第94回全国高校野球選手権大会第11日 ▽ 3回戦 東海大甲府 3― 2宇部鴻城(19日・甲子園)
東海大甲府(山梨)が逆転で勝利した。 2点を追う 5回二死 1、 2塁から渡辺諒内野手( 2年)の 2点 3塁打で同点に追い付くと、 7回に失策などで一死 1、 3塁とし、新海の内野ゴロの間に 1点を勝ち越した。 6回から登板した神原は得点を許さない好救援。
宇部鴻城・笹永弥則( 3年)の好投は報われなかった。 5回に 3連続 2塁打で 2点を先制したが、守りのミスが響いた。打線も笹永を援護できなかった。記事をまとめてみました。
5回、右中間に 2点適時打を放った東海大甲府・渡辺
東海大甲府が逆転で勝利した。 2点を追う 5回二死 1、 2塁から渡辺諒の 2点 3塁打を放ち、試合を振り出しに戻した。「先輩がつないでくれたので、絶対返そうと思い切り振ったら(打球が)伸びてくれました」と笑顔を見せた。
今大会初のビハインド展開にも新海亮人主将( 3年)は「まだ 5回、落ち着こう」と声を掛け、チームの士気を高めたという。村中秀人監督(53)は「直後に追いつけたのが大きかった」と勝因を語った。
東海大甲府先発の本多
7回に失策などで一死 1、 3塁とし、新海の内野ゴロの間に 1点を勝ち越した。 6回から登板した神原は得点を許さない好救援。
宇部鴻城は 5回に 3連続 2塁打で 2点を先制したが、守りのミスが響いた。打線も笹永を援護できなかった。
7回裏一死 3塁 東海大甲府は新海の遊ゴロで勝ち越しの生還をする 3走・神原
東海大甲府は 1、 2回戦を 1人で投げ抜いたエース神原が 6回からマウンドへ。「流れを持ってくるためにテンポの良さを意識した」との言葉通り、打たせて取る投球で好救援を見せた。準々決勝では強力打線の作新学院にぶつかる。「甲子園でいい打者と対戦するためにここまで努力してきた。楽しみ」と腕をぶす。
東海大甲府が先制点を許したのは山梨大会を含めて今夏初。村中監督が「いつ以来か覚えていない」というほどチームにとって“珍事”だったが、ナインは動じることなく直後の攻撃で 2点を奪い返した。
6回から登板し、宇部鴻城打線を無失点に抑えた東海大甲府の神原
5回に円陣を組んだ際に「慌てている子はなく、しっかり僕の目を見てきた。ここが勝負と思った」と監督。データよりも内角球の多かった相手投手対策として、中堅から左へ引っ張る打撃を指示し、選手も実践した。監督は「試合の中で成長している過程が見受けられる」と目を細めた。
準々決勝進出を決め駆け出す東海大甲府ナイン
東海大甲府に接戦で敗れ、初出場で 8強入りはならなかった。 5回に 7番西野孝太郎捕手( 3年)から 3連続 2塁打で 2点を先制したが、その裏同点に追いつかれ、 7回は失策から勝ち越し点を許した。 5回、左翼への 2塁打で先制点をあげた 8番安田翔内野手( 3年)は「西野が出たから絶対帰すんだと思って打ちました。 2点取ったけどここから始まるんだと思っていたんですけど」とせっかくの長打も勝利に結びつかず厳しい表情だった。
宇部鴻城先発の笹永弥則
笹永弥則の好投は報われなかった。 3失点完投で勝ち越し点には失策が絡んだが、左腕は「先制点を取ってくれたのに抑えられず申し訳ない。あの 1球だけに悔しい思いがある」と自分を責めた。 2点を挙げた直後の 5回、外への変化球がやや甘くなって最も警戒していた渡辺に許した同点 3塁打が痛かった。 1、 2回戦は計11失点と精彩を欠いたが、この日は胸を張れる内容。「 2試合はチームの足を引っ張っていた。甲子園で一番いい投球ができた」と涙を見せなかった。
敗れた宇部鴻城ナイン
東海大甲府が宇部鴻城に勝利して、ベスト 8が出そろった。関東地区から 3校が残るのは 3年連続。明徳義塾(高知)が四国勢として 5年ぶりに 8強に進んだ。九州勢は 2年連続で 1校も残らなかった。今春の選抜大会優勝の大阪桐蔭と同準優勝の光星学院(青森)も準々決勝に進出。作新学院、大阪桐蔭、天理、明徳義塾は夏の甲子園大会での優勝経験がある。
【第12日】
▽第 1試合( 9時)
光星学院(青森) ― 桐光学園(神奈川)
▽第 2試合(11時30分)
大阪桐蔭(大阪) ― 天理(奈良)
【第13日】
▽第 1試合( 9時)
作新学院(栃木) ― 東海大甲府(山梨)
▽第 2試合(11時30分)
倉敷商(岡山) ― 明徳義塾(高知)
