Quantcast
Channel: 阪神ファンの障碍(害)者アスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5167

ソフトバンク、グラシアルの3ランで先制!ソフトバンクが3年連続の日本一!1点差守り4連勝!-1

$
0
0

 

「3連敗」を喫し崖っぷちの巨人は菅野智之投手(30)が先発、勝てば「日本一」が決まるソフトバンクは和田毅(38)が先発登板。巨人は坂本勇人内野手(30)を「2番・遊撃」で起用し、岡本和真内野手(23)は「4番・1塁」でオーダーに名を連ねた。阿部慎之助内野手(40)はベンチスタート。ソフトバンクはアルフレド・デスパイネ外野手(33)が「4番・左翼」、内川聖一内野手(37)はベンチスタートとなった。ソフトバンク「2番・今宮健太内野手(28)」が左前安打で出塁し、その後 2盗。「4番・アルフレド・デスパイネ外野手(33)」も左前安打を放ち、「5番・ジュリスベル・グラシアル外野手(34)」が左翼席へ豪快な「3点本塁打」。「CSファイナルステージ」や「日本シリーズ」の重要な場面で一発を放っているキューバ出身の強打者が、この一戦でも本領を発揮した。ソフトバンクが「4連勝」で球団史上初、90~92年の西武以来27年ぶりとなる「3年連続日本一」を達成した。「リーグ2位」に終わったソフトバンクだが、今年のポストシーズンは「CSファーストステージ」第 2戦から「10連勝」で頂点まで駆け上がった。「日本シリーズ」は昨年の第 3戦から最長タイとなる「8連勝」(過去3度)で締めくくった。工藤公康監督(56)が、孫正義オーナー(62)がともに10度ずつ胴上げで宙を舞った。「シリーズ3本塁打」のグラシアルが「MVP」、「優秀賞」は高橋礼投手(23)、デスパイネ、松田宣浩内野手(36)、「敢闘賞」は巨人亀井善行外野手(37)。工藤監督は感無量の様子だった。巨人は12年を最後に 7年間「日本一」から遠ざかり、球団最長タイ(74~80年、82~88年)のブランクとなった。今季限りでの引退を表明している巨人阿部慎之助捕手は 6回二死 1塁から代打で登場し死球、そのまま 1塁に入り 8回の第 2打席は 2塁ゴロに終わった。

序盤は投手戦。巨人先発の菅野は 3回まで 1安打無失点。ソフトバンク和田も 3回まで 1安打 5奪三振で無失点に抑えている。ソフトバンクは 4回にグラシアルの「3ラン」で先制した。先発和田は 5回無失点。巨人は 6回に岡本の「2ラン」で 1点差に迫った。 7回に両軍 1点ずつ挙げたが、ソフトバンクが 1点差を守りきり「シリーズ4連勝」。「3年連続の日本一」を決めた。ソフトバンク和田が「1勝」、森唯斗投手(27)が「1セーブ」、巨人菅野が「1敗」。ソフトバンクが92年西武以来、球団初となる「3年連続10度目の日本一」を達成した。「SMBC日本シリーズ2019」で巨人を「4連勝」で下し、「ポストシーズン10連勝」で頂点に立った。工藤公康監督はポストシーズンで初めてベテラン内川をスタメンから外すなど「日本シリーズ」でも「鬼采配」を見せた。「2年連続V逸」の悔しさを胸に、「下克上」を再現した。大きく両手を広げた工藤監督の体が連勝の数と同じ10度、東京ドームに舞った。負けたら終わりの「CSファースト」第 2戦から「10連勝」。シーズンでは 3度壁に阻まれた「10」の大台で「日本一」まで突き抜けた。日本シリーズのG倒は南海時代の59年以来、実に60年ぶり 2度目。前回も「4連勝」スイープだった。これでソフトバンクとしては「セ全6球団を撃破」しての「日本一」。工藤監督は「勝利をかみしめた。この日は今季ポストシーズン11戦目で内川をスタメンから外した。交流戦で巨人菅野から本塁打を放っている福田秀平内野手(30)を 1塁で起用。早めの代打起用に、甲斐野央投手(22=東洋大学)を回またぎで、 8回の男リバン・モイネロ投手(23=ベゲーロス・デ・ピナール・デル・リオより派遣)を 7回から投入するなど攻守で攻めの姿勢を貫いた。15年から就任 5年目。契約最終年の今季は「リーグ優勝」からの「日本一」しか考えていなかった。 1軍だけではなく、チーム全選手の特徴、状況を知っていたからこそ、若い選手を抜てきし、故障者の穴を埋めた。野手でも周東佑京内野手(23)、栗原陵矢捕手(23)、釜元豪外野手(26)、三森大貴内野手(20)らを起用し、「優勝争い」を繰り広げてきた。

