●阪神が今季の公式戦日程で非常事態に陥った。中日が29日、今日30日の阪神24回戦(ナゴヤドーム)を「台風24号」の接近にともなって中止にすると発表した。虎にとっては今年20度目の中止が決定。すでに雨で流れた26日DeNA戦の代替日も未定で、クライマックスシリーズ(CS)進出の順位が確定する11日当日までの残り 2日間に 2戦が組まれる見通しだ。新たに中止試合が発生すればダブルヘッダーのほか、公式戦終了を待たずCS進出を逃す恐れも出てきた。 9月26日DeNA戦もすでに雨で流れ、今日30日の中止分と合わせて 2試合を新たに追加しないといけない。CS進出チーム決定日まで空き日は10月10、11日の 2日間だ。この間に試合追加される見通しで「予備日」が完全消滅する見立てになる。今後、中止試合が増えれば球界では98年10月10日の横浜-中日(横浜)以来、20年ぶりのダブルヘッダー開催が現実味を帯びる。阪神にとっても、93年10月10日広島戦(広島)以来、25年ぶりのレアケースだ。さらに、公式戦全試合を終える前にCS進出を逃す恐れも出てきた。CS期間中の「裏カード」として、公式戦が行われる可能性も消えない。正念場の最終盤まで、雨に振り回され続ける。阪神・谷本副社長兼球団本部長(54)はこの日の中止に苦渋の表情。球団幹部はCS裏開催について視野に入れた。金本知憲監督(50)も前向きだったが、20度目の中止に戸惑いは隠せなかった。
●糸井嘉男外野手(37)が29日、「左肩腱板(けんばん)の部分損傷」で出場選手登録を抹消された。21日広島戦(Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島)の 8回の守備で、ダイビングキャッチを試みた際に負傷したもよう。その後も治療しながらプレーを続けてきたが、この日、名古屋市内の病院で検査を受け、無念の離脱となった。今後については未定。再登録が可能になるのは 9日だが、シーズン中の復帰は絶望とみられる。チームは終盤に入り、故障者が続出。肩肘の蓄積疲労で離脱したランディ・メッセンジャー投手(37)は戦線復帰を果たしたが、代打の切り札である原口文仁捕手(26)が左手小指を骨折し、遊撃のポジションをつかみかけていた北條史也内野手(24)も「左肩亜脱臼」でグラウンドにいない。救援陣の精神的柱でもある藤川球児投手(38)も「右肘痛」を訴えて離脱。阪神が、ますます苦しい状況に立たされた。金本監督もショックを隠しきれない。 119試合出場のうちチームトップの75試合で「4番」を務め「打率0.308、16本塁打、68打点」。数字だけではなく、リーグ優勝を逃したときも責任を背負っていた。 6月30日のヤクルト戦(神宮)で死球を受け、右腓骨を骨折した後も出場を続けながら治そうとした超人にも、ついに限界が訪れた。暗黒時代と呼ばれた2001年以来となる「最下位フィニッシュ」危機にある中で主砲不在。残り11試合。どう乗り切る。
●阪神の先発投手陣が30日、甲子園室内練習場で投手練習を行った。10月1日DeNA戦(甲子園)に先発予定の岩貞祐太投手(27)らが参加。キャッチボールやダッシュで汗を流した。選手は中止が決まった29日中に帰阪。雨は降っていなかったが、風が強まる甲子園での練習となった。岩貞は登板に気持ちを向け意気込んだ。
記事をまとめてみました。
29日 6回に翌30日の中日対阪神戦の中止が試合中に発表された=ナゴヤドーム
あぁ、空き日消滅…。阪神が今季の公式戦日程で非常事態に陥った。中日が29日、今日30日の阪神24回戦(ナゴヤドーム)を「台風24号」の接近にともなって中止にすると発表した。虎にとっては今年20度目の中止が決定。すでに雨で流れた26日DeNA戦の代替日も未定で、クライマックスシリーズ(CS)進出の順位が確定する11日当日までの残り 2日間に 2戦が組まれる見通しだ。新たに中止試合が発生すればダブルヘッダーのほか、公式戦終了を待たずCS進出を逃す恐れも出てきた。
阪神がまた、天からの仕打ちにあった。CS進出が厳しい情勢に追い込まれている阪神はいよいよ日程面でも窮地に追い込まれた。中日戦を優位に戦うナゴヤドーム。中日球団はまだ熱戦中の午後 3時半に、今日30日の同カードを中止にすると発表した。「台風24号」の直撃が危ぶまれるなか、やむなく決断を下した。
