●阪神は 2回、糸井嘉男外野手(36)の「11号3ラン」とジェイソン・ロジャース内野手(29)の「2点適時2塁打」で 5点先制。プロ初先発の巨人谷岡竜平投手(21)は 3回 6安打 5失点で降板した。巨人は 4回、村田修一内野手(36)と石川慎吾外野手(24)の「適時2塁打」で 3点を返した。阪神先発の能見篤史投手(38)は 5回 3失点で、勝利投手の権利を手にして降板した。阪神は 7回に 1点、 8回に 2点を追加して逃げ切りに成功。能見は約 2カ月ぶりの「4勝」目を挙げた。巨人は借金「1」に逆戻りした。阪神が快勝。 2回に 5点を奪うと、その後も効果的に点を重ねた。先発・能見は 5回 5安打 3失点で「4勝目(6敗)」。 2番手・桑原謙太朗投手(31)が 1回 2/3を無安打無失点と好投したのが光った。通算「2000安打」まであと「10」としている鳥谷敬内野手(36)は 3打数無安打 2四球だった。
●糸井嘉男外野手が先制の「11号3ラン」を放った。 2回二死 1、 2塁の場面で巨人谷岡の内角スライダーを強振。右翼席中段に運んだ。これぞ有言実行、豪快弾で決めた! 阪神は 2回、糸井嘉男外野手が先制の「11号3ラン」。敗れた前夜に「あしたは取る!」とリベンジを誓っていた超人に導かれ、 8- 4で巨人に快勝した。貯金は再び今季最多タイの「13」。 8月の勝ち越しも決め、「7.5」差の首位カープにとことん食らいつく!!気持ちを込めて、超人パワーでブッたたいた。やり返すと誓って、即やり返した。糸井が「先制3ラン」。虎入り初のG撃弾で、有言実行だ。魂の一撃だった。前日25日の試合後、言い切っていた。 2安打も勝利に導けず、自力Vをまたも消滅させてしまった。悔やみ、もう一歩も引けないと腹を決めた。くすぶる思いを 2回に爆発させた。一死 1、 2塁から能見がバント失敗。二死となり、嫌なムードのまま続く糸井も 2球で追い込まれた。だがひと振りですべて“チャラ”。ルーキー谷岡のスライダーを右翼席へ放り込んだ。試合前まで対巨人は14試合で打率 0.218、 0本塁打、 1打点。すべてセ 5球団ワーストだった。シーズン佳境、真夏の「伝統の一戦」で“虎の糸井ここにあり”を見せつけた。試合後に、先輩の能見と満面の笑みでグータッチ。貯金は再び今季最多タイ「13」。 8月の月間勝ち越しも決めた。やり返したら、止まらず突き進むだけ。糸井が先頭で虎を引っ張る。
●糸井同様に、こちらのベテランも有言実行だ。前夜の悔しい敗戦後に「必死こいてやる」と宣言した福留孝介外野手(40)は、 1回に中前打を放つと、 2回二死 1塁からは左前打を放ち、ロジャースの右中間 2塁打で一気に生還した。
●飛び込んだ右翼・長野のグラブをかすめ、鋭い打球が右中間を破った。肩を揺らして到達した 2塁ベース上で、大きく息を吐いた。糸井の「先制3ラン」の余韻が残る東京ドームで、ロジャースが“プチ冬眠”から目覚めを告げる「2点2塁打」だ。「4番」の仕事を果たし、白い歯がこぼれた。 2回二死 1、 2塁。 1ボールから谷岡の 143キロを素直にはじき返した。 1回一死 1、 3塁の先制機で、変化球に空振り三振。悔しさを、すぐさまバットで晴らした。 7回にも一死から左翼線へ 2塁打を放ち、代走を送られてお役ご免。この一打が貴重な追加点のおぜん立てとなった。 2安打 2打点。出場 7試合ぶり、今季 7度目のマルチを記録した。勝負の終盤戦。頼もしい男に、愛きょうたっぷりの笑顔と打棒が戻ってきた。