「松坂世代」のベテラン左腕が大一番で意地を見せた。ソフトバンク和田毅投手が 5回無失点の好投で、巨人菅野に投げ勝った。ルーキー時代の03年以来、16年ぶりに「日本シリーズで勝利」を飾った。今季は左肩痛から復活を果たし、日本一のかかったマウンドで本領を発揮した。涼しい顔で、和田は大男たちに立ち向かっていった。緩急を使ったベテランの味ある投球。 3回二死 1、 2塁のピンチで丸を見逃し三振に斬ると、味方が先制点をくれた。 5回をわずか 1安打で無失点と好投し、「日本シリーズ」では新人だった03年以来の白星を挙げた。昨年は春キャンプ中に肩を痛め、 1試合も 1軍で投げられなかった。 1年以上の長いリハビリを経て、復活勝利を挙げたのが今年 6月。勝った方が「交流戦優勝」を勝ち取る、巨人との最終戦だった。その時に投げ合ったのも同じ菅野だ。03年のシリーズでは「3勝3敗」の第 7戦で「完投勝利」し、胴上げ投手になっていた。

ジュリスベル・グラシアル内野手が豪快な先制弾を放った。 0- 0で迎えた 4回一死 1、 3塁。巨人先発菅野のカウント 3- 2からのスライダーをバックスクリーン左に運び去った。「絶対にランナーを返そうと思って、打ちに行った。最高の結果になってくれた」。「2戦連続の3号3ラン」。頼れるキューバ砲の 1発でがっちり主導権を握った。第 1戦は「逆転2ラン」。第 3戦は「同点ソロ」。そしてこの日は「先制3ラン」。勝負どころでの 1発がすべて勝利に直結した。鋼のような肉体で効果的なアーチを量産。移動中はスマートフォンで動画を視聴。自らが筋力トレーニングをしている姿をチェックしているという。絶え間ない努力を実らせ、最高の栄誉をものにした。

ソフトバンク選手会長の柳田悠岐外野手(31)が「3年連続日本一」の歓喜に酔った。マウンド上の輪に入ると、工藤監督が駆け足で抱きついてきた。今季は 4月から左膝裏痛で約 4カ月半の離脱。涙も流すほど悔しさを味わったシーズンだったが、最後に満開の笑顔になれた。長く辛かったリハビリ。心の支えになった 1つがアニメ「スラムダンク」だった。お気に入りは主人公の桜木花道。くしくも同じ身長 188センチでひたむきに成長する元気印に心を奪われた。 8月に実戦復帰すると涙が出た。“野球がしたいです”。ため込んだ思いが名場面に重なった。今年は仲間に連れてきてもらった「日本一」だ。幸せをかみしめながら、20年の巻き返しに目を向けているだろう。

ソフトバンクは24日、工藤公康監督と来季から 2年間、契約を延長したと発表した。「2年連続でリーグ優勝」を逃したが、「3年連続日本一」の手腕を高く評価した。工藤監督は来季への意欲を見せていたが、正式に来季への思いを口にすることはなかった。23日に「日本シリーズ」を制し、その後、正式に契約した模様だ。

記事をまとめてみました。

 

 

 SMBC日本シリーズ2019<福岡ソフトバンク 4- 3巨人>◇第 4回戦◇阪神 4勝 0敗 0分◇23日◇東京ドーム

 「SMBC日本シリーズ2019」は23日、「パ・リーグ2位」のソフトバンクが巨人(セ・リーグ優勝)を下して「4連勝」。「3年連続10度目の日本一」を決めた。

 「3連敗」を喫し崖っぷちの巨人は菅野が先発、勝てば「日本一」が決まるソフトバンクは和田が先発登板。巨人は坂本勇を「2番・遊撃」で起用し、岡本は「4番・1塁」でオーダーに名を連ねた。阿部はベンチスタート。ソフトバンクはデスパイネが「4番・左翼」、内川はベンチスタートとなった。

