●阪神は 7日、ヤンハービス・ソラーテ内野手(32=マーリンズ傘下)と契約締結し獲得したことを発表した。ベネズエラ人のソラーテは20142年にヤンキースでメジャーデビューし、今季まで「通算75本塁打。2、3塁」を中心に内野すべてと外野の経験もあり、両打ちというユーティリティープレーヤーだ。2019年はジャイアンツでスタートしたが 5月に戦力外となり、 6月 7日にマーリンズとマイナー契約を結んでいた。西宮市内の球団事務所で取材に応じた谷本修球団副社長兼球団本部長(54)は期待した。来日は今月21日前後の予定。今季終了までの契約で、推定年俸は5000万円。背番号は「42」に決まった。
● 8日の巨人戦(甲子園)で先発する西勇輝投手(28)が、プロ入り初めて菅野智之投手(29)と投げ合う。巨人のエースとは、 4年前からオフのハワイ合同自主トレを行う間柄。 1学年上の菅野とは“師弟対決”となる。オリックスから阪神にFA移籍した昨オフも合同自主トレは継続。ただ、今回は脱菅野による自己流で進化を目指していた。季はここまで14試合に先発。「防御率2.77」をマークしながら、「3勝7敗」。勝ち星は 5月10日の中日戦(甲子園)以来、遠ざかっている。それでも開幕から先発ローテーションを守り、チームを支えていることに間違いはない。首位巨人との決戦で、西が宿敵のエースに牙をむく。西勇輝投手が 8日の巨人戦(甲子園)に先発するのを前に闘志を燃やした。
●阪神は 1回に無死 1、 2塁としたが糸井嘉男外野手(37)が併殺打、大山悠輔内野手(24)が三振に倒れ、 3回まで 1安打無得点。広島は 3回まで毎回安打も無得点。阪神の先発高橋遥人投手(23=亜細亜大學OB)は 6回まで 4安打、広島の先発床田寛樹投手(24)は 6回まで 3安打。ともに長打と連打を許さず、両軍無得点で終盤に入った。阪神は 7回に大山の適時 2塁打で均衡を破り、継投で 1点を守りきって「3連勝」。高橋遥人は「2勝」目。広島は打線が振るわず「8連敗」。床田は「5敗」目。床田寛樹投手が阪神戦に先発し、 7回 5安打 1失点で「5敗目(5勝)」を喫したチームは零封負けで引き分けを挟んで「8連敗」。借金は「2」となり「4位」に転落した。広島の「8連敗」は2014年 6月に 9連敗して以来 5年ぶり。先発の床田は 6回まで無失点の好投。しかし 0- 0で迎えた 7回、無死 1塁から大山に左中間へ適時 2塁打を浴び先制点を許した。打線は阪神先発の高橋遥を攻略できず、散発 4安打で左腕を援護することが出来なかった。
●近近本光司外野手内野手(24=大阪ガス)が今季「23本」目の内野安打で「5試合連続安打」とした。初回、床田の直球をたたきつけると打球は 2塁左へ。快速を飛ばして 1塁を駆け抜けた。 6回の打席は 1ゴロとなったが、鋭い当たりに復調気配を感じさせる。首位巨人との 3連戦に向けては力を込めた。
●糸井嘉男外野手が激走で決勝のホームを踏んだ。 7回、先頭打者として中前安打。続く大山の左中間の当たりで、スタート切っていた糸井は一気に 3塁を蹴って生還した。 4回にも中安を放っておりマルチ安打の活躍。試合後は好投の左腕をねぎらった。今カードは「12打数6安打5打点」と存在感を示し、「3連勝」に貢献した。
●阪神の「4番」大山悠輔内野手が送りバントの指令後に意地の先制打を放った。投手戦による均衡を破ったのは阪神の「4番」大山だった。 0- 0の 7回、床田から左中間に 2塁打を運び、 1塁から糸井が生還した。10打席連続無安打で迎えたこの回、初球から 2球続けてバントを試みて失敗。それでもフルカウントに持ち込み、快打を放った。 7回無死 1塁。初球、 2球目と送りバントのサインが出たが、ともにファウルで失敗。それでも最後はフルカウントから左中間に「適時2塁打」を決めた。
●阪神は走塁の判断ミスで追加点の好機がつぶれた。 7回、大山の適時 2塁打で先制し、なおも無死 2塁。ジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス )の打球を投手床田が捕球し、飛び出した 2塁走者大山が挟まれてアウト。その間に 2塁を狙ったマルテも中途半端な走塁でタッチアウトに。