●“屈辱”に燃えた。 1塁ベース上で握りしめた拳が、思いを物語っていた。巨人に傾きかけていた流れを、北條史也内野手(23)が執念のひと振りで取り戻した。 5- 0が 5- 3となり、迎えた 7回二死 2塁。前の打者、鳥谷のカウントが 2ボールとなったところで、捕手の宇佐見真吾(24)が立ち上がった。挑まれた勝負-。そこまで 3打席ノーヒットの北條が、打席に立った。心は熱く、頭は冷静だった。カウント 2- 1から 4球目、田原誠次投手(27)の 108キロカーブをとらえた。鋭く左翼へ運ぶ適時打で、大きな 6点目だ。これで、自己最長を更新する11試合連続安打。右脇腹を痛めた大和内野手(29)に代わって17日の広島戦(京セラ)から遊撃スタメンを任され、全試合で快音を響かせている。この日も午前中から、東京ドームの室内練習場に足を運んだ。片岡篤史(48)、平野恵一打撃コーチ(38)に見守られながら、約 1時間。板山祐太郎外野手(23)とともに早出特打を敢行した。原口がこの日、2軍降格。高山もファームで汗を流す。超変革の代表格として、ここが正念場。石にかじりついてでも、遊撃の座は離さない。
●中 5日の先発マウンドに上がった能見篤史投手が 5回 5安打 3失点で降板した。 5点の大量リードにも恵まれて序盤からゼロを並べたが、 4回に村田、石川と 2本の「適時2塁打」を許して 3失点。 6回の打席で代打を送られた。ベンチでナインとハイタッチを交わす。久しぶりに能見が笑った。 5回を 5安打 3失点で、「4勝」目。強気のスタイルで 7月 1日のヤクルト戦(甲子園)以来、 7戦ぶりの白星をつかんだ。甦ったGキラー。巨人戦白星は2015年 7月22日(甲子園)以来 766日ぶりで、東京ドームでは「プロ初本塁打」を放った2013年 5月 6日以来1573日ぶりだ。巨人戦通算勝利は並んでいた渡辺省三を抜き、「球団単独5位の21勝目」となった。通算奪三振も「1372」とし、江川卓(元巨人)を超えて「歴代単独71位」。プロ13年目にして、なお若々しい左腕が先発陣を支える。
●「金本流継投2017バージョン」は、桑原なしには語れない。好投・能見を 5回でスパッと諦め、 6回のマウンドはもちろん背番号「64」。金本知憲監督(49)が唸る快投だった。 2点リードの 6回はクリーンアップを内野ゴロ 3つで三者凡退。味方の援護で 3点リードとなった 7回も右打者 2人を料理。左打者を迎えたところで高橋聡文投手(34)にバトンを渡し、 1回 2/3を完ぺきに抑えた。桑原がいるから、早めに継投に入れる。指揮官の熱き期待に応え続ける右腕は汗を拭った。最近打たれたことを反省し、フォームを微調整。腕をややタテ振りにした。チーム最多の「53試合登板」。指揮官好みの鉄腕が金本野球を支えている。記事をまとめてみました。
<巨人 4- 8阪神>◇18回戦◇阪神 8勝10敗◇26日◇東京ドーム
阪神は 2回、糸井の「11号3ラン」とロジャースの「2点適時2塁打」で 5点先制。プロ初先発の巨人谷岡は 3回 6安打 5失点で降板した。
巨人は 4回、村田と石川の「適時2塁打」で 3点を返した。阪神先発の能見は 5回 3失点で、勝利投手の権利を手にして降板した。
阪神は 7回に 1点、 8回に 2点を追加して逃げ切りに成功。能見は約 2カ月ぶりの「4勝」目を挙げた。巨人は借金「1」に逆戻りした。谷岡は初黒星。
