●中日は 1回、「4番」ダヤン・ビシエド内野手(30=シカゴ・ホワイトソックス)の適時 2塁打で先制。阪神は 3回、「7番」陽川尚将外野手(27)の「2号ソロ」で同点。中日先発大野雄大投手(30)は 3回まで被安打 1。阪神は同点の 6回、「3番」糸井嘉男外野手(37)の適時打で勝ち越し。中日はその裏、「3番」イロ・アルモンテ外野手(30=モンテレイ・サルタンズ)の「右越え3号ソロ」で追いついた。中日は同点の 8回、「3番」アルモンテが勝ち越し適時打。先発大野雄投手は 8回 2失点で「6勝」目をあげ、チームは「5連勝」。 R・マルティネス投手が「7セーブ」目。阪神は4連敗」。ピアース・ジョンソン投手(28=サンフランシスコ・ジャイアンツ)が「2敗」目。宴の後に、厳しい現実が待っていた。阪神が中日との接戦を落とし、 2年連続で後半戦黒星スタート。誤算はピアース・ジョンソン投手だった。 8回に登板し、中日アルモンテに決勝打を許すなど 2失点。来日初めてイニング途中に降板し、自身「2連敗」となった。巨人が勝ったため、16日にも「自力優勝」の可能性が消滅する。セ・リーグの灯は消えてしまうのか。球宴を沸かせた猛虎が後半戦で 2年連続黒星発進。巨人が勝ったため、16日にも「自力優勝」の可能性が消滅する。終盤に競り負け、痛恨の「1敗」となった。今年初めて見る光景だった。同点の 8回に暗転し、竜党の大歓声が響く。マウンドに仁王立ちしていたジョンソンが途中降板し、うなだれてベンチに戻る。阪神が奈落の底に突き落とされた。矢野燿大監督(50)は淡々と「振り返った。気になるのは剛速球と代名詞の変化球を完璧に仕留められた点だろう。前日14日も甲子園で指摘していた。今季34試合目の登板。持ち前の剛腕ぶりに加え、一工夫が必要な時期に差し掛かっている。中日戦「5連敗」で、チームは前半戦から「4連敗」。 4月28日以来の借金「3」を背負って、Bクラスまで「0.5ゲーム」差だ。16日は昨季「1勝3敗、防御率1.96」と苦戦した松坂と対戦する。矢野阪神が正念場に立たされている。
●スタメン抜てきの陽川尚将内野手が期待に応える「2号ソロ」を放った。 1点ビハインドの 3回に先頭で打席に立つと、大野雄の直球を右翼席に運んだ。竜の左腕には前回 6月29日の対戦で 3打数 2安打。相性を買われた 2戦連続のスタメンに応え、 4月24日のDeNA戦(横浜)以来のアーチ。ベンチでは“ゴリラポーズ”で迎えられたが…。その後は中飛、空振り三振。悔しさが口をついた。守備では左翼で先発したが、ジェフリー・マルテ内野手(28=エンゼルス )がベンチに退くと 1塁を守った。
●ジェフリー・マルテ内野手が左膝を痛めて負傷交代した。 4回、左翼線への当たりで 2塁にスライディングした際に痛めたとみられ、ベース付近で突っ伏して動けず。矢野監督やトレーナーが駆けつけて騒然となった。その後もプレーを続行したが、 5回守備から途中交代。試合後のマルテは「明日ラインアップに入れるように全力で治療したい」と気丈に話したが重症の可能性もある。来日 1年目の今季は53試合に出場し、「打率2割6分9厘、7本塁打、29打点」。ベテラン福留孝介外野手(42)の離脱後は「5番」に定着していただけに、離脱となればチームにとっても痛手になる。新獲得した外国人ヤンハービス・ソラーテ内野手(32=マーリンズ傘下)は来日目前で、早期の合流が望まれる。矢野監督は慎重にコメント。獲得が決まった「メジャー通算75発」のヤンハービス・ソラーテ内野手は20日前後に来日予定だが、打線が巻き返しの鍵だけに、M砲の離脱は痛い。
