・16日=日本時間17日卓球女子団体 3位決定戦が行われ、卓球女子団体の日本はシンガポールに 3- 1で勝利して、前回ロンドン大会の銀メダルに続く銅メダルを獲得した。 1番手起用の福原愛選手(27=ANA)は敗れたが、 2番手の石川佳純選手(23=全農)が前回大会シングルス 3位決定戦でストレート負けしたフェン・ティアンウェイ選手(29)とのエース対決にストレート勝ち。第 3試合のダブルスで、福原選手と伊藤美誠選手(15=スターツ)とのペアで逆転し、最後は 4番手の伊藤美誠選手がフェンにストレート勝ちした。試合後、福原選手は目からほとばしる涙をぬぐっていた。試合後に記者会見が行われ、福原選手は「正直、信じられない気持ちでいっぱい。夢じゃなければ、いいな」と涙で赤くなった目を細めた。石川選手は「連続でメダルを取って帰ることができて、うれしいです」。伊藤選手も選手「取る取らないでは大違いなので」と安心した。 7月に出身地の仙台で合宿を張った福原選手は、東日本大震災の被災地へ 2大会連続のメダルを届けた。 4年後の東京五輪では悲願の金メダルに挑む。いずれも14歳で世界選手権にデビューした才能あふれる 3人娘が、一つにまとまり、 2大会連続のメダルは死守した。2012年ロンドン五輪では日本卓球史上初めての銀メダルを獲得。その後の世界選手権で守ってきた中国に次ぐ 2番手の地位からは後退したが、メダルは守った。リオでかなわなかった「打倒中国」の思いを、最強トリオが 4年後の東京へとつなげた。
・同、シンクロナイズドスイミング・デュエット決勝が行われ、日本の乾友紀子選手(25=井村シンクロク)、三井梨紗子選手(22=東京シンクロク)組は 188.0547点で、2008年北京五輪以来、 2大会ぶりに銅メダルを獲得した。前日15日、決勝に持ち越すテクニカルルーティン(TR)ではライバルのウクライナに0.0144点差の 4位だったが、逆転した。ライバルのウクライナの得点が下回ったことが確定すると、乾選手と三井選手は井村雅代ヘッドコーチ(HC)と抱き合った。16日は井村HCの66歳の誕生日。 2人は五輪日程の決まった昨年からメダルをプレゼントにすることを誓い合っていた。「決勝が誕生日は初めて」とメダルのプレゼントは生涯初。「忘れられない誕生日になった」と鬼コーチの目にも光るものがあった。就任から約 2年半。ここまでの道程は険しかった。乾選手は12歳から「井村シンクロク」で井村HCの指導を受けた。2009年に乾選手が18歳で日本代表入りしたとき、井村HCは中国代表を指導するなど日本代表から外されていた。指導を受けたいという乾選手の希望は、すぐにはかなわなかった。ロンドン大会のメダルゼロに危機感を抱いた日本水連は2014年 2月、10年ぶりに井村HCの代表復帰を決めた。乾選手にとっては念願がかなった。だが、そこから地獄が待っていた。スパルタ式の井村HCは容赦なかった。乾選手とペアを組む三井選手は、小学生時代から運動神経が抜群で天才と呼ばれた。しかし、シンクロ選手としては致命傷ともいえるO脚という欠点があった。徹底した筋トレで、今では両足がピタリとつくようになった。厳しいしごきに心が折れそうになった時期を乗り越え、タフな精神力を身に着けた。日本勢にとってこの種目で 2大会ぶりのメダルを獲得となり乾は「先生に言われて、それを信じてやってこれた。今まで続けてきてよかった」。三井は「信じて先生について行って本当のよかった」と共に 2年前に復帰した井村雅代監督に感謝した。