 巨人・菅野、ソフトB・和田ともに 3回まで 1安打無失点と上々の立ち上がり。試合が動いたのは 4回だった。ソフトバンク「2番・今宮」が左前安打で出塁し、その後 2盗。「4番デスパイネ」も左前安打を放ち、一死 1、 2塁とチャンスを広げると、「5番グラシアル」が左翼席へ豪快な「3点本塁打」。「CSファイナルステージ」や「日本シリーズ」の重要な場面で一発を放っているキューバ出身の強打者が、この一戦でも本領を発揮した。

 ソフトバンクは 6回からスアレスがマウンドへ。巨人は坂本が四球で出塁すると、一死 1塁の場面で岡本が右翼スタンドへ「2点本塁打」。反撃ののろしを上げたが、 7回に守備で手痛いミス。ソフトバンク・福田の 3ゴロを岡本が弾き失策。さらに一死 1、 2塁の場面、 2塁手に入った山本が 2ゴロで併殺を狙ったが、 2塁へ悪送球。その間に福田が生還し、 4点目を奪いリードを広げた。

 巨人はその裏の二死 1、 2塁の場面で、このシリーズ 3試合連続の無安打の丸が、ソフトバンク・モイネロの 2球目のストレートを強打。レフトフェンス直撃の適時 2塁打で再び 1点差に迫ったが、反撃もここまで。ソフトバンクはモイネロが 8回、森が 9回を抑えて試合を締めくくった。

  6回、和田毅投手に交代を出す工藤公康監督=東京ドーム

 ソフトバンクが「4連勝」で球団史上初、90~92年の西武以来27年ぶりとなる「3年連続日本一」を達成した。

 守護神森が最終打者となった巨人坂本勇を三振に仕留めるとマウンド付近で歓喜の輪ができた。工藤監督が、孫正義オーナーがともに10度ずつ胴上げで宙を舞った。「シリーズ3本塁打」のグラシアルが「MVP」、「優秀賞」は高橋礼、デスパイネ、松田宣、「敢闘賞」は巨人亀井。

 工藤監督は感無量の様子だった。

 「本当に最高の気分です。僕を胴上げしてもらって申し訳ない気持ちでいっぱいだし、もっともっとできたんじゃないかと思う。選手たち、コーチたちが少しずつ勝ってくれることで勇気をもらってここまでこれた。みんな本当にありがとう。昨年もリーグ優勝を逃して日本一になった。スローガンをダッシュにして頑張ってきたけど僕の力不足でリーグ優勝できず選手に迷惑を掛けた。最後は笑って日本一になりたいとここまできた。CSファーストステージ(第 2戦)から「10連勝」。すばらしい選手、仲間とコーチ、スタッフと野球ができた。こんな幸せ者はいない」と声を震わせた。

 「日本一」を決め、喜ぶ森唯斗投手(中央)らソフトバンクナイン=東京ドーム

 「リーグ2位」に終わったソフトバンクだが、今年のポストシーズンは「CSファーストステージ」第 2戦から「10連勝」で頂点まで駆け上がった。「日本シリーズ」は昨年の第 3戦から最長タイとなる「8連勝」(過去3度)で締めくくった。

 00年には巨人長嶋監督とダイエー(現ソフトバンク)王監督による「ON対決」が実現し長嶋監督が「日本一」に。この日東京ドームで試合を見守った王会長にとっても19年越しの雪辱となった。

 ソフトバンク無傷の「日本一」は、南海時代の59年、巨人に「4戦4勝」して以来60年ぶり 2度目となった。59年当時は杉浦忠が野村克也とバッテリーを組み、「4連投4連勝」で杉浦が「MVP」だった。

 またソフトバンク球団初となる「セ6球団制覇」となった。

 「日本一」になり胴上げされるソフトバンク・工藤公康監督=東京ドーム

 序盤は投手戦で幕を開けた。巨人菅野、ソフトバンク和田がともに 3回まで無失点に抑えた。先手を取ったのはソフトバンクだ。グラシアルが 4回に 2戦連発となる「3号3ラン」で先制した。巨人も 6回に反撃し「4番」岡本の「右越え1号22ラン」で 1点差と詰め寄った。

