●阪神・四藤慶一郎球団社長(56)は20日、来シーズンからトラックマン社の高性能弾道測定器を導入する方針であることを明らかにした。投手の球速、回転数などに加えて、打球の角度や本塁打の正確な飛距離などを測定できる“秘密兵器”はすでに過半数の球団が導入済み。数値化されたデータが、金本阪神の野球を変え、さらにはファンの楽しみ方も変えそうだ。金本阪神が新たな変革に動き出す。球界を席巻しているトラックマン社の弾道測定器を来季から導入、設置する方向で動き出していることを、四藤社長が明言した。ゴルフなどスポーツ界全般で浸透している最新システムは、野球界も席巻している。メジャー30球団、日本も楽天、ソフトバンク、巨人、DeNAなど半数以上の球団が採用中。投手の球速、回転数などに加えて、打球の角度や本塁打の正確な飛距離などを測定できる。超前向きな球団トップだが、変わるのはプレーする側だけではない。日本では真っ先にこのシステムを導入した楽天は、打球の飛距離など様々な数値を電光掲示板に表示して、ファンサービスを提供している。来シーズンからは、甲子園のファンも、提供される数値情報とにらめっこしながらグラウンドを眺めることになるかも。野球が変わり、野球の楽しみ方まで変える。金本阪神も新時代に突入だ。
●左太もも裏を負傷している糸井嘉男外野手(35)がリーグ戦再開ゲームとなる23日広島戦(マツダスタジアム)でスタメン復帰することが19日、確実となった。 9日に負傷して以降は首脳陣がはやる糸井にストップをかける形が続いていたが、金本知憲監督(49)がいよいよGOサイン。「3ゲーム」差で追う首位広島との 3連戦に、虎はベストメンバーで臨む。機は熟した。対戦相手、舞台ともにこれ以上ない。糸井が満を持してスタメンに帰ってくる。リーグ戦再開試合となる23日広島戦で14日ぶり、 9試合ぶりに先発することが確実となった。金本監督がついにストッパー解除を明言した。糸井は今季、マツダスタジアムの広島戦では 9打数で 1発を含む 4安打の打率 4割 4分 厘、 5打点。 3連戦初戦の登板が予想される左腕ジョンソンとは、シーズン開幕戦( 3月31日)に 3打席でタイムリー 2本の 3打点& 1四球と「完勝」している。超人のスタメン復帰戦にはこれ以上ないタイミングといえる。慣れ親しんだ打順にどっしり座り、いざ再スタートを切る。
●阪神は20日、投手陣も多くの選手が自主的に練習に訪れた。23日の広島との 1戦目に先発予定のメッセンジャーや、27日の中日戦(浜松)での先発が濃厚な秋山拓巳投手(26)らも調整。交流戦を 3戦 3勝で終えた秋山は気合十分だ。「火曜日の男」がこの先も火曜日登板が続けば、 7月 4日(対DeNA、ハードオフ新潟)、同11日(対中日、倉敷)と地方球場が続く。阪神の自主練習日だった20日、甲子園球場およびクラブハウスに続々と選手が集結した。体のうずきを抑えられないナインが大挙して押し寄せた。相手がいきなり、「3ゲーム」差の首位カープ。燃えないわけがない。選手それぞれの「競争に勝ちたい」という思いが、その足を球場へ向けさせた。調整を行う投手陣だけでなく、火花を散らし合う若手野手、さらに23日の広島戦(マツダ)でスタメン復帰する糸井嘉男外野手も“返上トレ”。現れた。リーグ戦再開へ、虎は燃えている。午後 0時58分、超人の車が甲子園入り。同 2時07分まで、報道陣が入れない施設内で、 1時間ほど滞在した。 9日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で負った「左太もも裏の軽い筋挫傷」も癒え、23日の広島戦からは満を持して「3番」で先発復帰する予定だ。午前のうちに球場入りした原口文仁内野手(25)もニヤッと笑った。正午前には高山俊外野手(24)も、中谷将大外野手(24)も現れた。岡崎太一捕手(33)も梅野隆太郎捕手(26)もやってきた。グラウンドに出てこない限り、報道陣は車の出入りしか見られないが、確認できただけでも計20人。リリーフ陣と、ベテラン野手を除くほぼ全員が集結。おのずと室内練習場からは、打撃練習の甲高い音が競い合うように響いた。
