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大谷サヨナラで北海道日本ハム1勝!黒田は負傷降板!病院行かず様子見!黒田魂の85球見逃すな!

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25日札幌ドームでSMBC日本シリーズ2016・北海道日本ハム-広島第 3戦が行われ、 8月末の台風10号で甚大な被害を受けた北海道・南富良野町の少年野球チーム「幾寅(いくとら)タイガース」に所属する坂本大吾君(12)が始球式を務めた。広島・田中広輔内野手(27)に対して見事なストライクを投げた小学 6年生は笑みを浮かべた。

日本シリーズ限りでの現役引退を表明している、広島黒田博樹投手(41)が先発。引退表明以降、初マウンドで、場合によっては現役最後の登板となる。黒田は 6回途中 1失点の力投を見せたが、足の不調を訴え緊急降板した。 6回一死から 3番大谷を左飛に仕留めたところで表情をゆがめてベンチへ。 1度はマウンドに戻って投球練習を開始したが、投球続行は難しいと判断。ベンチに下がった。広島が延長10回にサヨナラで敗れた。広島緒方孝市監督(47)は「自分の責任。申し訳ない」と責任を背負い込んだ。

北海道日本ハムが広島に 4- 3で勝ち、 1勝 2敗とした。 2連敗後に初白星のチームは過去17度のうち日本一が 5度で、V確率は29.4%。本拠地制が導入された1952年以降、敵地連敗スタートのケースは過去10度で、日本一になったのは1962年の東映(対阪神)、1979年の広島(対近鉄)の 2度だけ。北海道日本ハム・大谷がサヨナラ安打。同一シリーズで「投手で登板&サヨナラ安打」は、1958年第 2戦の西鉄・稲尾和久氏( 4x- 3巨人、10回に本塁打)、1986年第 5戦の西武・工藤公康氏( 2x- 1広島、12回に単打)に続いて30年ぶり 3人目。22歳 3カ月でのサヨナラ打は、1958年の稲尾氏の21歳 4カ月に次ぐ年少 2番目。サヨナラ勝ちは2014年第 4戦のソフトバンク( 5x-2阪神、10回に中村晃氏の本塁打)以来 2年ぶり36度目。広島は今季限りで引退を表明している黒田博樹投手が先発。場合によっては現役最後となるマウンドで、持ち前の粘投を見せた。北海道日本ハムは初回、大谷の 2塁打などでチャンスをつくり、 4番中田翔内野手(27)の内野ゴロの間に 1点を先制。広島は直後の 2回にエルドレッドの 3試合連発となる 2ランで逆転した。北海道日本ハムは 1点を追う 8回、広島 4番手のジャクソンを攻めた。二死 2塁から大谷が歩かされ、 4番中田と勝負。中田が左翼への逆転タイムリーを放って意地を見せた。しかし 9回、北海道日本ハム抑えの谷元から安部が同点タイムリーを放ち、試合を振り出しに戻して延長戦にもつれ込んだ。北海道日本ハムは延長10回に大谷翔平投手(22)が右前にサヨナラ打を放ち、激闘を制した。負ければ広島にシリーズ王手をかけられた一戦。北海道日本ハムが本拠地で反撃の狼煙を上げた。

敵地での 2連敗から本拠地・北海道に戻った北海道日本ハム(パ・リーグ優勝)が、広島(セ・リーグ優勝)に 4- 3でサヨナラ勝ちして初白星を挙げ、 1勝 2敗とした。 9回に 3- 3の同点とされて突入した延長10回、「3番・DH」の大谷翔平投手が右前へサヨナラ打。今季限りで引退する黒田博樹投手を先発で送り出した広島を、 3時間51分の熱闘の末に制した。北の大地が、この一打を待っていた。延長10回二死 2塁、カウント 1- 2。大谷が広島 5番手、大瀬良の内角低めのボールを振り抜いた。痛烈なゴロが右前に抜けて 2走の西川が生還すると、大谷は両手でバンザイ。ヘルメットを投げて、喜びを爆発させた。広島は 9回二死 3塁から安部が右前に同点打。試合は延長に突入した。延長10、一死から西川が四球を選び出塁した。続く陽岱鋼は空振り三振。西川は大谷の打席で 2盗。最後は「打者・大谷」が試合に終止符を打った。仲間からウオーターシャワーを浴びて、満面の笑みを浮かべた。長嶋vs村山、王vs江夏、清原vs野茂、イチローvs松坂-。スターが演じてきたプロ野球の名勝負に、新たな1ページが加わった。マウンドから本塁までの距離、 18.44メートルの駆け引きを楽しみ、勝負を決める。日本一へと巻き返す 1勝は、忘れられない試合にもなった。

