンセリング”が効いた。
　試合前、こんなシーンがグラウンドであった。通常、マートンは練習を右翼の守備練習から始めるが、この日だけは後回しにし、ケージ裏へ。通訳を交えて、指揮官と20分間の青空面談をした。
　内容について、マートンは｢(和田監督は)昨年、打撃コーチだったし、話を聞いてもらった｣とカーテンを閉めたが、虎将は試合後、｢いろんなことに対して、イラついている感じがあったんで。何がキッカケになるかわからんけど、こういうヒットが出だすと、気分的なところでも変わってくると思う｣と説明した。
　試合前までは打率 0.220、そして本塁打はゼロ。広いといわれるストライクゾーンやフォームに納得がいっていないのは明らかだった。そして、不調の原因は花粉症か黄砂ではないか、という話も出た。
　チームとして今季初の 2試合連続 2けた安打を決めたこの 1本で、長いトンネルを脱出したい。
　｢毎日毎日、新しい一日が始まる。できることを一生懸命やっていく｣
　猛虎打線の完全復活は、やはり背番号｢ 9｣のバットにかかっている。


　 6回 1失点で 3勝目を挙げたスタンリッジ。夜王の貫禄ピッチだ

　スタンリッジが 6回を投げ 1失点。 6回に広島の主砲ニック・スタビノア外野手(30)に先制アーチを浴びるも、直後に味方打線が爆発。勝利投手の権利が転がり込んできた。｢今日は本当にラッキーでした。完璧なタイミングで素晴らしい仕事をしてくれた野手に感謝｣。
　地方球場に強いスタンリッジは、これで阪神に移籍して以降 5試合で 4勝。 7日の練習で｢ 1点以上与えなければ、必ず勝てる｣と語った通りの結果となった。
　越後の闇夜を照らすカクテル光線に端正なマスクがよく映える。スタンリッジが得意のナイターで約 1カ月ぶりの 3勝目( 2敗)。 6回 2安打 1失点の力投が逆転勝利を呼び込んだ。
　｢ボール自体はあまりよくなかったけど、戦い抜けたという感じだね｣
　 140キロ中盤の真っすぐとカーブ、カットボールを低めに集め、18個のアウトのうち、半数がゴロ凡打。両チーム無得点の 6回には唯一の失点となる右越え弾を前夜 3本塁打のニックに浴びたが、悔いはない。


　 1回裏広島二死からスタンリッジは丸佳浩の 1塁ゴロにダッシュ

　｢『真っすぐ行きますよ』と声に出してでも投げたと思う｣。フルカウントからの 6球目、何度もサインに首を振り、自信を持って投じた直球だった。そんな気迫が直後の猛打を誘発。 4月 7日の巨人戦(甲子園)以来の白星が舞い込んだ。
　これで、ナイターは 3試合に投げ、 2勝負けなし、防御率0.47。夜王と呼ばれる男はさすがだ。地方球場も2010年に阪神加入後、 5戦 4勝とめっぽう強い。データ通りの快投をみせた。
　虎 3年目を迎えた助っ人は投手陣の年長者としての自覚をみせている。今春の沖縄キャンプ中。居酒屋での投手会でスタンリッジはみんなが見守る状況で若虎へ大胆な発言をした。「鶴、お前は絶対にいい投手になれるから、頑張れ！｣。あえて、大勢の前で告げることで、自信を持たせようとした。奮起を促したかった。自分だけでなく、チームを、皆を思う気遣いが虎投の団結力に一役買っている。
　｢きょうは野手に感謝だよ。(交流戦の登板は)チームの方針に従うだけ｣
　 1カード 2試合で試合間隔が緩やかになる16日からの交流戦を前に、先発枠を担う助っ投が快投でアピール。夜の青い目のナイスガイは無敵だ。



　新潟で行われた試合 2試合で、連続勝利！これは、本当に復帰に向かっているのかも知れない。
　今日10日は休業日となっていて、11日からは横浜で行われる現在最下位の中畑・ＤｅＮＡとの 3連戦が待っている。
　中畑・ＤｅＮＡは、 8日にＧ軍と 7－ 7と引き分け(宇都宮)、 9日にはＧ軍と 8― 5と敗戦(東京Ｄ)している。そんな球団相手に負けるわけには行かないだろう。
　ガンバレ！阪神！我らのタイガース！
















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