●東京都の小池百合子知事は11日夜に開かれた都の「新型コロナウイルス対策本部会合」で、「東京アラート」の解除と休業要請緩和のロードマップでカラオケやパチンコ店を対象とした「ステップ3」への移行を正式に表明した。東京都が「緊急事態宣言」解除後に感染者の再増加を受け、今月 2日に初めて出した「東京アラート」を解除し、休業要請解除・緩和のロードマップで、パチンコ店やゲームセンター、インターネットカフェなどが対象になっている第 3段階「ステップ3」に12日から進むと11日、決定した。飲食店の営業時間は現在の午後10時から午前 0時まで延長。ホストクラブやキャバクラなどの飲食店、ライブハウスは19日から再開し、飲食店の営業時間短縮の要請も取りやめる。都は34人に急増した今月 2日に「東京アラート」を出し、警戒の象徴として都庁や臨海部に架かるレインボーブリッジを連日夜間に赤くライトアップしていた。解除後の11日午後11時に発令前と同様の 7色に切り替え、今後も続けていく。
●「新型コロナウイルス対策」の特別定額給付金を振り込むとうそをつき、だまし取ったキャッシュカードで現金50万円を引き出したとして、神奈川県警茅ケ崎署は11日、窃盗の疑いで、厚木市林、風俗店従業員滝川雄亮容疑者(27=別の窃盗罪で起訴)を追送検した。追送検容疑は 3月25日、茅ケ崎市内の80代女性からだまし取ったカードを使い、市内の現金自動預払機(ATM)で現金を引き出した疑い。滝川容疑者は、特殊詐欺グループで現金を引き出す「出し子」役とみられ、別の80代女性からだまし取ったカードで現金20万円を引き出したとして、 5月 1日に起訴されていた。
●大阪市の繁華街、新世界や道頓堀にある老舗ふぐ料理店「づぼらや」が、 9月に閉店することが11日、運営会社への取材で分かった。「新型コロナウイルス」の影響で 4月から臨時休業していた。店先に浮かぶようにつり上げられた巨大なふぐのちょうちんが有名で、くいだおれ太郎などと並ぶ大阪のシンボルとして知られていた。「新型コロナの感染拡大」を受け、 4月 8日から新世界本店(浪速区)と道頓堀店(中央区)を休業。再開しないまま 9月15日付で閉店する予定という。
●「新型コロナウイルス感染拡大防止」にともなう一斉休校、イベント自粛で、高校野球の「甲子園大会」をはじめスポーツ、文化など若者の発表舞台が失われた。漫画家、松本零士さん(82)は、60年以上もの間、作品を通じて若者にエールを送り続けてきた。いま不安を抱えながら登校を再開した全国の児童、生徒を思い、直筆のイラストを添えて背中を押した。
記事をまとめてみました。
東京都の小池百合子知事は11日夜に開かれた都の「新型コロナウイルス対策本部会合」で、「東京アラート」の解除と休業要請緩和のロードマップでカラオケやパチンコ店を対象とした「ステップ3」への移行を正式に表明した。
報道陣の取材に応じる東京都の小池百合子知事=11日夜、都庁
東京都が「緊急事態宣言」解除後に感染者の再増加を受け、今月 2日に初めて出した「東京アラート」を解除し、休業要請解除・緩和のロードマップで、パチンコ店やゲームセンター、インターネットカフェなどが対象になっている第 3段階「ステップ3」に12日から進むと11日、決定した。飲食店の営業時間は現在の午後10時から午前 0時まで延長。ホストクラブやキャバクラなどの飲食店、ライブハウスは19日から再開し、飲食店の営業時間短縮の要請も取りやめる。
報道陣の取材に応じた東京都の小池百合子知事=11日夜、都庁
都内でこの日、22人の新規感染者が確認されたが、小池百合子知事は次のステップへの移行を決めた理由を「総合的に判断した」と説明。さらに「『with コロナ』の新しいステージに入った」と話した。都は都庁やレインボーブリッジのライトアップを11日午後11時、警戒を示す赤色から「東京アラート」発令前と同じ 7色に切り替えた。
東京都の「新型コロナウイルス対策本部会議」で発言する小池百合子知事=11日夜、都庁
