●鳥谷敬内野手(37)が 5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改に臨み、現状維持の年俸 4億円でサインした。来季が 5年契約の最終年になる。 5年契約の最終年となる来季は引退を懸けて挑む決意。若手へのサポートも口にしつつ、矢野燿大監督(50)に直訴した遊撃手争いには自信をみなぎらせた。 2塁スタメンで開幕を迎えた今季は不振もあって出番が激減し、 121試合出場で「打率2割3分2厘、1本塁打」どまり。来季は北條史也内野手(24)らと遊撃レギュラーを争う立場。勝負の 1年へ、力強く決意表明した。矢野監督には、就任直後の秋季練習で遊撃再挑戦を直訴。前日 4日に契約更改を済ませた北條からは宣戦布告された。植田海内野手(22)、熊谷敬宥内野手(23)、「D3位・木浪聖也内野手(24=ホンダ)」らがひしめくが、鳥谷も一歩も引くつもりはない。いつも鳥谷が、中心で虎を生かし続けていた。沈み切った虎と同時に、鳥谷も生き返る。(金額は推定)
●中谷将大外野手(25)が5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、 300万円ダウンの推定3500万円でサインした。昨季は「99安打20本塁打」の活躍を見せたが、今季は「51安打5本塁打」にとどまった。来季は「ドラフト1位」の近本光司外野手(24=大阪ガス)も加わり、外野のレギュラー争いはさらに激しくなりそう。来季へ力を込めた。挑戦者を強調した。(金額は推定)
●秋山拓巳投手(27)が 5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、 500万円減の推定年俸3600万円でサインした。昨季は「12勝」で先発陣の主戦級まで上りつめたが、今季は17試合先発で「5勝10敗、防御率3.86」。10月には右膝のクリーニング術を受けていた。来季は再び開幕ローテ争いの中に身を置く立場。最後はチームの浮沈を背負う中堅組の 1人として力を込めた。来季への自信ものぞかせた。(金額は推定)
●藤川球児投手(38)が 5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、 1年契約でサインした。今季年俸が 1億5000万円だったことが分かり、1000万円減の推定年俸 1億4000万円で更改。守護神復帰を目指す来季に勝負をかける。原口文仁捕手(26)は1000万円アップの3000万円でサインした。すがすがしい表情で会見場に現れた藤川は、ハッキリと減俸を口にした。むしろ「最下位」に沈んだ責任を感じるからこそ、当然のように受け入れた。今季は53試合に登板して「5勝3敗2セーブ、防御率2.32」の好成績を残していた。だが、チームは2001年以来、17年ぶりの「最下位」に沈んだ。「日米通算227セーブ」をマークする実績もあり、近年はブルペン陣のまとめ役としても尽力する。来季はバッテリーを組んで05年「優勝」に導いた矢野新監督のもとでプレーする。契約更改交渉を行った谷本修球団副社長(54)は活躍を認めながらも、チームが「最下位」ならダウン提示も致し方なかった。自由契約となったラファエル・ドリス投手(30)の去就は不透明。来季、藤川が新守護神として勝利に導き、ファンを喜ばせる。(金額は推定)
●原口文仁捕手が 5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、推定2000万円から1.5倍となる3000万円でサインした。原口は今季代打の切り札として活躍し、2008年に桧山進次郎氏(49=日刊スポーツ評論家)が作った球団記録の代打「23安打」に並んだ。ただ、それでも原口の心の中には、欠けた部分がある。スタメンで試合に出てこそ…。強い思いが、捕手としての来季スタメン奪取に結びつく。来季は代打には甘んじない。本職の正妻の座を狙う。秋季キャンプ。「ゴールデングラブ賞」の梅野ら捕手陣に混じって競い合い、時には 1塁守備の練習も組み入れた。とにかく、試合に出ることに飽くなき執念を燃やす。来季はプロ10年目。もう若手ではない。栄光の肩書き“代打の神様”で満足しない和製スラッガーが、レギュラー争いに殴り込みをかける。(金額は推定)
