ソフトバンク大隣憲司投手(27)は 3回無安打無失点。日本ハム先発吉川光夫投手(24)は直球主体の強気の投球で 3回まで毎回の 6奪三振で 1安打無失点。
日本ハム中田翔内野手(23)が大ファインプレー。延長10回一死からソフトバンク小久保裕紀内野手(40)が左翼へ放った大飛球を、フェンスに直撃しながらジャンプして好捕サヨナラ負けのピンチを防いだ。
鶴岡慎也捕手(31)が、両チーム無得点で迎えた 7回二死 1、 2塁で、左翼線へ適時 2塁打。緊迫した投手戦で貴重な先制打を放った。
吉川が快投を披露したが、序盤から快調でソフトバンク打線から10三振。 8回一死 1のピンチを招いて降板し、12勝目を逃した。直後に 2番手の増井浩俊投手(28)が同点にされて白星はつかめなかったが、投手戦を演出した。
栗山英樹監督(51)が試合前、複雑な心境を吐露した。厳しい戦いを予想し｢信じて戦うしかない｣と話した栗山監督だが、ファンには見応えがある一戦になりそうで｢ファンの人たちに楽しんでもらうことはいいこと。こっちの思いとそれは別問題｣と、苦笑いしていた。
ソフトバンク大隣は 3回無安打無失点。日本ハム先発吉川は直球主体の強気の投球で 3回まで毎回の 6奪三振で 1安打無失点。
日本ハムは 6回一死 1、 3塁の好機もスクイズ失敗、左飛で無得点。ソフトバンクは吉川の前に 6回まで 3塁すら踏めず。
日本ハムは 7回二死 1、 2塁から鶴岡の適時 2塁打で 1点先制。 8回ソフトバンクは小久保の適時打で同点。延長戦に突入した。
延長10回、＜ソフトバンク１－１日本ハム＞両チーム無得点で引き分けた。
糸井、田中と主力を欠く日本ハムは、先制したものの逃げ切れなかった。首位西武は勝ち、ゲーム差が広がった。栗山監督は｢普通なら、こういう試合は負けないのが大事。(しかし)残り試合が少ないから、勝ちきっていかないといけないというのもある｣と悔しそうに話した。
先発の吉川は 7回まで毎回の10奪三振で 3塁を踏ませない好投だったが、 1－ 0の 8回一死 1、 3塁で降板。代わった増井がピンチを広げ、小久保に痛恨の同点打を許した。
打線は 6回のチャンスで、西川がスクイズを失敗。 7回に 1点を奪ったが、好投手大隣を相手にロースコアの展開だっただけに、大きなミスとなった。
中田翔が大ファインプレーで、サヨナラ負けのピンチを防いだ。延長10回一死からソフトバンク小久保が左翼へ放った大飛球を、フェンスに直撃しながらジャンプして好捕。キャッチできなければ長打確実で、劣勢に立たされる場面だった。中田は｢定位置より後ろだった｣と事前準備も完璧だったと、好守の伏線を自己分析していた。
鶴岡が、緊迫した投手戦で貴重な先制打を放った。両チーム無得点で迎えた 7回二死 1、 2塁で、左翼線へ適時 2塁打。直前の 6回に 1死三塁のチャンスをスクイズ失敗で逃していた嫌なムードを、一振りで一掃した。鶴岡は｢来た球は全部打ってやろうと集中していました。飛んだところも良かった｣と、会心の仕事を振り返っていた。
先発の吉川光夫投手が 6回まで毎回三振を奪い、三塁を踏ませぬ力投を披露。リードでも引っ張る女房役が、12勝目を狙う左腕に貴重な 1点をプレゼントした。
吉川光夫投手が快投を披露したが、12勝目を逃した。序盤から快調でソフトバンク打線から10三振。 8回一死 1のピンチを招いて降板し、直後に 2番手の増井浩俊投手が同点にされて白星はつかめなかったが、投手戦を演出した。先発投手の役割を果たしたが｢しっかり自分のピッチングはできたと思います。ただ完投ペースでしたし、自分の役目として８回は投げ切りたかったですね｣と反省していた。
6回、あさっての方向を向く栗山監督(左)。右から 2人目はスクイズ失敗の西川
栗山英樹監督が試合前、複雑な心境を吐露した。先発はチームトップの11勝を挙げ、防御率 1.85の吉川だが、相手はその上をいくリーグトップの防御率 1.73を誇る大隣。厳しい戦いを予想し｢信じて戦うしかない｣と話した栗山監督だが、ファンには見応えがある一戦になりそうで｢ファンの人たちに楽しんでもらうことはいいこと。こっちの思いとそれは別問題｣と、苦笑いしていた。
さらに栗山英樹監督が、痛い引き分けにやや不快指数を募らせた。投手戦で 7回に先制しながら、 8回に同点とされて延長10回で勝敗付かず。 6回一死 1、 3塁でスクイズ失敗などベンチワークもかみ合わず、首位西武に 1.5ゲーム差へと広げられた。栗山監督は｢こういう試合で負けないことは大事｣と 1度は納得しながらも、未練はたっぷり。｢(残り)試合数が少なくなっているから勝ち切っていかないと｣と悔しい本音も漏らしていた。
ソフトバンクは小久保の意地の同点打で引き分けに持ち込んだ。
0－ 1の 8回、前の打者がなかば敬遠で、二死 1、 2塁。屈辱的に映る場面だが、今季限りで引退する40歳は｢うれしいですよ。残り少ない野球人生であんな大歓声のなかで打席に入れるんやから｣と前向きだった。高めの直球をしっかり中前へ。秋山監督も｢あのへんの勝負強さ、読みがベテラン｣とたたえた。
延長10回には、あともう少しでサヨナラ本塁打という当たりを放った。打球にもうひと伸びがなく、左翼手に好捕されたが、小久保は｢あれが入るんやったら、引退なんかせえへんわ｣と笑わせた。
延長10回裏ソフトバンク一死、左翼への大きな打球もアウトになった小久保
ソフトバンク大隣の 8月 5勝目はならなかった。日本ハム先発吉川と我慢比べとなったが、 7回二死 1、 2塁から鶴岡に先制適時 2塁打を許した。｢無駄なボールが多くて、いまひとつリズムを作れませんでした。タイムリーはうまく打たれました。先にマウンドを降りたくなかった。悔しいです｣と肩を落としていた。
虎ちゃんにとっても古巣筋に当たる北海道日本ハムファイターズが、惜しくも引き分け試合をソフトバンクとして、ゲーム差も 1.5となっている。
また、昔の知り合いだった秋山監督が率いるソフトバンク。どっちが勝っても、虎ちゃんには嬉しいですね。リーグ優勝してもCSシリーズで再度試合をしなければならない。どっちも頑張って欲しい。
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