 ソフトバンクは 7回一死 1、 2塁から 2塁ゴロ併殺をねらった 2塁手山本の悪送球が適時失策となり加点、リードを 2点差と広げた。

  2点を追う巨人は 7回に丸のシリーズ初安打となる「左越え適時2塁打」で 1点差とした。

 ソフトバンクは先発和田が 5回無死点の好投。中継ぎ 5人を投入し逃勝ち切った。

 巨人は12年を最後に 7年間「日本一」から遠ざかり、球団最長タイ(74~80年、82~88年)のブランクとなった。今季限りでの引退を表明している巨人阿部慎之助捕手は 6回二死 1塁から代打で登場し死球、そのまま 1塁に入り 8回の第 2打席は 2塁ゴロに終わった。

 日本シリーズを制しソフトバンク工藤公康監督はナインから胴上げされる=東京ドーム

▼ソフトバンク工藤公康監督は「4度目の優勝」。シリーズで「優勝4度以上」の監督は 5人目で、就任 5年間で 4度は森監督(西武)に次いで 2人目。

 工藤監督は「14度出場」の選手時代に「11度優勝」し、選手を含め「通算15度目のV」。選手と監督を合わせた優勝回数は川上監督(巨人)に並び「2位タイ」となった。西武の選手時代にも「3連覇」を 2度やっており、選手と監督の両方で「3連覇」は川上監督、森監督(西武)に次いで 3人目。選手(90、02年)と監督の両方で無傷の「4連勝」を経験したのは工藤監督しかいない。

 昨年<3>戦からは「8連勝」で、監督の「8連勝」は西鉄時代の58年から大洋時代の60年に記録した三原監督、88~91年森監督に次いで「3人目のタイ記録」。これで工藤監督のシリーズは「16勝4敗1分け」の「勝率6割」。 2度以上出場した監督で、「勝率8割以上」は工藤監督だけ。

 日本シリーズを制覇しスタンドの声援に応えるソフトバンク・工藤公康監督=東京ドーム

▼公式戦「2位」のソフトバンクが「4連勝」で「3年連続10度目の日本一」。「シリーズ3連覇以上」は90~92年西武以来 7度目で、ソフトバンクは初めて。

 「リーグ優勝チーム」以外の「日本一」は07年中日( 2位)10年ロッテ( 3位)18年ソフトバンク( 2位)に次いで「4度目」となり、「2年連続」は初めてだ。無傷の「4連勝」は05年ロッテ以来「8度目(4戦4勝は6度目)で、ソフトバンクは南海時代の59年○○○○以来 2度目。西武が西鉄時代の57年○○○△○、90年○○○○と「無傷の4連勝」を 2度やっているが、引き分けなしの[4戦4勝」を 2度はソフトバンクが初。昨年の<3>戦からの「シリーズ8連勝」も88年<3>戦~91年<1>戦西武、00年<3>戦~02年<4>戦巨人、74年<4>戦~10年<1>戦ロッテに並ぶタイ記録となった。

▼00年の敗退後は03、11、14、15、17~19年と続けて「日本一」。21世紀は敗退がなく、出場「7連続V」は61、63、65~73年巨人の「11連続」に次いで「2度目」だ。これで13年楽天から 7年続けてパ球団が「日本一」となり、同一リーグの「7連覇」はV9巨人の65~73年セ・リーグ以来 2度目。00年終了時の優勝回数は「セ球団30度、パ球団21度」だったが、21世紀はソフトバンクを中心にパ球団が圧倒。優勝回数は両リーグ「35度」で並び、この「4連勝」で対戦成績はパ球団が「205勝202敗8分け」とセ球団を逆転した。

 

 序盤は投手戦。巨人先発の菅野は 3回まで 1安打無失点。ソフトバンク和田も 3回まで 1安打 5奪三振で無失点に抑えている。

 ソフトバンクは 4回にグラシアルの「3ラン」で先制した。先発和田は 5回無失点。巨人は 6回に岡本の「2ラン」で 1点差に迫った。

  7回に両軍 1点ずつ挙げたが、ソフトバンクが 1点差を守りきり「シリーズ4連勝」。「3年連続の日本一」を決めた。

 ソフトバンク和田が「1勝」、森が「1セーブ」、巨人菅野が「1敗」。

 巨人に「4連勝」して「日本シリーズを制覇」し、喜ぶソフトバンクナイン=東京ドーム

 ソフトバンクが92年西武以来、球団初となる「3年連続10度目の日本一」を達成した。

 「SMBC日本シリーズ2019」で巨人を「4連勝」で下し、「ポストシーズン10連勝」で頂点に立った。工藤公康監督はポストシーズンで初めてベテラン内川をスタメンから外すなど「日本シリーズ」でも「鬼采配」を見せた。「2年連続V逸」の悔しさを胸に、「下克上」を再現した。