●阪神の入団1年目の6選手が5日、甲子園球場で行われた新人選手研修会に参加した。育成1位の石井将希投手(23)は現在台湾でアジアウインターリーグに参加中のため、欠席した。 6選手は約 4時間にわたり、社会人やプロ野球選手としての心得、マスコミ対応などについて講義を受けた。
●福留孝介外野手(41)が 5日、岐阜県内で行われた「山崎武司チャリティーゴルフコンペ」に参加。兄貴分と慕う元中日の山崎武司氏(50)から練習しすぎるなと“手抜きのススメ”を受けた。42歳となる来季、頼れるベテランが1年間フル回転でチームを優勝へと押し上げる。かつてのチームメートからアドバイスを受け、野球への気持ちも高ぶった。ときには“手抜き”も必要。福留はコンディション第一で長いシーズンを戦っていくことを誓った。山崎氏が主催している毎年恒例のゴルフコンペに参加。現役時代、中日、楽天などで主砲として活躍した先輩から提言された。もちろん、福留自身もそれは心得ている。この日は今季限りで引退した元中日の岩瀬氏や中日・荒木 2軍内野守備走塁コーチも参加。山崎氏も含め、彼らの存在は福留にとっては大きな励みになっている。けがせず、試合になれば全力を尽くす。そして1試合でも多くグラウンドに立ち、虎を勝利に導く。
記事をまとめてみました。
鳥谷敬内野手が 5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改に臨み、現状維持の年俸 4億円でサインした。来季が 5年契約の最終年になる。
2塁スタメンで開幕を迎えた今季は不振もあって出番が激減し、 121試合出場で「打率2割3分2厘、1本塁打」どまり。「個人的にはなかなか試合に出場することができなくて、グラウンドに立てないということでは、プロ野球選手としては苦しいというか悔しいシーズンだった。チームとしては『6位』という結果だったし、苦しいシーズンだったと思います」。
来季は北條らと遊撃レギュラーを争う立場。「毎日グラウンドに立てるような状態にしていきたい。それに向けてオフ、キャンプとしっかりやっていきたい。『1番』はチームが『優勝』するためにやっている。その一員として1年間戦えるようにしたい。個人的には若い選手に負けないぞ、という気持ちもありますし」。勝負の 1年へ、力強く決意表明した。(金額は推定)
契約更改を終え取材に応じる鳥谷敬内野手=兵庫県西宮市の球団事務所
引退覚悟! 鳥谷敬内野手が 5日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸 4億円でサインした。 5年契約の最終年となる来季は「野球を続けられるのか辞めなきゃいけないのか、大事な 1年になる」と引退を懸けて挑む決意。若手へのサポートも口にしつつ、矢野燿大監督に直訴した遊撃手争いには「若い選手に負けないぞという気持ちもある」と自信をみなぎらせた。
今ここが岐路だ。誰より立ち続けてきたグラウンドの中心へ向かって、鳥谷はもう一度、歩み出す。ついに迎える「5年契約最終年」という節目の2019年。プロ野球人生の“生か死か”を懸け、遊撃レギュラー争いを制す。
「契約もそうですし年齢的にもね。来年こうやって、そのまま野球を続けられるのか、辞めなきゃいけないのかというのもね、大事な 1年になると思う」
5年契約最終年となる来季への決意を示した鳥谷敬内野手。引退覚悟で勝負の 1年に挑む=兵庫県西宮市の球団事務所
米大リーグ移籍を目指し、海外フリーエージェント(FA)権を行使したのが2014年オフ。15年 1月に残留を発表し 5年20億円の超大型契約を結んだが、その最終年である38歳の来シーズンを、苦しい形で迎えることになった。
今季残った数字は、出場 121試合、「打率0.232、1本塁打、22打点」-。プロ 1年目だった2004年以来、14年ぶりに規定打席に到達できず。 5月29日のソフトバンク戦(甲子園)の出場機会がなかったことで、04年 9月 9日のヤクルト戦(甲子園)から続いていた「歴代2位」の連続試合出場が「1939」で途切れた。
