●日本野球機構(NPB)の理事会と12球団による実行委員会が11日、オンライン会議で開かれ、「新型コロナウイルス」への対応に伴う出場選手登録などの特例については継続審議となった。夏に予定されていた女子小学生の全国大会「NPBガールズトーナメント2020」は中止が決まった。「新型コロナウイルスの感染拡大」で公式戦開幕が大幅に延期されている日本野球機構(NPB)は11日、オンライン形式で「12球団代表者会議」を開き、新たな開幕日の設定には至らなかったものの、 6月半ば-下旬の開幕を目指すことで一致した。また、 7月19、20日のオールスター戦と同13日のフレッシュオールスター戦の中止を発表した。午前中にJリーグと連携する「新型コロナウイルス連絡会議」の「第7回会議」が開かれ、感染症の専門家チームから、現在の日本の状況では公式戦開催の日付を確定するのは難しいとの意見が出された。NPBはその後、「12球団代表会議」を開き、斉藤惇コミッショナー(80)は会見で、明言を避けた。今年で「70年目」を迎える夢の祭典が初めて消える。球宴が中止になるのは1951年に始まって以降初めて。中止の理由について、同コミッショナーは「時間を考えて、選手をどうやって選ぶかが難しい」と語った。クライマックスシリーズについては協議されなかった。14、21日の政府の専門家会議を受けて情勢を見極め、22日の12球団代表者会議で開幕日を決めることが理想となる。ウイルスが小康状態となり、各自治体の協力、何より世論の後押しも重要だ。今できる最善を尽くし、天命を待つ。
●プロ野球の「12球団代表者会議」が11日、オンラインで行われた。 6月半ばから下旬の開幕を目指す方針が示されたが、 7月に予定されていたオールスターとフレッシュオールスターの中止が決まった。球宴が中止になるのは1951年に始まって以降初めて。「12球団臨時オーナー会議」が12日にオンラインで開催される。今年初めてのオーナー会議で、斉藤コミッショナーは説明。開幕の大幅延期による試合数減に伴い、交流戦やオールスター戦などが中止となる中、経営トップが意見交換する。今後は 6月中の開幕に向けて、慎重に準備を続けていく。斉藤コミッショナーは、“日本版”の策定も進めている。
●阪神谷本修球団副社長兼本部長(55)は、チームの練習形式について今後も慎重に見極めていく方針を示した。代表取材に応じ語った。現在、阪神は甲子園と鳴尾浜で自主練習を行っている。開幕時期の決定や周囲の状況などを含め、総合的に判断していく。
●楽天立花陽三球団社長(49)が全体練習再開について慎重な姿勢を示した。11日、12球団代表者会議に出席後、代表取材に対応。チームは 3月30日から 5月 7日まで活動を休止し、 8日から球団施設を利用しての自主練習を再開した。本拠地を置く宮城県はこの日で13日連続で「新型コロナウイルス感染者」がゼロとなり、早期の緊急事態宣言解除も検討されている。宣言解除に伴う全体練習再開の可能性について立花球団社長は考えを示した。
●阪神の高野圭佑投手(28)が11日、甲子園での自主練習後、オンライン取材に応じた。この日はブルペンに入り、直球、変化球を合わせて48球投げた。現在の状態についてうなずいた。今季は「新型コロナウイルス」の影響で開幕が延期となり、交流戦が中止。古巣・千葉ロッテとの対戦がなくなった中、これまで印象に残った交流戦の試合について、同級生の原口文仁捕手(28)が、大腸がんから 1軍復帰を果たし、代打で「適時2塁打」を放った昨年 6月 4日のロッテ-阪神(ZOZOマリン)を挙げた。当時高野はロッテに所属。チームは敗れた試合だったが、鮮やかな復活打を放った原口の姿は強く印象に残っているという。例年とは異なるシーズンとなったが、高野は前を向く。 1日 1日を大切に、開幕へ向けて前進する。
●38歳の誕生日を迎えた中田賢一投手が、11日、甲子園での自主練習に参加。ブルペン約50球を投じるなど、甲子園で約 3時間汗を流した。練習前には、秋山拓巳投手(29)、岩貞祐太投手(28)、高野圭佑投手(28)からケーキを渡され、祝福され感謝を口にした。トレードで今季から阪神に加入したベテラン。新天地で迎える38歳の抱負を問われると力を込めた。例年とは異なるシーズンとなったが、高野は前を向く。 1日 1日を大切に、開幕へ向けて前進する。
●ジョン・エドワーズ投手(32=クリーブランド・インディアンス)が11日、甲子園で自主練習。ウエートトレやキャッチボールなどで汗を流した後、オンライン会見に応じ、現在の調整法を語った。 4月15日のチームの活動再開から約一カ月間、甲子園で自主練習を続けてきた助っ人は、 3勤 1休のペースでトレーニングに励んでいるという。シーズンの開幕は不透明だ。
記事をまとめてみました。