阪神にとって、実に今季20度目の試合中止になった。阪神は10月 9日巨人戦(甲子園)まで休みなく試合がある。規定で、CS進出はファーストステージ開幕 2日前の「上位3チーム」。同11日終了時点での順位で決まる。 9月26日DeNA戦もすでに雨で流れ、今日30日の中止分と合わせて 2試合を新たに追加しないといけない。CS進出チーム決定日まで空き日は10月10、11日の 2日間だ。この間に試合追加される見通しで「予備日」が完全消滅する見立てになる。
中日に勝利するも厳しい表情で引き揚げる金本知憲監督=ナゴヤドーム
中日戦の快勝を見届けた谷本球団副社長兼球団本部長は「(30日の中止は)相談もいただいてましたし、こればかりは仕方ない」と渋い表情だった。金本監督も「どうなるんだろうね、これは…。どういう日程であれ、いまは目先の一戦を取りにいくだけ」と話すしかない。今後、日本野球機構が日程調整に入るが、26日が中止になった時点で阪神側にダブルヘッダーでの開催可否を打診している。
今後、中止試合が増えれば球界では98年10月10日の横浜-中日(横浜)以来、20年ぶりのダブルヘッダー開催が現実味を帯びる。阪神にとっても、93年10月10日広島戦(広島)以来、25年ぶりのレアケースだ。さらに、公式戦全試合を終える前にCS進出を逃す恐れも出てきた。谷本副社長は「それは前から覚悟していましたから」と言う。CS期間中の「裏カード」として、公式戦が行われる可能性も消えない。正念場の最終盤まで、雨に振り回され続ける。
ナゴヤドームでは試合中に30日の中止がファンに知らされた=ナゴヤドーム
中日は29日、30日に開催予定だった阪神戦(ナゴヤドーム)を、「台風24号」の影響で交通機関などの乱れが予想されるため中止すると発表した。阪神は今季20度目の中止で、今後の状況次第では、10月13日からクライマックスシリーズ(CS)で“裏開催”する可能性が浮上した。
試合中に発表された、30日の中止。自然の猛威には勝てない。ナゴヤドーム内にも諦めのどよめきが広がった。
阪神は10月 9日まで連戦が決まっている。雨天中止となった 9月26日のDeNA戦(甲子園)と、30日の試合が10月10、11日に組み入れられることが濃厚だ。
規定ではCS進出チームは11日終了時点の成績で決まるため今後、 1試合でも中止になればダブルヘッダーの可能性が浮上。CS進出の可能性がなくなれば、CSの“裏”で行われることも。実際にこの日、パ・リーグは13日にロッテ-楽天を行うと発表した。
阪神・谷本副社長兼球団本部長はこの日の中止に「これ(台風)ばかりは仕方ない。(過密日程は)覚悟しています」と苦渋の表情。球団幹部はCS裏開催について「可能性はある」と視野に入れた。金本監督も「どういう日程であれ、今は目先の一戦をとりにいくだけですから」と前向きだったが、20度目の中止に戸惑いは隠せなかった。
◆試合前日の中止決定に中日・西山和夫西山和夫専務取締役球団代表兼 チーム統括本部長
「予報が良くないことと、お客さまの安全が第一と考え、連盟の方と相談して決断した」
28日、練習中に難しい表情を浮かべる糸井嘉男外野手
糸井嘉男外野手が29日、「左肩腱板(けんばん)の部分損傷」で出場選手登録を抹消された。21日広島戦(マツダスタジアム)の 8回の守備で、ダイビングキャッチを試みた際に負傷したもよう。その後も治療しながらプレーを続けてきたが、この日、名古屋市内の病院で検査を受け、無念の離脱となった。今後については未定。再登録が可能になるのは 9日だが、金本監督は「(残り試合は)ちょっと無理でしょうね。 2週間くらい安静にしないと、と言っていたので」と話し、シーズン中の復帰は絶望とみられる。
チームは終盤に入り、故障者が続出。肩肘の蓄積疲労で離脱したメッセンジャーは戦線復帰を果たしたが、代打の切り札である原口が左手小指を骨折し、遊撃のポジションをつかみかけていた北條も「左肩亜脱臼」でグラウンドにいない。救援陣の精神的柱でもある藤川も「右肘痛」を訴えて離脱。阪神が、ますます苦しい状況に立たされた。
糸井嘉男外野手は21日の広島戦でダイビングキャッチを試みる。このときに左肩を痛めた=Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島