栗山英樹監督(55)は「北海道のみなさんのおかげでこうなるということが証明できた試合。感謝しています。誰が決めたと言うことよりも、今日の試合が 1年間のすべてだと思っていた。あと 2試合は北海道でできることになった。また明日からは地に足をつけて戦っていきます」と感激の様子で話した。劇的な白星の予感はあった。前日24日に自宅のある北海道・栗山町に戻った栗山監督は、うっすらと広がる雪景色を目にした。雪といえば「白(星)」のイメージ。赤一色だったシリーズの流れが変わるような「白い」出来事がもう一つあった。オオハクチョウの飛来だ。シベリアでの繁殖を終え、早くも越冬してきたのだ。気持ちをリセットしつかんだ白星。試合後の場内インタビューでは力強く口にした。声高らかに、逆襲宣言だ。

北海道日本ハムの日本シリーズ初勝利に、米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投(30)が喜んだ。自身のツイッターで「ファイターズ 1勝目! 実は今日の試合前、札幌ドームで自分からのビデオレターが流れました。依頼してくださった北海道日本ハムファイターズの皆さん、本当にありがとうございました! 今日から一気に!」とつづった。“ファイターズ愛”の強さをのぞかせた。

広島黒田博樹投手が両足をつるアクシデントに見舞われていた。 6回一死から 3番大谷を左飛に仕留めたところで表情をゆがめてベンチへ。 1度はマウンドに戻って投球練習を開始したが、投球続行は難しいと判断。ベンチに下がった。この日は引退を発表してから初の登板で現役最後になるかもしれないマウンド。 5回 2/3を 4安打 1失点と試合を作った黒田には、スタンドの両軍ファンから惜しみない拍手が送られた。札幌の大観衆がスタンディングオベーションで、ベンチに戻る黒田をたたえた。現役最後の可能性もある登板は、先発して 5回 2/3を 4安打 1失点。無念の負傷降板も、プロ20年目の集大成と男気を、確かに見せた。黒田にとって日米を通じて初の“頂上決戦”。特別な存在と一目置く大谷との対決も実現した。一方で展開次第では、中 4日で30日の第 7戦(マツダ)に投げる可能性も残る。足の状態は心配されるが、黒田は強い意欲を示した。32年ぶりの日本一へ。その闘志は燃え続けている。記事をまとめてみました。

 

 

 SMBC日本シリーズ2016<北海道日本ハム 4- 3広島>◇第 3戦◇25日◇札幌ドーム

  8月末の台風10号で甚大な被害を受けた北海道・南富良野町の少年野球チーム「幾寅(いくとら)タイガース」に所属する坂本大吾君(12)が始球式を務めた。広島・田中に対して見事なストライクを投げた小学 6年生は「被災地のみんなを勇気づける投球ができたと思う。将来は日本ハムでプレーしたい」と笑みを浮かべた。

 

 始球式を務める、北海道を直撃した 8月の台風で被災した南富良野町の坂本大吾君=札幌ドーム

 

 第 3戦は北海道日本ハムが広島に 4― 3で初勝利し、対戦成績を 1勝 2敗とした。延長10回、大谷がサヨナラ打を放った。先発した広島黒田は 6回途中 1失点で、負傷のため緊急降板した。

 

  1回裏日本ハム一死 1塁、大谷翔平投手に 2塁打を浴びた広島黒田博樹投手=札幌ドーム

 