●梅野隆太郎捕手(27)が左手甲を痛めて、ヒヤリとする場面があった。 7回二死で床田の直球をファウルした後、治療でいったんベンチに下がった。その後は打席に戻り、 3ゴロ。以降も交代することなく、最後までマスクを被った。痛めた場面に、慎重な姿勢だった。
●高橋遥人投手(23=亜細亜大學OB)が広島戦に先発し、プロ最長の 8回を投げて 4安打無失点。 2回以降、 2塁を踏ませない圧巻の投球で 5試合ぶりとなる今季「2勝」目を挙げた。チームは 2週間ぶりの貯金「1」で「2位」キープ。「3連勝」の勢いで、 8日からの球宴前最後の 3連戦(甲子園)で首位巨人を倒す。虎党の声援を背に受けながら迷いなく、左腕を振った。先発の高橋遥が今季初対戦の鯉相手に 8回 4安打無失点に封じる快投。自己最長イニングを投げきり、チームの「3連勝」に貢献した。今季 2度目のお立ち台に上がると満面の笑みだ。 1回二死 2塁で「4番」の鈴木誠也外野手(24)を見逃し三振。 4回にも鈴木から空振り三振を奪った。試合終盤にさしかかると、さらにギアを上げた。同じ左腕で経験豊富な能見や岩田稔投手(35)ら先輩たちの言葉に勇気づけられてきた。だから、心は折れない。規定投球回数に到達していないが、 2戦連続無失点で「防御率1.80」。矢野監督もうなずいた。広島の東出輝裕打撃コーチ(38)は脱帽した。2003年に「20勝」を挙げるなど阪神で 2度の「リーグ制覇」に貢献した井川慶投手(39)と同じ背番号「29」。勝ちに恵まれなくても黙々と投げ続ける姿は偉大なエースを彷彿させる。 5月30日の巨人戦(甲子園)で今季「初勝利」を挙げて以来、白星がつかめなかった 4試合でマウンドに上がっている間の援護は 5点。また勝てないのか-。不安や緊張に襲われるときもある。それでも、周囲の支えがあるから、臆することなく左腕を振ることができる。高橋遥が作った反撃への大きな流れ。奇跡の「逆転V」へ、球宴前最後の伝統の一戦で一気に差を詰める。高橋遥の父・智太郎さん(59)は静岡市の自宅でテレビ観戦。家族とともに愛息の投球を見守った。 5試合ぶりとなる勝利に大喜び。勝利の美酒に酔いしれた。
●ラファエル・ドリス投手(31)が 9回を 3人で片付け、広島 3連戦を「3連続セーブ」で締めた。先頭の野間峻祥外野手(26)を遊ゴロに打ち取り、菊池涼介内野手(29)と西川龍馬内野手(24)はともに空振り三振に仕留めた。「リーグ最多18セーブ」の守護神は、チーム最多37試合登板とフル稼働中。今後に向けて涼しい顔で、巨人戦も頼りになりそうだ。 3連投を避けるため、この日が“休養日”のピアース・ジョンソン投手(28)とは対照的に、広島との 3連戦すべてでマウンドに上がった。打者10人に、被安打は前日 6日に野間に許した中前打のみ。 6月は 2度セーブに失敗し、 2セーブに終わったが、 7月は早くも 4セーブ目。勝負の夏場へ向けて安定感が増し、「リーグ単独トップの18セーブ」だ。チーム最多の37試合に登板。フル回転でブルペン陣を支えてきた。頼りになる守護神がこれからも勝利を守り抜く。
●千葉ロッテから阪神に移籍した高野圭佑投手(27)が 7日、兵庫・西宮市内の球団事務所で入団会見に臨んだ。背番号は「30」に決定。抱負を語った。トレード成立直後に購入したというタイガースカラー、黄色に近い黄金ネクタイで登場。会見直前には矢野燿大監督(50)とも顔を合わせ、声をかけられたという。気合十分だ。
●阪神からトレードで加入したロッテ石崎剛投手(28)が 7日、ZOZOマリンスタジアムで入団会見を行った。時折笑顔を見せながら意気込んだ。救援陣を強化したいチームにとって、 150キロ超の速球が武器の石崎は補強ポイントにマッチ。同席した松本球団本部長は期待をかけた。社会人時代から貫く独特の投球フォームについては、自ら説明。パ・リーグで対戦したい打者に西武山川穂高内野手(27)を挙げ楽しみにした。またロッテファンには「石ちゃんと呼んでもらいたい」とアピール。お願いした。 背番号は「58」に決定。スーツの上から真新しいユニホーム姿を披露して、会見を終えた。
