<陸上:第62回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)>◇ 1日◇群馬県庁前発着( 7区間 100キロ)◇37チーム
元日恒例の全日本実業団対抗駅伝(群馬県庁前発着= 7区間、 100キロ)に出場する37チームのオーダーが31日に決まり、前回覇者で最多「22度の優勝」を誇る旭化成は創部以来初の外国人選手、アブラハム・キプヤティチを 2区( 8.3キロ)に入れた。前回 4区で区間賞の市田孝はスピード区間の 3区(13.6キロ)に回し、鎧坂哲哉を 7区(15.5キロ)に配置した。
2年ぶりの頂点を狙うトヨタ自動車は前回 3区で20人抜きした大石港与を 5区(15.8キロ)で起用した。最長区間の 4区(22.4キロ)には、ハーフマラソン日本記録保持者の設楽悠太(ホンダ)や世界選手権マラソン代表の井上大仁(MHPS)らが集まった。
チーム編成
編成は同一企業の単独チームとし、監督1名、競技者12名、計13名以内とする。
但し、外国人競技者は、1チーム1名以内とする。
コース
群馬県庁・・・群馬県庁7区間 100.0Km
区間
第1区 群馬県庁・・・高崎市役所 12.3Km
第2区 高崎市役所・・・前橋市公田町 8.3Km
第3区 前橋市公田町・・・伊勢崎市役所 13.6Km
第4区 伊勢崎市役所・・・太田市役所 22.4Km (区間距離およびコース変更、400m延長)
第5区 太田市役所・・・桐生市役所 15.8Km
第6区 桐生市役所・・・伊勢崎市西久保町 12.1Km (区間距離およびコース変更、400m短縮)
第7区 伊勢崎市西久保町・・・群馬県庁 15.5Km
全日本実業団対抗駅伝は 1日、前橋市の群馬県庁前を発着点とする 7区間、 100キロに37チームが参加して行われ、旭化成が 4時間52分18秒で「2連覇」を果たし、歴代最多の優勝回数を「23」に伸ばした。初優勝を目指したホンダが 2分12秒差で「2位」となり、昨年「2位」で 2大会ぶりの頂点を狙ったトヨタ自動車は「3位」。「4位」はトヨタ自動車九州、「5位」は富士通だった。
福島・学法石川高から昨春、住友電工に入った遠藤が 1区で区間賞を獲得。昨年 6月の「日本選手権1500メートル2位」の実力を持つ高卒新人は「素直にすごくうれしい」と初々しく笑った。
序盤から先頭集団でレースを展開。最後は昨年の箱根駅伝 1区区間賞の服部(トーエネック)との一騎打ちを 1秒差で制した。「(服部が)何回かギアを上げ、厳しいかと思ったけど、諦めずに勝つことができてうれしい」と満足げだった。
旭化成が 4時間52分18秒で「2年連続23度目の優勝」を果たした。
1区茂木圭次郎は「9位」スタート。 2区に起用したチーム初の外国人アブラハム・キプヤティチが 8人抜きでトップに立ち、 3区市田孝も「区間1位」でリードを広げた。 4区では大六野秀畝がホンダの設楽悠太に「0秒」差まで迫られたが、 5区の村山謙太、 6区の市田宏が区間賞の走りで再び突き放すと、 7区鎧坂哲哉も危なげなく逃げ切った。
昨年は「18年ぶりに優勝」。今回も最多優勝記録を更新し、名門復活を確固たるものとした。
「2位」はホンダ、「3位」トヨタ自動車だった。
「2年連続23度目の優勝」を果たし、胴上げされる旭化成の西政幸監督=群馬県庁前
「第62回全日本実業団対抗駅伝競走大会」(ニューイヤー駅伝)が1日、前橋市の県庁前を発着点とする 7区間 100キロで行われ、旭化成が 4時間52分18秒で歴代最多の「23度目の優勝」を果たした。 元日恒例のニューイヤー駅伝。これぞ実業団の“陸王”だ。 1区の茂木は「9位」で、 2区のキャプシスがたすきを受けると 8人抜きでトップに立った。その後は 3区の市田孝、 5区の村山、 6区の市田宏が区間賞をマークするなど層の厚さを見せつける。最後は 7区の鎧坂が後半ペースを上げながら、フィニッシュテープを切った。 「2位」はホンダ、「3位」はトヨタ自動車、「4位」はトヨタ自動車九州、「5位」は富士通だった。 ☆旭化成・西政幸監督の話 「大会前から非常に緊張している中で、プレッシャーの中で、本当に選手たちがしっかり走ってくれたなという思いです。選手一人一人が攻めの走りができていた。周りから見ると守ったという感じになると思うんですけども。本当に一人一人の選手が2区から良い流れでトップを渡さずに、ゴールしたなと思います」
全日本実業団対抗駅伝は 1日、前橋市の群馬県庁前を発着点とする 7区間、 100キロに37チームが参加して行われ、旭化成が 4時間52分18秒で「2連覇」を果たし、歴代最多の優勝回を「23」に伸ばした。初優勝を目指したホンダが 2分12秒差で「2位」となり、昨年「2位」で 2大会ぶりの頂点を狙ったトヨタ自動車は「3位」。「4位」はトヨタ自動車九州、「5位」は富士通だった。
ホンダの設楽が最長区間の 4区(22.4キロ)で圧巻の走りを見せた。トップの旭化成と 1分32秒差の「12位」でたすきを受けると「前との差を縮めることしか考えていなかった」と一気にトップギアへ。10人を抜き、旭化成にタイム差なしの「2位」まで押し上げた。
前回大会は 4区「13位」と失速したが「過去のことを考えても結果は変わらない」と前だけを見て手にした 2年ぶりの「区間賞」。チームも「2位」に入り「昨年に比べたらレベルアップしている。うれしい」とうなずいた。
4区で旭化成の大六野秀畝選手(左)に迫るホンダの設楽悠太選手=群馬県太田市
昨夏の世界選手権マラソン代表、井上(MHPS)は 4区で13人抜き。チームを「20位」から「7位」まで浮上させたが、区間トップの設楽(ホンダ)には34秒及ばず「区間賞を狙っていた。勝ちたい選手に勝てなかったのは悔しい」と満足していなかった。
バネの利いた走りが持ち味で、昨年の東京マラソンで「8位」に入った24歳。今冬も同マラソンに出場する見通しで「まだ力んで走っている」と反省点を挙げた。
九電工・前田和浩選手
陸上男子長距離、マラソンで世界選手権に 4度出場した前田和浩(36=九電工が 1日に行われた「全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)」後に現役引退を表明した。
今後は女子陸上部のコーチに就く見通しで「経験を選手に伝えていければいい」と話した。
佐賀・白石高出身の前田は2007年に 1万メートルで世界選手権に初出場して「17位」。2009、2013、2015年はマラソン代表となり、2013年モスクワ大会での「17位」が最高だった。
「12位」でゴールした九電工のアンカー・前田和浩=群馬県庁前