◇   ◇   ◇

 大きく両手を広げた工藤監督の体が連勝の数と同じ10度、東京ドームに舞った。負けたら終わりの「CSファースト」第 2戦から「10連勝」。シーズンでは 3度壁に阻まれた「10」の大台で「日本一」まで突き抜けた。1発が出れば逆転サヨナラの場面。守護神の森が坂本勇を空振り三振に仕留めた。マウンドにできた歓喜の輪の中で、選手会長の柳田を見つけると一番先に抱き合った。王球団会長、孫オーナーともがっちり握手。「史上初の2年連続下克上」で「3年連続日本一」をつかんだ。

 日本シリーズのG倒は南海時代の59年以来、実に60年ぶり 2度目。前回も「4連勝」スイープだった。これでソフトバンクとしては「セ全6球団を撃破」しての「日本一」。工藤監督は「本当に最高の気分です。ジャイアンツさん強かったですし、僕らが勝てたのはわずかな差だと思う」と勝利をかみしめた。

 「自分に後悔はしたくない」と、昨季以上に今季は短期決戦の鬼となった。この日は今季ポストシーズン11戦目で内川をスタメンから外した。交流戦で巨人菅野から本塁打を放っている外野手の福田を 1塁で起用。早めの代打起用に、甲斐野を回またぎで、 8回の男モイネロを 7回から投入するなど攻守で攻めの姿勢を貫いた。

 15年から就任 5年目。契約最終年の今季は「リーグ優勝」からの「日本一」しか考えていなかった。故障予防のために春季キャンプから厳しく走り込ませたが、故障者続出という皮肉な結果となった。工藤監督は福岡市内の自宅にそれぞれの選手の体に関するデータなどを管理。その量が増え過ぎ、引っ越しも考えたが、自宅マンションの別室をさらに借りて資料室とした。「もう 1部屋借りてね。データはだいぶ出来てきたところはある」。 1軍だけではなく、チーム全選手の特徴、状況を知っていたからこそ、若い選手を抜てきし、故障者の穴を埋めた。「高橋礼、大竹、(高橋)純平、甲斐野、椎野、松田遼。 6人も新しい力が 1軍に定着してくれたのは大きかった」とうれしそうに話す。野手でも周東、栗原、釜元、三森らを起用し、「優勝争い」を繰り広げてきた。

  4回表ソフトバンク一死 1、 3塁、グラシアル外野手の先制の「3点本塁打」に大喜びの工藤公康監督=東京ドーム

 シーズン後半は故障明けのレギュラー陣を早めに復帰させたが、逆に失速。 2年連続V逸となった。「選手のコンディショニングを…」と、自身の睡眠時間を削ってまで選手の状態を気にしていた。今年は就任以来、一番というくらい選手に積極的に声をかけていた。気を使うあまりに、ある首脳陣が「監督が選手に負けてしまっている」と嘆く状況にもなっていた。選手に思いが届かない中でのV逸。翌日の仙台空港では憔悴(しょうすい)しきった表情だった。

 「今年は何とかペナントを取りたかったが、僕の力不足もあって、優勝できなくて、本当に選手には苦労をかけた」。そう思うからこそ厳しさを前面に出した短期決戦でチームは「勝利」に向かって再びまとまった。「みんなで力を合わせて、強いチームをつくりたい」。 6年目の指揮を執る来季こそ「リーグ優勝」からの「4年連続日本一」を実現しなければならない。圧倒的な連勝の中から、来季へのヒントは見えた。工藤ホークスは短期決戦だけでなく、シーズンを通して最強軍団へと進化していく。

◆工藤公康(くどう・きみやす)