 日本シリーズ限りでの現役引退を表明している、広島黒田博樹投手が先発。引退表明以降、初マウンドで、場合によっては現役最後の登板となる。黒田は 6回途中 1失点の力投を見せたが、足の不調を訴え緊急降板した。

 試合は北海道日本ハムが大谷のサヨナラ打で1勝を挙げた。

 

 日本シリーズ第 3戦 引き揚げる広島緒方監督=札幌ドーム

 

 今季限りで現役を引退する広島黒田博樹投手が先発。引退を発表してから初で、最後になるかもしれない先発は、11年ぶりとなる札幌ドームでの登板となった。

 初回、一死 2、 3塁のピンチを迎え、中田の内野ゴロの間に先制点を許したが、 2回以降無失点に抑えた。 6回一死から 3番大谷を左飛に仕留めたところで表情をゆがめてベンチへ。 1度はマウンドに戻って投球練習を開始したが、投球続行は難しいと判断。ベンチに下がった。

 広島が延長10回にサヨナラで敗れた。 2勝 1敗となった。広島緒方孝市監督(47)は「自分の責任。申し訳ない」と責任を背負い込んだ。

 26日のプロ野球予告先発は、北海道日本ハム高梨裕稔-広島岡田明丈(札幌ドーム=午後 6時30分)

 

 10回 サヨナラの適時打を打った北海道日本ハム・大谷翔平投手(中央)は中田翔内野手( 6番)と抱き合って喜ぶ=札幌ドーム

 

 北海道日本ハムが広島に 4- 3で勝ち、 1勝 2敗とした。 2連敗後に初白星のチームは過去17度のうち日本一が 5度で、V確率は29.4%。本拠地制が導入された1952年以降、敵地連敗スタートのケースは過去10度で、日本一になったのは1962年の東映(対阪神)、1979年の広島(対近鉄)の 2度だけ。

 北海道日本ハム・大谷がサヨナラ安打。同一シリーズで「投手で登板&サヨナラ安打」は、1958年第 2戦の西鉄・稲尾和久氏( 4x- 3巨人、10回に本塁打)、1986年第 5戦の西武・工藤公康氏( 2x- 1広島、12回に単打)に続いて30年ぶり 3人目。22歳 3カ月でのサヨナラ打は、1958年の尾氏の21歳 4カ月に次ぐ年少 2番目。

 サヨナラ勝ちは2014年第 4戦のソフトバンク( 5x-2阪神、10回に中村晃氏の本塁打)以来 2年ぶり36度目。

 

 10回 サヨナラの適時打を放った北海道日本ハム・大谷翔平投手(右)=札幌ドーム

 

 北海道日本ハムがサヨナラ勝利で今シリーズ初勝利を挙げ、通算 1勝 2敗とした。延長10回、大谷翔平投手が二死 2塁で右前打を放ち決めた。

 広島は今季限りで引退を表明している黒田博樹投手が先発。場合によっては現役最後となるマウンドで、持ち前の粘投を見せた。

 北海道日本ハムは初回、大谷の 2塁打などでチャンスをつくり、 4番中田翔内野手の内野ゴロの間に 1点を先制。広島は直後の 2回にエルドレッドの 3試合連発となる 2ランで逆転した。

  2回以降は黒田が立ち直り、 0を並べた。しかし好投が続いていた 6回、二死を取ったところで負傷降板した。北海道日本ハムは 1点を追う 8回、広島 4番手のジャクソンを攻めた。二死 2塁から大谷が歩かされ、 4番中田と勝負。中田が左翼への逆転タイムリーを放って意地を見せた。しかし 9回、北海道日本ハム抑えの谷元から安部が同点タイムリーを放ち、試合を振り出しに戻して延長戦にもつれ込んだ。

 

 10回裏日本ハム二死 2塁、右前へサヨナラ打を放ち歓喜のシャワーを浴びる大谷翔平投手=札幌ドーム

 

