●藤川球児投手(36)が、背番号「22」をお披露目した。2005年から2012年まで絶対的守護神として君臨した当時の番号をつけてファン感謝デーに参加。トークイベントでは背番号の話題を振られ「自分はいいんですけどね」と照れくさそうに笑った。虎党も待ちわびていた瞬間だ。シーズン中もスタンドには、「22」番のユニホームを着たファンが多くいた。昨年の阪神復帰時は、呉昇桓の去就が未定で「18」番になったが、球児=「22」番というイメージはやはり強い。すでに来季は中継ぎ一本で勝負することが決定している。秋季練習、秋季キャンプを免除されたが、トレーニングを継続中。ロッカールームに引き揚げる藤川は多くを語らなかったが、「22」番の背中には決意がにじみ出ていた。
●虎投“総マッチョ化”計画だ。金本知憲監督(48)が20日、野手だけでなく投手陣にも、筋肉で体重アップしていくように、指令を出した。現在「強化ウエート組」として汗を流している岩貞祐太投手(25)らも気合十分。若手からベテランまで、チーム全体の方針としてムキムキの体で、マウンドに立つ!投手にはウエートは必要か、否か。その論議には様々な意見があるが、鉄人・金本監督の信念は間違いなく、前者だ。高卒 4年目で壁にぶち当たった藤浪に対し、筋肉で体を大きくしたダルビッシュ有(米大リーグ・レンジャーズ)や大谷(北海道日本ハム)のようになるよう求めた指揮官が、投手陣全体に、ウエートアップ指令を出した。16日に打ち上げた秋季キャンプでも筋力アップは共通の課題。投手は通常、上半身のトレーニングがメインだが、下半身もみっちりメニューに組みこまれた。そして18日から甲子園で始まったウエート中心の“2次キャンプ”でも投手12人(野手12人)が参加中だ。やわ”な投手はいらない。肉体改造で、今季リーグ 2位の防御率3.38だった虎投を、さらに強く、たくましくする。
●阪神からドラフト 2位指名された富士大學・小野泰己投手(22=折尾愛真)が20日、盛岡市内のホテルで仮契約した。契約金7000万円、年俸1200万円(金額は推定)。開幕 1軍を目指す即戦力ルーキーは意外にも 1年先輩のチームメート封じを最初の目標に設定した。そのココロは?プロに入って対戦してみたい打者は? ルーキーへの“定番”質問に、虎のドラフト 2位は意外すぎる変化球で返してきた。まもなくチームメートになる 1学年上のすごいヤツを、小野はベンチから目撃している。大学 3年の時に行われた明大との練習試合。登板しなかったため直接の対戦は実現しなかったが、プロへ一直線だった頃の好打者を同じグラウンドで体感した。花巻東高出身で、同世代のスーパースター大谷(北海道日本ハム)との対戦も望んだが、リーグが違うから実現には時間がかかる。でも、高山なら間違いなく、キャンプの紅白戦で激突必至! 意表を突く“対戦希望”だったが、担当の葛西スカウトは興味津々。チームスローガンと、自身のプロ第一歩をダブらせて、高らかに宣言した。福岡で生まれ育ち、岩手で腕を磨いた快腕が、まもなく関西にやってくる。
●オリックスから国内FA権を行使した糸井嘉男外野手(35)が阪神移籍を決断したことが20日、分かった。21日にも両球団に意思を伝え、発表される。阪神は、 4年総額18億円を提示したオリックスと同等の大型契約を用意。移籍が秒読み段階となってからも、慎重に水面下で連絡を取り続けてきた。非公開の交渉課程では、現在西岡がつけている背番号「7」の譲渡も提案している模様。さらに金本監督が無期限で返答を待つ姿勢を明かすなど、糸井の胸中を最大限気遣った交渉を続け、待ちに待った朗報を聞くことになる。金本知憲監督は今季53盗塁の韋駄天を 2番に置き、送りバントのいらない攻撃野球を構想しています。しかし、新たな得点パターンを確立するには 4番を打つ強打の新外国人選手の獲得が必須です。右打ちの 3塁手という当初の枠にとらわれず、幅広いポジションで確実な 4番打者を獲るべきです。