●ただ 1人に会うため、阪神・矢野燿大新監督(49)は午前中から鳴尾浜へ車を走らせた。上本がいた。何としても話したかった。監督として、捕手として、先輩としての思いをぶつけた。矢野燿大新監督が16日、鳴尾浜を電撃訪問。国内フリーエージェント(FA)権を取得する見込みの上本博紀内野手(32)と面談し、就任発表翌日に「残留交渉」を行った。とことん選手と向き合う男らしくアツい“初仕事”で、口説いた。上本はこの日から軽めの外野ノックの捕球を解禁。ダッシュ、キャッチボール、約15分間のティー打撃なども行い左膝手術から順調な回復を見せている。左膝のリハビリを鳴尾浜で行う阪神上本は、監督交代にも動じず自然体を貫いた。今季初取得する見込みの国内FA権を行使する可能性もあり、現状は白紙の状態とみられる。すでに提示された複数年契約提示も保留している。上本は今季中に復帰できなかったが、新監督は高く評価した。上本は10年目の今季、出場20試合で「打率4割2分2厘」と好調だった。FA権行使の意思を球団に通知するのは日本シリーズ終了翌日から土、日、祝日を除く 7日間以内。即決を求められた矢野新監督とは違い、上本には11月上旬まで“熟考する時間”はある。だからこそ、多忙を極めている新監督が足を運び、アツく語りかけた。苦笑いしながらもハツラツと、アグレッシブだった。続いて甲子園を訪れ、球団首脳と編成面についての話し合いも行った。時間はない。だが、このアツいハートがあれば確実に進んでいける。
●阪神掛布雅之オーナー付シニアエグゼクティブアドバイザー(63、SEA)が来季も同等の職務で続投する方針であることが16日、分かった。この日、大阪市内の電鉄本社でオーナー交代内定記者会見が行われ、12月1日付での新オーナー就任が内定した阪神電鉄・藤原崇起会長(66=球団オーナー代行)が明かした。掛布氏は16年から昨季まで 2シーズン、 2軍監督を務め、今季は同職に就き、坂井信也オーナー(70)と試合を視察するなど、助言していた。12月 1日付で阪神の次期オーナーに就任予定の藤原崇起電鉄本社会長が16日、大阪・福島区の阪神電鉄本社で交代内定会見で第一声。「野武士」のように個性を持ちつつ、事あれば一丸となるスタイルを理想に掲げ、猛虎改革に邁進する覚悟を語った。荒々しく生きていた古き世のアウトサイダーこそが、一歩下がって虎戦士を見守ってきた次期オーナーの、心の内なる理想でもあった。現業畑から電鉄マンとして会長に昇り詰めた次期オーナーは実体験を公開した。矢野新監督を選んだ理由も明確だった。金本知憲前監督(50)の方針を理解し継続できるから。そして…。
●エフレン・ナバーロ内野手(32)が16日、空路で帰国の途についた。大阪・伊丹空港で取材に応じ 1年を振り返った。今季は 6月から阪神に途中入団し66試合に出場。「打率2割7分6厘、打点25、3本塁打」の成績だった。外野も 1塁も守った。契約は今季限りとなる方向だが、残留を望んだ。
記事をまとめてみました。
阪神・矢野燿大新監督が16日、鳴尾浜を電撃訪問。国内フリーエージェント(FA)権を取得する見込みの上本博紀内野手と面談し、就任発表翌日に「残留交渉」を行った。とことん選手と向き合う男らしく「気持ちを伝えてきた」とアツい“初仕事”で、口説いた。
上本はこの日から軽めの外野ノックの捕球を解禁。ダッシュ、キャッチボール、約15分間のティー打撃なども行い左膝手術から順調な回復を見せている。「今できることは順調にできていると思います」と、言葉も力強い。FA権については、熟考している段階かと問われ「そうですね、今はしっかりとリハビリをやりたいと思います」とのみ語った。
鳴尾浜でキャッチボールをする上本博紀内野手=阪神鳴尾浜球場
左膝のリハビリを鳴尾浜で行う阪神上本は、監督交代にも動じず自然体を貫いた。「監督どうこうではなくて、自分の出来ることをしっかりやるだけ。今はリハビリをしっかりやります」。
今季初取得する見込みの国内FA権を行使する可能性もあり、現状は白紙の状態とみられる。すでに提示された複数年契約提示も保留している。
上本博紀内野手
