●「矢野先生」は冬休みの宿題を出しません。それぞれの自由課題に取り組んでください。阪神矢野燿大監督(49)が20日、今オフの「自主研究」のススメを説いた。18日に安芸キャンプを終えて 2カ月半のオフに突入。若虎を徹底管理するのか、放任か。「宿題」と問われた指揮官の思いは明快だ。若手は今後、鳴尾浜で継続的に練習を行うが、基本的には自主性に委ねる方針だ。YouTubeなどヒントはあらゆるところにある。選手は、自覚を問われる期間になる。指揮官も現役当時を思い起こした。「最下位」の屈辱を振り払うべく、若手は 2月上旬予定のキャンプ実戦に照準を合わせる。若手の心が試される。矢野燿大監督が21日、大阪市内のホテルで行われた球団納会に出席し、冒頭にあいさつを行った。公の場では監督就任後初めて選手全員の前で新監督お披露目となった。熱血5カ条!(1)優勝(2)ファンサービス(3)喜怒哀楽(4)スタッフへの恩返し(5)フロントと一丸-の 5つを訴えた。時間にして 5分半。身ぶり手ぶりでナインの心に響かせた!福留孝介外野手(41)も、鳥谷敬内野手(37)も、糸井嘉男外野手(37)も、もちろん日焼けした顔ばかりの若手も…。矢野監督がつむぐ言葉に引き込まれていった。球団納会で異例の「5カ条」。選手全員が自らを見つめ直し、気持ち新たにした。
●「2018年度若林忠志賞」の表彰が21日、球団納会で行われ、北條史也内野手(24)が受賞した。北條は13年の入団時から障害児入所施設や母子医療センターに訪問するなど、社会貢献活動に参加を継続している。同賞はOBの若林忠志氏(元投手=57歳没)の精神を継承し、継続的に社会貢献活動に取り組む選手を表彰するもので11年度から制定された。
●11月で退任する阪神坂井信也オーナー(70=阪神電鉄取締役相談役)が、最下位に終わった今季の成績を“ざんげ”した。21日、大阪市内で行われた球団納会で、12月 1日付で就任する藤原崇起(たかおき)新オーナー(66=電鉄本社会長)とともに異例のダブル登壇。首脳陣や選手、スタッフらを前に、まず2008年途中にオーナーに就任し11シーズン務めた坂井オーナーがあいさつ。「2位」が 5回、「3位」が 1回だった在任中の成績を自ら挙げた。今季は2001年以来17年ぶりの「最下位」という屈辱を味わい、無念の思いで退任する。同オーナーはエールを送った。続いて藤原新オーナーは、来季の巻き返しへ選手らを鼓舞した。
●ミキハウス特別賞「勝負強かったで賞」を受賞した原口文仁捕手(26)が21日、正捕手奪取を目指す来季へ“福留流かけ引き術”の習得を進めていることを明かした。シーズン代打安打「23」で球団記録に並んだが、出番を待つベンチで福留の打席を凝視して得るものがあったという。あんなにも 1打席に懸けていた男が、 1打席に懸けない術を学ぶ!? 最高のお手本はすぐ“お隣”にいた。驚異の代打成功率で特別賞「勝負強かったで賞」に輝いた原口は、壇上に並び立った福留の打席に目を光らせていたことを明かした。主戦場は試合終盤。だがベンチで過ごした序盤も、 1分 1秒も無駄にしなかった。最高の教材でもある先輩らに目をこらし、ヒントを得た。この“発見”を、当事者の福留が壇上で、真横で解説した。スタメンを張り続けてきた一流打者の思考が、夢中で 1打席に懸けてきた原口の「打」を、さらに強くする。代打で放った23安打は「神様」と呼ばれた桧山進次郎氏(元外野手=49)に並んで球団記録。「代打打率0.404。得点圏打率0.455」。代打での得点圏打率は「0.700」。だが、先発出場した試合では「打率0.143」。壁を突き破るカギは、数多くある福留の引き出しの中に、間違いなくある。勝負強さに駆け引きまで身につけて、完全なる「打てる捕手」となる。
●オリックスから国内フリーエージェント(FA)宣言した西勇輝投手(28)に対し、獲得を目指している阪神の谷本修球団副社長兼本部長(54)は21日、新たな動きがなかったことを説明した。ソフトバンク、DeNAとの「三つどもえ」の争い。西はさらなる誠意を求め、 2巡目の交渉に入っており、近日中に再び膝を突き合わせる流れとなっている。今後の交渉日程については谷本副社長は、誠意を尽くし、天命を待つ。