【戦評】東海大甲府が逆転勝ち。 2点を追う 5回二死 1、 2塁から渡辺の 2点 3塁打で同点に追い付くと、 7回に失策などで一死 1、 3塁とし、新海の内野ゴロの間に 1点を勝ち越した。 6回から登板した神原は得点を許さない好救援。宇部鴻城は 5回に 3連続 2塁打で 2点を先制したが、守りのミスが響いた。打線も笹永を援護できなかった。
東海大甲府 ― 宇部鴻城の試合を、TVを通じて見ていたが面白い試合展開だった。
5回に同点にするが、その後アッと言う間に 6回が終わってしまったと思ったら 7回には東海大甲府が追加点を加点した。そのまま逃げ切って東海大甲府がベスト 8に進出した。その間アナウンサーが、宇部鴻城を応援しているのか「宇部鴻城がどうの…」「宇部鴻城に点数が入らない…」とか宇部鴻城を連呼していたけれど、それで良いのだろうか?いくら国営放送と言っても、平等に放送して欲しかった。
▽東海大甲府:1957年設立、山梨県甲府市にある私立高等学校で全国に14校ある東海大学付属高校のひとつ。別法人のため連携校と表記される。略称は東海大甲府だが、市内では東海と呼ばれている。
東海大学関連高校独自の「高校現代文明論」という授業を中心に各教科が展開されるのが特徴。1957年(昭和32年)に前身となる山梨商業高等学校が教育者・石部栄永により創立。その後、東洋大学と提携し、東洋大学第三高等学校となるが、東洋大学の学園紛争が原因で提携解消し、1974年(昭和49年)に学校法人東海大学の傘下に入り、東海甲府高等学校として発足。昭和52年東海大学甲府高等学校に校名変更した。
過去には普通科のほか、衛生看護科があり、とくに東海大学医療技術短期大学と連携し医療従事者を養成していた。学校名に「付属」が付かないのは、経営母体が学校法人東海大学ではなく現地法人(学校法人東海大学甲府学園)であるためである。(山形高校と菅生高校・中等部も同様であるが、菅生高校・中等部を経営する学校法人菅生学園には東海大学とは全く無関係の「多摩学院幼稚園・菅生学園初等学校」があり、菅生高校・中等部は他の付属校と違う独自の校章を採用している。)東海大学の付属高校は他校に先駆け 2学期制を導入している。
【主な出身プロ野球選手】
・四條 稔 (45歳) 元プロ野球選手、読売ジャイアンツ - オリックス・ブルーウェーブ - 横浜ベイスターズ
現在、2000年よりサークルK上大崎2丁目店のオーナー
・久慈照嘉 (43歳) 元プロ野球選手、阪神タイガース - 中日ドラゴンズ - 阪神タイガース
現在、サンケイスポーツ専属評論家
・山根善伸 (43歳) 元プロ野球選手、横浜大洋ホエールズ - 横浜ベイスターズ
・山口幸勇 (42歳) 元プロ野球選手、横浜大洋ホエールズ - 横浜ベイスターズ
・榎 康弘 (40歳) 元プロ野球選手、ロッテオリオンズ - 千葉ロッテマリーンズ - 読売ジャイアンツ - 千葉ロッテマリーンズ
現在、千葉ロッテマリーンズ広報担当
・萩原 淳 (38歳) 元プロ野球選手、オリックス・ブルーウェーブ - オリックス・バファローズ - 北海道日本ハムファイターズ - 東京ヤクルトスワローズ
現在、愛媛マンダリンパイレーツの投手コーチ
・仲澤広基 (25歳) プロ野球選手、読売ジャイアンツ
・村中恭兵 (24歳) プロ野球選手、東京ヤクルトスワローズ
・高橋周平 (18歳) プロ野球選手、中日ドラゴンズ
▽宇部鴻城:1956年設立、山口県宇部市大字際波字的場にある私立高等学校。難関校進学を目指す特進コースから工業科・医療秘書科までを置く。
【主な出身プロ野球選手】
・石川政雄 (62歳) 元プロ野球選手、広島東洋カープ
・小林敦美 (50歳) 元プロ野球選手、阪急ブレーブス - オリックス・ブレーブス
※横浜大洋ホエールズ,横浜ベイスターズ=横浜DeNAの前身球団
※ロッテオリオンズ=千葉ロッテマリーンズの前身球団
※阪急ブレーブス,オリックス・ブレーブス,オリックス・ブルーウェーブ=オリックス・バファローズの前身球団
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東海大甲府が逆転 8強進出!神原が好救援!渡辺が同点打!
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