「グラウンドに立てないっていうことはね、やっぱり本当にプロ野球選手としてはまあ苦しいというか、悔しいシーズンだったと思う」
10月 2日の広島戦(甲子園)で、藤田平氏が持つ球団最多安打記録「2064」に並び、最終的に「単独1位」の「2066」まで伸ばした。すでに誰も歩んだことのない道を歩むが、来季は選手生命から何から、すべてを懸けて戦おうとしている。
鳥谷敬内野手=阪神甲子園球場
矢野監督には、就任直後の秋季練習で遊撃再挑戦を直訴。前日 4日に契約更改を済ませた北條からは「ライバルとして頑張るだけです。そこ(遊撃)で 1番にならないと試合には出られない」と宣戦布告された。植田、熊谷、「D3位・木浪聖也内野手(ホンダ)」らがひしめくが、鳥谷も一歩も引くつもりはない。
「誰がレギュラーというのが決まっていないのが現状だと思うので。年齢でチャンスがないわけではないので。しっかり勝負できる状態にしていきたい」
自身がこの世界で生き続けると同時に、後輩らを生かしていかなくては、虎に未来がないということも、強く感じている。
「若い選手に負けないぞという気持ちもありますし。糸原がキャプテンになりましたけど、ベテランみんなで若い選手をサポートできたら。チームが優勝するためにやっていますし、その一員として 1年間戦えることが目標です」
いつも鳥谷が、中心で虎を生かし続けていた。沈み切った虎と同時に、鳥谷も生き返る。
契約更改交渉後、記者会見する鳥谷敬内野手=兵庫県西宮市の球団事務所
■鳥谷敬内野手について阪神・谷本修副社長
「鳥谷くんにあこがれて入ってくる選手もいますので。そういう若手をきっちり導いたってくれ、みたいな話をしましたけどね。彼も、必死でやるという姿勢が垣間見えたので。とにかく試合に出ることにこだわってやっていきたいと言っていましたので。そこに期待したいと思います」
★今季の鳥谷敬内野手
昨季、 3塁でゴールデングラブ賞を獲得したが、大山が 3塁に回ったことで 2塁にコンバート。 3月 30日の巨人との開幕戦(東京ドーム)で「2番・2塁」で先発出場。しかし、その後は不振が続き、 5月29日のソフトバンク戦(甲子園)で、プロ 1年目の2004年 9月 9日のヤクルト戦(甲子園)から続いていた「歴代2位」の連続出場試合出場が「1939」でストップ。その後、大山の不振、北條のけがの影響で 3塁、遊撃でも出場した。
中谷将大外野手が5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、 300万円ダウンの推定3500万円でサインした。
昨季は「99安打20本塁打」の活躍を見せたが、今季は「51安打5本塁打」にとどまった。「本当にシンプルに結果の世界なんで、結果を残せなかった自分が悪いんで、結果で見返したいという思いがあります」と話した。
来季は「ドラフト1位」の近本光司外野手(大阪ガス)も加わり、外野のレギュラー争いはさらに激しくなりそう。「(近本は)『ドラ1』なのでやっぱり使われる機会が多くなって、自分は機会はそんなに多くないと思う。少ないチャンスをしっかりものにできるように。とりあえず、結果です」と「結果」というワードを何度も繰り返し、来季へ力を込めた。(金額は推定)
契約更改を終え会見する中谷将大外野手=兵庫県西宮市の球団事務所
中谷は 5日、 300万円ダウンの3500万円でサインした。昨年は「20本塁打」を放つなど和製大砲としてブレークしたが、今季は一転、「5本塁打」。「来年は結果にこだわって、数字の目標は立てず、 1試合 1試合チームに貢献したい。おのずと数字も残るはず」。「D1位・近本(大阪ガス)」が加わるなど、競争の激化が予想されるが、「(キャンプ、オープン戦で)『ドラフト1位』は自然とチャンスが多くなる。自分は少ないチャンスを生かしたい」と挑戦者を強調した。
契約更改を終え悔しそうな表情で会見する秋山拓巳投手=兵庫県西宮市の球団事務所