記事をまとめてみました。
「矢野先生」は冬休みの宿題を出しません。それぞれの自由課題に取り組んでください。阪神矢野燿大監督(49)が20日、今オフの「自主研究」のススメを説いた。
18日に安芸キャンプを終えて 2カ月半のオフに突入。若虎を徹底管理するのか、放任か。「宿題」と問われた指揮官の思いは明快だ。「宿題って楽しくないでしょ(笑い)。自主勉強の方が楽しいでしょう。自主研究とかさ。そっちの方がいいんちゃう?」と話した。
阪神矢野燿大監督=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
若手は今後、鳴尾浜で継続的に練習を行うが、基本的には自主性に委ねる方針だ。「いまは情報を拾おうと思えば、いろんなところで拾える。試すのもできる」。YouTubeなどヒントはあらゆるところにある。選手は、自覚を問われる期間になる。指揮官も現役当時を思い起こした。「05年に(日本シリーズでロッテに)『4連敗』で負けたやん。あそこからは、次の日、練習した。あの悔しさを忘れないために、まず動こうと思って。まず、次のシーズンに対するスタートを切ったと自分で決めつけるというか」と明かした。
「最下位」の屈辱を振り払うべく、若手は 2月上旬予定のキャンプ実戦に照準を合わせる。指揮官は「春はすぐに実戦になる。だからこそ、このシーズンオフは競争」と言い切る。若手の心が試される。
ナインを前にあいさつする矢野燿大監督は5つの考えを伝えた=大阪市内のホテル・阪神球団納会
矢野燿大監督が21日、大阪市内のホテルで行われた球団納会に出席し、冒頭にあいさつを行った。
公の場では監督就任後初めて選手全員の前で新監督お披露目となった。矢野監督は「一番大きな目標、優勝はもちろん大変、難しい目標ではありますけど、そのさらに上の、ファンを喜ばせるところを目指して、やっていきたいなと思っています。どうか、みんなの力を合わせて2019年シーズン、タイガースファンを喜ばせましょう」と力強く宣言した。
壇上で「5カ条」を披露した矢野燿大監督。坂井信也オーナー(右)、藤原崇起次期オーナー(左)の前で熱く語った=大阪市内のホテル・阪神球団納会
熱血5カ条! 阪神・矢野燿大監督が21日、大阪市内のホテルで行われた球団納会に出席し、壇上で挨拶。(1)優勝(2)ファンサービス(3)喜怒哀楽(4)スタッフへの恩返し(5)フロントと一丸-の 5つを訴えた。時間にして 5分半。身ぶり手ぶりでナインの心に響かせた!
福留も、鳥谷も、糸井も、もちろん日焼けした顔ばかりの若手も…。矢野監督がつむぐ言葉に引き込まれていった。球団納会で異例の「5カ条」。選手全員が自らを見つめ直し、気持ち新たにした。
「僕はよくファンを喜ばせたいというのを一番に掲げています。 5つ、僕の中でどうしたいのかというのがあります」
【(1)優勝】
「もちろん勝つこと。タイガースファンは勝って喜んで、そして、その結晶となるものが優勝になっていく」
球団納会で挨拶する矢野燿大監督。左の座席は、藤原崇起次期オーナー。右の座席は、坂井信也オーナー=大阪市内のホテル・阪神球団納会
チームは過渡期。でも 1年目から勝負する方針を明かしてきた。そのために白星を積み重ね、14年ぶりの「リーグ優勝」を果たす。
【(2)ファンサービス】
「プロスポーツというのは、ファンがあっての僕たち」
秋季キャンプから自ら即席サイン会を開いた。練習が忙しかろうが声援に少しでも応えるだけでもいい。ヒーローインタビューでは自己アピールを-。殿様商売では見放されるというわけだ。
【(3)喜怒哀楽】
「選手がグラウンドで暴れ回って、喜怒哀楽を出してもらって、僕は結構」
勝って喜ぼう。負けて悔しがろう。その姿勢が自らを律し、仲間を刺激し、いい方向に進む。
球団納会で挨拶する矢野燿大監督=大阪市内のホテル・阪神球団納会
【(4)スタッフへの恩返し】
「いろんな人が僕らを支えてくれている。ファンを喜ばし、僕たちが勝つことで、そういう人たちにも恩返しができる」