3回裏巨人攻撃終了、序盤を抑えた能見篤史投手=東京ドーム
阪神が快勝。 2回に 5点を奪うと、その後も効果的に点を重ねた。先発・能見は 5回 5安打 3失点で「4勝目(6敗)」。 2番手・桑原が 1回 2/3を無安打無失点と好投したのが光った。通算「2000安打」まであと「10」としている鳥谷は 3打数無安打 2四球だった。
東京ドームで六甲おろしが響く。阪神が 2回に一挙 5点を奪った。二死 1、 2塁とすると、 1番・糸井がプロ初先発の巨人のD 3位・谷岡から「右越え3ラン」を放ち、先制。この後二死 1、 2塁と好機を作り、ロジャースが右中間に「2点2塁打」を放った。
巨人は 4回、一死 1、 2塁から、村田が右中間に「適時2塁打」。なおも二死 2、 3塁から、石川が右中間に「2点2塁打」を放ち、 2点差とした。
阪神は 7回に北條が左翼線に適時打を放ち、 1点を追加。さらに 8回にはD 1位・大山が左翼フェンス直撃の「2点打」を放ち、突き放した。巨人は 8回に阿部の適時打で 1点を返したが、谷岡ら投手陣が崩れた。
2回、「先制3ラン」を放った糸井嘉男外野手=東京ドーム
阪神がベテランと若手の活躍で快勝した。 2回に糸井の「先制3ラン」などで 5得点。 7、 8回には北條、大山にタイムリーが飛び出し、巨人を突き放した。先発能見は 7月 1日ヤクルト戦以来となる「4勝」目。試合後の金本知憲監督の談話は以下の通り。
-初先発の相手にすぐに打線が対応した
金本監督 糸井がいいところで打ってくれた。
-その後もロジャースまでつながった
金本監督 あの回は 5点入ったので、みんながそれぞれいい仕事、役割をちゃんとしてくれた。
-北條、大山で追加点
金本監督 いやあ、追加点が入らず、嫌な雰囲気があったが、北條が食らいついて、レフト線に持っていって、大山もツーベース。若い力がね。ベテランの糸井の「3ラン」と若手のダメ押しといい形で点が取れた。
勝利を祝う金本知憲監督(右)ら=東京ドーム
-二アウトからの得点だった
金本監督 チーム状態がいい時は二アウトから点が入る。後ろへ後ろへアウトにならず、つなぐ意識をもってくれている。
-桑原も相手の流れを止めた
金本監督 最近、ピンチでいってもらって、しんどい所で投げてもらっていた。疲れがあり、本調子でない時期もあったが、回の頭からいくと、ピシッと仕事をしてくれる。
-藤浪への期待は
金本監督 前回は不安の残るピッチングだったが、今回は間違いないと信じている。やってくれるものと思っている。
2回表阪神二死 1、 2塁、糸井嘉男外野手は谷岡竜平投手から右越えに「先制3点本塁打」を放った。捕手宇佐見真吾=東京ドーム
糸井嘉男外野手が先制の「11号3ラン」を放った。
2回二死 1、 2塁の場面で巨人谷岡の内角スライダーを強振。右翼席中段に運んだ。糸井は「先制のチャンスだったのでとにかくランナーを返そうと思い振り抜きました。いい結果になってくれて良かったです」とコメントした。
2回、糸井嘉男外野手が魂のひと振り! チームを勝利に導く一発となった=東京ドーム
これぞ有言実行、豪快弾で決めた! 阪神は 2回、糸井嘉男外野手が先制の「11号3ラン」。敗れた前夜に「あしたは取る!」とリベンジを誓っていた超人に導かれ、 8- 4で巨人に快勝した。貯金は再び今季最多タイの「13」。 8月の勝ち越しも決め、「7.5」差の首位カープにとことん食らいつく!!