・同、バレーボール女子準々決勝が行われ、世界ランク 5位の日本が同 1位の米国に敗れ、敗退した。前回ロンドン五輪の銅に続く 2大会連続メダルとはならなかった。 エース木村沙織主将(269=東レ)、長岡望悠選手(25=久光製薬)らがけん引したが、第 1セットを16-25で落とした。終盤には7連続ポイントで20-20と一時同点に追いつく粘りを見せた。しかし米国攻撃陣の勢いは止められず。22-25で、ストレート負けとなった。木村主将は涙を浮かべながらも、充実感あふれる表情で話した。 また、最年少の 宮下遥選手(21=岡山)は「次につなげないといけない。経験できて良かった、これから挑戦したい」と話した。真鍋政義監督(52)は「世界 1位の米国の壁は高かった。選手たちはよく頑張った」とねぎらった。
・同、レスリング・男子グレコローマンスタイル66キロ級 3位決定戦が行われ、井上智裕選手(29=三恵海運)は、 3位決定戦でシュマギ・ボルクバゼ選手(22=ジョージア)に 0- 1の判定で敗れ銅メダルを逃した。井上選手は 2回戦でダボル・ステファネク選手(30=セルビア)に敗れると、敗者復活戦へ回り、敗者復活戦でフランク・シュテプラー選手(27=ドイツ)に勝利を挙げ 3位決定戦へ進んだ。
・金メダルの量産が期待されるレスリング女子は17日=日本時間18日にスタート。58キロ級の伊調馨選手(32=ALSOK)らが17日、53キロ級の吉田沙保里選手(33)らは18日=日本時間19日に登場する。この 2枚看板が目指す五輪 4連覇に加え、2020年東京五輪も視野に入れた、48キロ級の登坂絵莉選手(22=東新住建)、63キロ級の川井梨紗子選手(21=至学館大學)ら若手への継承も大切なテーマとなる。女子が正式種目となった2004年アテネ大会から 3大会連続で金メダルを獲得し、今大会で女子の個人種目では史上初の 4連覇を狙う吉田選手、伊調選手の両エースは同じ覚悟を共有してマットへ向かう。それは 4年後の東京五輪へ向けた世代交代、レガシーの継承を意味する。日本代表・栄和人チームリーダー(56)は「いつまでも吉田、伊調に頼っていては…」と位置づけた。吉田選手の後継者として期待される登坂選手はその立場を自覚。モチベーションは高い。吉田選手には秘めた思いもある。大相撲の九重親方(元横綱千代の富士=満61歳没)が 7月31日に膵臓(すいぞう)がんで急逝。国民栄誉賞を受賞した先輩であり親交も深かったが、国内での最終調整のため通夜、告別式に出られず、後ろ髪を引かれる思いでリオへ向かった。吉田選手は、「金メダルが何よりの供養になる」と決意する。男子グレコローマンスタイル59キロ級の太田忍選手(22=ALSOK)が銀メダルと、幸先いいスタートを切ったレスリング。ベテランと若手が融合した女子の金メダルラッシュが、東京への推進力となる。記事をまとめてみました。
☆<リオデジャネイロ五輪第12日:卓球>◇16日=日本時間17日◇女子団体 3位決定戦◇リオ中央体育館
卓球女子団体の日本はシンガポールに 3- 1で勝利して、前回ロンドン大会の銀メダルに続く銅メダルを獲得した。
1番手起用の福原愛選手は敗れたが、 2番手の石川佳純選手が前回大会シングルス 3位決定戦でストレート負けしたフェン・ティアンウェイ選手とのエース対決にストレート勝ち。第 3試合のダブルスで、福原選手と伊藤美誠選手とのペアで逆転し、最後は 4番手の伊藤美誠選手がフェン選手にストレート勝ちした。
銅メダルお獲得し、笑顔を見せる、右から福原愛選手、石川佳純選手、伊藤美誠選手、村上監督=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
決勝進出を決めた男子に続き、日本初の男女アベックメダルを達成した。