日本野球機構(NPB)の理事会と12球団による実行委員会が11日、オンライン会議で開かれ、「新型コロナウイルス」への対応に伴う出場選手登録などの特例については継続審議となった。
夏に予定されていた女子小学生の全国大会「NPBガールズトーナメント2020」は中止が決まった。
「新型コロナウイルスの感染拡大」で公式戦開幕が大幅に延期されている日本野球機構(NPB)は11日、オンライン形式で「12球団代表者会議」を開き、新たな開幕日の設定には至らなかったものの、 6月半ば-下旬の開幕を目指すことで一致した。また、 7月19、20日のオールスター戦と同13日のフレッシュオールスター戦の中止を発表した。
午前中にJリーグと連携する「新型コロナウイルス連絡会議」の「第7回会議」が開かれ、感染症の専門家チームから、現在の日本の状況では公式戦開催の日付を確定するのは難しいとの意見が出された。NPBはその後、「12球団代表会議」を開き、斉藤惇コミッショナーは会見で「状況を慎重に見極めて準備しながら、それが整うことを条件にして」とした上で、「来月のどこかで開幕できることを目指そうと一致している」と語った。今季の試合数については「状況がよくなれば 125試合はやりたいといったが、厳しくなっている。ある程度、試合数は減ると思っているが、何試合という論議は起きていない」と明言を避けた。
球宴が中止になるのは1951年に始まって以降初めて。中止の理由について、同コミッショナーは「時間を考えて、選手をどうやって選ぶかが難しい」と語った。クライマックスシリーズについては協議されなかった。
NPB旗
プロ野球とJリーグが連携して設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」は11日、「第7回会議」をオンラインで行い、感染症の専門家チームは現状では開幕日、再開日を決めるのは難しいとの見解を示した。
政府が 4日に緊急事態宣言を延長したことを受け、座長の賀来氏は「本日の会議で開催の日を決めるのは難しいとお伝えした」と語った。ただ「全国で新たな患者数が減少傾向にあるのは事実、まだ予断を許さないが、今後の状況を見ながら再開に向けた準備を行っていただきたい」と述べた。
専門家チームは開幕、再開を前提にチーム内に感染者が出た際の対応、移動リスクを考慮した対策を盛り込んだガイドライン作成を提言した。 3月の「第3回会議」ではチーム及びファン、サポーターに向けた感染症対策の提言書を配布。賀来氏は「台湾、韓国のガイドラインを入手したので、それを参考に日本独自のものを作成したい」とした。
新たな提言書に三鴨氏も「チーム内に 2~ 3人の感染者が出て戦力不均衡が出てきた場合の対応なども考えておいた方がいい」と踏み込んだ。舘田氏は「たとえ再開になっても、通常通り観客に入ってもらう試合は難しい。段階的にいかざるを得ない」と無観客でのスタートを強調した。
賀来氏は開幕、再開のめどに触れて「実効再生産数」「陽性率」より「新規感染者数の推移」「医療体制」を重視する個人的見解も示した。16日から無観客での試合再開を決めたブンデスリーガで全選手、スタッフにPCR検査が実施されたことには「そういう考え方はシーズンを乗り切るのに必要だろうと分かっているが、各国で状況が違う。議論していかないといけない」と説明した。
ウェブ会議システムを利用した記者会見に臨むNPB斉藤コミッショナー
プロ野球が来る開幕へ、「新型コロナウイルス」による課題の山を乗り越えていく。11日、日本野球機構(NPB)は「12球団代表者会議」を開催。今後の感染状況を継続して注視する必要があり、開幕日の確定は先送りとしたが、 6月中旬から下旬での開幕を目指すことで一致した。最短では 6月19日となる。また 7月19、20日の球宴も史上初の中止を決定した。次回の22日の代表者会議で開幕日決定を目指すが、緊急事態宣言の解除、ガイドライン作成、移動リスクを低減させるための日程作りなど、クリアすべき問題は多い。
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球音の訪れは確実に近づいている。NPB斉藤惇コミッショナーは「何度も開幕の日付が決まらないことは残念に思う。選手の方々にも心苦しい」と話した上で「今月末までの感染状況を見ながら開催準備をして整うことを条件に、来月の半ばから下旬のどこかで開幕できることを目指そうということは12球団で一致した」と表明。 6月19日が最短開幕となるが、新型コロナウイルスとの闘いに予断は許されない。
この日、正式決定したのは球宴の中止。今年で「70年目」を迎える夢の祭典が初めて消える。「(球宴までの)時間感覚から考えてもどうやって選手を選ぶか難しい問題もある」。交流戦中止を決めた際に最大125試合を目標とし、球宴中止で日程確保に努めるが「だんだん時間も厳しくなっているし、ある程度試合数は減ると思っている」とさらなる減少も示唆した。