気持ちを込めて、超人パワーでブッたたいた。やり返すと誓って、即やり返した。糸井が「先制3ラン」。虎入り初のG撃弾で、有言実行だ。
「勝ってよかったです。(有言実行)できてよかった」
魂の一撃だった。前日25日の試合後、言い切っていた。「悔しい。あした絶対、取るという気持ちで…。取ります!」。珍しく感情があふれた。 2安打も勝利に導けず、自力Vをまたも消滅させてしまった。悔やみ、もう一歩も引けないと腹を決めた。くすぶる思いを 2回に爆発させた。
1回、安打を放った上本博紀内野手=東京ドーム
一死 1、 2塁から能見がバント失敗。二死となり、嫌なムードのまま続く糸井も 2球で追い込まれた。だがひと振りですべて“チャラ”。ルーキー谷岡のスライダーを右翼席へ放り込んだ。
「先制のチャンスだったので、とにかくランナーをかえそうと思って振り抜きました」。右脇腹の筋挫傷からスタメン復帰した18日の中日戦(ナゴヤドーム)から 8試合連続安打となる「11号弾」で一気に 3- 0。この回一挙 5点のビッグイニングを作った。
求められ、FA宣言で虎へやってきた。それで宿敵を打たなくては超人の名が泣く。試合前まで対巨人は14試合で打率 0.218、 0本塁打、 1打点。すべてセ 5球団ワーストだった。シーズン佳境、真夏の「伝統の一戦」で“虎の糸井ここにあり”を見せつけた。
悔しがり、雪辱を誓い、いつも過信せずに歩んできた。夏前のある日のこと。テレビ局から球宴の中継で用いる「トラックマン」(高性能弾道測定器)に関するアンケートを受けた。「トラックマン? (自身の愛称の)ヨッピーマンにしてくれよ」。あなたの打球速度は何キロだと思いますか? の設問に、隣の鳥谷、福留が「 180キロ!」「 200キロ! 測定不能かもよ?」とはやしたてたが、超人はジーッと沈黙して考え、「 150キロ」と“謙虚”に書き込んだ。「フツーやん!?」と総ツッコミにあったが、自分を過大評価することはない。投手から野手になり、反骨心で超人になった。逆境にこそアツく燃える。
2回、安打を放った坂本誠志郎捕手=東京ドーム
「主力の糸井が『3ラン』、若手のダメ押し。きょうはいい形で点が取れた。みんながいい仕事をしてくれました」と金本監督が目を細めれば、糸井も「最近、勝ちがついていなかったから。能見さんに勝ちがついてよかった」とうなずいた。
試合後に、先輩の能見と満面の笑みでグータッチ。貯金は再び今季最多タイ「13」。 8月の月間勝ち越しも決めた。やり返したら、止まらず突き進むだけ。糸井が先頭で虎を引っ張る。
☆糸井嘉男外野手について阪神・片岡篤史打撃コーチ
「(相手がプロ初先発で)どんな投球をするかわからないなかで、ストライクゾーンにくれば長打にしてくれると思っていたが、そこをしっかり長打にしてくれた」
◇データBOX◇
◎…阪神は今季最多タイの貯金「13」。
◎… 8月は「14勝8敗1分け」とし、 4試合を残して月間勝ち越しが決定。 8月の勝ち越しは 2年ぶり(昨年11勝14敗)。
◎…糸井は先発復帰から 8試合連続安打。今季最長は 4月25日・DeNA戦(甲子園)- 5月 5日・広島戦(同)での 9試合。
1回、安打を放った福留孝介外野手=東京ドーム
糸井同様に、こちらのベテランも有言実行だ。前夜の悔しい敗戦後に「必死こいてやる」と宣言した福留は、 1回に中前打を放つと、 2回二死 1塁からは左前打を放ち、ロジャースの右中間 2塁打で一気に生還した。 8回にも大山の 2点打をお膳立てする四球。「みんな、攻撃的に行けたので良かった」。自分のことよりチームのことを真っ先に口にした。
2回、「2点適時2塁打」を放ったジェイソン・ロジャース内野手=東京ドーム
飛び込んだ右翼・長野のグラブをかすめ、鋭い打球が右中間を破った。肩を揺らして到達した 2塁ベース上で、大きく息を吐いた。糸井の「先制3ラン」の余韻が残る東京ドームで、ロジャースが“プチ冬眠”から目覚めを告げる「2点2塁打」だ。
「難しく考えていたので、冷静さを失っていたんだ。シンプルに、思いきっていこうと思った。いいスイングができたと思うね」
「4番」の仕事を果たし、白い歯がこぼれた。 2回二死 1、 2塁。 1ボールから谷岡の 143キロを素直にはじき返した。
