●30日ナゴヤドームで中日-阪神22回戦が行われ、中日は 1回に杉山のプロ初の満塁本塁打など 打者13人で 8安打 7点を奪った。阪神の先発藤浪は 1回KOとなった。中日は 7回にダメ押しの 2 点を入れ連勝。先発バルデスは今季 6勝目を挙げた。阪神藤浪は自己ワースト10敗目を喫した。 金本知憲監督(48)も藤浪の初回 7失点KOに厳しい表情だった。フォームも試行錯誤が続くが10 敗目。エースと期待するだけに、もどかしげだった。
●先発の藤浪晋太郎投手(22)がプロ入り最短の 1回 8安打 7失点でKOされた。初回、先頭の 大島に内野安打、 2番エルナンデスに四球を与えると、バッテリーエラーもあり無死 2、 3塁と された。続く森野の 2塁内野安打の間にあっさり先制を許すと、福田の 3ゴロ平田の左前打でさ らに 2点を失った。自身 7勝目を目指した藤浪だったが、今季 4試合登板で 3敗を喫していた中日相手にまたもや苦杯を喫した。藤浪晋太郎投手が最下位中日に 1回 7失点でKO。自己最短で 降板した右腕は 1回、 1塁ベースカバーを忘れて失点につなげ、ベンチで福留孝介外野手(39)か ら説教された。プロ初の10敗( 6勝)を喫した若きエースについて金本知憲監督は本人任せだった 指導方針を撤回する考えを明かした。 2回。阪神の攻撃中に、福留が藤浪を呼びつけた。帽子をとった22歳は直立不動。39歳は我慢ならなかった。 内野安打、四球と捕逸でできあがった 1回無死 2、 3塁の窮地。森野のハーフライナーが 1、 2 塁間へ飛んだ。 1塁手・原口は届かず、 2塁手・大和が追いついたが… 1塁はガラ空き。藤浪は 抜けたと判断して、ホームのバックアップに回ろうと思ったのか、マウンドと本塁との間に立っ ていた。ベースカバーを怠り、先制点を許すと、糸の切れたタコのようにヒットを浴び続け、杉山 には満塁弾…。金本監督は自戒を込めて、チームを 挙げて藤浪を再教育する考えを明らかにした。 4連敗で最下位・中日と「4ゲーム差」となった。 8 月を11勝13敗とし、18年ぶりとなる 5カ月連続勝ち越しなし。31日にも優勝が完全消滅する。こ のままでは、いけない。チーム一丸での藤浪再生計画が始まる。
●ドラフト 1位高山俊外野手(23=明治大學)が 5回の第 3打席で今季の規定打席( 443打席)に到 達した。一死から中日先発バルデスから中堅フェンス最上段に直撃する二塁打。初回にも左前打 を放っており、節目の記録を自らのバットで花を添えた。球団の新人野手では2001年赤星憲広氏以来、 2リーグ制以降では史上10人目の快挙となった。敗戦のなか、快音でノルマを達成した。 3 番・高山が 5回一死、バルデスの 117キロスライダーを一閃。打球は中堅フェンスの最上部を直 撃し、あと少しで本塁打という 2塁打となった。 規定打席を クリアし、あとはレギュラー定着、新人王へ、まっしぐらだ。
●原口文仁捕手(24)が10号ソロを放った。この日、 5番 1塁で先発出場した原口は、初回に 7点 を奪われた直後の 2回。中日先発バルデスの高め 136キロ直球を、左翼スタンドに運んだ。高卒 7 年目で自身初となる 2桁本塁打となった。諦めていないことを、示す必要があった。衝撃的な 7 失点の直後だからこそ、原口らしさが際だった。高く高く、ナゴヤドームの天井をなでるように、 節目の10号ソロを架けた。猛攻で 0- 7とされ迎えた 2回先頭。フルカウントまでジッと見極 め、 6球目で最初のスイングを繰り出した。23日のDeNA戦(横浜)で 2安打を放って以来、 6 戦20打席ぶりの安打は真っ黄色の左翼席中段に飛び込んだ。28戦ぶりとなる目覚めの一発で10号 に乗せ球団の生え抜き捕手では1985年の木戸克彦氏(13本)以来、31年ぶりの 2桁弾とした。自身の右肩の状態とゴメスの不調を 考慮され、20日以降は捕手としての先発出場は 2試合にとどまるが、原口がさらに“打てる捕手” として大成することが、チームが「猛虎」なる近道であることは間違いない。悔しさを抱えながら積み重ねた10本を、必ず未来へつなげる。