●近本光司外野手(24=大阪ガス)が後半戦を「マルチ安打」で発進した。見せ場は 6回だった。予言していた通り? 無死から中前打を放って出塁。粘りに粘って 8球目をたたいた。一時は勝ち越しとなる 2点目のホームを踏んだ。初出場した球宴第 2戦(甲子園)では先頭打者弾を含む「5打数5安打」でサイクル安打を達成し、「球宴MVP」を獲得。その名は一気に全国区となった。この日はさらに発奮材料があった。新人ながら、自らの応援歌が新設され、ナゴヤドームでお披露目となった。リードオフマンとしての期待がこもった歌詞だ。応援歌の冒頭部分に「切り拓け 勝利への道」とあり、先頭打者としての期待が込められている。13日のオールスター第 2戦(甲子園)では先頭打者弾を含む5打数5安打でサイクル安打を達成。慢心はなかった。感謝の思いを込め、 8回には 2安打目となる中前打を放った。交流戦から不振に苦しんだが、完全に調子を取り戻している。
●木浪聖也内野手(25=ホンダ=亜細亜大學OB)は新しい応援歌が流れる中、 3打数無安打に終わった。近本と同じく後半戦から制作され「熱き心 乗せたスイング~」の歌い出しで始まる。感謝し試合に臨んだが、快音で応えることはできなかった。
●球宴前から好調の阪神糸井嘉男が攻守で魅了した。 6回一死 2塁から一時は同勝ち越しの中前適時打を放つと、 8回守備では一死から平田良介外野手(31)が放った右翼への大飛球をフェンスにぶち当たりながらもジャンピングキャッチ。敵地のドームを沸かせた。「打率3割8厘」とスタメン唯一の「3割」台をキープ。後半戦も頼れる存在だ。マウンドのジョンソンも、ベンチの矢野監督もガッツポーズの好プレーだったが、直後にジョンソンが連打を浴びて暗転した。「月間MVP」に選ばれたときには反攻を誓っていた。「自力V」消滅危機からチームを救うのは、超人の力しかない。
●古巣と公式戦初対戦のオネルキ・ガルシア投手(29=中日)は同点弾を許した 1球を悔やんだ。 1点リードの 6回二死。「3番」アルモンテに外角高め直球を右翼席に運ばれた。それでも要所を締めて 6回 2失点。昨年までの本拠地マウンドを振り返った。矢野監督は及第点を与えた。
●阪神は 7回に登板した藤川球児投手(38)が 1イニングを無失点に抑え、「通算防御率1点台」まで残り 3回 2/3とした。リリーフ陣の精神的支柱が、後半戦も虎を引っ張る。
●虎党の悲鳴とともに、竜の助っ人の鋭い打球が右中間を切り裂いた。絶対的セットアッパーのジョンソンで、まさかの敗戦。大誤算の後半戦幕開けに、右腕は必死に前を向いた。 2- 2の 8回に登板。糸井の好守も出て、二死まではいつも通りだった。しかしここから大暗転した。大島洋平外野手(33)を 2球で追い込みながら 3球目のカーブを左前打されると、続くアルモンテに初球を狙われた。 154キロの直球をとらえられ、フェンス直撃の適時 2塁打。続くビシエドにも、ダメ押しの適時 2塁打を浴び、登板34試合目にして、複数失点も、回の途中降板も来日初という屈辱を味わった。同点ながら、 7回から藤川と勝利の方程式をつぎ込んだ矢野監督は淡々と言葉をつないだ。攻めても 3者凡退が 5回と援護しきれずため息の矢野監督。今季 5度目の「4連敗」で、中日には 5年ぶりの「5連敗」。かろうじて「2位」のままだが、首位巨人には「10.5ゲーム」差に離された。きょうにも「自力V」消滅の危機。ここで踏ん張らなければ、セ界の灯が消えてしまう。
記事をまとめてみました。
<中日 4- 2阪神>◇第12回戦◇阪神 4勝 8敗 0分◇15日◇ナゴヤドーム
中日は 1回、「4番」ビシエドの適時 2塁打で先制。阪神は 3回、「7番」陽川の「2号ソロ」で同点。中日先発大野雄は 3回まで被安打 1。
阪神は同点の 6回、「3番」糸井の適時打で勝ち越し。中日はその裏、「3番」アルモンテの「右越え3号ソロ」で追いついた。
中日は同点の 8回、「3番」アルモンテが勝ち越し適時打。先発大野雄は 8回 2失点で「6勝」目をあげ、チームは「5連勝」。 R・マルティネスが「7セーブ」目。阪神は4連敗」。ジョンソンが「2敗」目。
8回裏中日二死 2塁、ダヤン・ビシエド内野手は「左越え適時2塁打」を放った=ナゴヤドーム