秋山拓巳投手が 5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、 500万円減の推定年俸3600万円でサインした。昨季は「12勝」で先発陣の主戦級まで上りつめたが、今季は17試合先発で「5勝10敗、防御率3.86」。10月には右膝のクリーニング術を受けていた。
来季は再び開幕ローテ争いの中に身を置く立場。「今年、才木とか小野とか若い投手が出てきましたけど、秋山という投手は『考えられる投手』だと思っている。試合の中で配球だったり試合の流れだとか…。ボールに聞いてくれという投手ではないと思っている。若手にはない特長を持っていると思うので、そういった部分をしっかり出して、もう 1回まずは開幕からローテーションの中で戦える準備をしていきたい」。
最後はチームの浮沈を背負う中堅組の 1人として「僕らの世代は、岩貞とか大勢いる中で、みんな 1軍で十分に戦える力を持っている選手ばかり。同級生 6人で阪神タイガースを盛り上げて、 1試合でも多くファンの皆さんに勝利を届けられたらと思っています」と力を込めた。(金額は推定)
契約更改を終え会見する秋山拓巳投手=兵庫県西宮市の球団事務所
秋山は 5日、 500万円ダウンの3600万円でサイン。「12勝(6敗)」が「5勝(10敗)」に。防御率も2. 99が3.86に。「しっかり下げられました」と年俸に関しては“白旗”。ただ、「同級生 6人(原口、岩貞、梅野、陽川、岩崎)で盛り上げたい」と前向きで、「才木、小野が出てきましたが、秋山は考えられる投手、配球、流れを作れる。ボールに聞いてくれという投手じゃない」と来季への自信ものぞかせた。
藤川球児投手が 5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、 1年契約でサインした。
今季年俸が 1億5000万円だったことが分かり、1000万円減の推定年俸 1億4000万円で更改。今季は53試合に登板して「5勝3敗2セーブ、防御率2.32」の好成績を残していた。だが、チームは01年以来、17年ぶりの「最下位」に沈んだ。「最下位の責任は自分たちにあると思っている。特に若い選手はまだ年俸もそこまで高くない。それこそ高い給料をもらっている選手がこのチームの命運を握っている。そういう意味ではすごく責任を感じています」と話した。
ダウン提示で契約更改した藤川球児投手は来年も現状維持は目指さないと笑顔を見せた=兵庫県西宮市の球団事務所
「日米通算227セーブ」をマークする実績もあり、近年はブルペン陣のまとめ役としても尽力する。来季はバッテリーを組んで05年「優勝」に導いた矢野新監督のもとでプレーする。「飛躍の 1年にしたい。ポジションはクローザーを目指して。チャレンジしたい。野球をあと何年できるか分からないですけど。せっかく夢がある素晴らしい世界で野球を、限られた選手、限られた人間しかできないところでやらせていただいている」と意気込んだ。(金額は推定)
ダウン提示にも最下位の責任で納得のサインとなった藤川球児投手=兵庫県西宮市の球団事務所
藤川球児投手が 5日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、1000万円減の年俸 1億4000万円でサインした。 2億円とみられていた今季年俸が 1億5000万円だったことが判明。今季17年ぶりの「最下位」に沈んだ責任を感じ、守護神復帰を目指す来季に勝負をかける。原口文仁捕手は1000万円アップの3000万円でサインした。
すがすがしい表情で会見場に現れた藤川は、ハッキリと減俸を口にした。むしろ「ダウンにしてほしかった」と…。「最下位」に沈んだ責任を感じるからこそ、当然のように受け入れた。
契約更改を終え、会見する藤川球児投手=兵庫県西宮市の球団事務所
「最下位の責任は自分たちにある。特に若い選手というのは、年俸もそこまで高くないですし。それこそ高い給料をもらっている選手がチームの命運を握っている。だからそういう意味ではすごく責任を感じています」