打撃投手、トレーナーら裏方さんにしか、わからないこともある。監督、コーチには言えないこともあるだろう。選手からすれば最高の援軍。だから常に感謝しよう。
【(5)フロントと一丸】
「球団のみなさんにも、僕らと一緒にファンを喜ばせるというのを大事にしてもらいながら、戦っていってくれればチーム一丸として戦っていける」
編成や営業などフロント陣も必死に汗を流してくれている。現場もフロントも目的はひとつ。だから、見えない壁を作ってもダメだ。 シーズンオフを前に最高の訓示。ファン・ファーストの姿勢を貫き、悲願の優勝を成し遂げる。
球団から「若林忠志賞」を贈られた北條史也内野手=大阪市内のホテル・阪神球団納会
「18年度若林忠志賞」の表彰が21日、球団納会で行われ、北條史也内野手が受賞した。北條は13年の入団時から障害児入所施設や母子医療センターに訪問するなど、社会貢献活動に参加を継続している。
「このような賞をいただき、本当に光栄に思っています。僕が行って喜んでくれたり、笑顔を見せてくれたり、そういうところを見ると、僕がしっかり活躍してこの人たちのために元気や勇気を与えられたらいいなと思っています。今後も社会貢献をして、この賞にふさわしい人間となれるように頑張ります」
同賞はOBの若林忠志氏の精神を継承し、継続的に社会貢献活動に取り組む選手を表彰するもので11年度から制定された。
11月で退任する阪神坂井信也オーナーが、「最下位」に終わった今季の成績を“ざんげ”した。21日、大阪市内で行われた球団納会で、12月 1日付で就任する藤原崇起新オーナーとともに異例のダブル登壇。首脳陣や選手、スタッフらを前に、まず08年途中にオーナーに就任し11シーズン務めた坂井オーナーがあいさつ。「2位」が 5回、「3位」が 1回だった在任中の成績を自ら挙げ、「優勝」ができなかったことに「ひとえに私の不徳のいたすところ、責任であると反省しております」と話した。
あいさつを終え壇上で握手を交わす坂井信也オーナー(右)と藤原崇起次期オーナー=大阪市内のホテル・阪神球団納会
今季は01年以来17年ぶりの「最下位」という屈辱を味わい、無念の思いで退任する。同オーナーは「来季は藤原オーナーのもとで、ぜひとも『優勝の2文字』を獲得していただけるようにみなさん方頑張っていただきたい」とエールを送った。
続いて藤原新オーナーは「春になると矢野阪神タイガースのチームとしての練習が始まる。そこに一番必要なのはお互いの信頼関係だと思います。そして自信持ってプレーすること。これが勝利の鉄則ではないか。(勝敗は)『紙一重』だが、これが非常に厳しいものと感じておられると思う。来年はチーム、フロントのみなさんが一丸となってこの『紙一重』を打ち破って、栄光に向かって頑張っていきたいと思います」などと語りかけ、来季の巻き返しへ選手らを鼓舞した。
坂井信也オーナー(右)と握手する藤原崇起次期オーナー。球団納会で新旧総帥がそろい踏みだ=大阪市内のホテル・阪神球団納会
阪神・坂井信也オーナーと藤原崇起次期オーナーが21日、球団納会で、新旧球団トップによる初の“ダブルあいさつ”を行った。
坂井オーナーは2008年からの在任時を振り返り「11シーズンの間、皆さん方に頑張っていただいたんですが、『優勝の2文字』は獲得することができませんでした。これはひとえに私の不徳の致すところ、責任であると非常に反省しております」と悔しさをにじませつつ、「新しい藤原オーナーのもとで、是非とも優勝の2文字を獲得していただけるよう頑張っていただきたい」とエールを送った。
12月 1日からオーナー職に就く藤原氏は「信頼し合って、自信を持ってプレーする。これが勝利への鉄則。栄光に向かって頑張っていきたい」と話した。
ミキハウス特別賞「勝負強かったで賞」を受賞した原口文仁捕手が21日、正捕手奪取を目指す来季へ“福留流かけ引き術”の習得を進めていることを明かした。シーズン代打安打「23」で球団記録に並んだが、出番を待つベンチで福留の打席を凝視して得るものがあったという。「これは絶対、今後の僕の野球人生に生きていく」と力強く言い切った。