 1963年(昭38) 5月 5日、愛知県生まれ。名古屋電気(現愛工大名電)から81年「ドラフト6位」で西武入団。94年オフにダイエー、99年オフに巨人へFA移籍。07~09年は横浜。10年に西武復帰後、無所属だった11年12月に引退表明。プロ野球最多タイの実働29年で通算「224勝142敗3セーブ、防御率3.45」。93、99年「リーグMVP」。「最優秀防御率」、「最高勝率」を各 4度、「最多奪三振」 2度。選手で日本シリーズ出場14度は王(巨人)に並ぶ最多。西武、ダイエー、巨人で計11度の「日本一」。15年にソフトバンク監督に就任し、昨季まで15、17、18年に「日本一」。87、15、18年正力賞。16年殿堂入り。

 巨人原辰徳監督(中央)はソフトバンク王貞治会長(左)、孫正義オーナーにあいさつしがっちり握手を交わす=東京ドーム

 これ以上ない喜びと、少しばかりの寂しさ…。そんな思いが同居していたかもしれない。ソフトバンク王球団会長は優しい眼差しで「日本一」を見届けた。

 孫オーナーと何度も握手を交わし、柔和な表情で歓喜のナインを見つめ続けた。古巣であり「宿敵」とした巨人をシリーズで倒し「日本一」に上り詰めた。誰よりも「巨人愛」に満ちていただけに万感の思いがあった。

 「日本シリーズ」を制し笑顔でカメラにポーズを決めるソフトバンク王貞治会長=東京ドーム

 もう四半世紀も前になる。94年 1月。「世界の王」にダイエーから声がかかった。当時監督であり、球団専務でもあった根本陸夫氏は言った。「長男は家を継げるが、次男は家を継げない。巨人の長男は長嶋。ワンちゃんは次男なんだ」。遠い九州の地での監督就任を頼まれた。それから毎月定例のように球団幹部と会食した。だが、受諾の返事は保留した。気持ちに変化があったのは 6月になってから。約 5カ月間、悩んだ。梅雨の雨が降るころ「次は 2人だけではなくてもいいですよ」と、球団幹部に伝えた。巨人監督を辞めて 6年の歳月が流れた。現場への思いが募っていたのは確かだった。東京から最も遠い球団。ホークスのユニホームに袖を通す決意を固めた。初めて中内功(いさお)オーナーらと東京・銀座の料亭で膝を交えた。文字通り「ホークス王監督」が決まった瞬間だった。

 祝勝会であいさつするソフトバンク王貞治会長=東京ドームホテル

 「東の長嶋」に「西の王」。日本シリーズでの「ON対決」を夢見た。そして就任から 6年目の秋、夢がかなった。列島は沸いた。誰よりも王さんが興奮した。必勝のタクトは「2勝4敗」。涙をのんだ。満面の笑みで宙に舞うミスターの姿を直立不動で見守った。グラウンドでは毅然(きぜん)とした姿を保ったが、戻った宿舎では涙があふれ出た。

 時は流れた。あれから19年。球団会長としてチームを育てた。誰よりも熱望した巨人とのシリーズ対決。「やっぱり、巨人を倒して日本一にならないと。みんなそれを目指しているんだから」。圧倒的な強さを見せつけ「古巣」を倒した。

 祝勝会で鏡開きする、左からソフトバンク工藤公康監督、柳田悠岐外野手、王貞治会長=東京ドームホテル

 ソフトバンクは試合後、東京都内のホテルで祝勝会を行った。

 「3年連続日本一」に、王球団会長が「ジャイアンツを破ったということで、少し複雑な心境ですが、みなさんよく戦った」と振り返った。工藤監督も「みんな死力を尽くして『10連勝』。シーズンにはなかったが、こんな大舞台で出来るのはみんなのおかげです」とあいさつした。

 柳田選手会長が「 1年間、お疲れさまでした。終わりよければすべてよし。今日という日は今日しかない! カンパイ!」と絶叫して祝勝会がスタート。西武を破ってCSを突破した時は、「台風19号」の被害などを考慮し、ビールかけなどの祝勝会を行わなかったが、チーム全員で「3年連続日本一」の喜びに浸った。