「取り返す気持ち」があった。 1回一死 1、 3塁の先制機で、変化球に空振り三振。悔しさを、すぐさまバットで晴らした。 7回にも一死から左翼線へ 2塁打を放ち、代走を送られてお役ご免。この一打が貴重な追加点のおぜん立てとなった。 2安打 2打点。出場 7試合ぶり、今季 7度目のマルチを記録した。
2回に 2点 2塁打を放ったロジャース内野手。「4番」の仕事を果たした=東京ドーム
初体験のじっとりした日本の夏。打率が 2割 5分を切り、前日の巨人戦のスタメンを外れるなど、ここ最近はベンチスタートも…。それでも、どんなときでも下は向かない。「ロジャース選手はカメラを向けると、どこにいてもすぐに視線をくれます」とは球団スタッフ。悩んで苦しんで、どんより…とはならない。常に視線は上だ。これがパンダ流の“ルーチン”。スタメン出場すれば、これで 3試合連続安打だ。
「やっぱり打てるのはいいこと。気分がいいね」
勝負の終盤戦。頼もしい男に、愛きょうたっぷりの笑顔と打棒が戻ってきた。
◇データBOX◇
◎…阪神は 2回に 1イニング 5得点。 7月27日のDeNA戦(甲子園、○10- 3)の 8回に 7点を奪って以来。
“屈辱”に燃えた。 1塁ベース上で握りしめた拳が、思いを物語っていた。巨人に傾きかけていた流れを、北條が執念のひと振りで取り戻した。
「トリ(鳥谷)さんが敬遠気味だったので。(自分との勝負は)予想はしていました」
5- 0が 5- 3となり、迎えた 7回二死 2塁。前の打者、鳥谷のカウントが 2ボールとなったところで、捕手の宇佐見が立ち上がった。挑まれた勝負-。そこまで 3打席ノーヒットの北條が、打席に立った。
「真っすぐの後だったのでカーブ、スライダーがくると思っていた」
心は熱く、頭は冷静だった。カウント 2- 1から 4球目、田原の 108キロカーブをとらえた。鋭く左翼へ運ぶ適時打で、大きな 6点目だ。
これで、自己最長を更新する11試合連続安打。右脇腹を痛めた大和に代わって17日の広島戦(京セラ)から遊撃スタメンを任され、全試合で快音を響かせている。
7回に貴重な適時打を放った北條史也内野手。これで11試合連続安打だ=東京ドーム
「まだ(体の)開きが早いというか、バットが体から離れて、外回りしているというか。まだ彼の良さは正直、出てないんだけれど…」とは金本監督。これも期待の高さゆえ。まずは手厳しい言葉を発した後に「その中であのタイムリーは大きい。右のスリークオーターのややこしい投手に対して、よく打ってくれました」と目を細めた。
常に、崖っぷちの思いだ。口癖は「巻き返せるように頑張ります」-。不甲斐なさは自身が一番感じている。開幕スタメンから調子が上がらず、 2軍落ちも味わった。ルーキー糸原、そして大和の離脱で転がり込んできたチャンス。スタメンが続く中で、この日も午前中から、東京ドームの室内練習場に足を運んだ。片岡、平野打撃コーチに見守られながら、約 1時間。板山とともに早出特打を敢行した。
7回、適時打を放った北條史也内野手=東京ドーム
連続試合安打が続いていることも「気にしちゃダメです。言わんといてください!」とシャットアウト。邪心を振り払うように、バットを振り続ける日々だ。
「 1打席 1打席、集中してやっています」
原口がこの日、2軍降格。高山もファームで汗を流す。超変革の代表格として、ここが正念場。石にかじりついてでも、遊撃の座は離さない。
◇データBOX◇
◎…北條は自己最長を更新する11試合連続安打(昨季は 9試合が最長)。
◎…巨人戦は今季 7打点目。セ 5球団で、もっとも打点を挙げている。
5回裏巨人二死、能見篤史投手はケーシー・マギー内野手を遊ゴロにとり内野手にグラブを掲げ、 6回表の攻撃で代打を出されて交代となる=東京ドーム
中 5日の先発マウンドに上がった能見篤史投手が 5回 5安打 3失点で降板した。
5点の大量リードにも恵まれて序盤からゼロを並べたが、 4回に村田、石川と 2本の「適時2塁打」を許して 3失点。 6回の打席で代打を送られた。
2回表阪神二死 1、 2塁、能見篤史投手(左)は「右越え3点先制本塁打」を放ち、坂本誠志郎捕手(中央)や能見篤史投手とハイタッチ=東京ドーム
中 5日の先発マウンドに上がった能見篤史投手が 5回 5安打 3失点で降板した。