● 5点ビハインドの 2回から登板した金田和之投手(25)が今季初のイニングまたぎで好救援。 2 回二死から堂上に右前打を浴びたが、杉山を 2ゴロに料理。 2イニング目は三者凡退に仕留め て 2回 1安打無失点にまとめた。
●不調のため、今季 1軍登板 8試合で 2軍調整が続いている福原忍投手(39)が、引退危機に立た された。今年12月で40歳となる右腕の来季について、四藤慶一郎球団社長(55)は30日、ナゴヤド ームで「本人の意思ありき」とした上で「来季構想との兼ね合い」と説明。虎一筋18年の功労者だけ に、本人と慎重に話し合っていく。超変革 2シーズン目となる2017年へ、福原が大きな岐路に立 たされた。そんな中、一部報道で「戦力外」と報じられ、同社長は顔をしかめた。この日、福原本 人はウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)にベンチ入りも、登板はせず。決断に大きな注目が集まる。
●30日阪神鳴尾浜球場でウエスタンリーグ。阪神-オリックス24回戦が行われ、梅野隆太郎捕手 (25)が30日、ウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)で今季ファーム 3号となる 3ランを放ち、 2打 数 1安打 3打点で勝利に貢献した。掛布雅之 2軍監督(61)は練習中から背番号「44」の成長を感 じ取り、さらなる飛躍を期待した。試合は陽川尚将内野手(25)の 3試合連続弾となるサヨナラ 3 ランで 9- 6で勝利した。背番号「44」は「(掛布)監督からも『継続が大事』といわれています。 のんきにここでやっているわけにはいかないという気持ちです」と力を込めた。25歳のシーズンは まだ終わっていない。
記事をまとめてみました。
<中日 9- 3阪神、22回戦>◇30日◇ナゴヤドーム
中日は 1回に杉山のプロ初の満塁本塁打など打者13人で 8安打 7点を奪った。阪神の先発藤浪 は 1回KOとなった。
阪神は 4回に大和の適時打で 1点を返し 4点差にした。中日は 5回二死 2塁の好機も、代打近藤 が空振り三振で追加点ならず。
中日は 7回にダメ押しの 2点を入れ連勝。先発バルデスは今季 6勝目を挙げた。阪神藤浪は自 己ワースト10敗目を喫した。
初回に 7失点しベンチに戻る藤浪晋太郎投手(右)を横目で見る金本知憲監督=ナゴヤドーム
金本知憲監督も藤浪の初回 7失点KOに厳しい表情だった。「アンラッキーなヒットが 2本 あったのかな。パスボールもあったし。そうは言っても初回 7点はね。彼の厳しい現状というの か、なかなか思い通りに投げられていないのかな。(課題の初回を)本人が原因をどう考えているか」。
フォームも試行錯誤が続くが10敗目。「何とかしようというのは伝わってくる。でも彼はそれだ けではダメな立場だから」。エースと期待するだけに、もどかしげだった。今季、生え抜き投手と しては球団史上最長の18年目を迎え、投手キャプテンにも任命された福原だが、開幕から調子が 上がらず、 8試合で防御率5.40。 4月に1軍登録を抹消された。再調整での復調を期待されたウエ スタンでも、33試合登板で同6.59。 1軍の戦力にならないまま、 8月を終えようとしている。
2回表の攻撃中、険しい表情で藤浪晋太郎投手(左)と言葉を交わす福留孝介外野手=ナゴヤドーム
先発の藤浪晋太郎投手がプロ入り最短の 1回 8安打 7失点でKOされた。
初回、先頭の大島に内野安打、 2番エルナンデスに四球を与えると、バッテリーエラーもあり 無死 2、 3塁とされた。続く森野の 2塁内野安打の間にあっさり先制を許すと、福田の 3ゴロ、 平田の左前打でさらに 2点を失った。