宴の後に、厳しい現実が待っていた。阪神が中日との接戦を落とし、 2年連続で後半戦黒星スタート。誤算はピアース・ジョンソン投手だった。 8回に登板し、中日アルモンテに決勝打を許すなど 2失点。来日初めてイニング途中に降板し、自身「2連敗」となった。巨人が勝ったため、16日にも「自力優勝」の可能性が消滅する。
◇ ◇ ◇
セ・リーグの灯は消えてしまうのか。球宴を沸かせた猛虎が後半戦で 2年連続黒星発進。巨人が勝ったため、16日にも「自力優勝」の可能性が消滅する。終盤に競り負け、痛恨の「1敗」となった。
今年初めて見る光景だった。同点の 8回に暗転し、竜党の大歓声が響く。マウンドに仁王立ちしていたジョンソンが途中降板し、うなだれてベンチに戻る。阪神が奈落の底に突き落とされた。矢野監督は淡々と「これも野球だよね。 2アウト取ってからでしょう。しゃあないよね、ジョンソンでやられるのは」と振り返った。
険しい表情をみせるベンチの矢野燿大監督=ナゴヤドーム
またも生命線の必勝リレーが切れた。 8回、不動のセットアッパーは普段通り二死までこぎつけた。だが、大島に左前へ運ばれ、アルモンテに初球の内角 154キロ速球を打たれる。右中間突破の勝ち越し適時 2塁打を浴びた。直後にビシエドを追い込んだが、パワーカーブを痛打された。左中間適時 2塁打で傷が深まる。来日初の 2失点を喫した。
前回登板した 8日巨人戦(甲子園)から 2戦連続失点&敗戦投手。開幕から大車輪の働きを見せてきたが初めての試練だ。ジョンソンが「これも試合。体は良かったし、調子も良かった。こういうことも起こり得る。とにかく切り替えて明日以降も頑張るよ」と話せば、矢野監督も「(状態は)全然、悪くないよね。ストライクで勝負というより、ボール球を振らせたかったんだろうけど、浮いたのを打たれた」とかばった。
気になるのは剛速球と代名詞の変化球を完璧に仕留められた点だろう。指揮官は「もちろん、研究してくると思う。球種も多い投手じゃないからね」と言う。前日14日も甲子園で「PJでも、この前( 8日巨人戦で) 3盗やられた。相手はどんどん研究してくる。自分の分析も必要になる」と指摘していた。今季34試合目の登板。持ち前の剛腕ぶりに加え、一工夫が必要な時期に差し掛かっている。
8回裏中日二死 2塁、マウンドを降りるピアース・ジョンソン投手=ナゴヤドーム
中日戦「5連敗」で、チームは前半戦から「4連敗」。 4月28日以来の借金「3」を背負って、Bクラスまで「0.5ゲーム」差だ。16日は昨季「1勝3敗、防御率1.96」と苦戦した松坂と対戦する。矢野阪神が正念場に立たされている。
▼阪神が中日に敗れ「4連敗」。首位巨人が勝ったため、ゲーム差は今季最大の「10.5」に広がった。阪神が16日の中日戦に敗れると巨人の引き分け以上で、または、阪神が引き分けて巨人が勝った場合でも、阪神の「自力優勝」が消える。後半戦開始早々、阪神は苦しい状況に追い込まれた。
3回表阪神無死、陽川尚将外野手は「右越え本塁打」を放った。投手大野雄大=ナゴヤドーム
スタメン抜てきの陽川尚将内野手が期待に応える「2号ソロ」を放った。 1点ビハインドの 3回に先頭で打席に立つと、大野雄の直球を右翼席に運んだ。
「プロ通算11本目」で初めて放った逆方向へのアーチを「先頭だったので、しっかりと強いスイングをしてどんな形でも塁に出たいと思っていた」と気振り返った。守備では左翼で先発したが、マルテがベンチに退くと 1塁を守った。
3回、本塁打を放った陽川尚将外野手=ナゴヤドーム
「7番・左翼」で出場した陽川が 0- 1の 3回先頭で大野雄の 147キロを一閃。右翼フェンス上部に当たってスタンドインする「2号ソロ」で一時同点に追いついた。「回の先頭だったので、塁に出る意識でした。(本塁打の)後がダメ。反省のほうが多いです」。竜の左腕には前回 6月29日の対戦で 3打数 2安打。相性を買われた 2戦連続のスタメンに応え、 4月24日のDeNA戦(横浜)以来のアーチ。ベンチでは“ゴリラポーズ”で迎えられたが…。その後は中飛、空振り三振。悔しさが口をついた。