阪神の矢野燿大新監督が就任発表から一夜明けた16日、兵庫県西宮市の球団事務所を訪れ、球団幹部と編成面について協議した。この日は 5月に左膝を痛め、特例措置でオフに国内フリーエージェント(FA)権を取得する見込みの上本博紀内野手と面談し「監督としては残ってほしいということは伝えた」と残留要請したことを明かした。
上本は今季中に復帰できなかったが、新監督は「スピード感、躍動感がすごくある。チームにとってはすごく必要なタイプ」と高く評価した。上本は10年目の今季、出場20試合で「打率4割2分2厘」と好調だった。
鳴尾浜で上本との話し合いを終え、車に乗り込む矢野燿大新監督。いきなり動いた!=阪神鳴尾浜球場
いきなり動いた!! 阪神・矢野燿大新監督が16日、鳴尾浜を電撃訪問。国内フリーエージェント(FA)権を取得する見込みの上本博紀内野手と面談し、就任発表翌日に「残留交渉」を行った。とことん選手と向き合う男らしく「気持ちを伝えてきた」とアツい“初仕事”で、口説いた。
悔いなく迷ってもらうために即、動いた。また今度-なんて言葉、この男の辞書にはない。ただ 1人に会うため、矢野新監督は午前中から鳴尾浜へ車を走らせた。上本がいた。何としても話したかった。監督として、捕手として、先輩としての思いをぶつけた。
「最後どうするかは上本次第だけど。俺の思いを伝えないとか、そういうのはこういう立場(監督)になって、やっぱり違うかなと思ったから。(鳴尾浜に上本が)居るのが分かっていたから、話をさせてもらった」
監督就任要請を受けたのが13日。翌14日に宮崎から緊急帰阪し、前日15日に決めた。そして、まだ「監督」と呼ばれて 2日目のこの日、いきなり動いた。左膝手術からの復帰を目指してリハビリ中で、特例措置によって今オフに国内FA権を取得見込みの上本に直接、残留を訴えかけた。
歩み寄り話してみる。何より思いを尊重する。今季 2軍を就任即ファーム日本一に導いた矢野イズムがほとばしる。伝えたのは主に 3つだ。
第 1に、監督としての思い。「残って欲しい? もちろん。あれだけのスピードと、小さいけど意外性のパンチ力と打撃のパフォーマンス。俺も今年ファームで走った(リーグ新の「163盗塁」)けど、スピード感とか躍動感は上本にすごくあるところ。使う側としては、そういう選手がいてくれるっていうのはすごくありがたい」。
第 2に2003、2005年の「リーグV」に導いた捕手としての視点も伝えた。「走るっていうのは、目に見えないプラスがすごくある。盗塁 1個、塁 1個ということや、結果的に何も行動を起こしていなくても『何かやられるかもしれん』というだけで違う。そういうのが上本にはある」。 「超積極的」を掲げ、機動力を生かす自身の野球には絶対に必要-。ただ、押しつけないのが矢野流だ。
第 3に先輩としての理解も示した。「俺も自分のFAの時はすごく迷ったし悩んだ。上本も今そうなっていると思う。自分で考える時間はあるから、先輩としてはそう思う、という両方の気持ちを伝えてきた」。
FA権行使の意思を球団に通知するのは日本シリーズ終了翌日から土、日、祝日を除く 7日間以内。即決を求められた矢野新監督とは違い、上本には11月上旬まで“熟考する時間”はある。だからこそ、多忙を極めている新監督が足を運び、アツく語りかけた。 「なんか(やることが)いっぱいあるな。大変や、バタバタして」
苦笑いしながらもハツラツと、アグレッシブだった。続いて甲子園を訪れ、球団首脳と編成面についての話し合いも行った。時間はない。だが、このアツいハートがあれば確実に進んでいける。
■阪神・谷本修副社長兼球団本部長
「いきなり矢野監督が上本選手と話をしていただいたと聞きました。こちらとしても全力で残留要請していましたので、ありがたいです」
★新助っ人絞る段階
矢野新監督は甲子園クラブハウスで午後 3時頃まで球団首脳と編成面などの話し合いを行った。「大まかなところは、ほぼほぼ、打ち合わせさせてもらった。補強も、いろんなことも含めて」。バックアップを約束する揚塩球団社長は、一時凍結していたFA戦略の見直しも示唆しており、補強策の話し合いも本格化。また新外国人選手についても「外国人選手(の成績)はチームのその年を左右しちゃうから。絞ってはいかなアカン段階には来ていると思う」と話した。
★阪神新監督、初仕事
