●大相撲行司の最高位、36代木村庄之助の山崎敏広さん(71)が、相撲字を書いて「新型コロナウイルスの終息」を願った。日刊スポーツの依頼に応じ、「おうちで過ごそう」「手洗い励行」「コロナに負けない」など 9枚をしたためた。これらは、当社ウェブサイトからのダウンロードも可能。自宅や会社に掲示したり、スマートフォンの待ち受け画面にしたりしつつ、外出自粛の日々を乗り切りたい。1964年(昭39) 3月に初土俵を踏み、2008年夏場所で立行司・式守伊之助に昇進し、11年九州場所から2013年 5月の定年まで36代木村庄之助を務めた。達筆で知られ、2000年から約 7年半、戦後 6人目となる番付の書き手を担った。定年から約 7年たつが、どっしりとした相撲字は今も健在だ。心に響く太い文字に、願いを込めた。
●大相撲の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が30日、報道陣の電話取材に応じ、25日に「新型コロナウイルス感染」が発表された高田川親方(元関脇安芸乃島)や十両白鷹山、 4人の幕下以下の力士を含めた計 6人の協会員が30日までに退院したことを明らかにした。それぞれの退院日は不明という。10日に協会員として初めて感染した幕下以下の力士について説明した。また、緊急事態宣言が延長される見通しとなり、夏場所( 5月24日初日、東京・両国国技館)開催の判断にも影響を及ぼすことが懸念される。
●日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国=57)は28日、報道陣の電話取材に応じ、この日協会員から新たな感染者は出なかったと明かした。25日に高田川親方(元関脇安芸乃島=53)や十両白鷹山亨将(25)らの「新型コロナウイルス感染」が判明。これまでに陽性反応が出た 7人について説明した。約 1カ月後に迫った夏場所( 5月24日初日、東京・両国国技館)に向けて、協会執行部による会議は現時点で予定されていないが、同広報部長は、有事に備えていることを強調した。
記事をまとめてみました。
36代木村庄之助の山崎敏広さん
大相撲行司の最高位、36代木村庄之助の山崎敏広さんが、相撲字を書いて「新型コロナウイルスの終息」を願った。日刊スポーツの依頼に応じ、「おうちで過ごそう」「手洗い励行」「コロナに負けない」など 9枚をしたためた。これらは、当社ウェブサイトからのダウンロードも可能。自宅や会社に掲示したり、スマートフォンの待ち受け画面にしたりしつつ、外出自粛の日々を乗り切りたい。
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36代木村庄之助が書いた「おうちで過ごそう」
36代庄之助の山崎さんは突然のお願いにもかかわらず、二つ返事で引き受けてくれた。「今は大変な世の中。私の字が少しでも役に立つならうれしいことですよ」。日刊スポーツが依頼した「おうちで過ごそう」「コロナに負けない」「辛抱」「手洗い励行」「世界平和」に加え、書きたい文字をお願いすると「忍之一字」としたためた。
36代木村庄之助が書いた「手洗い励行」
「私の行司生活で、くじけそうな時が何度もありました。周りの人に励まされ、我慢して耐えました。新型コロナウイルスに耐えなくてはいけない今、これしかないと思いました」
1964年(昭39) 3月に初土俵を踏み、2008年夏場所で立行司・式守伊之助に昇進し、11年九州場所から2013年 5月の定年まで36代木村庄之助を務めた。達筆で知られ、2000年から約 7年半、戦後 6人目となる番付の書き手を担った。定年から約 7年たつが、どっしりとした相撲字は今も健在だ。
36代木村庄之助が書いた「コロナに負けない」
「都知事の言うとおり、今は3日に1度しかスーパーに行きません。人が少ない時間帯に行くようにしています。コロナはどこに潜んでいるか分からないから憎たらしいし、悔しい。早く終息して欲しいですね」
心に響く太い文字に、願いを込めた。
36代木村庄之助が書いた「忍之一字」
◆相撲字
大相撲の行司が番付などに書く独特の書体の毛筆文字。「根岸流」とも言われる。字の空白をできるだけ少なくして書く。これは場内が大入りになることを願って験を担いでいると言われている。
◆木村庄之助
大相撲行司の最高位。昇進するには、勤続年数、力量、品格などが判断される。現在は結びの一番のみを裁く。軍配の房の色は紫。式守伊之助と木村庄之助は立行司と呼ばれ、帯に短刀を差す。庄之助は37代2015年3月場所で定年後、現在まで空位。
36代木村庄之助が書いた「世界平和
◆36代木村庄之助(きむら・しょうのすけ)
本名・山崎敏広。1948年(昭23) 5月16日、鹿児島県生まれ。鹿児島・枕崎中卒業後、相撲界に入った。64年初土俵。38代式守伊之助、36代木村庄之助を襲名した。2013年 4月、JR枕崎駅が新駅舎になった際、駅名の看板を揮毫(きごう)。同年12月には文科相からスポーツ功労者顕彰を贈られた。 三十六代木村庄之助が書いた「辛抱」.jpg 36代木村庄之助が書いた「辛抱」
36代木村庄之助が書いた「夢」色紙=2020年 4月27日(登録日) 外部提供 複写
36代木村庄之助が書いた「忍」色紙=2020年 4月27日(登録日) 外部提供 複写
36代木村庄之助が書いた「一心」色紙=2020年 4月27日(登録日) 外部提供 複写
大相撲の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が30日、報道陣の電話取材に応じ、25日に「新型コロナウイルス感染」が発表された高田川親方(元関脇安芸乃島)や十両白鷹山、 4人の幕下以下の力士を含めた計 6人の協会員が30日までに退院したことを明らかにした。芝田山広報部長は「検査の結果が陰性になったということです。何より長い期間にならなくて良かった」と話した。それぞれの退院日は不明という。
10日に協会員として初めて感染した幕下以下の力士については「回復傾向にあるが、引き続き治療している」と説明した。
高田川親方(左)と十両白鷹山
また、緊急事態宣言が延長される見通しとなり、夏場所( 5月24日初日、東京・両国国技館)開催の判断にも影響を及ぼすことが懸念されるが、芝田山広報部長は「何も決まっていない状況で、何も口にすることはできない。延長がどういうふうに出るか、慎重に考えていきたい。(緊急事態宣言が延長されることで)どういうふうになるか分からないが、我々の社会も世間に大きな影響を与える。しっかり見極めないといけない」と話した。
芝田山広報部長 (2020年 3月 1日撮影)
日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は28日、報道陣の電話取材に応じ、この日協会員から新たな感染者は出なかったと明かした。
25日に高田川親方(元関脇安芸乃島)や十両白鷹山らの「新型コロナウイルス感染」が判明。これまでに陽性反応が出た 7人について「今日は主事から連絡が入った。入院しているものについては、現時点では入院して療養しながら検査などを行っている」と説明した。
約 1カ月後に迫った夏場所( 5月24日初日、東京・両国国技館)に向けて、協会執行部による会議は現時点で予定されていないが、同広報部長は「職員も在宅勤務だけど、何かあったらスタンバイできるようになっている」と、有事に備えていることを強調した。