 北海道日本ハム大谷翔平投手が、激闘に終止符を打つ延長サヨナラ打を放った。

  3- 3の延長10回。二死 2塁で、大瀬良から右翼線へのサヨナラタイムリーを放った。 3塁側ベンチを飛び出してきたチームメートからのウォーターシャワーを、気持ちよさそうに受けた。この日は広島先発黒田から唯一の長打 2安打マルチと奮闘。最後も巧みな打撃で締めた。

 お立ち台では「追い込まれていたんですけど、抜けてくれて良かった」と笑顔。第 1戦で先発も 6回 3失点で敗戦投手。「取られた分の倍は取りたいなと思った。もっともっと勝ちたい」と、持ち味の負けず嫌いな一面をのぞかせていた。

 北海道日本ハムがサヨナラ勝利で今シリーズ初勝利を挙げ、通算 1勝 2敗とした。延長10回、 大谷翔平投手が二死 2塁で右前打を放ち決めた。

 

 10回裏北海道日本ハム二死 2塁、右前へサヨナラ打を放ち歓喜の大谷翔平投手=札幌ドーム

 

 お立ち台に呼ばれた大谷は「(西川)遥輝さんも走ってくれたので、思い切っていきました。見た感じボールだったが、抜けてくれて良かった。なかなか点取れなかったですけど、粘って粘って最後こうやって勝てたので、明日につながる勝ち方だと思います。(第 1戦は)自分のふがいないピッチングで負けてしまったので、取られた分の倍くらいは取り返したいという思いで打席に入っています。(黒田投手に対し)個人的にはすごく勉強させていただいていた投手ですし、すごく楽しく、打席でパフォーマンスが出来たと思います。広島に行く前に、逆転して 3勝 2敗でいけるように、ご声援をお願いします」と話した。

 北海道日本ハムは延長10回に大谷翔平投手が右前にサヨナラ打を放ち、激闘を制した。

 最後に野球の神様がほほえんだ。グラウンドでナインが抱き合う。試合を決めたのはやはり、大谷のバットだった。広島・大瀬良の内角低めのボール球を右前に運んだ。

 試合は一進一退。日本ハムは今季限りでの現役引退を表明した広島・黒田から 1回に先制するも、 2回に有原がエルドレッドに逆転 2ランを浴びた。広島に主導権を与えたが、 6回途中で黒田が異常を訴えて緊急降板。先の読めない展開で意地を見せたのは主砲・中田だった。 8回二死 1、 2塁で逆転 2塁打を放った。

 

 10回裏日本ハム二死 2塁、右前にサヨナラ打を放った大谷翔平投手(中央)はナインにもみくちゃにされる=札幌ドーム

 

 ところが、広島は 9回二死 3塁から安部が右前に同点打。試合は延長に突入した。延長10、一死から西川が四球を選び出塁した。続く陽岱鋼は空振り三振。西川は大谷の打席で 2盗。最後は「打者・大谷」が試合に終止符を打った。

 栗山監督は「誰が決めたという事よりも、今日の試合というのが一年間のすべてだと思っていたので、まずはすべてをかけて今日の試合を勝とうと思っていた」と安堵の表情。決勝打の大谷は「ちょっと追い込まれていたので広く待っていました。見た感じボールだったんですが、抜けてくれて良かったです」と笑みがこぼれた。

 負ければ広島にシリーズ王手をかけられた一戦。北海道日本ハムが本拠地で反撃の狼煙を上げた。

 

 10回、サヨナラ打を放った日本ハム・大谷=札幌ドーム

 

 大谷が決めた! 敵地での 2連敗から本拠地・北海道に戻った北海道日本ハム(パ・リーグ優勝)が、広島(セ・リーグ優勝)に 4- 3でサヨナラ勝ちして初白星を挙げ、 1勝 2敗とした。 9回に 3- 3の同点とされて突入した延長10回、「3番・DH」の大谷翔平投手が右前へサヨナラ打。今季限りで引退する黒田博樹投手を先発で送り出した広島を、 3時間51分の熱闘の末に制した。

 北の大地が、この一打を待っていた。延長10回二死 2塁、カウント 1- 2。大谷が広島 5番手、大瀬良の内角低めのボールを振り抜いた。痛烈なゴロが右前に抜けて 2走の西川が生還すると、大谷は両手でバンザイ。ヘルメットを投げて、喜びを爆発させた。