記事をまとめてみました。
<阪神 1- 0広島>◇第15回戦◇阪神 8勝 7敗 0分◇ 7日◇阪神甲子園球場
阪神は 7日、ヤンハービス・ソラーテ内野手(マーリンズ傘下)と契約締結したことを発表した。
西宮市内の球団事務所で取材に応じた谷本修球団副社長兼球団本部長は「もともと本職はサードですけど、内野は捕手以外守れるユーティリティープレーヤー。ガッツのあるプレーヤー。タイガースも若手の底上げをテーマにやってますけど、補いきれないところを補ってくれる選手」と期待した。
来日は今月21日前後の予定。今季終了までの契約で、推定年俸は5000万円。背番号は「42」に決まった。
阪神の新外国人ヤンハービス・ソラーテ内野手(右)と夫人
阪神は 7日、ヤンハービス・ソラーテ内野手を獲得したことを発表した。ベネズエラ人のソラーテは20142年にヤンキースでメジャーデビューし、今季まで「通算75本塁打。2、3塁」を中心に内野すべてと外野の経験もあり、両打ちというユーティリティープレーヤーだ。2019年はジャイアンツでスタートしたが 5月に戦力外となり、 6月 7日にマーリンズとマイナー契約を結んでいた。
ソラーテは球団を通じ「阪神タイガースと契約することができ、非常に興奮しています。 1日でも早く日本に行き、自分が持っているものをすべて出してチームに貢献し、チームが日本シリーズに出場できるようにベストを尽くしたいと思います。阪神タイガースのユニフォームを着てプレーができることを楽しみにしています」とコメントした。
練習中、金村曉投手コーチ(右)は梅野隆太郎捕手(左)を交え西勇輝投手と話し込む=阪神甲子園球場
8日の巨人戦(甲子園)で先発する西勇輝投手が、プロ入り初めて菅野と投げ合う。
巨人のエースとは、 4年前からオフのハワイ合同自主トレを行う間柄。 1学年上の菅野とは“師弟対決”となるが「(意識する)相手はピッチャーではないので。先頭バッターや連打に気をつけたい」と冷静に話した。
オリックスから阪神にFA移籍した昨オフも合同自主トレは継続。ただ、今回は「自分のメニューを持って行きました。(菅野に)聞くこともあると思いますけど、なるべく自分で考えてやっていきたい」と脱菅野による自己流で進化を目指していた。
練習でキャッチボールする西勇輝投手=阪神甲子園球場
今季はここまで14試合に先発。「防御率2.77」をマークしながら、「3勝7敗」。勝ち星は 5月10日の中日戦(甲子園)以来、遠ざかっている。「ささいなミスをしないようにしたい。ミスがあってもカバーできるように。カバーしてもらえるようなピッチングができれば。チームもいい状態で来ているので、このまま継続していければ」。それでも開幕から先発ローテーションを守り、チームを支えていることに間違いはない。首位巨人との決戦で、西が宿敵のエースに牙をむく。
練習に臨む西勇輝投手=阪神甲子園球場
西勇輝投手が 8日の巨人戦(甲子園)に先発するのを前に闘志を燃やした。
「先頭打者(を出すなど)ささいなミスがないように。あったとしてもそれをカバーしてもらえるようなピッチングをしたい」
試合前練習ではキャッチボールやショートダッシュなどで調整し、試合に備えた。右腕は、 5月10日の中日戦(甲子園)で「3勝」目を挙げて以来、 7試合白星から遠ざかっているが、「チームもいい状態で来ているので、継続していってくれれば」と力を込めた。
好投を続ける高橋遥人投手=阪神甲子園球場
阪神は 1回に無死 1、 2塁としたが糸井が併殺打、大山が三振に倒れ、 3回まで 1安打無得点。広島は 3回まで毎回安打も無得点。
阪神の先発高橋遥は 6回まで 4安打、広島の先発床田は 6回まで 3安打。ともに長打と連打を許さず、両軍無得点で終盤に入った。