本監督が描く糸井加入後の打線構想の中核は「 2番起用」なのです。オリックスで今季、 143試合に出場し、打率 0.306、本塁打17、打点70のスラッガーですが、特筆すべきは盗塁数が53もあるということです。星野監督の下で1985年以来、18年ぶりのリーグ制覇を果たしたシーズンですが、攻撃のパターンは 1番・今岡が出塁し、 2番・赤星がバントだけではない攻撃を見せたことです。ただ、糸井の 2番構想を成功させる大きなポイントはその後を打つクリーンアップの破壊力にかかっています。いくら 3番まででチャンスメークしても、 4番以降がポイントゲッターの役目を果たせないようなら、言葉は悪いですが“糞詰まり”の打線になりかねませんね。そこで重要になるのがリリースしたマウロ・ゴメス内野手に代わる新外国人選手の力量ですね。本来、金本監督は「超変革」という大きなテーマの中で、日本の他球団でプレーした選手の加入を歓迎しない面もあります。しかし、今オフはFAでの糸井獲りに始まり、本社案のマギー獲得交渉も了承するなど、スタイルに微妙な変化を見せています。肝心のマギーは獲得を断念せざるを得ない状況に追い込まれました。では、新外国人選手をどうする? ですが、当初にリストアップした外国人は 3塁に固執していました。それがMLBでも 3塁の守れる攻撃型の選手は少なく、獲得リストは手薄な状況でした。その中で、メッツのエリック・キャンベル内野手(29)を獲得することが決定的となりました。交渉が大筋に達したのです。今季はメ軍で40試合に出場し、打率 0.173、 1本塁打、 9打点。広角に打ち分けられる右打ちの 3塁手とのことです。しかし、メジャーでの成績だけをみればパワーは物足りず、実力は未知数です。さあ、糸井を生かせる強打の 4番が獲れるのか。焦る必要などありません。場合によっては来春 3月のMLBロースター漏れの選手を狙うのも一手でしょう。間違いなく、ここが阪神浮上のキーポイントですね。
●阪神が20日、ロマン・メンデス投手(26=レッドソックス傘下3A)と正式に合意したと発表した。藤川、マテオらとともに守護神候補として期待される。背番号などは正式契約した際に発表される。記事をまとめてみました。
背番号「22」のユニホームで登場した藤川球児投手=阪神甲子園球場
藤川球児投手が、背番号「22」をお披露目した。2005年から2012年まで絶対的守護神として君臨した当時の番号をつけてファン感謝デーに参加。トークイベントでは背番号の話題を振られ「自分はいいんですけどね」と照れくさそうに笑った。
ただ、背番号変更の裏には球団やファンからの強い要請があったようで「(球団から)つけるのはお前しかいない、と言われた。スタンドから見ているお客さんに恥ずかしくないプレーをしたい。成績を残したい」と力強く宣言した。
虎党も待ちわびていた瞬間だ。シーズン中もスタンドには、「22」番のユニホームを着たファンが多くいた。昨年の阪神復帰時は、呉昇桓の去就が未定で「18」番になったが、球児=「22」番というイメージはやはり強い。
今季は開幕から 5度の先発で 1勝 2敗、防御率6.12、シーズン途中で中継ぎに転向したが 5勝 6敗 3セーブと不完全燃焼に終わった。「22」番復帰は再出発の意味合いもある。
すでに来季は中継ぎ一本で勝負することが決定している。秋季練習、秋季キャンプを免除されたが、トレーニングを継続中。ロッカールームに引き揚げる藤川は「まあ、来年からなので」と多くを語らなかったが、「22」番の背中には決意がにじみ出ていた。
秋季キャンプ後も、若手とウエートに励んでいる岩貞祐太投手。来季はシーズンを通して強くなる!=甲子園クラブハウス
虎投“総マッチョ化”計画だ。金本知憲監督が20日、野手だけでなく投手陣にも、筋肉で体重アップしていくように、指令を出した。現在「強化ウエート組」として汗を流している岩貞祐太投手らも気合十分。若手からベテランまで、チーム全体の方針としてムキムキの体で、マウンドに立つ!