試合後、福原選手は「本当に良かった。足を引っ張ってばかりで、みんなに感謝しています。一昨日(準決勝)も負けてしまって、何度も思い出して後悔していた。絶対に死ぬ気で勝ちに行きました。(伊藤選手の第 4ゲームは)日本のみなさんと同じで祈るしかできなかったので、全神経を美誠に注いでいました。良い試合もあったけど、悔しい試合もいっぱいあった。本当に苦しいオリンピックでした」と目からほとばしる涙をぬぐっていた。
日本対シンガポール 銅メダルお獲得し、号泣する福原愛選手(右)と石川佳純選手=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
福原愛選手、石川佳純選手、伊藤美誠選手の日本女子がシンガポールを 3-1で下し、銅メダルに輝いた。ロンドン五輪の銀メダルに続く 2大会連続のメダル獲得。前日15日に決勝進出を決めた男子に続き、日本初となる男女アベックメダルを達成した。
卓球女子団体 3位決定戦 日本対シンガポール 銅メダルを獲得し福原愛選手は涙を流して引き上げる=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
試合後に記者会見が行われ、福原選手は「ものすごくうれしいんですけど、正直、信じられない気持ちでいっぱい。夢じゃなければ、いいな」と涙で赤くなった目を細めた。石川選手は「ホッとしました。何とか連続でメダルを取って帰ることができて、うれしいです」。伊藤選手も選手「取る取らないでは大違いなので」と安心した。
卓球女子団体3位決定戦で、シンガポールに勝利し喜ぶ(左から)石川佳純選手、福原愛選手、伊藤美誠選手。銅メダルを獲得した=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
7月に出身地の仙台で合宿を張った福原選手は、東日本大震災の被災地へ 2大会連続のメダルを届けた。「(伊藤選手との)ダブルス合宿でしたが、被災地の子供たちが練習を見に来てくれてパワーをもらった。メダルの色は前回よりも悪くなってしまったんですけど、約束を果たすことができてホッとしました。早く仙台に帰って、みんなの喜んだ顔が見たい」と笑顔で話した。
第 3試合を制した福原愛選手(右)と伊藤美誠選手(左)はガッツポーズ。続く試合で伊藤が勝ち、日本は銅メダルをつかんだ=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
卓球 3人娘、メダル死守! 女子団体の 3位決定戦が行われ、前回ロンドン五輪銀メダルで世界ランキング 2位の日本は福原愛選手、選手、伊藤美誠選手の布陣で臨み、同 3位のシンガポールに 3- 1で勝利。 2大会連続のメダルとなる銅メダルを獲得した。 4年後の東京五輪では悲願の金メダルに挑む。
卓球女子団体 3位決定戦、試合後に涙の福原愛選手=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
“末っ子”が大金星を挙げた。 2- 1で迎えた第 4試合。ドイツとの準決勝で 1勝もできなかった単世界ランキング 9位の伊藤選手が同 4位のフェン選手に勝利した。相手のリターンがアウトになると両手を挙げてガッツポーズ。福原は号泣した。
悔しい思いをした準決勝から 2日。いずれも14歳で世界選手権にデビューした才能あふれる 3人娘が、一つにまとまり、 2大会連続のメダルは死守した。
3位決定戦の試合後に笑顔を見せる(左から)石川佳純選手、福原愛選手、伊藤美誠選手=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
第 1試合を福原選手が 2- 3で落としたが、続く第 2試合でエースの石川選手が 3- 0で快勝し、流れを引き寄せた。第 3試合の複は福原選手と伊藤選手の12歳差ペアが 3- 1で奪い、第 4試合の単を15歳の伊藤選手が 3- 0でものにし、銅メダルを決めた。