3失点で食い止めたいところだったが、この日の藤浪は中日打線の勢いを止められない。連打 を許し1死満塁とされると、 8番杉山に満塁アーチを献上し、一気に 7失点。 2回の攻撃に代打 森越が送られた。
自身 7勝目を目指した藤浪だったが、今季 4試合登板で 3敗を喫していた中日相手にまたもや 苦杯を喫した。
降板後、ベンチの前で応援していた藤浪晋太郎投手(右)の後ろを通り過ぎる金本知憲監督(その 左)。これまでの指導方針を反省した=ナゴヤドーム
藤浪晋太郎投手が最下位中日に 1回 7失点でKO。自己最短で降板した右腕は 1回、 1塁ベー スカバーを忘れて失点につなげ、ベンチで福留孝介外野手から「できることをしっかりやれ」 と説教された。プロ初の10敗( 6勝)を喫した若きエースについて金本知憲監督は「僕も反省すると ころはある」と本人任せだった指導方針を撤回する考えを明かした。
ナゴヤドームの 3塁ベンチが凍り付いた。 2回。阪神の攻撃中に、福留が藤浪を呼びつけた。 帽子をとった22歳は直立不動。39歳は我慢ならなかった。
「投げること以外にも、やるべきことをしっかりやれ!!」
2回の攻撃中、ベンチで福留孝介外野手(右)から「できることをしっかりやれ」と怒られた 藤浪晋太郎投手(左)。直立不動だった=ナゴヤドーム
内野安打、四球と捕逸でできあがった 1回無死 2、 3塁の窮地。森野のハーフライナーが 1、 2 塁間へ飛んだ。 1塁手・原口は届かず、 2塁手・大和が追いついたが… 1塁はガラ空き。藤浪は 抜けたと判断して、ホームのバックアップに回ろうと思ったのか、マウンドと本塁との間に立っ ていた。ベースカバーを怠り、先制点を許すと、糸の切れたタコのようにヒットを浴び続け、杉山 には満塁弾…。
直球にキレがなく、制球もできない。自己最短の 1回 8安打 7失点(自責 5)というKO劇。53 球で試合をブチ壊してしまった象徴的なシーンに対し、39歳の大ベテランから雷を落とされた。
初の10敗を喫した藤浪は「早く 1つのアウトがほしいと焦ってしまいました。全体的に球が高か ったです。立ち上がりから何とかしないと思って余計なことを考えてしまいました。野手とリリ ーフの方に迷惑をかけて申し訳なかったです」とうつむくしかなかった。
藤浪晋太郎投手は 1回無死 2、 3塁で森野将彦内野手(左)の 2ゴロで空いた 1塁へのベースカ バーを忘れてしまった=ナゴヤドーム
チームの柱に…と期待した剛腕がこの惨状。金本監督は自戒を込めて、チームを挙げて藤浪を 再教育する考えを明らかにした。
「しっかり今のうちにいろんなことを教育というか。チームとしてやっていかないと。僕も反省 するところはある」
3年連続 2桁勝利の実績を尊重。投手部門は専門外とあり、基本的にはコーチと本人任せにし てきた部分もあったが、その結果、壁にぶち当たった。
「やっぱり、気づいてきたことは言っていかないといけないなと。いろいろ」と方針転換を決め た。もっと口を出す。いうべきことは伝えていく。藤浪を変えなければ超変革はありえない。
1回、投球する藤浪晋太郎投手=ナゴヤドーム
「いろんな意味を含めて、まだ教育の段階という見方でいいと思うし。それが将来、長い目で見 たとき、彼のためになると思うし」
まだ22歳。伸びしろは無限にある。エースとして君臨してもらわないと困る。いつまで独り相 撲をしている。藤浪がやらなきゃ、誰がやる。嫌われ役を買って出た福留は報道陣の問いかけに 無言を貫いた。思いは指揮官と同じだろう。
藤浪は「(降板後、ベンチで)声を出すこと以外、何もできませんでした」と無力感に苛まれてい た。 4連敗で最下位・中日と「4ゲーム差」となった。 8月を11勝13敗とし、18年ぶりとなる 5カ月 連続勝ち越しなし。31日にも優勝が完全消滅する。このままでは、いけない。チーム一丸での藤浪 再生計画が始まる。
◆データBOX◆