投手にはウエートは必要か、否か。その論議には様々な意見があるが、鉄人・金本監督の信念は間違いなく、前者だ。高卒 4年目で壁にぶち当たった藤浪に対し、筋肉で体を大きくしたダルビッシュ(米大リーグ・レンジャーズ)や大谷(北海道日本ハム)のようになるよう求めた指揮官が、投手陣全体に、ウエートアップ指令を出した。
「投手も、だいたいひと冬越して、太って(から)よくなるからね。いい太り方をして。ちゃんとトレーニングでやってほしい。いい筋肉で、体重を増やしてほしい」
37歳の能見篤史投手も、高い意識で体を作る=甲子園クラブハウス
16日に打ち上げた秋季キャンプでも筋力アップは共通の課題。投手は通常、上半身のトレーニングがメインだが、下半身もみっちりメニューに組みこまれた。そして18日から甲子園で始まったウエート中心の“2次キャンプ”でも投手12人(野手12人)が参加中だ。
そんな「強化ウエート組」の 1人として、この日も汗を流した岩貞は、金本監督の言葉を伝え聞き、「チームとして一貫してやっていることなんで、おいていかれないようにしたい」と、さらに表情を引き締めた。
「ウエートして、筋肉量で(体重が)増えていくことが望ましいと思う。技術を向上させることが一番なので、そのため(技術向上を可能にするため)に、筋力をつけていければ」
野手、投手問わず、オフの肉体強化を進める金本知憲監督=甲子園クラブハウス
今季はプロ 3年目で初の 2桁勝利(10勝 9敗)をマーク。ただ夏場に勝てない時期が続き、指揮官から「体が出来てくれば、もっとよくなる」と期待をかけられている。公式のプロフィルは体重79キロ。数字にはあまりこだわらないが、83~85キロを理想として、体を作り上げていく予定だ。
「(投手にウエートは不要と)言っている方が時代遅れすぎるでしょ。あれだけ昔より球が速くなって体も強くなって。実際、現役の選手も(ウエートを)やっているわけだから。そりゃ、やらなくていい選手はやらなくていいよ。嫌みじゃなしにね」と金本監督。“やわ”な投手はいらない。肉体改造で、今季リーグ 2位の防御率3.38だった虎投を、さらに強く、たくましくする。
★ベテランも意識
強化指定として甲子園でウエートをしている若手だけでなく、ベテランも意識は高い。この日は健康診断でクラブハウスを訪れた37歳の阪神・能見は、監督指令について「(体重は)意識はしていますよ」と話した。「むずかしいところもあるんで、考えながら、やっていきます」。 1メートル80で73キロとスリムな左腕だけに、ただやみくもに増やすのではなく、自分の適正と“相談”しながら強化を図っていく。
葛西稔スカウト(左)に帽子を被せてもらうドラフト 2位小野泰己投手=盛岡市内のホテル
阪神からドラフト 2位指名を受けた富士大學・小野泰己投手が20日、盛岡市内のホテルで仮契約を結んだ。
契約金7000万円、年俸1200万円(金額は推定)。仮契約を終えて「やっとプロ野球選手になれたことを実感できた」。 1年目の目標には「まずは 1軍に上がること、最終的にはプロで 1勝を挙げられるようにしたい」と意気込んだ。
本格派右腕の小野泰己投手。即戦力として、まずは紅白戦での高山斬りで腕試しだ
えっ、目標は高山斬り!? 阪神からドラフト 2位指名された富士大學・小野泰己投手が20日、盛岡市内のホテルで仮契約した。契約金7000万円、年俸1200万円(金額は推定)。開幕 1軍を目指す即戦力ルーキーは意外にも 1年先輩のチームメート封じを最初の目標に設定した。そのココロは?