15日の準決勝は“無情のエッジ”に泣いた。 2- 2で迎えた第 5試合。福原選手は最終ゲームで 9-10と土壇場に立たされると、最後は相手ボールが台のギリギリを捉え、ゲームセットとなった。台の横に当たったという抗議も実らず、モヤモヤ感が残った。だが、前日に男子が同じドイツに借りを返してくれた。気持ちを切り替え、臨んだ一戦。蓄積疲労で体は悲鳴をあげていた中、全力を尽くした。
第 3試合でプレーする福原愛選手(手前)、伊藤美誠選手組=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
女子の村上恭和監督は 3人を「おっとり長女、マイペース次女、しっかり型の末っ子」と表現する。今大会、最年長の福原選手はまとめ役としての意識をほとんど口にしない。個人戦の初戦で敗れた石川選手とはあえて距離をとり、個々の調整に集中した。石川選手と伊藤選手はコーチの母が代表チームに加わるなど、万全のバックアップ態勢でリオに乗り込んだ。初の五輪となった伊藤選手は小学 6年だった 4年前、卒業文集の寄せ書きに「オリンピックで金メダルを取る」と書いていた。
2012年ロンドン五輪では日本卓球史上初めての銀メダルを獲得。その後の世界選手権で守ってきた中国に次ぐ 2番手の地位からは後退したが、メダルは守った。リオでかなわなかった「打倒中国」の思いを、最強トリオが 4年後の東京へとつなげた。
銅メダルを獲得した(左から)伊藤美誠選手、石川佳純選手、福原愛選手の“卓球3姉妹”。“長女”の福原選手はうれし涙を流し続けた=リオデジャネイロ・リオ中央体育館
★石川選手&美誠選手の地元も大声援
「佳純ちゃん頑張れ」「いけー!」。石川選手の出身校、山口市立平川小学校の体育館には、恩師や地元の住民ら約 120人が集まり、大型スクリーンで観戦。石川選手がデザインした特製Tシャツを着て応援し、会場は熱気に包まれた。伊藤選手の出身地静岡県磐田市でもパブリックビューイングが開かれ、地元のファンが「美誠」と書かれたうちわなどを手に声援を送った。
☆<リオデジャネイロ五輪第12日:シンクロナイズドスイミング>◇16日=日本時間17日◇デュエット決勝・フリールーティン(FR)◇マリア・レンク水泳センター
シンクロナイズドスイミングのデュエット決勝が行われ、日本の乾友紀子選手(25=井村シンク
ロク)、三井梨紗子選手(22=東京シンクロク)組は 188.0547点で、2008年北京五輪以来、 2大会
ぶりに銅メダルを獲得した。前日15日、決勝に持ち越すテクニカルルーティン(TR)ではライバ
ルのウクライナに0.0144点差の 4位だったが、逆転した。
銅メダルを獲得した乾友紀子選手(左)、三井梨紗子選手(右)組は井村雅代ヘッドコーチ1にメダルをプレゼント==リオデジャネイロ・マリア・レンク水泳センター
ライバルのウクライナの得点が下回ったことが確定すると、乾選手と三井選手は井村雅代ヘッドコーチ(HC)と抱き合った。普段は鬼のように厳しい井村HCから「よくやったね。おめでとう」と祝福された。16日は井村HCの66歳の誕生日。 2人は五輪日程の決まった昨年からメダルをプレゼントにすることを誓い合っていた。日本と中国で計15個目の五輪メダルを獲得した井村HCも「決勝が誕生日は初めて」とメダルのプレゼントは生涯初。「忘れられない誕生日になった」と鬼コーチの目にも光るものがあった。
デュエット・フリールーティン決勝 乾友紀子選手(左)、三井梨紗子選手組の演技。銅メダルを獲得した=リオデジャネイロ・マリア・レンク水泳センター
就任から約 2年半。ここまでの道程は険しかった。