◎…藤浪は自己最短の 1回( 7失点)で降板。これまでは2014年 5月20日のオリックス戦(京セラD) の 2回( 6失点)が最短だった。今季阪神の先発陣でも最短KO。 7月10日の広島戦(甲子園)で岩貞 が 1回 1/3( 6失点)で降板したのが最短だった。
◎… 1イニング 7失点は藤浪の自己ワースト。2014年 4月 1日の中日戦(京セラD、 8回に 6失点)、 昨年 6月 3日のロッテ戦(甲子園、 7回に 6失点)を超えた。
◎…阪神は 8月を11勝13敗とし、 1試合を残して負け越しが決まった。今季は勝ち越した月はな し( 3、 4月は合算で14勝14敗)。開幕から 5カ月で勝ち越しがないのは、すべての月で負け越し た1998年以来。
1回、安打を放った高山俊外野手=ナゴヤドーム
ドラフト 1位高山俊外野手が 5回の第 3打席で今季の規定打席( 443打席)に到達した。
一死から中日先発バルデスから中堅フェンス最上段に直撃する二塁打。初回にも左前打を放っ ており、節目の記録を自らのバットで花を添えた。
球団の新人野手では2001年赤星憲広氏以来、 2リーグ制以降では史上10人目の快挙となった。
5回表阪神一死、高山俊外野手は中堅フェンス直撃の 2塁打を放った=ナゴヤドーム
敗戦のなか、快音でノルマを達成した。 3番・高山が 5回一死、バルデスの 117キロスライダ ーを一閃。打球は中堅フェンスの最上部を直撃し、あと少しで本塁打という 2塁打となった。 「スライダー一本で待っていました。惜しかったですが、そんなこと関係なく、いろいろ悔しい 試合だったので…」 悔しさをにじませたが、この 3打席目が今季 443打席目。シーズンの規定打席に到達。阪神の 新人野手の規定打席クリアは、2001年の赤星憲広氏以来、2015年ぶり10人目となった。 1回には左前へ 3試合11打席ぶりの安打を放っており、 5打数 2安打。今季34度目のマルチ安 打にも「他の打席で、納得いってないところがあります」と厳しい表情を崩さなかったが、規定打 席をクリアし、あとはレギュラー定着、新人王へ、まっしぐらだ。
★規定打席
規定打席数は所属球団の試合数× 3.1(小数点以下四捨五入、今季は 443打席)で算出できる。 この値より多く打席を消化すると規定打席到達となり、その中で打率の最も高い選手が首位打者 となる。規定打席数は打者としてシーズンを通じて起用されたか否かの基準とされる。
2回表阪神無死、左越えソロ本塁打を放った原口文仁捕手=ナゴヤドーム
原口文仁捕手が10号ソロを放った。
この日、 5番 1塁で先発出場した原口は、初回に 7点を奪われた直後の 2回。中日先発バルデス の高め 136キロ直球を、左翼スタンドに運んだ。
高卒 7年目で自身初となる 2桁本塁打となった。
2回、左翼へ10号ソロを放った原口文仁捕手。生え抜き捕手の 2桁本塁打は木戸克彦氏以来だ =ナゴヤドーム
諦めていないことを、示す必要があった。衝撃的な 7失点の直後だからこそ、原口らしさが際 だった。高く高く、ナゴヤドームの天井をなでるように、節目の10号ソロを架けた。
「(塁に出て)チャンスで点が入ればなんとかなると思っていた。そういう気持ちでいけたのが、 ああいう結果につながったと思う」
猛攻で 0- 7とされ迎えた 2回先頭。フルカウントまでジッと見極め、 6球目で最初のスイン グを繰り出した。「真っすぐが(スピード)ガン以上に速かったので、それを狙った」とバルデス の 136キロ直球に会心のスイング。23日のDeNA戦(横浜)で 2安打を放って以来、 6戦20打席 ぶりの安打は真っ黄色の左翼席中段に飛び込んだ。28戦ぶりとなる目覚めの一発で10号に乗せ、 球団の生え抜き捕手では1985年の木戸克彦氏(13本)以来、31年ぶりの 2桁弾とした。
2回、本塁打を放った原口文仁捕手=ナゴヤドーム