 「サヨナラで決めて、あした、あさってにつなげたかった。最後、回ってくるとは思いませんでしたが、比較的、冷静でした。しっかり打てて自信になります」

 

 10回日本ハム二死 2塁、大谷翔平投手が右前にサヨナラ打を放った=札幌ドーム

 

 仲間からウオーターシャワーを浴びて、満面の笑みを浮かべた。22日の第 1戦(マツダ)で先発登板も 6回 3失点で負け投手。続く第 2戦も敗れて戻ってきた札幌での第 3戦に燃えていた。「僕のふがいないピッチングで負けた。取られた分の倍くらいは取りたいと思って打席に立っている」。 3時間51分の大激戦を、バットで締めた。

 怪物がさらに進化した。今季限りの現役引退を表明している41歳、黒田とは初対決。「ほぼ全球、打席で見た。間合い、ボールの軌道、だいぶ勉強になりました」と感謝する一方で、きっちり結果を残した。 1回一死 1塁の第 1打席は「併殺狙いでくるから、外のツーシームか内角のカットボール」と読み、 145キロの外角ツーシームを左翼線へ運ぶ技ありの 2塁打。 4回先頭の第 2打席では、 141キロのカットボールを右中間へ運ぶ 2塁打を放った。

 

 大谷翔平投手がサヨナラ打を放った。仲間のウオーターシャワーによる手荒い祝福を、全身で受け止めて喜んだ=札幌ドーム

 

 岩手・花巻東高校 3年時の2012年には、米大リーグ挑戦を一時表明。ドジャース→ヤンキースと米国で活躍していた黒田は憧れの存在だった。打者としての対戦を熱望していたが、これまでは機会なし。昨年の球宴では「緊張して話し掛けられません」と、近づくこともできなかった。

 大谷の趣味は読書。本にマーカーで線を引いたり、ノートに書き出して読み返す。愛読書が、黒田の著書「クオリティピッチング」(KKベストセラーズ刊)。黒田流の投球術を何度も読み返して学んだ。ついに実現した対戦では、自身の持ち球にはないカットボールやツーシームを体感。「今後、必要になるかもしれない。参考になる軌道が、あるのとないのは違う」と目を輝かせた。

 

  1回  2塁打を打った北海道日本ハム・大谷翔平投手=札幌ドーム

 

  6回一死の第 3打席はスプリットに左飛。ここで黒田は両足に張りを訴え、マウンドを降りた。力と技術を結集した濃密な時間。長嶋vs村山、王vs江夏、清原vs野茂、イチローvs松坂-。スターが演じてきたプロ野球の名勝負に、新たな1ページが加わった。

 「広島に行く前に逆転して、 3勝 2敗で広島に行きたいです!」と大谷。マウンドから本塁までの距離、 18.44メートルの駆け引きを楽しみ、勝負を決める。日本一へと巻き返す 1勝は、忘れられない試合にもなった。

 

  4回、広島・黒田博樹投手から 2塁打を放った北海道日本ハム・大谷翔平投手=札幌ドーム

 

★観戦母に勝利プレゼント

 大谷にとってプロ 4年目で初出場となった日本シリーズ。岩手・奥州市から母・加代子さん(53)が応援に訪れた。父・徹さん(54)は仕事のため来られず、 1人で観戦。投手としての登板時には「緊張して見ていられない」という加代子さんだが、「きょうからは打者なので、安心してみていられます」。スタンドから声援を送り続けてくれた母に、サヨナラ打をプレゼントした。

 

  1回裏北海道日本ハム一死 2、 2塁、栗山英樹監督(左)は中田翔内野手の遊ゴロの間に先制のホームを踏んだ 3塁走者近藤健介外野手を拍手で迎える=札幌ドーム

 