乾選手は12歳から「井村シンクロク」で井村HCの指導を受けた。「小学 5年で会ったとき、日本一になると思った。足がいい。良いものを持っていた」と井村HC。ただ、2009年に乾選手が18歳で日本代表入りしたとき、井村HCは中国代表を指導するなど日本代表から外されていた。指導を受けたいという乾選手の希望は、すぐにはかなわなかった。
初出場した2012年ロンドン大会。日本はチーム、デュエットともに初めてメダルを失う。「メダルを取りたい」と口では言っていた乾選手も、世界と勝負ができず、目標を失い欠けていた。五輪期間中、デュエットの演技後に選手村に移動するシャトルバスの中で、中国代表を指導していた井村HCと偶然再会した。「何をこわごわ泳いでいるのか。試合はある意味ケンカや」と気合を入れられた。その言葉が深く胸に残った。
デュエット・フリールーティン決勝 乾友紀子選手(左)、三井梨紗子選手組の演技=リオデジャネイロ・マリア・レンク水泳センター
ロンドン大会のメダルゼロに危機感を抱いた日本水連は2014年 2月、10年ぶりに井村HCの代表復帰を決めた。乾選手にとっては念願がかなった。だが、そこから地獄が待っていた。
スパルタ式の井村HCは容赦なかった。「乾がエースではチームがだめになる」と言われるなど集中砲火を浴びた。重圧に耐えられず、トイレの個室にこもったこともある。「パニックだったが、取ったことのないメダルを取りたい」。何とかギリギリのところで耐えてきた。
乾選手とペアを組む三井選手は、小学生時代から運動神経が抜群で天才と呼ばれた。しかし、シンクロ選手としては致命傷ともいえるO脚という欠点があった。なかばあきらめていたとき、井村HCから「O脚は治せる」と言われた。徹底した筋トレで、今では両足がピタリとつくようになった。厳しいしごきに心が折れそうになった時期を乗り越え、「もう慣れたもの。涙は出るが(井村)先生から言われたからではない。自分に対して悔しいから出る」とタフな精神力を身に着けた。
デュエット・フリールーティン決勝 演技を終え歓声に応える乾友紀子選手(右)、三井梨紗子選手組。銅メダルを獲得した=リオデジャネイロ・マリア・レンク水泳センター
昨年の世界選手権でメダルを獲得したこともあり、今年に入ると 2人は、井村HCと一方通行ではない話が出来るようになったという。 1日12時間を超える練習が続き、オフの日も自主練習と事実上の休みは正月ぐらい。「限界は限界を超えないと上がらない。普通の状態を上げることの大切さを学んだ」(三井選手)。付きっきりで鍛えてくれた井村HCに感謝していた。
大会前、井村HCはこんな褒め言葉を口にしていた。「 5月くらいまでは、人材がいないから 2人で(デュエットを)やっているのかと思ったが、今は日本代表と言ってもいいところまで成長してきた」。
三井選手は「今まで毎日が地獄のような日々を過ごしてきた。その日々が報われた。結果になったことがうれしい」とホッとしたような笑みを浮かべた。日本シンクロの復活を証明するメダル獲得。18日から始まるチームでもメダルを獲得し、チームメートとも喜びを共有し、日本の完全復活を果たしたい。乾は「今すごく良い流れがある。チームでもたくさん練習してきた。勢いをさらに加速させたい」と力強く 2個目のメダル獲得を誓った。
シンクロナイズドスイミング デュエット・フリールーティン メダルを手にする三井梨紗子選手(左)と乾友紀子選手=リオデジャネイロ・マリア・レンク水泳センター
シンクロナイズドスイミングデュエットでフリールーティン(FR)決勝が行われ、 2大会ぶりのメダル獲得を目指す日本の乾友紀子選手、三井梨紗子選手組は、 94.9333点をマーク。テクニカルルーティン(TR)の 93.1214点と合計で、188.0547点となり 3位で銅メダルを獲得した。