課題は山積みだ。開幕へ、緊急事態宣言の解除は大前提。14日に政府が一部地域の解除を検討する中で、ヤクルトなど複数球団が今月中旬からの全体練習を再開させる構えだ。一方で再開に慎重な球団も。 6月初旬に対外試合の開始をもくろむが、再始動の一定の足並みをそろえる必要もある。
専門家からは移動リスクの指摘も受けている。12球団ではアイデア段階としながらも関東圏、関西圏に分けるなどシーズンでの集中開催案も挙がっているという。それでも地方都市の球団は遠征が長期化し、公平性は保てない。「意見には賛成もあるし、反対もある。それが現状です」。同一カードの 6連戦というプランもあるが、いずれも日程の修正は必至だ。
開幕しても選手は感染リスクを抱え、感染者が出た場合の基準づくりも必要だ。既に開幕している韓国、台湾はガイドラインを作り、感染者が出た場合の対応も決めている。「(日本も)盛り込むつもりです。台湾、韓国のケースも参考にさせていただく。台湾は中止、韓国はいったん停止するが時間をおいて再開、というようなことが書いている」と有事に備え、日本版ガイドラインを作成中だ。
14、21日の政府の専門家会議を受けて情勢を見極め、22日の12球団代表者会議で開幕日を決めることが理想となる。ウイルスが小康状態となり、各自治体の協力、何より世論の後押しも重要だ。今できる最善を尽くし、天命を待つ。
プロ野球の「12球団代表者会議」が11日、オンラインで行われた。 6月半ばから下旬の開幕を目指す方針が示されたが、 7月に予定されていたオールスターとフレッシュオールスターの中止が決まった。球宴が中止になるのは1951年に始まって以降初めて。
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「12球団臨時オーナー会議」が12日にオンラインで開催される。今年初めてのオーナー会議で、斉藤コミッショナーは「各球団が心一つになって取り組みましょうと再認識するのが目的です。それ以外あまりありません」と説明。開幕の大幅延期による試合数減に伴い、交流戦やオールスター戦などが中止となる中、経営トップが意見交換する。
日本野球機構(NPB)斉藤惇コミッショナー (2020年 3月 3日撮影)
プロ野球の12球団代表者会議が11日、オンラインで行われた。6月半ばから下旬の開幕を目指す方針が示されたが、7月に予定されていたオールスターとフレッシュオールスターの中止が決まった。球宴が中止になるのは1951年に始まって以降初めて。
会議後のオンライン会見に臨んだ斉藤惇コミッショナーは「オールスター、フレッシュオールスターを中止すると決定した。70年の歴史があるが、こういうことになって待ちわびていた関係者、ファンの皆さまに申し訳なく思います」と球宴の中止を発表。理由については「試合数が変則的になってきて、時間から考えても、オールスターの選手をどうやって選ぶかと難しい問題がある。まずは選手を選択できるかという問題があった」と説明した。
昨年の「オールスターゲーム第1戦」始球式では各球団のマスコットが集結した=東京ドーム
今後は 6月中の開幕に向けて、慎重に準備を続けていく。斉藤コミッショナーは「ここから 2週間、今月末までの感染の状況を見極め、開幕への準備を着々と。来月の下旬から半ばのどこかで開幕を目指そうと12球団一致している」。すでに開幕した台湾、韓国からもガイドラインを取り寄せ「両国から取り寄せたガイドラインをベースにしながら、我々ならではのガイドラインの案をすでに作り上げております。もう少しブラッシュアップし、ルールを作りながらガイドラインを元に開幕へ向かっていきたい」と、“日本版”の策定も進めている。
NPB斉藤惇コミッショナー(2020年3月23日撮影)
また、 125試合の実施を目指していた試合数については「ある程度、試合数は減ると思っている。何試合絶対にやりたいとか、何試合は最低やりたいという論議は起きていません」とした。この日はCSの扱いについては議論されなかったという。
<新型コロナウイルスを巡る経過>
◆ 2月21日:日本野球機構(NPB)と12球団が感染防止のため共通の対策実施を確認。
◆ 26日:臨時の「12球団代表者会議」でオープン戦の残り全72試合を無観客で実施すると決定。
◆ 3月 3日:Jリーグと連携し「新型コロナウイルス対策連絡会議」を設置、第 1回会合を開いた。
昨年の「オールスターゲーム第1戦」ダンスを披露する12球団のチア=東京ドーム
◆ 9日:臨時の「12球団代表者会議」を行い、開幕延期を決定。
◆ 12日:開幕を 4月10日以降とすると発表。
◆ 23日: 4月24日の開幕を目指すことを決定。