この先何十本アーチをかけても、のぼせるような男ではない。一本ペンを走らせるたび、初心 に帰れるからだ。現在も色紙などに書くサインは「字はへたなんですけど…。習っていた書道の先 生に考えてもらったんです」というもの。プロ入りに際し、どう書いたらいいのかわからず、小 学 1年から 3年まで習っていた書道教室の先生に懇願した。 5つほど候補を考えてもらい、今の 形を選んだ。「こんなにうれしいことはないよ!」と喜んでくれた先生は、 3年ほど前に他界。毎 年お正月に帰省するたび、お線香を上げに先生の夫人の元を訪ねていた。たくさんの人に求めら れるようになっても、大事に書くことは変わらない。
本塁に生還し、中村武志コーチ(左)とハイタッチする原口文仁捕手=ナゴヤドーム
10号も反撃への足がかりとはできず、 3打数 1安打に終わった。自身の右肩の状態とゴメスの 不調を考慮され、20日以降は捕手としての先発出場は 2試合にとどまるが、原口がさらに“打て る捕手”として大成することが、チームが「猛虎」なる近道であることは間違いない。
「( 2桁弾で)アピールする、というより守備でもっと貢献しないといけない。頑張ります」
この日も 6回から“本職”の扇の要を守った。悔しさを抱えながら積み重ねた10本を、必ず未 来へつなげる。
◆データBOX◆
◎…原口が10号アーチ。球団の生え抜き捕手では1985年の木戸克彦氏(13本)以来、31年ぶりの 2 桁弾。移籍組では城島健司氏が2010年に28本塁打を放っている。
◎…阪神の生え抜き捕手の最多本塁打は田淵幸一氏が1974年に記録した45本塁打。
5点ビハインドの 2回から登板した金田が今季初のイニングまたぎで好救援。 2回二死から堂上 に右前打を浴びたが、杉山を 2ゴロに料理。 2イニング目は三者凡退に仕留めて 2回 1安打無失 点にまとめた。「しっかり準備はできていました。何とか流れを持ってこられるようにと思ってい ました」。敗戦の中でキラリと光る快投をみせた。
引退危機に直面していることが明らかになった福原忍投手。虎一筋18年目の大ベテランが厳し い立場に置かれている
不調のため、今季 1軍登板 8試合で 2軍調整が続いている福原忍投手が、引退危機に立た された。今年12月で40歳となる右腕の来季について、四藤慶一郎球団社長は30日、ナゴヤド ームで「本人の意思ありき」とした上で「来季構想との兼ね合い」と説明。虎一筋18年の功労者だけ に、本人と慎重に話し合っていく。
超変革 2シーズン目となる2017年へ、福原が大きな岐路に立たされた。ナゴヤドームに姿を見 せた四藤球団社長は、今年12月で40歳となるベテランセットアッパーの去就について、慎重に話 し合いを行っていくことを明かした。
福原忍投手は鳴尾浜で去就について「何も聞いていない」と話した=西宮市の阪神鳴尾浜球場
「球団内で(来季の)方向性についてはその都度やっている。いろんな話をしているが何も決定し ている状況じゃない。(まずは)福原本人の意思ありきなので。現役続行? 選手として(の気持ち) はそうでしょう。そういう話も出てくるのかもしれませんが。来季構想との兼ね合いなので」
今季、生え抜き投手としては球団史上最長の18年目を迎え、投手キャプテンにも任命された 福原だが、開幕から調子が上がらず、 8試合で防御率5.40。 4月に1軍登録を抹消された。再調整 での復調を期待されたウエスタンでも、33試合登板で同6.59。 1軍の戦力にならないまま、 8月 を終えようとしている。
そんな中、この日は一部報道で「戦力外」と報じられ、同社長は「先走った報道で困惑している」 と顔をしかめた。
試合前練習 記者の質問に答える福原忍投手=西宮市の阪神鳴尾浜球場
「来季の構想は、これからの話。ああやって戦力外と書かれると、そういうポジション(立場) の選手じゃないし、本人にも失礼な話。遺憾(いかん)です」
虎一筋、通算 594試合登板の大功労者。低迷期から先発、リリーフでフル回転してきた功績に 球団としては敬意を示し、「戦力外」という選択肢はない。ただ現状、 1軍戦力として苦しい立場 にいることは間違いない。本人がどうしたいのか。その意思と、来季のチーム構想との“兼ね合 い”の中で、話し合いを進めていくつもりだ。