古巣に戻ってきて 3年目のシーズンだった今季。 3年間では最多の53試合に登板し、終盤には 8回のセットアッパーの役目を担った。「5勝3敗2セーブ21ホールド、防御率2.32」の成績を残したが「振り返ると結局最下位なので。(自分のポジションは)誰でもよかったんじゃないかと思いますけどね。順位がすべてなので」と満足感はまったくない。
契約更改交渉を行った谷本球団副社長は「数字的には非常によかった。クローザーの選手たちと比べても、ほぼすべて数字を上回ったりもしていましたので」と活躍を認めながらも、チームが「最下位」ならダウン提示も致し方なかった。
契約更改を終え、会見する藤川球児投手=兵庫県西宮市の球団事務所
藤川は39歳シーズンを迎える来季、自らに新たな挑戦を課す。「クローザーを目指してチャレンジしたい。野球をあと何年できるかわからないですけど。何かこう、チャレンジして自分に勝ちたい」。さらに、かねてから掲げている「防御率1点台」の目標について「うまくいって『0点台』ぐらいで本当はいきたい」と高いハードルを加えた。
「前回の最下位を知っている選手は僕しかいないのでね。やっぱり絶対に(最下位に)なってはいけないし。ファンの方にしっかりこの分を返さないと」
自由契約となったドリスの去就は不透明。来季、藤川が新守護神として勝利に導き、ファンを喜ばせる。
契約更改を終え記者の質問に答える原口文仁捕手=兵庫県西宮市の球団事務所
原口文仁捕手が 5日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、推定2000万円から1.5倍となる3000万円でサインした。
原口は今季代打の切り札として活躍し、08年に桧山進次郎氏(日刊スポーツ評論家)が作った球団記録の代打「23安打」に並んだ。契約交渉を振り返り「評価してもらったと思います」と話した。
球団側からは「今年は代打として結果は出たけど、まだまだやれる気がする」と言われたという。「出場したところで今年は結果を出せたというところは、自分の中でも良かった点ですけど、やっぱりスタメンで多く出られなかった悔しさがあります」と来季は代打には甘んじない。「もっと試合に出たいという気持ちが一番です」。本職の正妻の座を狙う。(金額は推定)
シーズン23本の代打安打で1000万円アップとなった原口文仁捕手=兵庫県西宮市の球団事務所
最下位シーズンでも、虎党は忘れていない。阪神代打・原口が期待に応え続けた日々を。1000万円アップは当然。少ないぐらいだ。
「出場したところで結果を出せたところは自分の中でも今年はよかった点ですけど、スタメンで多く出られなかったのは悔しいシーズンでした」
23本の代打安打は、偉大な先輩、代打の神様・桧山進次郎氏の球団記録に肩を並べるもの。ただ、それでも原口の心の中には、欠けた部分がある。スタメンで試合に出てこそ…。強い思いが、捕手としての来季スタメン奪取に結びつく。
秋季キャンプ。「ゴールデングラブ賞」の梅野ら捕手陣に混じって競い合い、時には 1塁守備の練習も組み入れた。とにかく、試合に出ることに飽くなき執念を燃やす。来季はプロ10年目。もう若手ではない。
「10年目といっても、 1軍で出始めて今年で3年目。野球選手としてやれる期間というのは、すごく見えてくる。 1年でも長くやれるように、毎年毎年、結果を残していきたい」
栄光の肩書き“代打の神様”で満足しない和製スラッガーが、レギュラー争いに殴り込みをかける。
新人研修会に臨む阪神の入団 1年目の選手たちと揚塩健治球団社長=阪神甲子園球場
阪神の入団1年目の6選手が5日、甲子園球場で行われた新人選手研修会に参加した。育成1位の石井将希投手は現在台湾でアジアウインターリーグに参加中のため、欠席した。
6選手は約 4時間にわたり、社会人やプロ野球選手としての心得、マスコミ対応などについて講義を受けた。
新人研修会に臨む阪神の入団1年目の選手たち=阪神甲子園球場
プロ野球選手心得の講師は阪神新井良太2軍打撃コーチ。新井コーチが現役12年間でできたこと、できなかったことなど経験を元に講義を行った。「ドラフト1位」で入団した馬場皐輔投手(23)は新井コーチの話を聞き「やらされるんじゃなくて、自分から野球と向き合っていくことが大事」と学んだ。