あんなにも 1打席に懸けていた男が、 1打席に懸けない術を学ぶ!? 最高のお手本はすぐ“お隣”にいた。驚異の代打成功率で特別賞「勝負強かったで賞」に輝いた原口は、壇上に並び立った福留の打席に目を光らせていたことを明かした。
「ベンチから見る時間がすごく多くて。『なんで孝介さん、糸井さんはストレートに強いのか』とか、そういうのをずっと考えながら見ていたんです。やっぱり、捕手とも投手とも駆け引きをしているし“カウントを自分で作っていく”というのはすごく感じた。これは絶対、今後の僕の野球人生に生きていく、と感じた 1年でした」
ミキハウスの本間澪月さん(右)から花束を受け取る原口文仁捕手=大阪市内・ミキハウス・サンスポMVP表彰&ファン交歓会
主戦場は試合終盤。だがベンチで過ごした序盤も、 1分 1秒も無駄にしなかった。最高の教材でもある先輩らに目をこらし、ヒントを得た。「はっきり打ちに行くときと、我慢してストライクでも待ったり、追い込まれても、大事な場面ではしっかり狙い球を絞って打ちにいっていた」と見立てた。この“発見”を、当事者の福留が壇上で、真横で解説した。
「ここはボールからくるなとか、とりあえずここは仕方がないなとか。僕はゲームに最初から出ていて、 4打席ある。 1試合 4打席をどうやって作るか。だから、 1打席目に三振しても、その三振の仕方、アウトのなり方とか、そういうところで 2打席目にカウントを作るとか」
スタメンを張り続けてきた一流打者の思考が、夢中で 1打席に懸けてきた原口の「打」を、さらに強くする。代打で放った23安打は「神様」と呼ばれた桧山進次郎氏に並んで球団記録。「代打打率0.404。得点圏打率0.455」。代打での得点圏打率は「0.700」。だが、先発出場した試合では「打率0.143」。壁を突き破るカギは、数多くある福留の引き出しの中に、間違いなくある。
阪神・原口文仁捕手=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
捕手に再転向したシーズン。捕手としての先発出場が 9試合に終わっただけに、喜べる 1年ではなかった。正捕手を争う梅野は今季「ゴールデングラブ賞」を獲得。だが原口の打撃は、福留も「これと決めたものをしっかりと、一発でスイングしていってる。それはたいしたもんだなと、思って見ていた」と一目置くほどだ。
原口も改めて「目標にしているところはスタメンで出ること」と誓う。勝負強さに駆け引きまで身につけて、完全なる「打てる捕手」となる。
◇原口 文仁(はらぐち・ふみひと)
1992(平成 4)年 3月 3日生まれ、26歳。埼玉県出身。帝京高では 3年時に夏の甲子園で「8強」。2010年「D6位」で阪神入団。腰を痛めて2013年に育成枠へ。2016年 4月27日に支配下再登録され、同日の巨人戦(甲子園)で 1軍初昇格、初出場。 5月には「月間打率0.380、5本塁打、17打点」で育成出身野手では初の「月間MVP」。今季は球団のシーズン代打最多安打(23安打)に並び、82試合で「打率0.315、2本塁打、19打点」。 1メートル82、92キロ。右投げ右打ち。背番号「94」。
オリックス・西勇輝投手
オリックスから国内フリーエージェント(FA)宣言した西勇輝投手に対し、獲得を目指している阪神の谷本修球団副社長兼本部長は21日、新たな動きがなかったことを説明した。
「( 2度目の交渉は)きょうはありません」
ソフトバンク、DeNAとの「三つどもえ」の争い。西は「僕をどれだけ必要としてくれているのか、という言葉をやっぱり一番にもらいたい。その言葉をもらえれば、心は動く」とさらなる誠意を求め、 2巡目の交渉に入っており、近日中に再び膝を突き合わせる流れとなっている。
今後の交渉日程については谷本副社長は「そっとしておいてください」と話すにとどめた。誠意を尽くし、天命を待つ。
来年こそは、全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め!
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
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