この日、福原本人はウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)にベンチ入りも、登板はせず。「正直わ からないです、まだ。本当に(球団から)何も言われていないんで。話すことはないです。(来季に ついては)特に何も考えていないです」と話すにとどめたが…。決断に大きな注目が集まる。
★福原 忍(ふくはら・しのぶ)
1976(昭和51)年12月28日生まれ、39歳。広島県出身。広陵高校から東洋大學を経て、1999年D 3 位で阪神入団。同年の 4月 4日の巨人戦(東京D)でプロ初勝利を記録するなど、 1年目は主に中 継ぎとして54試合に登板、10勝 7敗 9Sと活躍。2014年には自身初のタイトルとなる最優秀中継 ぎ投手賞を受賞すると、翌2015年にも 2年連続で受賞した。今季は 8試合に登板し、 0勝 0敗、 防御率5.40。通算成績は 594試合、83勝 104敗29S、防御率3.49。 1メートル80、96キロ。右投 げ右打ち。今季年俸 1億5000万円。背番号「28」。
ウエスタンリーグ<阪神 9x- 6オリックス、24回戦>◇30日◇阪神鳴尾浜球場
梅野隆太郎捕手が30日、ウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)で今季ファーム 3号となる 3 ランを放ち、 2打数 1安打 3打点で勝利に貢献した。掛布雅之 2軍監督は練習中から背番号 「44」の成長を感じ取り、さらなる飛躍を期待した。試合は陽川尚将内野手(25)の 3試合連続弾 となるサヨナラ 3ランで 9- 6で勝利した。
6回、左中間に 3号 3ランを放った梅野隆太郎捕手。早く 1軍に戻りたい=西宮市の阪神鳴尾浜球場
この男の魅力が詰まったひと振りだった。 3- 2の 6回一死 1、 3塁。梅野が佐藤峻の初 球、 139キロを一閃。打球はあっという間に左翼ネット中段に突き刺さった。
「初球を打ち損じなかったことがよかったですね。内寄りの球に反応できました」
本来の自身の打力から考えれば、今季 3号はまだ物足りないはず。それでも日々の鍛錬が実り つつある結果に、心地良さそうに汗をぬぐった。
9回、サヨナラの本塁打を放った陽川尚将内野手=西宮市の阪神鳴尾浜球場
7月25日の登録抹消後、掛布 2軍監督のもとで腰の回転を意識して打撃向上に努めてきた。さ らに、将は「目を合わせれば『梅野』と声をかけ、見られているよという意識付けをしているんだ よ。野球に、練習に粘りがある」と明かす。
育成から出世街道を駆け上がった原口、ドラフト 2位の坂本(22=明治大學)ら若手捕手陣のレ ギュラー争いは激化している中、攻守の成長の土台となる心の強さも磨きをかけている。
背番号「44」は「(掛布)監督からも『継続が大事』といわれています。のんきにここでやってい るわけにはいかないという気持ちです」と力を込めた。25歳のシーズンはまだ終わっていない。
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって前進だ! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2016年 公式戦 日程と結果(08月)
2016年 公式戦順位表
2016年 ファーム試合日程・結果(08月)
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実況で応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
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