プロに入って対戦してみたい打者は? ルーキーへの“定番”質問に、虎のドラフト 2位は意外すぎる変化球で返してきた。
「高山選手とやってみたいですね」
1年先輩の高山俊外野手に、こんな悔しい顔をさせたい!?
まもなくチームメートになる 1学年上のすごいヤツを、小野はベンチから目撃している。大学 3年の時に行われた明大との練習試合。登板しなかったため直接の対戦は実現しなかったが、プロへ一直線だった頃の好打者を同じグラウンドで体感した。
「スイングが速くて、富士大の選手とは全然違っていた」
衝撃だった。案の定、高山はプロ 1年目から球団新人記録の 136安打を放つなど、大活躍。そんな先輩との対戦を願った理由は、ある意味、単純明快だ。高山を抑えれば、自分がプロでどれだけ通用するかを知る早道になる。現時点の目標を「開幕 1軍」に定めた即戦力ルーキーにすれば、最高のアピールにもなる。いざ、高山斬り!
阪神と仮契約を終えたD 2・小野泰己投手。左は葛西稔スカウト=盛岡市内のホテル
「よく打つ打者だから、そこを抑えられるようになりたい。まず、真っすぐがどれだけ通用するか。思い切って攻めた上で、変化球でうまく打ち取れれば」 花巻東高出身で、同世代のスーパースター大谷(北海道日本ハム)との対戦も望んだが、リーグが違うから実現には時間がかかる。でも、高山なら間違いなく、キャンプの紅白戦で激突必至!
意表を突く“対戦希望”だったが、担当の葛西スカウトは興味津々。
「(小野は)肘の使い方が特徴的で、真っすぐの質が素晴らしい。左打者が相手でも内角に投げられるし、フォークがあるから…」
案外面白いかも…という表情をのぞかせた。追い続けた逸材の力を一番知っている。春のキャンプ序盤のトピックスになるかもしれない。
「タイガースが『挑む』ように、僕もプロに『挑む』気持ちで頑張っていきたいです」 チームスローガンと、自身のプロ第一歩をダブらせて、高らかに宣言した。福岡で生まれ育ち、岩手で腕を磨いた快腕が、まもなく関西にやってくる。
★「やっとプロに」
仮契約後の会見で小野は「やっとプロ野球選手になれるんだという気持ちです」とホッとした表情を見せた。明治神宮大会で敗退(11日の 1回戦で上武大學に 0- 1)した後はブルペンに入っていないが、ボールを握っての練習は継続しているという。MAX 152キロ右腕は「真っすぐにこだわっているので、藤川選手に憧れています」と改めて“球児命”も公言。高山との対戦以上に、憧れの人との対面できる日を心待ちしている。
◆小野泰己(おの・たいき)あらかると
★生まれ&サイズなど:投手。1994(平成 6)年 5月30日生まれ、22歳。福岡県北九州市出身。 1メートル84、75キロ。右投げ右打ち。
★球歴:大原小学校 1年から大原イーグルスでソフトボールを始め、上津役中では軟式野球部で 2年から投手。折尾愛真高校(福岡) 2年秋からエースで 3年春に県 8強。富士大學 2年春からベンチ入りし、昨秋は防御率0.00で最優秀防御率賞、今秋は 5勝無敗でベストナイン。北東北大学リーグ通算12勝 1敗。
★球種:直球、スライダー、カーブ、フォーク
★伊藤智!?:腕の振りについて、阪神・金本監督は「すごく(右肩の)可動域が大きい。腕のしなりが伊藤智(現ヤクルト 1軍投手コーチ)みたい」と評価。自身も現役時代に対戦したスライダーの名手とダブらせた。
★成長途上:大学入学時に比べ、身長が 3~ 4センチ伸び、今春からも 1センチ伸びた。 1メートル90に到達する可能性も!?