◆星野仙一:2001年12月15日。名古屋市内のホテルで阪神と再交渉中、同じホテルで行われていた上坂太一郎の結婚式に飛び入り参加。「(阪神の監督を)引き受けました」とスピーチし周囲の度肝を抜いた。出席していた岡田彰布 2軍監督とも電撃会談。就任会見は同18日。
◆岡田彰布:2003年10月28日に就任会見。11月 2日に甲子園で初コーチ会議を開くと、マスターリーグを開催中の大阪ドームを訪問し、吉田義男元監督らに挨拶回り。急きょ始球式に指名されネクタイ姿で投球した。
◆真弓明信:2008年10月27日に就任会見。29日に鳴尾浜で秋季練習をスーツ姿で視察。ナインを集めてあいさつした。
◆和田 豊:2011年10月23日の広島戦(マツダ)。前日22日に監督就任要請を受けた和田打撃コーチは犠打を失敗し、進塁打を打てなかった大和を直接指導。新監督初の“喝”となった。同28日に就任会見。
◆金本知憲:2015年10月19日に就任会見。20日に甲子園クラブハウスでナインと初顔合わせし、個別面談。鳥谷敬には「お前が変わらないとチームは変わらない」と猛ゲキを飛ばした。
阪神掛布雅之オーナー付シニアエグゼクティブアドバイザー(SEA)が来季も同等の職務で続投する方針であることが16日、分かった。
この日、大阪市内の電鉄本社でオーナー交代内定記者会見が行われ、12月1日付での新オーナー就任が内定した阪神電鉄・藤原崇起会長(球団オーナー代行)が「いまのところは続けていただくような格好でと思っています」と明かした。
掛布氏は16年から昨季まで 2シーズン、 2軍監督を務め、今季は同職に就き、坂井信也オーナーと試合を視察するなど、助言していた。
オーナー交代内定会見で記者の質問に答える阪神タイガース藤原崇起次期オーナー(右)と坂井信也阪神タイガースオーナー=阪神電鉄本社
12月 1日付で次期オーナーに就任予定の藤原崇起電鉄本社会長が16日、大阪・福島区の阪神電鉄本社で交代内定会見を行った。
「身の引き締まる思いです。フロント、矢野新監督と話し合いながら、勝負事ですから勝つチームを作っていく、そのお手伝いをしたい」と所信表明を行った次期オーナー。矢野監督を選んだ理由を「金本監督が『根本から変える改革』を理解した上で、さらに進めてくれる人」と明かし、FA、ドラフト、外国人補強は「任せます」と全幅の信頼を置くことも明言した。
握手を交わす阪神の坂井信也オーナー(左)と藤原崇起次期オーナー=阪神電鉄本社
虎戦士よ、野武士たれ! 12月 1日付で阪神の次期オーナーに就任予定の藤原崇起電鉄本社会長が16日、大阪・福島区の阪神電鉄本社で交代内定会見で第一声。「野武士」のように個性を持ちつつ、事あれば一丸となるスタイルを理想に掲げ、猛虎改革に邁進する覚悟を語った。
ひな壇上で終始笑顔を絶やさない藤原次期オーナーが、その時だけは持論を前面に出した。矢野新監督の下、生まれ変わろうとするタテジマに、意外な「3文字」を突きつけて、理想を提示した。
「私が好きなのは『野武士』という言葉です。野武士という集団は、 1人 1人個性があって、でもやる時は一丸となって、もうホントになにも合図をしなくてもやってしまう。これはいいなと」
「野武士」たれ-。荒々しく生きていた古き世のアウトサイダーこそが、一歩下がって虎戦士を見守ってきた次期オーナーの、心の内なる理想でもあった。現業畑から電鉄マンとして会長に昇り詰めた次期オーナーは実体験を公開した。
会見に臨む藤原崇起次期オーナー=阪神電鉄本社
「高架工事を行う際、古い線路から新しい線路につなぐんですが、この作業は夜中の 3時間しかない。その際、ひと言も言葉はかかりません。始まると、みんなが、さーっととやってしまう。流れるように仕上がります。 1人 1人が個性を持ちながら、チーム一丸となって、目標にスムーズに、何の指示もなく…」
それが、総帥には「野武士の集団」に映った。阪神も、そんな集団になってくれれば…。
ただ、但し書きが付いた。「まだ、矢野さんんと話もしていません。これが矢野さんの理想かどうかも分かりません」。そんな集団が誕生した時こそが、志半ばで退任した金本前監督も目指した、猛虎改革が成し遂げられた時かもしれない。
矢野新監督を選んだ理由も明確だった。金本前監督の方針を理解し継続できるから。そして…。
西武ライオンズ (1979年 - 2007年)
--最下位になった原因をどうみる?