糸井嘉男外野手が29日、左肩腱板部分損傷のため、出場選手登録を抹消された。 2週間ほどの安静が必要で、今季残り11試合の出場は絶望的。北條(左肩亜脱臼)、原口(左手第5中手骨骨折)、藤川(右肘痛)らに続き、またも虎にアクシデント発生だ。
午前11時すぎ、ナゴヤドームに到着したチームバスの中に糸井の姿はなかった。そして、 2軍で調整中だった高山が名古屋から合流した。まさかの糸井離脱。球団広報が、アクシデントの詳細について説明した。
「名古屋市内の病院で検査を受け、『左肩腱板の部分損傷』と診断されました」
糸井に激痛が走ったのは21日の広島戦(マツダ)だった。新井の打球にダイビングキャッチを試みたが、グラブの横を打球がすり抜け、適時 3塁打-。そのとき、左肩を痛めた。前日28日の中日戦(ナゴヤドーム)まで「4番・右翼」として我慢してきたが、無念の途中離脱。今季絶望-。
「時間がかかるみたいですね。損傷があるから。(今季の残り試合は)そりゃ、無理でしょうね。 2週間ぐらい安静にしないと…といっていたんで」
金本監督もショックを隠しきれない。 119試合出場のうちチームトップの75試合で「4番」を務め「打率0.308、16本塁打、68打点」。数字だけではなく、リーグ優勝を逃したときも「4番の悪さですね」と責任を背負っていた。 6月30日のヤクルト戦(神宮)で死球を受け、右腓骨を骨折した後も出場を続けながら治そうとした超人にも、ついに限界が訪れた。
阪神・今季の主な故障者
9月以降、北條の左肩亜脱臼、原口の左手第5中手骨骨折、藤川の右肘痛とチームは故障続き。暗黒時代と呼ばれた2001年以来となる「最下位フィニッシュ」危機にある中で主砲不在。残り11試合。どう乗り切る。
★野球選手が起こしやすい故障
「腱板損傷」は肩関節を酷使することによって発生するため、野球選手が起こしやすい故障といえる。特に投手は起こしやすく、斉藤和巳(元ソフトバンク)は 3度も手術し、 6年のリハビリを経て引退。由規(ヤクルト)やこの日、引退登板した浅尾(中日)もこの故障に苦しんだ。金本監督も現役時代の2010年に発症。以降、守備での送球に影響が出た。
◆腱板損傷
肩の筋肉の下には複数の腱があり、肩の筋肉と腕の骨をつないでいる。この腱を「腱板」と呼び、スポーツで負荷がかかったり、加齢でこれが部分的に切れることを腱板損傷という。激痛を伴い、痛みで腕が挙がらなくなる。鎮痛剤を処方して 1~ 2週間安静にすれば、多くの場合、痛みは治まる。腱が自然に再生することはないものの、肩には複数の腱があるため、痛みさえ治まれば普通に動かせるようになる。ただし、痛みが長引く場合や引き続き腕が挙がらない場合は手術を行う。手術をした場合は 1カ月ほど固定し、その後、 2~ 3カ月のリハビリが必要といわれている。
室内練習場でキャッチボールする岩貞祐太投手=阪神甲子園球場室内練習場
阪神の先発投手陣が30日、甲子園室内練習場で投手練習を行った。10月1日DeNA戦(甲子園)に先発予定の岩貞祐太投手らが参加。キャッチボールやダッシュで汗を流した。
阪神は30日に予定されていた中日戦(ナゴヤドーム)が「台風24号」の影響で中止になっていた。選手は中止が決まった29日中に帰阪。雨は降っていなかったが、風が強まる甲子園での練習となった。練習中には、避難準備を知らせる緊急速報が関係者や報道陣に届き、携帯電話が一斉に鳴り響く場面もあった。
岩貞は登板に気持ちを向け「CSの可能性もあるので、それを第 1の目標にしてやっている。勝てるようにやっていきたい」と意気込んだ。
※10月 1日の予告先発は、阪神・岩貞祐太投手(27)ーDeNA・濱口遥大投手(23)です。
全員野球でファン皆が待ち望む「三文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
全身全霊を懸けて不屈の精神で立ち向かう。たとえ、どんなに苦しい局面になろうとも、最後の最後まで絶対に勝負を諦めない。
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※このスローガン・デザインは、2018年のシーズンロゴとしても展開して参ります。
2018年公式戦順位表
2018年交流戦順位表
2018年 公式戦 日程と結果(09月)
2018年 公式戦 日程と結果(10月)