★家族構成:両親、姉、兄
オリックスから国内FA権を行使した糸井嘉男外野手が阪神移籍を決断したことが20日、分かった。21日にも両球団に意思を伝え、発表される。
阪神は、 4年総額18億円を提示したオリックスと同等の大型契約を用意。移籍が秒読み段階となってからも、慎重に水面下で連絡を取り続けてきた。非公開の交渉課程では、現在西岡がつけている背番号「7」の譲渡も提案している模様。さらに金本監督が無期限で返答を待つ姿勢を明かすなど、糸井の胸中を最大限気遣った交渉を続け、待ちに待った朗報を聞くことになる。
糸井嘉男外野手
FA補強・糸井嘉男外野手の 2番構想を成功させる鍵は大物新外国人の獲得しかありません。オリックスからFA宣言した糸井との交渉は大筋で合意。金本知憲監督は今季53盗塁の韋駄天を 2番に置き、送りバントのいらない攻撃野球を構想しています。しかし、新たな得点パターンを確立するには 4番を打つ強打の新外国人選手の獲得が必須です。右打ちの 3塁手という当初の枠にとらわれず、幅広いポジションで確実な 4番打者を獲るべきです。
待望のFA補強が成功しましたね。オリックスからFA宣言した糸井との交渉は大筋で合意。細部の住宅環境、背番号などを詰めれば正式発表の段取りです。
「交渉は最終段階。後は細かなところを詰めるだけ」と球団首脳は語っていますが、実は11日に行われた最初の交渉で同席した金本監督は糸井の入団意思を感じていたようです。
「阪神は糸井の獲得には最初から自信満々だったね。糸井が子供の頃からの阪神ファンだったし、個人的にも金本監督を尊敬していた。初交渉は11日だったけど、その前から手応えを感じていたようだ」とチーム関係者。まさに相思相愛の間柄だったわけですね。
手応えを感じていた金本監督はポロリと“獲得後”の話をしています。高知安芸秋季キャンプの期間中(16日に打ち上げ)、鉄人は糸井の起用法について、こう話していました。
「 2番もね。バントのいらない攻撃ができるしね」
金本監督が描く糸井加入後の打線構想の中核は「 2番起用」なのです。オリックスで今季、 143試合に出場し、打率 0.306、本塁打17、打点70のスラッガーですが、特筆すべきは盗塁数が53もあるということです。
今季パ・リーグ最多タイの53盗塁をマークした糸井嘉男外野手。来季は「2番」で起用されそうだ
足の状態が悪かった昨季は11盗塁に終わっていますが、その前の 2シーズンも31個、33個と走っています。
「バントのいらない攻撃ができる」という鉄人のイメージは2003年の阪神をダブらせているかもしれません。
星野監督の下で1985年以来、18年ぶりのリーグ制覇を果たしたシーズンですが、攻撃のパターンは 1番・今岡が出塁し、 2番・赤星がバントだけではない攻撃を見せたことです。「俊足の赤星が 2番にいたから打たせても併殺がなかった。例え、凡退しても赤星が塁に残って盗塁するから一死 2塁の形が作れた。その時、 3番に座っていた金本監督は目の前で繰り広げられた攻撃を目に焼き付けていただろう。来季の 1番は北條が有力のようだが、足の速くない彼を 1番に据えるのも、今岡 1番と似ている」とは球団関係者の言葉です。
なるほど。 1番・北條、 2番・糸井、 3番・高山はあの2003年の攻撃パターンに似ていませんか。
ただ、糸井の 2番構想を成功させる大きなポイントはその後を打つクリーンアップの破壊力にかかっています。いくら 3番まででチャンスメークしても、 4番以降がポイントゲッターの役目を果たせないようなら、言葉は悪いですが“糞詰まり”の打線になりかねませんね。そこで重要になるのがリリースしたマウロ・ゴメス内野手に代わる新外国人選手の力量ですね。
4番をまかせられる強打の外国人を獲得できるかが、金本阪神の来季を左右する