 北海道日本ハムがサヨナラ勝利で今シリーズ初勝利を挙げ、通算 1勝 2敗とした。延長10回、大谷翔平投手が二死 2塁で右前打を放ち決めた。

 栗山英樹監督は「北海道のみなさんのおかげでこうなるということが証明できた試合。感謝しています。誰が決めたと言うことよりも、今日の試合が 1年間のすべてだと思っていた。すべてをかけて勝とうと思っていた。あと 2試合は北海道でできることになった。また明日からは地に足をつけて戦っていきます」と感激の様子で話した。

 

 お立ち台の北海道日本ハム・栗山英樹監督=札幌ドーム

 

 劇的な白星の予感はあった。前日24日に自宅のある北海道・栗山町に戻った栗山監督は、うっすらと広がる雪景色を目にした。

 「まだ雪が積もっているときに(レギュラーシーズンが)開幕して、雪が降り始めるまで野球ができる。改めてその喜びを感じたね」と、本拠地で行う第3戦に向けて気持ちを切り替えた。

 雪といえば「白(星)」のイメージ。赤一色だったシリーズの流れが変わるような「白い」出来事がもう一つあった。オオハクチョウの飛来だ。シベリアでの繁殖を終え、早くも越冬してきたのだ。

 「春先に“V字型”で飛んでいったのが、まだグレーの色をした子供を連れて帰ってきた。なんか、なごむよね」

 気持ちをリセットしつかんだ白星。試合後の場内インタビューでは力強く口にした。「あす(26日)からまた地に足をつけて、戦っていきます!」。声高らかに、逆襲宣言だ。

 

▽北海道日本ハム・栗山監督

「難しい状況になったが、誰が決めたということよりも、今日の試合が一年間の全てと思っていた。本当に感謝している。これであと 2試合は間違いなく札幌ドームでやれる。しっかり地に足を着けて戦う」

▽宮西尚生投手( 8回を無得点に抑え)

「(大谷)翔平が最後決めて、 4番も打ってくれた。チームとして乗れる勝ち方ができた」 ▽中島卓也内野手( 8回に四球で 2得点の起点となり) 「とにかく粘って何でもいいから塁に出たかった」 ▽岡大海外野手(陽岱鋼外野手に代わって先発も無安打) 「良くなかったところもあったけど、明日に向けてしっかり修正したい」 ▽谷元圭介投手( 9回に同点打を許し) 「(サヨナラ打の))大谷に救われた。足を引っ張って申し訳ないけど、明日も 9回に投げさせてもらえるなら、しっかり投げたい」

▽西川遥輝外野手(サヨナラの生還)

「チームとしても勢いがついた。こういう勝ち方の方がきっかけになって流れが変わると思う」

 

 試合前にダルビッシュからのビデオレターが放映される札幌ドーム=札幌ドーム

 

 北海道日本ハムの日本シリーズ初勝利に、米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投手が喜んだ。自身のツイッターで「ファイターズ 1勝目! 実は今日の試合前、札幌ドームで自分からのビデオレターが流れました。依頼してくださった北海道日本ハムファイターズの皆さん、本当にありがとうございました! 今日から一気に!」とつづった。

 ダルビッシュは第 3戦の試合前に大型ビジョンの映像で「ぜひ日本一をカープから勝ち取ってください」と古巣にエールを送っていた。勝利後の投稿には「今まで生きてきてこんなに光栄で心震える仕事は本当になかったです。当たり前にプレーしていた札幌ドームがメジャーに行ってから夢にまで見る札幌ドームになりました」と“ファイターズ愛”の強さをのぞかせた。

 

  6回裏日北海道日本ハム一死、大谷翔平投手を仕留めた後にベンチで治療した黒田博樹投手はマウンドで試し投げしたが、降板した=札幌ドーム

 

 広島黒田博樹投手が両足をつるアクシデントに見舞われていた。 6回一死から 3番大谷を左飛に仕留めたところで表情をゆがめてベンチへ。 1度はマウンドに戻って投球練習を開始したが、投球続行は難しいと判断。ベンチに下がった。

 

  6回途中、降板する広島・黒田博樹投手(右)=札幌ドーム

 