阪神は 7回に大山の適時 2塁打で均衡を破り、継投で 1点を守りきって「3連勝」。高橋遥人は「2勝」目。広島は打線が振るわず「8連敗」。床田は「5敗」目。
広島先発の床田寛樹投手=阪神甲子園球場
広島・床田寛樹投手が阪神戦に先発し、 7回 5安打 1失点で「5敗目(5勝)」を喫したチームは零封負けで引き分けを挟んで「8連敗」。借金は「2」となり「4位」に転落した。広島の「8連敗」は2014年 6月に 9連敗して以来 5年ぶり。
先発の床田は 6回まで無失点の好投。しかし 0- 0で迎えた 7回、無死 1塁から大山に左中間へ適時 2塁打を浴び先制点を許した。
打線は阪神先発の高橋遥を攻略できず、散発 4安打で左腕を援護することが出来なかった。
7回裏阪神無死 1塁、左中間へ先制の適時 2塁打を放った大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
G迎撃の態勢は整った! 阪神高橋遥人投手が広島打線から 9三振を奪い、 8回 4安打無失点に抑えた。「同一カード3連勝」に貢献し、 5月30日巨人戦以来の「2勝」目。チームは「2位」を守った。 8日から首位巨人を甲子園に迎え、前半戦最後のカードに臨む。宿敵の独走は許さない。
◇ ◇ ◇
心から楽しんだ114球だった。甲子園のマウンドで、高橋遥が躍動した。自己最長となる8回を投げ、4安打無失点。無四球9奪三振と会心の投球で、広島打線を封じた。「先頭を出さないこと、ツーアウトになっても気を抜かないこと。ランナーを出してからも粘るという意識を、いつもしている。それができたから、こういう結果になったと思います」。
8回表広島、一死を取ったところで捕手梅野隆太郎(右)から声をかけられるマウンドの高橋遥人投手=阪神甲子園球場
力のある直球に、スライダーを中心に変化球をコーナーに散らした。5月30日以来となる今季2勝目。「何よりも、8回を114球で無四球だったのが1番良かったです」とお立ち台で笑みがはじけた。
長くつらい時期を乗り越え、こうつぶやいたことがあった。「自分なんて、まだまだ。でも、やっぱりマウンドで投げられるのは楽しいです…。(昨年に)ケガした時に思ったんです。ああ、野球できるっていいな。うらやましいなあ…って」。プロ初登板初先発した昨年4月11日広島戦(甲子園)で7回無失点に抑えて初勝利を挙げた。最高のデビューだったが、思わぬアクシデントが待っていた。同6月10日ロッテ戦(甲子園)で敗戦投手になったが、この試合中にマウンド上で異変が起きていた。「投げた瞬間に、肘からミシって音がしたんですよね。あ、やっちゃったな…って。ここでマウンドを降りたら、次のチャンスがもらえないんじゃないかと焦ってしまって…」。
2勝目を挙げた高橋遥人投手(左)は梅野隆太郎捕手に祝福され笑顔を見せる=阪神甲子園球場
プロ1年目は左肩のコンディション不良や左肘痛とケガに泣いた。鮮烈デビューから一転し、リハビリ生活。鳴尾浜球場でキャッチボールする投手陣を横目に、1人グラウンドを走るだけ。ボールを投げることができない状態で、下半身強化に取り組むしかなかった。ふと思った。「投げられないってことが、こんなにつらいなんて。人生で初めて知りました。腕を上げるだけで引っかかる感覚があって、怖かったんです」。今は、怖いモノはない。「(梅野さんから)思い切って攻めてこいって。絶対に逃げるなよとも言われたので思い切って投げました。100点です!」。耐えて、道が開けた。若き左腕は先発ローテーションに欠かせない存在になった。
1回裏阪神無死、 2塁への内野安打を放った近本光司外野手=阪神甲子園球場
近本光司外野手が今季「23本」目の内野安打で「5試合連続安打」とした。
初回、床田の直球をたたきつけると打球は 2塁左へ。快速を飛ばして 1塁を駆け抜けた。「(出塁が)自分の仕事なので。(今後も)ヒットだけじゃなくていろんな形で出塁していきます」。 6回の打席は 1ゴロとなったが、鋭い当たりに復調気配を感じさせる。首位巨人との 3連戦に向けては「しっかり自分のやることをやっていきたい」と力を込めた。