「細かい野球は勉強しなければいけないので、わかりません。ただ、ことしの体力は十分にあった、練習も積んだのに、なぜこの成績か。分析を早急にやってもらいたい」
--FA、外国人、ドラフト補強は?
「球団の方が分かっている。方針を聞かせてもらい、その後は、しっかり任せます。みんなに説明してもらい、納得いけばそれでいいです」
矢野新監督に全幅の信頼を置き、そのバックアップに全力を注ぐ約束をした。ただし、最下位の翌年…。それを決して忘れてはいない。
「どう言うても、この世界、勝つことが仕事。勝つことによってファンに喜んでもらえる」
伝統球団の重い十字架を十分過ぎるほど理解して、新総帥の戦いが始まる。
ラグビー・ワイルドナイツ
★野武士アラカルト
◆西鉄ライオンズ(プロ野球):1954-1958年の 5シーズンで「4度優勝」。稲尾和久、豊田泰光、中西太、大下弘、仰木彬ら個性豊かなメンバーは「野武士軍団」と呼ばれ、西鉄黄金期を築いた。
◆パナソニック・ワイルドナイツ(ラグビー):肉体的強さと精神的強さを以って挑戦し続ける者の象徴という想いを込めて「ワイルド ナイツ(野武士軍団)」と命名された。(一般公募により決定)
◆後藤洋央紀(ひろおき=プロレスラー):新日本プロレスに所属。「混沌の荒武者」「野武士」などのニックネームで活躍。
◆『野武士のグルメ』:久住昌之によるグルメエッセイ。エッセイを原作とした土山しげる作画による漫画や、竹中直人主演のドラマも作られた。
プロレスラー後藤洋央紀
★野武士とは
山野に野宿して修行する僧や山伏。または室町時代などの農民の武装集団で、山野に潜伏し、物資を略奪し戦闘にも参加した。また戦国時代に大名などが徴発し、戦闘に参加させた者などもそう呼ばれる。
★秦電鉄社長が代行
阪神のオーナー交代は12月 1日付で、野球協約に定める届け出が完了した時点で正式就任となる。オーナー代行は阪神電鉄の秦雅夫社長(61)が務める。
◇藤原 崇起(ふじわら・たかおき)
1952年(昭和27)年 2月23日生まれ、66歳。兵庫県出身。大阪府立大學経済学部卒。1975年阪神電気鉄道入社。鉄道事業本部運輸部長、常務などを経て、2011年 4月から代表取締役社長。2017年 4月代表取締役会長。同年 6月阪急阪神ホールディングス代表取締役。
笑顔で帰国するエフレン・ナバーロ内野手=大阪・伊丹空港
エフレン・ナバーロ内野手が16日、空路で帰国の途についた。大阪・伊丹空港で取材に応じ「シーズン途中からで難しくないといえばうそになりますが、その分、自分なりに努力したつもり。コーチ陣やチームの皆さんに助けてもらってその分順応できた。皆さんに感謝しています」と 1年を振り返った。
今季は 6月から阪神に途中入団し66試合に出場。「打率2割7分6厘、打点25、3本塁打」の成績だった。外野も 1塁も守り「言われたところを守るつもりでした。それが自分の仕事。いい仕事ができたとはいえないですけど、難しさは感じなかったですね」と話した。
契約は今季限りとなる方向だが、「 100%、タイガースが第一優先です」と残留を望んだ。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
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2018年 公式戦 日程と結果(09月)
2018年 公式戦 日程と結果(10月)