球団は糸井獲得を前提に新外国人選手のリストアップを進め、交渉に乗り出していました。それは糸井が右翼に入るために福留が 1塁に転向。原口と 1塁は併用する形になります。となれば、空くポジションは 3塁になるのです。このコラムでも書きましたが、今季の終盤、 3塁を務めた鳥谷は“最終戦場”として 2塁に挑戦する方向でしたね。こうした流れに沿って、 3塁の守れる右打ちの助っ人を探しているのです。
ところが、第一候補だった選手との交渉が暗礁に乗り上げ、続いて獲得を狙ったケーシー・マギー内野手(34=タイガースFA)との交渉も断念する事態に陥ったのです。マギーは阪神電鉄本社案でしたね。2013年に楽天に入団するや、打率 0.292、本塁打28、打点93をマーク。Aジョーンズとの 4番、 5番コンビでチームを球団創設初のリーグ制覇、日本一に導きました。
本来、金本監督は「超変革」という大きなテーマの中で、日本の他球団でプレーした選手の加入を歓迎しない面もあります。しかし、今オフはFAでの糸井獲りに始まり、本社案のマギー獲得交渉も了承するなど、スタイルに微妙な変化を見せています。
「来季は最低でもCS圏内に入らなければ、周囲の風当たりもきつい。今季だって、途中からファンの声も厳しくなったからね。金本監督だから 100%の支持が60%ぐらいの落ちで済んだけどね。来季もBクラスなら支持率はもっと落ちる。それを避けたいから補強に舵を切っているんだ」
阪神OBはそう語りましたが、肝心のマギーは獲得を断念せざるを得ない状況に追い込まれました。
阪神が獲得することが決定的となったエリック・キャンベル内野手
では、新外国人選手をどうする? ですが、当初にリストアップした外国人は 3塁に固執していました。それがMLBでも 3塁の守れる攻撃型の選手は少なく、獲得リストは手薄な状況でした。
その中で、メッツのエリック・キャンベル内野手を獲得することが決定的となりました。交渉が大筋合意に達したのです。今季はメ軍で40試合に出場し、打率 0.173、 1本塁打、 9打点。広角に打ち分けられる右打ちの 3塁手とのことです。しかし、メジャーでの成績だけをみればパワーは物足りず、実力は未知数です。
肝心なのは 3塁を守れることではありません。糸井2番構想を実現するために必要な 4番打者を獲ることなのです。今季MLBで世界一に輝いたカブスも最強打者 2番構想でした。しかし、ゾブリストという安定した 4番が存在したからこそ、今季チーム最多の39本塁打、打率 0.292、 102打点のブライアントを 2番に置けたとも言えますね。
「今やメジャーでもチームの最強打者を2番に置くチームが増えた。長打を打てる打者が 2番に入ることで投高打低の流れを変えつつある。金本監督の糸井2番構想もメジャーの流れに沿っているんだろう。でも、成功するには勝負強い、安定感ある4番が必要だ」とは阪神OBの話です。
さあ、糸井を生かせる強打の 4番が獲れるのか。焦る必要などありません。場合によっては来春 3月のMLBロースター漏れの選手を狙うのも一手でしょう。間違いなく、ここが阪神浮上のキーポイントですね。
阪神が20日、ロマン・メンデス投手(レッドソックス傘下3A)と正式に合意したと発表した。
メンデスは 150キロを超す直球が武器で、スライダーもキレ味が鋭い。今季はメジャー登板がなかったが、「3A」で32試合に登板。64回で59三振を奪った。藤川、マテオらとともに守護神候補として期待される。背番号などは正式契約した際に発表される。
(藤川)球児に背番号「22」が戻った!記事の中にも、「シーズン中もスタンドには、「22」番のユニホームを着たファンが多くいた」と有るが、虎ちゃんもその一人だった。やはり「22」=(藤川)球児ですよね! 来シーズンは、全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2016年 公式戦順位表
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