5点の大量リードにも恵まれて序盤からゼロを並べたが、 4回に村田、石川と 2本の「適時2塁打」を許して 3失点。 6回の打席で代打を送られた。
能見は「早い段階で点を取ってくれたので思い切って投げることができました。ストレートをしっかり投げることで変化球を生かすことができましたが、 4回の投球でもう少し粘りが必要でした」とコメントした。
強気に内角を攻めた能見篤史投手。やっと勝った!=東京ドーム
ベンチでナインとハイタッチを交わす。久しぶりに能見が笑った。 5回を 5安打 3失点で、「4勝」目。強気のスタイルで 7月 1日のヤクルト戦(甲子園)以来、 7戦ぶりの白星をつかんだ。
「攻める気持ちで投げた。(右打者への内角球は)それだけはずっと、やっているんで。逃げることなく、ね」
攻めた。キャンプでも一番重点を置く「右打者の内角球」を軸に 3回まで無失点。 4回一死 1、 2塁では村田にカウント 2- 2から投じた内角直球に球審の手が上がらずグラブを叩いて悔しがった。それほど自信があった。結果、村田、石川に「適時2塁打」を浴び、この回 3点を失ったが、自慢のクロスファイヤーで押す姿はエースと呼ばれていた頃の左腕だった。
甦ったGキラー。巨人戦白星は2015年 7月22日(甲子園)以来 766日ぶりで、東京ドームでは「プロ初本塁打」を放った2013年 5月 6日以来1573日ぶりだ。巨人戦通算勝利は並んでいた渡辺省三を抜き、「球団単独5位の21勝目」となった。
阪神先発の能見篤史投手=東京ドーム
開幕から唯一人ローテを守り続けながら、勝ち星から遠ざかった。苦しい 2カ月間。イチから投球を見直した。昨季中盤から 3塁側に変更したプレートの踏み位置を、再び 1塁側へ。下半身も鍛え直し、登板までの 1週間でダンベルや体幹を鍛えるチューブトレーニングを多めに実施した。調整内容の変化を問われて「人のことを観察しているんじゃないよ」と苦笑いの38歳だが、ようやく実を結んだ。
「まあ(勝てて)まあよかったです」
通算奪三振も「1372」とし、江川卓(元巨人)を超えて「歴代単独71位」。プロ13年目にして、なお若々しい左腕が先発陣を支える。
☆能見篤史投手について香田勲男投手コーチ
「勝ちがつかないことが多かったからね。先発にとって勝ちが一番いい薬」
◇データBOX◇
◎…能見は 7月 1日のヤクルト戦(甲子園)で「3勝」目を挙げてから、 7試合ぶりの白星。チーム自体は、能見が先発時はこれで「4連勝」。 ◎…東京ドームでの白星は2013年 5月 6日以来、 4年ぶり。
◎… 6三振を奪って、通算1372奪三振。並んでいた江川卓を抜き、「歴代単独71位」となった。
「金本流継投2017バージョン」は、桑原なしには語れない。好投・能見を 5回でスパッと諦め、 6回のマウンドはもちろん背番号「64」。
「最近はピンチでの登板で、しんどいところばかりで投げてもらって、疲れもあったし、本調子ではなかったけれど、回の頭から行くとピシッと抑えてくれますね」
金本監督が唸る快投だった。 2点リードの 6回はクリーンアップを内野ゴロ 3つで三者凡退。味方の援護で 3点リードとなった 7回も右打者 2人を料理。左打者を迎えたところで高橋にバトンを渡し、 1回 2/3を完ぺきに抑えた。
6回、審判に「ピッチャー、桑原」を告げた金本知憲監督=東京ドーム
桑原がいるから、早めに継投に入れる。指揮官の熱き期待に応え続ける右腕は「( 6回は) 3人で切れたので流れが来たかなと思います。 7回は(追加点が入り)楽な気持ちで投げられました」と汗を拭った。最近打たれたことを反省し、フォームを微調整。腕をややタテ振りにした。
「きょうに限っては、できていたと思います」
チーム最多の「53試合登板」。指揮官好みの鉄腕が金本野球を支えている。
☆ 4点差の 9回に登板して 1回無失点のラファエル・ドリス投手
「いつも通りやるだけだよ。セーブシチュエーションでもそうでなくても、チームのために投げるだけ」
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2017年 公式戦 順位表
2017年 公式戦 日程と結果(08月)
2017年 公式戦 日程と結果(09月)