日本勢にとってこの種目で 2大会ぶりのメダルを獲得となり乾は「『先生が言ったとおりに泳いだら勝てるプログラムにしてあるから』と昨日、(井村)先生に言われて、それを信じてやってこれた。今まで続けてきてよかった」。
三井は「昨日、テクニカルで 4位になってしまって、オリンピックは自分たちで越えなきゃいけない砦があって、あとは自分たちの力で取るしかないと言われて、井村先生に『私が言ったことを全てやったら絶対に取れれるように作ってある』と言われたので、それを信じて先生について行って本当のよかった」と共に 2年前に復帰した井村雅代監督に感謝した。
フリールーティンで銅メダルを獲得し、笑顔でスタンドに手を振る乾友紀子選手(左)と三井梨紗子選手=リオデジャネイロ・マリア・レンク水泳センター
日本の乾友紀子選手、三井梨紗子選手組が決勝フリールーティンで94.9333点をマーク。予選から持ち越すテクニカルルーティン(TR)の 93.1214点との合計で188.0547点となり、銅メダルを獲得した。日本は 2大会ぶりのメダル。
日ごろスパルタで鍛え上げてきた井村HCも、この日ばかりは満面の笑みで愛弟子 2人の会心演技に拍手を惜しまなかった。
日本は銅メダル争いを演じていたウクライナペアを、合計で0.9189点上回り表彰台を勝ち取った。
晴れやかな表情で表彰台に上がった 2人は銅メダルを胸に、思わずほおを流れるうれし涙をぬぐった。
ロシアが金メダル、中国が銀メダル。
▽三井梨紗子選手
「五輪のメダルのためにここまできた。取れて本当に良かった。いいデュエットにできた。今まで毎日が地獄のような日々を過ごしてきて、その日々が報われた」
▽乾友紀子選手
「このためにシンクロをやってきた。その思いがかなってうれしい。シンクロをやっていく上での目標がよく分からなくなった時期もあった。続けてきて良かった」
▽井村雅代監督
「メダルを日本へ戻してあげたい気持ちがあった。まずはデュエットでは役に立てた。きょうの演技で彼女たちはぶつかっていった。忘れられない誕生日になった」
☆<リオデジャネイロ五輪第12日:バレーボール>◇16日=日本時間17日◇女子準々決勝◇マラカナンジーニョ
世界ランク 5位の日本が同 1位の米国に敗れ、準々決勝で敗退した。前回ロンドン五輪の銅に続く 2大会連続メダルとはならなかった。
エース木村沙織主将、長岡望悠選手らがけん引したが、第 1セットを16-25で落とした。第 2セットは一進一退の攻防で、接戦となったが23-25で奪われ後がなくなった。第 3セットに入り、木村主将も声を張り上げチームを鼓舞。終盤には7連続ポイントで20-20と一時同点に追いつく粘りを見せた。しかし米国攻撃陣の勢いは止められず。22-25で、ストレート負けとなった。
準々決勝に臨んだ日本代表=リオデジャネイロ・マラカナンジーニョ
木村主将は「ここに来られなかった選手の思いも込めて試合をしようと言っていた。目標達成できなかったことは悔しいですけど、仲間の思いもこめて全員で戦えたので良かった」と涙を浮かべながらも、充実感あふれる表情で話した。
また、最年少の 宮下遥選手(21=岡山)は「次につなげないといけない。経験できて良かった、で終わらせないようにこれから挑戦したい」と話した。
真鍋政義監督(52)は「世界 1位の米国の壁は高かった。世界と同じ事をしていては勝てないと、いろんな挑戦をしましたが、選手たちはよく頑張った」とねぎらった。
バレーボール女子準々決勝、日本-アメリカの第 3セット、マッチポイントが決まり敗退した日本代表チーム=リオデジャネイロ・マラカナンジーニョ
バレーボール女子で前回ロンドン五輪銅メダルの日本は準々決勝で米国と対戦し、16-25、23-25、22-25のストレートで敗退。 2大会連続のメダル獲得を逃した。