選手たちは最後に 1人ずつスピーチを行い、馬場は「 1年間 1軍で投げないと、他のことにつながってこない。まず野球を大事に、周りに目と気を配ってやっていきたい」と力強く話したという。
福留孝介外野手が 5日、岐阜県内で行われた「山崎武司チャリティーゴルフコンペ」に参加。兄貴分と慕う元中日の山崎武司氏から練習しすぎるなと“手抜きのススメ”を受けた。42歳となる来季、頼れるベテランが1年間フル回転でチームを優勝へと押し上げる。
かつてのチームメートからアドバイスを受け、野球への気持ちも高ぶった。ときには“手抜き”も必要。福留はコンディション第一で長いシーズンを戦っていくことを誓った。
「(練習の)やりすぎでけがをして、野球ができなくなってしまったら(よくない)。手を抜くわけじゃないですけど、そこはしっかり自分の体と相談しながらやっていかないといけない」
山崎氏が主催している毎年恒例のゴルフコンペに参加。現役時代、中日、楽天などで主砲として活躍した先輩から「やはりけがしてしまうと、 1年で(現役生活が)パっと終わってしまうこともあるから。孝介の場合は、やり過ぎないことだね。どうしてもストイックになってしまうから」と提言された。
カートに乗りながら中日・荒木雅博 2軍コーチ(右)と談笑する福留孝介外野手=山崎武司チャリティーゴルフコンペ
もちろん、福留自身もそれは心得ている。「練習量をセーブするというよりかは、練習の仕方というか、感覚、コツというのを若い頃に比べればやれるようになっている。それは僕の中の感覚だから。やめるときはやめる、やるときはやるしっていう(感じで)やっていく」。来年 4月に42歳を迎える肉体と向き合い、自身の感性を信じて練習に取り組む。
2年連続で主将を務めた今季は 123試合に出場し、「14本塁打、72打点、打率0.280」と活躍。連戦が続くときには積極的休養のため欠場するなどコンディションの維持に努めてきたが、シーズン終盤の 9月に右太ももを負傷したこともあった。
この日は今季限りで引退した元中日の岩瀬氏や中日・荒木 2軍内野守備走塁コーチも参加。山崎氏も含め、彼らの存在は福留にとっては大きな励みになっている。
山崎武司氏は後輩の福留孝介外野手に練習をやりすぎないようにアドバイスを送った=山崎武司チャリティーゴルフコンペ
「自分の知っている人たちがそれだけ長くやっているので、すごく自分のなかでいい目標になるし、それに負けないように」 けがせず、試合になれば全力を尽くす。そして1試合でも多くグラウンドに立ち、虎を勝利に導く。
◇山崎 武司(やまさき・たけし)
1968(昭和43)年11月 7日生まれ、50歳。愛知県出身。愛工大名電高から1987年「D2位」で中日入団。1996年に「39本塁打」で初タイトルを獲得。2003年にトレードでオリックスへ移籍し、2005年に楽天へ移り、2007年には「43本塁打、108打点で2冠」。2011年には「7年連続2桁本塁打」を記録した。2012年に中日に復帰し、2013年限りで現役引退。通算2249試合、「打率0.257、403本塁打、1205打点。ベストナイン3度」。 1メートル82。右投げ右打ち。
来年こそは、全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め!
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2018年の悔しい結果を打ち破るため、選手・監督・コーチ・スタッフ・フロント、そしてファンの皆さんも全員が、どんな状況でも「オレがやってやる」「オレが決めてやる」という強い闘志をもって 1年間戦っていこう。という思いをスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは2019年のシーズンロゴとしても展開してまいります。
2018年公式戦順位表
2019年 公式戦 日程と結果(03月)
2019年 公式戦 日程と結果(04月)