7回裏阪神無死、糸井嘉男外野手は中前打を=阪神甲子園球場
糸井嘉男外野手が激走で決勝のホームを踏んだ。 7回、先頭打者として中前安打。続く大山の左中間の当たりで、スタート切っていた糸井は一気に 3塁を蹴って生還した。
4回にも中安を放っておりマルチ安打の活躍。試合後は好投の左腕をねぎらって「今日は(高橋)遥人でしょ」とコメントを残した。今カードは「12打数6安打5打点」と存在感を示し、「3連勝」に貢献した。
7回、適時 2塁打を放った大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
阪神の「4番」大山悠輔内野手が送りバントの指令後に意地の先制打を放った。
両チーム無得点で迎えた 7回無死 1塁。初球、 2球目と送りバントのサインが出たが、ともにファウルで失敗。それでも最後はフルカウントから左中間に「適時2塁打」を決めた。
「打ったのはツーシーム。本来はしっかりバントを決めなければならない場面でしたが、切り替えて目の前のボールに集中しました。(高橋)遥人も頑張ってくれているので、先制することができてよかったです」と振り返った。
7回裏阪神無死 1塁、「4番」大山悠輔内野手にバントの指示を出した矢野耀大監督=阪神甲子園球場
投手戦による均衡を破ったのは阪神の「4番」大山だった。 0- 0の 7回、床田から左中間に 2塁打を運び、 1塁から糸井が生還した。10打席連続無安打で迎えたこの回、初球から 2球続けてバントを試みて失敗。それでもフルカウントに持ち込み、快打を放った。
意地を見せても塁上で笑顔はなく、「本来はしっかりバントを決めなければならない場面だったが、切り替えて目の前のボールに集中した。先制することができて良かった」と振り返った。
7回裏阪神無死 1塁、2度のバント失敗後に左中間をやぶる先制適時 2塁打を放った大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
阪神は走塁の判断ミスで追加点の好機がつぶれた。 7回、大山の適時 2塁打で先制し、なおも無死 2塁。
マルテの打球を投手床田が捕球し、飛び出した 2塁走者大山が挟まれてアウト。その間に 2塁を狙ったマルテも中途半端な走塁でタッチアウトに。矢野監督は「まずは悠輔が。ノーアウトなんで。ワンアウトだったらいいんですけど。難しい判断なんですよ。マルテは中途半端に行くなら、行かないといけないし。判断が良くなかった」と振り返った。
7回裏阪神無死 2塁、ジェフリー・マルテ内野手の投ゴロで 2塁走者大山悠輔内野手が挟殺プレーとなり粘ってアウトもマルテが 2塁手前で止まってしまい併殺となってしまう=阪神甲子園球場
■筒井壮外野守備走塁コーチ( 7回のマルテの走塁について)
「(大山が 2塁へ帰塁するかどうかを)ジャッジメントする位置が遠かった。(走塁について)もっと話していきます」
7回裏阪神二死、梅野隆太郎捕手はファールを打った後、手首を気にする=阪神甲子園球場
梅野隆太郎捕手が左手甲を痛めて、ヒヤリとする場面があった。 7回二死で床田の直球をファウルした後、治療でいったんベンチに下がった。その後は打席に戻り、 3ゴロ。以降も交代することなく、最後までマスクを被った。
痛めた場面に「(バットを持つ手が)滑ってひねった」と話した。矢野監督は今後の起用について「明日はちょっと、現状ではまだ分からない。まだ試合中は『行く』って言ってたんだけど」と、慎重な姿勢だった。
阪神先発の高橋遥人投手=阪神甲子園球場
1点あれば十分!! 高橋遥人投手が広島戦に先発し、プロ最長の 8回を投げて 4安打無失点。 2回以降、 2塁を踏ませない圧巻の投球で 5試合ぶりとなる今季「2勝」目を挙げた。チームは 2週間ぶりの貯金「1」で「2位」キープ。「3連勝」の勢いで、 8日からの球宴前最後の 3連戦(甲子園)で首位巨人を倒す。
虎党の声援を背に受けながら迷いなく、左腕を振った。先発の高橋遥が今季初対戦の鯉相手に 8回 4安打無失点に封じる快投。自己最長イニングを投げきり、チームの「3連勝」に貢献した。