第 1セットは序盤こそリードする場面もあったが、中盤に連続ポイントを許すなど一気に引き離され、16-25で落とした。
第 2セットは接戦を繰り広げて22-22まで追い上げたが、粘り切れずに23-25で落とした。
あとがなくなった第 3セットも米国に先行される苦しい展開に。途中、木村沙織主将のスパイクなどで 7連続ポイントを奪うなど20-20に持ち込んだが、最後は競り負け 0- 3のストレート負け。この 4年間で 0勝12敗と格上の米国を相手に金星を挙げることはできず、 8強で敗退となった。
バレーボール女子準々決勝、日本-アメリカ ストレートで敗退した木村沙織主将(右)ら日本代表=リオデジャネイロ・マラカナンジーニョ
世界ランク5位の日本は同 1位の米国に敗れ、準々決勝で姿を消した。前回ロンドン五輪の銅に続く 2大会連続メダルはかなわなかった。
エース木村沙織主将は試合後に、今後について「いまは分からないです」とコメント。現役、代表含めた引退などについての言及を避けた。
記者会見冒頭では、総括を求められると涙声になる場面も。「今日負けてしまって、もうこの五輪は終わってしまったので、自分たちが目標としているところを達成できなくてすごく残念ですけど、最後まで良いチームだったなと思いますし、このチームの主将をできて幸せに思っています」と心境を述べた。
女子バレーボール準々決勝 日本対アメリカ アメリカに敗れ準々決勝敗退となり涙を流す木村沙織主将(左端)=リオデジャネイロ・マラカナンジーニョ
▽木村沙織主将
「目標としていた金メダルを達成できず残念だけど、このチームの主将をできて幸せに思っている。チームワークや絆を大事にしてやってきた。コートの中の選手も外の選手も、同じ気持ち、温度でできていた。みんなに感謝したい」
▽佐藤あり紗選手
「負けてしまい、悔しい。日本にいいところもあったけど、全ての面で米国が上回っていた」
バレーボール女子準々決勝、日本-アメリカ 第 3セット、ボールに食らいつくもストレートで敗れた(左から)島村春世選手、木村沙織主将ら日本代表=リオデジャネイロ・マラカナンジーニョ
▽石井優希選手
「結果が残らなかったのが一番悔しい。試合を通して(差があったのは)気持ちの面だと思う。必ずもう一度立ちたい舞台。もっと試合をしたかった」
▽長岡望悠選手
「日本が世界一になるためには無駄な 1点、 1本は一つもない。たくさんのものを感じさせてもらったし、助けてもらってばかりの五輪だったが、堂々と自分の足で立てるようになりたい」
バレーボール女子準々決勝、アメリカにストレートで敗れた日本代表=リオデジャネイロ・マラカナンジーニョ
▽迫田さおり選手
「もう少し長くコートの中にいたかった。悔いのないように 1本、 1本戦いたいと思っていた。やはり、五輪は勝つのがすごく難しい。そう簡単には勝てない」
▽宮下遥選手
「反省はあるが悔いはない。ちょっとしたミスから始まる嫌な空気をうまく変えることができず、さらに悪い空気になった。多分、私から発信してしまっている。迷惑ばかり掛けて申し訳なかった」
バレーボール女子準々決勝、日本-アメリカ ストレートで敗れ準々決勝で敗退した木村沙織主将(右)ら日本代表=リオデジャネイロ・マラカナンジーニョ
▽キライ・米国監督
「日本のようなチームと戦うのは好きだ。しっかり守り、闘争心があり、諦めない。こういうチームは、私たちをも押し上げてくれる。互いにベストを尽くしたと思う」
▽真鍋政義・日本監督
「速いサーブ、高いブロックに苦しんだ。 4年前と一番違いを感じるのは高さとパワー。世界には身長 190センチを超える選手が40人以上いる中、日本は一番高くても 186センチ。女子にもそういう時代が来た」