4回、 2塁にスライディングしたジェフリー・マルテ内野手は左足をおさえて痛がりそのまま大の字…=ナゴヤドーム
ジェフリー・マルテ内野手が左膝を痛めて負傷交代した。
4回、左翼線への当たりで 2塁にスライディングした際に痛めたとみられ、ベース付近で突っ伏して動けず。矢野監督やトレーナーが駆けつけて騒然となった。その後もプレーを続行したが、 5回守備から途中交代。試合後のマルテは「明日ラインアップに入れるように全力で治療したい」と気丈に話したが重症の可能性もある。
矢野監督は「現状、明日、明後日は厳しいかなという感じ。本人はすごく痛いながらもやるっていう気持ちは出しているんだけど。ちょっとね。分からない」と説明。来日 1年目の今季は53試合に出場し、「打率2割6分9厘、7本塁打、29打点」。ベテラン福留の離脱後は「5番」に定着していただけに、離脱となればチームにとっても痛手になる。新獲得した外国人ヤンハービス・ソラーテ内野手(マーリンズ傘下)は来日目前で、早期の合流が望まれる。
4回表阪神二死 1塁、ジェフリー・マルテ内野手は「左越え2塁打」を放ち、 2塁へスライディングしたときに左足を痛め苦痛の表情を見せる。右は阿部寿樹内野手=ナゴヤドーム
阪神のジェフリー・マルテ内野手が15日の中日戦(ナゴヤドーム)で途中交代した。 4回二死 1塁で左翼線 2塁打を放ち、 2塁へスライディングした際に左膝付近を痛めてしばらく動けなかった。この回はプレーしたが 5回守備から交代。試合後は「あす、何とかラインアップに入れるように。全力で治療します」と話し、名古屋市内の宿舎でアイシングなどを受けた。
矢野監督は「前と同じ箇所で本人も痛いながらにやっていたんだけど、現状、あした(16日)、あさっては厳しいかなという感じ。すぐに抹消とか抹消せえへんとか、言えるような感じではない」と慎重にコメント。獲得が決まった「メジャー通算75発」のヤンハービス・ソラーテ内野手は20日前後に来日予定だが、打線が巻き返しの鍵だけに、M砲の離脱は痛い。
6回表阪神無死、中前安打を放った近本光司外野手=ナゴヤドーム
近本光司外野手が後半戦をマルチ安打で発進した。
見せ場は 6回だった。「しっかり僕が先頭で(塁に)出れば、勢いや流れが作れると思う。そういう自分の仕事を、しっかりやりたいです」と予言していた通り? 無死から中前打を放って出塁。粘りに粘って 8球目をたたいた。「いいボールが来ていたので、打てる球までなんとか粘って。しっかりタイミングが取れた。(凡退した) 1、 2打席目も自分としては悪くなかった」。一時は勝ち越しとなる 2点目のホームを踏んだ。
初出場した球宴第 2戦(甲子園)では先頭打者弾を含む「5打数5安打」でサイクル安打を達成し、「球宴MVP」を獲得。その名は一気に全国区となった。この日はさらに発奮材料があった。新人ながら、自らの応援歌が新設され、ナゴヤドームでお披露目となった。
切り拓け、勝利への道~♪
6回表阪神無死、中前安打を放った近本光司外野手=ナゴヤドーム
リードオフマンとしての期待がこもった歌詞だ。「応援団、ファンの方に作っていただいたので、プレーで(恩を)返せるようにしたい。甲子園では、歌詞もバックスクリーンに出るので、自分の力にも変えたい」。感謝の思いを込め、 8回には 2安打目となる中前打を放った。交流戦から不振に苦しんだが、完全に調子を取り戻している。
ただ反省も忘れなかった。 8回に出塁した後、すかさず 2球目にスタートを切ったが、ピッチアウトされて盗塁死。試合後は「アウトになった場面は…。難しいですね」と険しい表情を見せた。矢野監督は「チカもいいタイミングで走るのが難しかったと思う。でも、それも成長段階。 1年目から期待はしているし、そういう勉強も必要なところ。近本自身も研究なり、警戒されたなかで、どうくぐり抜けていくか。これから野球をやっている間は一生続くと思う」と期待をこめた。