 祝勝会でシャンパンをかけるソフトバンク柳田悠岐外野手=東京ドームホテル

 東京都内のチーム宿舎近くの駐車場で、今季初の祝勝会を行った。パ・リーグは「2位」に終わり、「クライマックスシリーズ突破」の際は「台風19号」による被害を受け、祝勝会を自粛していた。王球団会長が「本当におめでとう。素晴らしかった」とねぎらいの言葉をかけ、選手会長の柳田の「終わりよければ全てよし」のあいさつでビールかけがスタート。用意された大量のビールが次々に泡と消えた。

 祝勝会で盛り上がるソフトバンク・柳田悠岐外野手=東京ドームホテル

 ソフトバンク工藤公康監督が3年連続日本一に。一問一答は以下の通り

-今の心境は

 ほんとに最高の気分です。ありがとうございます。

-「10度」宙に舞った

 僕を胴上げしてもらってほんとに申し訳ない気持ちでいっぱいです。僕ももっともっとできることがたくさんあったんではないかと、反省をしながらシーズンを過ごしながら来ました。それをコーチの人たち、スタッフの人たち、そして何よりも勇気づけてくれたのが、選手のみんなが勝ってくれることで、少しずつ勇気をもらってここまで来ることができました。ほんとに、みんなご苦労様でした。ありがとう。

-レギュラーシーズン優勝を逃した悔しさもあったと

 昨年もリーグ優勝を逃して、日本一なることはできたんですけど、スローガンに奪Shという言葉を入れて、なんとかペナントを取りたいと、強い思いで頑張ってきました。でも僕の力不足があって、優勝できなくて、ほんとに選手には苦労かけたと思います。そういう意味で今年もう一度、日本一になって、みんなと一緒に最後は笑っていたいという強い気持ちもありまして、ここまで頑張ってきましたけど、ほんとに選手たちが、クライマックスのファーストステージから、最初に負けて、その後はもう「10連勝」と、ほんとにこんな素晴らしい仲間とスタッフとコーチと、野球ができて、こんなに幸せもんはいないです。ほんとにありがとうございます。

 日本一となり工藤公康監督と抱き合う千賀滉大投手=東京ドーム

-「3年連続日本一」です

 ありがとうございます。いやもう、きょう正直、ジャイアンツのファンの方も、声援が素晴らしくて、ベンチにいても震えるぐらいすごい声援の中で、こんなにもプレッシャーがかかるのかと思うぐらい中でやらさしていただいて…。これが、「ザ・日本シリーズ」かなと思って戦った中で、ほんと選手たちが、よく点を取ってくれましたし、よく投げてくれました。それを支えていただいたのが、きょう球場に来ていただいているファンの方が、ジャイアンツの声援に負けないくらいの、大きな声援を選手にくれました。本当、今日の勝利はファンの皆さんに心から捧げたいと思います。本当にありがとうございます。

-福岡に移転して30年。ジャイアンツを倒しました。「日本シリーズ」で「セ6球団」すべてを倒しての「日本一」です

 ほんとに今日、こうやって勝てたのも、ほんとにわずかの差だというふうに思いますし、ジャイアンツさん強かったです。僕らが勝てたのはほんの少しの違いかなと思うくらい、だというふうに思ってます。まだまだ強くなるチームだと思いますし、もっともっと強くなれるように、一生懸命頑張ってやっていきたいと思います。

-進化を期待していいですね

 みんなで力を合わせて一生懸命、強いチームを作れるように頑張っていきます。今日はありがとうございました。

 「日本シリーズ3連覇」のソフトバンク孫正義オーナーは胴上げされる=東京ドーム

 ソフトバンク孫正義オーナーが「3年連続日本一」に喜びを爆発させた。東京ドームで歓喜の瞬間に立ち会い、グラウンドで胴上げされて、宙を舞った。

 「『10連勝』。奇跡と言っていい。そのまま突き抜けての優勝。選手、監督の働きに心から感謝したい。(胴上げは)夢のようです。『3連覇』でとどまらず、もっともっと勝ち続けるとありがたいなと思います」。「ポストシーズン10連勝」で下克上を成し遂げたチームを称賛。「世界一」をテーマに掲げる総帥は貪欲に勝利を追求する。

 

※ソフトバンク、グラシアルの3ランで先制!ソフトバンクが3年連続の日本一!1点差守り4連勝!-2に続く!

 

 

 

 

 

 

 

ペタしてね     

 


人気ブログランキング

にほんブログ村 野球ブログ プロ野球へ


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5167

Trending Articles