 試合後に畝投手コーチは「両足に違和感を抱いた。今日が初めて」と説明した。病院には行かず経過を見る。

 この日は引退を発表してから初の登板で現役最後になるかもしれないマウンド。 5回 2/3を 4安打 1失点と試合を作った黒田には、スタンドの両軍ファンから惜しみない拍手が送られた。

 

 黒田博樹投手は 5回、西川遥輝外野手の飛球に大声で指示。最後になるかもしれないマウンドでも、熱い姿でチームを引っ張った=札幌ドーム

 

 黒田が熱投! セ・リーグ覇者の広島は、 3- 4でパ・リーグ覇者の北海道日本ハムにサヨナラ負けして、 2勝 1敗となった。今季限りでの引退を表明している黒田博樹投手が先発し、アクシデントで降板するまで 5回 2/3を 4安打 1失点と好投。 3連勝とはならなかったが、男気右腕による身を削った「魂の85球」が、1984(昭和59)年以来、32年ぶりの日本一を目指す広島に大きなパワーを与えた。

 札幌の大観衆がスタンディングオベーションで、ベンチに戻る黒田をたたえた。現役最後の可能性もある登板は、先発して 5回 2/3を 4安打 1失点。無念の負傷降板も、プロ20年目の集大成と男気を、確かに見せた。

 

 ふくらはぎに異変を起こした黒田博樹投手=札幌ドーム

 

 「ふくらはぎだけじゃなくて、両ハムストリング(太もも裏)が張り出した。次が中田君で一発も ありますし。ちょっとコーチと話をして、ああいう形にしてもらった」

  2- 1とリードの 6回一死、この日の85球目。大谷を 134キロのスプリットで左飛に封じた直後に顔をしかめ、両手を膝についた。ベンチに下がってテープ処置などを施してマウンドに戻り、投球練習で状態を確認したが…。畝投手コーチが両手で「×」を作った。

 「今まであまり感じたことのないものだったので。無理してチームに迷惑をかけるのもよくないかなと」と、自ら降板を決めた。違和感のある右肩に病院で炎症止めの注射を打つなど、41歳の体 にむち打っての先発。十分に仕事は果たしたがチームの  3連勝にはつながらず、緒方監督は「クロがいいピッチングをしただけに勝ちたかった。勝ちきれるチャンスはあった」と顔をしかめた。

 

 治療後に投球練習も

 

 黒田にとって日米を通じて初の“頂上決戦”。特別な存在と一目置く大谷との対決も実現した。「改めてすごいなと思う。ピッチャーがバッターとして立っている感覚では投げることができない」。 1回に左翼線 2塁打、 4回は右中間 2塁打を浴びた。そして 3打席目で打ち取った直後に降板とは、目に見えない運命の糸なのか-。広島が第6戦までにあと 2勝して日本一になれば、黒田はこのままフィナーレを迎える可能性が高い。

 一方で展開次第では、中 4日で30日の第 7戦(マツダ)に投げる可能性も残る。足の状態は心配されるが、黒田は強い意欲を示した。

 「僕自身は、次の登板の可能性があるならしっかりと準備したい。ここまで来たらバッター 1人でもなんでも、力になれれば」

 32年ぶりの日本一へ。その闘志は燃え続けている。

 

▽黒田博樹投手について広島・松原慶直チーフトレーナー 「両足がつった。(大谷を打ち取った)あの 1球でなったみたい。病院に行く予定はない」

▽テレビで観戦した黒田の担当スカウトだった広島・苑田聡彦スカウト統括部長 「ボールに力があったし、コントロールもよかった。今年、いや(日本に)帰ってきて一番(の状態)じゃろ。つぶれてもいいという気迫があった。最初の打席で大谷に 2塁打を打たれ、次にもまた打たれた。黒田の野球人生で、これは何かの(因縁)と思った」●

 

 北海道は札幌の地に戻り、進化を続けていた「コイキングをストップさせた!ガンバレ!北海道日本ハムファイターズ!

 

 

 2016年 公式戦順位表

 

 2016年 日本シリーズ日程・結果

 

 

 

 

 

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