●24日の広島戦(マツダ)に先発予定の能見篤史投手(38)が20日、甲子園で自主練習を行った。25日に先発予定の岩貞らとダッシュやキャッチボールを行うと、笑顔で汗をぬぐった。やり返すための準備に抜かりはない。開幕 3連戦( 3月31日~ 4月 2日、マツダ)では 1勝 2敗。初戦はメッセンジャーで勝利も、 2戦目の岩貞は 5回 5失点、 3戦目の能見も 3回 1/3を 4失点で今季初黒星を喫した。同じ 3投手で、開幕以来の敵地に乗り込む。貌を遂げた姿を見せつける。
●阪神はリーグ戦再開カードとなる23日からの敵地広島 3連戦に、自信の先発 3枚をつぎ込む。初戦は大黒柱のメッセンジャーに任せ、 2戦目は能見、 3戦目は岩貞を投入する。「3ゲーム」差を「ゼロ」にするべく、一気の「3連勝」を狙う。藤浪が 2軍再調整を続ける中、リーグトップタイの「7勝」を誇るメッセンジャーがカード頭を任されるのは自然の流れ。 2戦目の能見は継続して試合を作っており、今季も広島戦は 3試合先発で 1勝 1敗、防御率3.21と安定感がある。最善の並びでコイの尾びれをつかみにかかる。
● 2軍調整中の藤浪晋太郎投手(23)は次回、23日のウエスタン・リーグ広島戦(甲子園)に登板する見込みだ。23日の同戦には 1軍先発陣の中で登板間隔が空く青柳晃洋投手(23)も登板するとみられる。
●阪神は20日、柳瀬明宏投手(33)が福岡県在住のタレント坂井汐梨(しおり)さん(25)と結婚したことを発表した。2005年に大学・社会人ドラフト 6位でソフトバンクに入団。昨季オフに戦力外通告を受け、今季から阪神に移籍していた。
●阪神の夏の一大イベント「ウル虎の夏2017」において、スペシャルゲストの参加が決定した。 7月19日の広島戦には「湘南乃風」の若旦那が、同27日のDeNA戦(ともに甲子園)には、「NMB48」の山本彩が来場。「みんなで六甲おろし]を生歌唱する。記事をまとめてみました。
阪神・四藤慶一郎球団社長は20日、来シーズンからトラックマン社の高性能弾道測定器を導入する方針であることを明らかにした。投手の球速、回転数などに加えて、打球の角度や本塁打の正確な飛距離などを測定できる“秘密兵器”はすでに過半数の球団が導入済み。数値化されたデータが、金本阪神の野球を変え、さらにはファンの楽しみ方も変えそうだ。
金本阪神が新たな変革に動き出す。球界を席巻しているトラックマン社の弾道測定器を来季から導入、設置する方向で動き出していることを、四藤社長が明言した。
「オフにバックネットの素材を変えるなどの工事をし、来年からの導入を考えている。(米視察団の)報告は受けた」
ゴルフなどスポーツ界全般で浸透している最新システムは、野球界も席巻している。メジャー30球団、日本も楽天、ソフトバンク、巨人、DeNAなど半数以上の球団が採用中。投手の球速、回転数などに加えて、打球の角度や本塁打の正確な飛距離などを測定できる。
マウンドで投げる投手(写真は岩貞)のボールの回転数まで正確に測定する=阪神甲子園球場
同社長は「(楽天の)則本が2300( 1分間のボールの回転数)、全盛時の藤川が2500らしいね」と数値化されるデータに興味津々。これまでは見た目の球のキレや、スピードガン表示によって投手の調子や疲れを判断していたが、新兵器導入により、明確な数値として出てくる。後日、そのデータを生かすことができれば、野球が大きく変わることになるのだ。
「今もデータを収集したものは大学機関と提携して分析してもらったりしてはいるが、今度、新たな専門家が必要なのかも含めて、いろいろ議論したい」
超前向きな球団トップだが、変わるのはプレーする側だけではない。日本では真っ先にこのシステムを導入した楽天は、打球の飛距離など様々な数値を電光掲示板に表示して、ファンサービスを提供している。
横浜スタジアムの記者席の上に設置されているトラックマン
来シーズンからは、甲子園のファンも、提供される数値情報とにらめっこしながらグラウンドを眺めることになるかも。野球が変わり、野球の楽しみ方まで変える。金本阪神も新時代に突入だ。
★DeNAラミレス監督も参考