「(今までは)後半に失点することが多かったので、そういった意味では 8回を投げられたのは自信になりました」
今季 2度目のお立ち台に上がると「100点です!」と満面の笑みだ。
1回二死 2塁で「4番」の鈴木を見逃し三振。 4回にも鈴木から空振り三振を奪った。試合終盤にさしかかると、さらにギアを上げた。
8回無失点で「2勝」目を挙げた高橋遥人投手。わずか 1点の援護でも平気だ=阪神甲子園球場
「 6回からピンチになる(ことが多い)ので、『絶対点をとらせないぞ』って気合を入れました」。 6回以降は無安打に抑え、 2回以降は 2塁すら踏ませなかった。力強い直球と大きく曲がる変化球を駆使して 9つの三振を奪い、与四死球も「0」。広島の先発・床田との投手戦を制し、 5試合ぶりの今季「2勝」目を挙げた。
広島の東出打撃コーチは「全盛期の井川さんを思い出した」と脱帽した。2003年に「20勝」を挙げるなど阪神で 2度の「リーグ制覇」に貢献した井川慶と同じ背番号「29」。勝ちに恵まれなくても黙々と投げ続ける姿は偉大なエースを彷彿させる。
5月30日の巨人戦(甲子園)で今季「初勝利」を挙げて以来、白星がつかめなかった 4試合でマウンドに上がっている間の援護は 5点。また勝てないのか-。不安や緊張に襲われるときもある。それでも、周囲の支えがあるから、臆することなく左腕を振ることができる。
「いつも気さくに話かけてくださいます。『しっかり投げれば大丈夫だから』と。そうやって言われるとやっぱりすごい自信になりますね。とてもありがたいです」
4回、安打を放った糸井嘉男外野手=阪神甲子園球場
同じ左腕で経験豊富な能見や岩田ら先輩たちの言葉に勇気づけられてきた。だから、心は折れない。規定投球回数に到達していないが、 2戦連続無失点で「防御率1.80」。矢野監督も「勝ちが 1個つくつかないっていうのは大きな違いなんで。これを自信にしてもらって、また後半戦期待できるピッチャーなんで。楽しみが増えましたね」とうなずいた。
チームはカード「3連勝」で貯金「1」として「2位」キープ。首位巨人と「6.5」差に縮め、きょうからの本拠地での直接対決 3連戦に臨む。
「『3連勝』して、明日からジャイアンツを迎えられる。結果的に最高の形になりました。なんとかね、この 3つ全部勝つつもりで明日から頑張っていきます」
指揮官は気合を入れ直した。高橋遥が作った反撃への大きな流れ。奇跡の「逆転V」へ、球宴前最後の伝統の一戦で一気に差を詰める。
お立ち台でポーズをとる(左から)ラファエル・ドリス投手、高橋遥人投手、大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
1点あれば十分!! 高橋遥人投手が広島戦に先発し、プロ最長の 8回を投げて 4安打無失点。 2回以降、 2塁を踏ませない圧巻の投球で 5試合ぶりとなる今季「2勝」目を挙げた。
高橋遥の父・智太郎さんは静岡市の自宅でテレビ観戦。家族とともに愛息の投球を見守った。 5試合ぶりとなる勝利に「よく頑張ってくれたと思う」とねぎらうと、続けて「たいしたもんだよ」と大喜び。勝利の美酒に酔いしれた。
◇データBOX◇
◎…阪神の貯金1は6月23日以来14日ぶり。
◎…阪神の3連勝は5月26日のDeNA戦(横浜)から30日の巨人戦(甲子園)以来、今季6度目。同一カード3連勝は5月21-23日のヤクルト戦(甲子園)以来、今季4度目。
◎…阪神は広島に6月2日(マツダ)から4連勝。2017年4月16日(甲子園)から5月7日(甲子園)以来。カード3連勝は同5月5日-7日以来。
◎…高橋遥が5月30日の巨人戦(甲子園)以来5試合ぶりの白星。この間の4試合で、先制を許したのは6月13日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)のみ。
※ソラーテ獲得発表!大山が送りバント指令後に意地打!遥人、満点の星!高野が虎カラーで移籍会見! -2に続く!