チームは敗れ、後半戦は黒星発進となった。しかし近本が元気なら、心配はいらない。「これからもファンのため、チームのためにやることは変わらない」。期待の新星は、後半戦も希望の光だ。
8回表阪神二死、中前打を放った近本光司外野手=ナゴヤドーム
近本光司外野手の応援歌が誕生し、後半戦初戦の中日戦(ナゴヤドーム)でお披露目となった。
応援歌の冒頭部分に「切り拓け 勝利への道」とあり、先頭打者としての期待が込められている。「応援団、ファンの方に作っていただいたので、プレーで(恩を)返せるようにしたい」。13日のオールスター第 2戦(甲子園)では先頭打者弾を含む5打数5安打でサイクル安打を達成。「これからもファンのため、チームのためにやることは変わらない」と慢心はなかった。
木浪聖也内野手=横浜スタジアム (2019年 7月 2日撮影)
木浪聖也内野手は新しい応援歌が流れる中、 3打数無安打に終わった。近本と同じく後半戦から制作され「熱き心 乗せたスイング~」の歌い出しで始まる。
「すごくありがたい。 1年目で応援歌ができるのはうれしいことだと思います」と感謝し試合に臨んだが、快音で応えることはできなかった。
6回表阪神一死 2塁、中前適時打を放った糸井嘉男外野手=ナゴヤドーム
球宴前から好調の阪神糸井嘉男が攻守で魅了した。
6回一死 2塁から一時は同勝ち越しの中前適時打を放つと、 8回守備では一死から平田が放った右翼への大飛球をフェンスにぶち当たりながらもジャンピングキャッチ。敵地のドームを沸かせた。「打率3割8厘」とスタメン唯一の「3割」台をキープ。後半戦も頼れる存在だ。
6回、適時打を放った糸井嘉男外野手=ナゴヤドーム
一時勝ち越し打を放ってヒーローになりかけたが、チームは逆転負け。糸井は試合後、無言でバスに乗り込んだ。
1- 1の 6回一死 2塁で打席に入ると、チームが 3安打と打ちあぐねていた大野雄のスライダーを中前に運び、20打席ぶりに打点を挙げた。
6月はリーグトップの「打率0.354、1本塁打」に「10打点」の活躍で 7年ぶりに「大樹生命月間MVP賞」を受賞。 7月も勢いは止まらず、 7試合連続安打で「打率0.341、1本塁打、8打点」だ。
8回裏中日一死、平平田良介外野手の打球を好捕する糸井嘉男外野手=ナゴヤドーム
守備でも魅せた。 8八回一死、平田が放った打球を右翼フェンスにぶつかりながらキャッチ。マウンドのジョンソンも、ベンチの矢野監督もガッツポーズの好プレーだったが、直後にジョンソンが連打を浴びて暗転した。
「月間MVP」に選ばれたときには「夏場以降は爆発したいなと思います」と反攻を誓っていた。「自力V」消滅危機からチームを救うのは、超人の力しかない。
◇データBOX◇
◎…糸井はオリックス時代を含め、これで中日・大野雄に「通算18打数8安打(打率0.444)、1本塁打、4打点」。
6回を投げ終え、頭を抱えながらベンチへ戻るオネルキ・ガルシア投手=ナゴヤドーム
古巣と公式戦初対戦のオネルキ・ガルシア投手は同点弾を許した 1球を悔やんだ。 1点リードの 6回二死。「3番」アルモンテに外角高め直球を右翼席に運ばれた。
「あの1球だけ。高さが甘かった。悔しい」。それでも要所を締めて 6回 2失点。昨年までの本拠地マウンドを「投げやすかった。いい感じで投げられた」と振り返った。矢野監督は「まあ、粘ったんじゃないかな。あれだけ走者を出しながら」と及第点を与えた。
7回裏、阪神2番手で登板した藤川球児投手=2019年7月15日、ナゴヤドーム
阪神は 7回に登板した藤川球児投手が 1イニングを無失点に抑え、「通算防御率1点台」まで残り 3回 2/3とした。
今季はここまで32試合に登板して、「防御率1.10」。この日も15球で 3者凡退に抑え、存在感を示した。リリーフ陣の精神的支柱が、後半戦も虎を引っ張る。
8回、アルモンテに勝ち越し 2塁打を浴び、顔をしかめるジョンソン投手(後ろは梅野隆太郎捕手)=ナゴヤドーム