東京都は11日、「新型コロナウイルスの感染再拡大」への警戒呼び掛けで今月 2日から発令している「東京アラート」を解除し、休業要請解除・緩和のロードマップでパチンコ店やゲームセンター、インターネットカフェなどが対象の第 3段階「ステップ3」に12日から進むと決定した。飲食店の営業時間は酒類の提供も含めて「ステップ2」の午後10時から午前 0時までに繰り下げられる。
「ステップ3」でも休業を求めるホストクラブやキャバクラといった接待を伴う飲食店や、ライブハウスは19日から再開を認め、飲食店も同日から営業時間短縮の要請を全て取りやめる方針。専門家を交えた協議を経て小池百合子知事が都の対策本部会議で明らかにした。
都は34人に急増した今月 2日に「東京アラート」を出し、警戒の象徴として都庁や臨海部に架かるレインボーブリッジを連日夜間に赤くライトアップしていた。解除後の11日午後11時に発令前と同様の 7色に切り替え、今後も続けていく。
「新型コロナウイルス対策」の特別定額給付金を振り込むとうそをつき、だまし取ったキャッシュカードで現金50万円を引き出したとして、神奈川県警茅ケ崎署は11日、窃盗の疑いで、厚木市林、風俗店従業員滝川雄亮容疑者(別の窃盗罪で起訴)を追送検した。
追送検容疑は 3月25日、茅ケ崎市内の80代女性からだまし取ったカードを使い、市内の現金自動預払機(ATM)で現金を引き出した疑い。
署によると、女性は市役所や金融機関の職員を装った男らから「新型コロナウイルスの給付金を振り込むので口座を教えてほしい」などの電話を受け、自宅を訪れた男にカードをだまし取られた。
滝川容疑者は、特殊詐欺グループで現金を引き出す「出し子」役とみられ、別の80代女性からだまし取ったカードで現金20万円を引き出したとして、 5月 1日に起訴されていた。
大阪・道頓堀の「づぼらや」=大阪・中央区
大阪市の繁華街、新世界や道頓堀にある老舗ふぐ料理店「づぼらや」が、 9月に閉店することが11日、運営会社への取材で分かった。「新型コロナウイルス」の影響で 4月から臨時休業していた。店先に浮かぶようにつり上げられた巨大なふぐのちょうちんが有名で、くいだおれ太郎などと並ぶ大阪のシンボルとして知られていた。
大阪・新世界のふぐ料理店「づぼらや」=11日夜
づぼらやは1920年創業。運営会社の松田隆治会長は取材に「コロナだけでなく、経営上の他の理由もあり総合的に判断した」と答えた。
「新型コロナの感染拡大」を受け、 4月 8日から新世界本店(浪速区)と道頓堀店(中央区)を休業。ホームページでは、営業再開について「改めてお知らせいたします」としていたが、再開しないまま 9月15日付で閉店する予定という。
おなじみ、赤いドクロ入りのキャップ姿の松本零士さん。82歳にしてなお、創作意欲は衰えない
「新型コロナウイルス感染拡大防止」にともなう一斉休校、イベント自粛で、高校野球の「甲子園大会」をはじめスポーツ、文化など若者の発表舞台が失われた。漫画家、松本零士さん(82)は、60年以上もの間、作品を通じて若者にエールを送り続けてきた。いま不安を抱えながら登校を再開した全国の児童、生徒を思い、直筆のイラストを添えて「現在の日々を心に刻んで、自分だけの志を見つけてほしい」と背中を押した。
昨年イタリアで倒れた際にはご心配をおかけしましたが、いたって元気にしております。入院で足の筋肉が落ちたので、毎日自宅で筋トレに励んでいます。
「新型コロナウイルス」は、異常な災害というほかありません。日本でも全国の学校が長く休校になりました。私が育った北九州市では小中学校で感染が起き、がくぜんとしています。故郷の子供たちを思うと本当に辛いです。
私も小学生のときに同じ不安を味わいました。敗戦直後、インフルエンザなどいろいろな病気がはやりました。物資のない時代でした。ところが同級生の女の子が皆にマスクを作ってきてくれたのです。私ももらいました。今回も、多くの若者がマスクを手作りして周囲に寄付したとニュースで知りました。何か役に立ちたい。自分ができることはないか。切実な思いはよく分かります。日本人の変わらない姿に胸を熱くしました。