★<リオデジャネイロ五輪第12日:レスリング>◇16日=日本時間17日◇男子グレコローマンスタイル66キロ級 3位決定戦◇カリオカアリーナ2
男子グレコローマンスタイル66キロ級の井上智裕選手は、 3位決定戦でシュマギ・ボルクバゼ選手(ジョージア)に 0- 1の判定で敗れ銅メダルを逃した。
井上選手は第 2ピリオド、先にポイント奪われると、最後まで攻め続けたが流れを掴むことが
できず 1ポイント差で敗戦した。
井上選手は 2回戦でダボル・ステファネク選手(セルビア)に敗れると、敗者復活戦へ回り、敗者復活戦でフランク・シュテプラー選手(ドイツ)に勝利を挙げ 3位決定戦へ進んだ。
男子グレコローマン66キロ級3位決定戦 ジョージア選手(上)の攻めをこらえる井上智裕選手=リオデジャネイロ・カリオカアリーナ2
▽井上智裕選手
「初戦で負けて、失うものは何もないと思った。 3位決定戦は自分の力不足でポイントを取れなかった。自分の力を出し切れた。満足はしていないが、悔いはない」
▽西口茂樹グレコローマン監督
「井上は初戦で緊張したが、あとの 2試合は内容が良かった。よく頑張った。(59キロ級の)太田の銀メダルと合わせ、消えかかっていた日本グレコの火が、たいまつになって燃えてくれたと思う」
○金メダルの量産が期待されるレスリング女子は17日にスタート。58キロ級の伊調馨選手らが17日、53キロ級の吉田沙保里選手らは18日に登場する。この 2枚看板が目指す五輪 4連覇に加え、2020年東京五輪も視野に入れた、48キロ級の登坂絵莉選手、63キロ級の川井梨紗子選手ら若手への継承も大切なテーマとなる。
五輪 4連覇へ順調に調整を進める吉田沙保里選手(左)は18日に登場する
未知への挑戦がいよいよ始まる。女子が正式種目となった2004年アテネ大会から 3大会連続で金メダルを獲得し、今大会で女子の個人種目では史上初の 4連覇を狙う吉田選手、伊調選手の両エースは同じ覚悟を共有してマットへ向かう。
「これが最後の五輪になるかもしれない」
‘04アテネ五輪で優勝した吉田沙保里選手
それは 4年後の東京五輪へ向けた世代交代、レガシーの継承を意味する。日本代表・栄和人チームリーダーは「いつまでも吉田、伊調に頼っていては…。次(東京)を見据えて、この五輪が大きな転換期になる」と位置づけた。
吉田選手の後継者として期待される登坂選手はその立場を自覚。「絶対に金メダルを取る。そして東京五輪で連覇する」とモチベーションは高い。
‘08北京五輪で優勝した吉田沙保里選手
吉田選手には秘めた思いもある。大相撲の九重親方(元横綱千代の富士)が 7月31日に膵臓(すいぞう)がんで急逝。国民栄誉賞を受賞した先輩であり親交も深かったが、国内での最終調整のため通夜、告別式に出られず、後ろ髪を引かれる思いでリオへ向かった。同親方の体調不良を聞いていた吉田選手は、「金メダルが何よりの供養になる」と決意する。
‘12ロンドン五輪で優勝した吉田沙保里選手
川井選手は58キロ級で五輪を目指したが、伊調選手の壁が厚く63キロ級に転級。「リオで優勝して63キロ級は終わり。東京五輪は58キロ級で出る」という後輩に、伊調選手も「負けていられない」と意気込む。
男子グレコローマンスタイル59キロ級の太田忍選手が銀メダルと、幸先いいスタートを切ったレスリング。ベテランと若手が融合した女子の金メダルラッシュが、東京への推進力となる。
「泣き虫(福原)愛ちゃん」が復活した!力一杯戦ったのにメダルまで届かなかった選手、殆ど期待されていなかったにも関わらず頑張ってメダルまで行った選手と様々な光景が見られている。これからもドンドン増えていくと思われている。いったい最後にはどの位のメダル数になるのでしょうね。ガンバレ!日本!我らのジャパン!勝利を掴め!