虎党の悲鳴とともに、竜の助っ人の鋭い打球が右中間を切り裂いた。絶対的セットアッパーのジョンソンで、まさかの敗戦。大誤算の後半戦幕開けに、右腕は必死に前を向いた。
「これが野球ですし、そんなに悪くなかった。体はむしろよかった方ですし、球自体もよかったです」
2- 2の 8回に登板。糸井の好守も出て、二死まではいつも通りだった。しかしここから大暗転した。大島を 2球で追い込みながら 3球目のカーブを左前打されると、続くアルモンテに初球を狙われた。 154キロの直球をとらえられ、フェンス直撃の適時 2塁打。続くビシエドにも、ダメ押しの適時 2塁打を浴び、登板34試合目にして、複数失点も、回の途中降板も来日初という屈辱を味わった。
同点ながら、 7回から藤川と勝利の方程式をつぎ込んだ矢野監督は「しゃあないよね、ジョンソンでやられるのは。(状態は)全然悪くない。もちろん、うまく、ちょっと甘く入ったのを打たれたのはあると思う。そんなん言い出したらキリないからね」と淡々と言葉をつないだ。
8回、ソイロ・アルモンテ外野手に適時2塁打を許したP・ジョンソン投手=ナゴヤドーム
「これも野球だよね。 2アウト 2ストライク、というね。ガルシアも( 2失点とも) 2アウトからでしょう。俺もいつも、野球は 2アウトからホッとしたらあかんとか言うけど、ホッとしていないし」
残酷な結果を受け入れるしかなかった。ジョンソンは 8日の巨人戦(甲子園)から、これで登板「2連敗」。 年目で圧倒的な数字を残してきたが、ライバルたちにも対応されつつある。強固な救援陣は虎の生命線だけに、不安は残る。
攻めても 3者凡退が 5回と援護しきれず「負けているときはだいたいそうなっちゃってる」とため息の矢野監督。今季 5度目の「4連敗」で、中日には 5年ぶりの「5連敗」。かろうじて「2位」のままだが、首位巨人には「10.5ゲーム」差に離された。きょうにも「自力V」消滅の危機。ここで踏ん張らなければ、セ界の灯が消えてしまう。
“初KO”のジョンソン投手。ベンチで矢野燿大監督(右端)もガックリ=ナゴヤドーム
■今季 2敗目を喫したジョンソンについて福原忍投手コーチ
「ジョンソンでやられたら仕方がない」
◇データBOX◇
◎…阪神は中日に 5月11日(甲子園)から「5連敗」。ナゴヤドームでは「3連敗」となった。
◎…中日戦「5連敗」は2014年 5月 7日(ナゴヤドーム)- 7月14日(ナゴヤドーム)に「1分け」を挟む「5連敗」を喫して以来、 5年ぶり。
◎…後半戦は 2年連続の黒星発進。昨年は「4連敗」を喫し、後半戦最初の10試合で「3勝7敗」とつまずいて、最終的に「最下位」に沈んだ。
※ 7月16日の予告先発は、中日・松坂大輔投手(38)ー阪神・岩田稔投手(35)です。
昨年の屈辱を跳ね返し て、全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め!
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2018年の悔しい結果を 打ち破 るため、選手・監督・コーチ・スタッフ・フロント、そしてファンの皆さんも全員が、どんな状 況でも「オレ がやってやる」「オレが決めてやる」という強い闘志をもって 1年間戦っていこう。という思 いをスローガンと して表現しています。
※このスローガン・デザ インは 2019年のシーズンロゴとしても展開してまいります。
2019年 公式戦 順位表
2019年 公式戦 日程と 結果 (06月)
2019年 公式戦 日程と 結果 (07月)
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実 況で 応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
◇現場からお届け!トラ番LIVEニュース 主催試合時は、現場から直接ニュ ース を配信! タイガース情報をどこよりもはやく、そうして細やかに。「生」の情報もお届けします!!