DeNA・ラミレス監督は昨年、トラックマンの数値で今永の回転数が落ちていることを確認し、疲れを考慮して登板を飛ばしたことがあるという。またメジャーリーグでは各選手の打球方向まで、すべてデータ化。打者によって守備位置を変えたりと、対策に役立てている。 ◇トラックマン(高性能弾道測定器) 軍事用レーダー式の弾丸追尾システムを応用し、投球や打球の回転数、角度、飛距離などが計測できるようになっている機器。米国ではメジャー全30球団の本拠に設置されており、プロ野球界でも巨人や楽天などが使用している。他にもゴルフやテニスなどでも使用されている。
左太もも裏を負傷している糸井嘉男外野手がリーグ戦再開ゲームとなる23日広島戦(マツダスタジアム)でスタメン復帰することが19日、確実となった。 9日に負傷して以降は首脳陣がはやる糸井にストップをかける形が続いていたが、金本知憲監督がいよいよGOサイン。「3ゲーム」差で追う首位広島との 3連戦に、虎はベストメンバーで臨む。
機は熟した。対戦相手、舞台ともにこれ以上ない。糸井が満を持してスタメンに帰ってくる。リーグ戦再開試合となる23日広島戦で14日ぶり、 9試合ぶりに先発することが確実となった。「いけるやろ。いってもらうしかないし」。金本監督がついにストッパー解除を明言した。
3月31日、クリス・ジョンソン投手から適時 2塁打を放った糸井嘉男外野手=マツダスタジアム
糸井は 9日ソフトバンク戦で左太もも裏の筋挫傷を発症。翌10日に移籍後初めて欠場するなど、それ以降は代打待機が続いていた。糸井がスタメンを外れてからの 8試合でチームは 4勝 4敗。打線は計25得点の数字以上に苦しんだ。交流戦明けのノーゲーム 4日間が終われば、いきなり「3ゲーム」差で追う首位広島との敵地 3連戦が待つ。糸井は今季、マツダスタジアムの広島戦では 9打数で 1発を含む 4安打の打率 4割 4分 厘、 5打点。 3連戦初戦の登板が予想される左腕ジョンソンとは、シーズン開幕戦( 3月31日)に 3打席でタイムリー 2本の 3打点& 1四球と「完勝」している。超人のスタメン復帰戦にはこれ以上ないタイミングといえる。
リーグ戦再開とともにスタメン復帰予定の糸井嘉男外野手。体がうずく!?=阪神甲子園球場
糸井はベンチスタートが続く中、何度も先発復帰に懸ける情熱を体で表現している。時には甲子園アルプス席で力強い階段ダッシュも披露。それでも首脳陣は長いシーズンの先を見据え、「我慢」を選択してきた。指揮官は「本人が一番ふがいないと思っているだろうしね。彼は気持ちは十分ある。とにかくコンディションを整えて」と胸中をおもんばかる。試合に飢えた男のみなぎる気合が、ナインに力を与えないはずがない。
前日18日楽天戦では 9回裏に代打登場し、代打ではプロ通算17打席目で初安打となる右前打を決めた。患部の回復も進み、ちょうど上昇気流に乗ったところだ。片岡打撃コーチは糸井の打順について「基本は『3番』か『1番』。高山との兼ね合いもあるんだけど」と説明。慣れ親しんだ打順にどっしり座り、いざ再スタートを切る。
★ 8戦連続ベンチ
糸井は10日のソフトバンク戦から 8試合連続でベンチスタート。その間、代打で 4打席に立った。11日のソフトバンク戦は空振り三振、14日の西武戦(甲子園)は見逃し三振、16日の楽天戦(同)は遊飛。そして交流戦最終戦となった18日は、 9回二死 1塁で楽天の守護神・松井裕からプロ初の代打安打となる右前打を放った。
阪神・秋山拓巳投手=阪神甲子園球場
阪神は20日、投手陣も多くの選手が自主的に練習に訪れた。23日の広島との 1戦目に先発予定のメッセンジャーや、27日の中日戦(浜松)での先発が濃厚な秋山らも調整。交流戦を 3戦 3勝で終えた秋山は「交流戦は別として、またしっかりと抑えられるように」と気合十分だ。「火曜日の男」がこの先も火曜日登板が続けば、 7月 4日(対DeNA、ハードオフ新潟)、同11日(対中日、倉敷)と地方球場が続く。
練習する、岩貞祐太投手=阪神甲子園球場
2日も休んでいられん! 阪神の自主練習日だった20日、甲子園球場およびクラブハウスに続々と選手が集結した。調整を行う投手陣だけでなく、火花を散らし合う若手野手、さらに23日の広島戦(マツダ)でスタメン復帰する糸井嘉男外野手も“返上トレ”。リーグ戦再開へ、虎は燃えている。