◆ 4月 3日:24日の開幕を再々延期すると決定。
◆ 17日: 5月中の開幕を断念し、交流戦の中止を決定。
◆ 23日 開幕から当面の間は無観客試合とする方針を固める。
◆ 5月11日: 6月後半に開幕を目指すことで一致。オールスターゲーム中止を決定。
昨年のオールスターゲーム第2戦 国歌斉唱で整列する両チームナイン=甲子園球場
「新型コロナウイルスの感染拡大」で公式戦開幕が大幅に延期されている日本野球機構(NPB)は11日、オンライン形式で「12球団代表者会議」を開き、新たな開幕日の設定には至らなかったものの、 6月半ば-下旬の開幕を目指すことで一致した。また、 7月19、20日のオールスター戦と同13日のフレッシュオールスター戦の中止を発表した。
午前中にJリーグと連携する「新型コロナウイルス連絡会議」の「第7回会議」が開かれ、感染症の専門家チームから、現在の日本の状況では公式戦開催の日付を確定するのは難しいとの意見が出された。NPBはその後、「12球団代表会議」を開き、斉藤惇コミッショナー(80)は会見で「状況を慎重に見極めて準備しながら、それが整うことを条件にして」とした上で、「来月のどこかで開幕できることを目指そうと一致している」と語った。今季の試合数については「状況がよくなれば 125試合はやりたいといったが、厳しくなっている。ある程度、試合数は減ると思っているが、何試合という論議は起きていない」と明言を避けた。
球宴が中止になるのは1951年に始まって以降初めて。中止の理由について、同コミッショナーは「時間を考えて、選手をどうやって選ぶかが難しい」と語った。クライマックスシリーズについては協議されなかった。
阪神谷本修球団副社長兼本部長
阪神谷本修球団副社長兼本部長は、チームの練習形式について今後も慎重に見極めていく方針を示した。
代表取材に応じ「地域の状況とか見ながらですけども、球団としての判断を( 1、 2軍の)両監督とも相談しながら。開幕するとなったら練習のペースも上げていかないといけないと思いますので、相談しながらやっていこうと思っています」と語った。
現在、阪神は甲子園と鳴尾浜で自主練習を行っている。首脳陣の視察は認めておらず、その解禁などについては「ここから 2週間が一番大事だとおっしゃってましたので、気を抜くことなくやっていきたい」と話すにとどまった。
「開幕が見えてきたら徐々に(練習の)強度を上げていきたいとは思ってます」とも語り、開幕時期の決定や周囲の状況などを含め、総合的に判断していく。
楽天立花陽三球団社長が全体練習再開について慎重な姿勢を示した。
11日、12球団代表者会議に出席後、代表取材に対応。チームは 3月30日から 5月 7日まで活動を休止し、 8日から球団施設を利用しての自主練習を再開した。本拠地を置く宮城県はこの日で13日連続で「新型コロナウイルス感染者」がゼロとなり、早期の緊急事態宣言解除も検討されている。宣言解除に伴う全体練習再開の可能性について立花球団社長は「我々はスタート自体も慎重にやってきた中で、今回のコロナについては正直、慎重に捉えています。選手がかかった場合はかなり重症化する可能性もある。多くの人数が集まっての練習再開は、今の段階では周りが整ったとしても、かなり慎重に議論しないといけない。周りが全部OKだからやっていいのかというのは、また別の議論だと思います」と考えを示した。
楽天立花陽三代表取締社長 (2020年 1月31日撮影)
また、今後開幕に向け練習試合、オープン戦等の局地的な開催も検討されている。移動、試合開催に伴うリスクについて「特に都道府県によって状況が違う中での移動はかなり慎重に行わないといけないと思います。移動制限および移動をしない中で試合をやっていくことは当たり前だと思っています。それは国、県と協力した日程および移動するとしてもかなりの厳重な対策をとって移動しないといけないと考えています。個別でも(対策は)当然ながらやりますけども、プロスポーツをやる人たちはそういったものを示さないと国民から指示は得られないと思います。また対策がとれない中で安易に無観客だからと試合をやることは認められないと思っています」と話した。
会議ではオールスターの中止が決定。「本当はオールスターもやりたい。楽しみしているファンの方々もたくさんいると思うのでやりたかったが、今の段階では公式戦をしっかりと消化すること。6月中旬、下旬あたりで開幕できたとして、そこでオールスターと言われてもファンの方々も疑問符が出る状況だと思います。致し方ないという判断だということで理解しています。スポンサーの方々ともしっかりとコミュニケーションをとってご理解いただいたと聞いています」と理解を示した。
※今年初の12球団臨時オーナー会議が12日に開催!プロ野球の球宴が史上初の中止フレッシュ球宴も!2に続く!