第 2波や今後への不安を抱えて学校に通う子供たちには、現在の日々を心に刻んでほしい。君たちはいま、次の世代へ向けてとても大事な体験をしているのです。
松本ワールドでおなじみの愛猫「ミーくん(4代目)」を抱く松本零士さん。「他人を笑わず、助け合おう」と呼びかけた
「3密」を避けるなど、学んだことがたくさんあるでしょう。これらの経験から、将来、感染症を防ぐ研究や医療を志す子がいるかもしれません。私が漫画を描き、映画を作りたいという志を持ったのも小学生のときでした。幼い頃に得た心情は、ずっと自分を支えてくれるのです。
テレビで涙を浮かべる高校球児の姿も見ました。甲子園への道を断たれ、本当に気の毒だと思います。私も高校時代に野球に打ち込んでいました。ポジションはレフトでした。野球は大好きだったのです。
夢を断たれたと感じている若者たちへ伝えたい。「新しい明日は必ずある」と-。
『銀河鉄道999』の主人公、星野鉄郎は不屈の闘志で旅を続けます。私は高校卒業後、質屋で換金した 700円と片道切符を握りしめ、小倉から24時間かけて夜汽車で上京しました。あの列車に乗っていなければ私の運命は変わっていた。鉄郎の志は、漫画家を目指して旅立ったあの日の私の志そのものです。
「きょうの涙は恥ではない。明日の自分はきょうよりも強い」。私は自分にこう言い聞かせてきました。若さは無限の可能性を持つ宝物なのです。「時間は夢を裏切らない」-。あきらめず励む日々が、より大きな夢につながります。
昭和、平成、令和と時代は変わりましたが、それぞれに志を見つけた、鉄郎のような少年少女はいまもたくさんいるはずです。志とは、自分の胸のうちに生まれてくるもの。未来は必ず自分で決めるのです。
私の夢も、まだ途中です。「999」も「ハーロック」も「エメラルダス」も、物語は全て未完成です。だから描き続けています。 3次元映像や、心で意識するだけで絵が動かせるかもしれない夢の世界が、いまや現実になってきています。漫画や絵は、心で描くもの。もっと自由に描けるならどんなに楽しいか。
松本零士さんの主な作品
夢として終わるかもしれないけど、まだ、自分の志は途中なんですよ。令和の鉄郎やメーテル、子供や若者を励ます物語を描きたい。互いの志のため、一緒に頑張っていきましょう。
◆イタリアに感謝
松本零士さんは昨年11月、代表作「宇宙海賊キャプテンハーロック」のイベントでイタリア・トリノ市を訪問中、体調不良を訴えて20日間の入院生活を送った。「凍った路面で転倒し、もともと風邪っぽかったところに極寒で体調を崩してしまった」といい、「お世話になった病院とイタリアの皆さま、最後まで付き添ってくださった東映アニメーションの方々、そしてご支援くださったすべての方々に、心から御礼申し上げます」と話した。
今春、イタリアは「新型コロナウイルスの感染拡大」で医療崩壊に見舞われた。松本さんは入院先のモリネッテ病院を支援するため、直筆イラストをチャリティーオークションに出品し、7000ユーロ(約80万円)で落札された。「 1日も早く今までの日常を取り戻せることを心から祈っています」と思いを寄せた。
◇松本 零士(まつもと・れいじ)
本名・松本晟(あきら)。1938(昭和13)年 1月25日生まれ、82歳。福岡県久留米市出身。 9歳で漫画を描き始める。54年、小倉南高 1年時に15歳でデビュー。卒業後に上京し、71年の「男おいどん」が出世作に。77年に公開された劇場版アニメ「宇宙戦艦ヤマト」が大ブームを巻き起こした。「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテンハーロック」などは世界的にヒット。「紫綬褒章」、「旭日小綬章」、「フランス芸術文化勲章シュヴァリエ」を受章。ペンネームの由来は「午前零時まで働く士(さむらい)」。妻は漫画家、牧美也子さん。