クラブハウスが、次々と車を飲み込んでいく。「自主練習」のはずの聖地に、男たちの静かな闘志が満ち満ちた。先発投手だけではない。競争に打ち勝とうと、中継ぎ投手も、若手野手も集まった。そしてついには、糸井までもが現れた。
練習する、阪神・山本翔也投手(左)、柳瀬明宏投手(右)=阪神甲子園球場
午後 0時58分、超人の車が甲子園入り。同 2時07分まで、報道陣が入れない施設内で、 1時間ほど滞在した。 9日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で負った「左太もも裏の軽い筋挫傷」も癒え、23日の広島戦からは満を持して「3番」で先発復帰する予定だ。
交流戦終了まで 8試合続いたベンチスタート。その間、「万全って書いといて。出たいって言っても出してもらわれへんから」と報道陣に頼むなど、うずうずしていた糸井が聖地を訪れるのは、ある意味、当然だったのかもしれない。
岡崎太一捕手はポール間をランニング=阪神甲子園球場
チームは18日までに交流戦を予定通り消化。リーグ戦再開まで中 4日空く形となった。前日19日は休日で、この日は「自主練習」。それでも体のうずきを抑えられないナインが大挙して押し寄せた。相手がいきなり、「3ゲーム」差の首位カープ。燃えないわけがない。
グラウンドで体を動かした投手の練習に立ち合った伊藤トレーニングコーチも、「みんな自主的に来ています。気合が入っていますよ」と目を細めた。プロである以上、休まずに出てくることだけが“いいこと”ではない。休養ももちろん仕事のうちだ。だが主将の福留も現在のチーム状況を「いい競争をしながらやっている。それがいい方に出ているのかな」と語っていた通り、選手それぞれの「競争に勝ちたい」という思いが、その足を球場へ向けさせた。
甲子園の外野でダッシュを行う原口文仁内野手=阪神甲子園球場
午前のうちに球場入りした原口も「(若手は)みんな、来ると思いますよ」とニヤッと笑った。正午前には高山も、中谷も現れた。岡崎も梅野もやってきた。グラウンドに出てこない限り、報道陣は車の出入りしか見られないが、確認できただけでも計20人。リリーフ陣と、ベテラン野手を除くほぼ全員が集結。おのずと室内練習場からは、打撃練習の甲高い音が競い合うように響いた。
21日からは全体練習が行われ、虎はもう一度、足並みをそろえてリーグ戦再開へと進む。よみがえった糸井、そして競い合い、高め合う男たちが、チームをさらなる高みへ押し上げる。
練習する、能見篤史投手(左)ランディ・メッセンジャー投手(右)=阪神甲子園球場
★昨季の交流戦休み
6月20~23日の 4日間、試合のない日程だったが、雨天中止の影響で20日にオリックス戦(甲子園)を行い、交流戦を終えた(借金「4」)。21日は全休日で22日が指名練習。23日に全体練習後、広島移動。また 1年目の高山は22、23日とウエスタン・ソフトバンク戦(タマホーム筑後)に出場し、掛布 2軍監督の指導の下で調整した。リーグ戦再開となった24日からの広島 3連戦(マツダ)は「3連敗」を喫した。
練習の合間にひと息つく岩貞祐太投手(左)と能見篤史投手=阪神甲子園球場
開幕カードのリベンジだ! 24日の広島戦(マツダ)に先発予定の能見篤史投手が20日、甲子園で自主練習を行った。
「そりゃ、( 2日間も)休むわけにはいかないでしょ」
25日に先発予定の岩貞らとダッシュやキャッチボールを行うと、笑顔で汗をぬぐった。
やり返すための準備に抜かりはない。開幕 3連戦( 3月31日~ 4月 2日、マツダ)では 1勝 2敗。初戦はメッセンジャーで勝利も、 2戦目の岩貞は 5回 5失点、 3戦目の能見も 3回 1/3を 4失点で今季初黒星を喫した。
同じ 3投手で、開幕以来の敵地に乗り込む。ここまで11試合で防御率2.71ベテランが「変わらず、いつもと一緒。いつも通り」と静かに闘志を燃やせば、岩貞は「捕手と話し合って(バッテリーの) 2対 1で打者に向かっていく」と気合十分。25歳の左腕も16日の楽天戦(甲子園)で 7回 1失点と復調気配だ。
あのときとは違う-。変貌を遂げた姿を見せつける。
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