●国内では 8日、新たに 182人の「新型コロナウイルスの感染者」が確認された。累計の感染者数は 2万336人となった。山形、神奈川で計 2人の感染者が死亡、死者は累計で 995人となった。東京の新規感染者は75人。 100人を下回るのは 7月 1日以来。都内の感染者数は 5月25日の「緊急事態宣言」解除後に増加傾向となり、今月 2日に 107人に上ってから 6日連続で 3桁の水準が続いていた。20~30代の若年層やホストクラブなど夜の繁華街関連、会食などでの陽性者が目立つ。東京から各地への波及も懸念され、小池百合子知事は「不要不急な他県への移動」を控えるよう都民に呼び掛けている。沖縄では 4月30日以来、ほぼ 2カ月ぶりに感染者が出た。このほか埼玉が26人、神奈川が23人、福岡が13人、鹿児島が 3人。東京都内でクラスター(感染者集団)が発生したホストクラブやキャバクラなど夜の繁華街関連の店舗に対し、所在地の区や市などが「休業要請」して協力金を支払い、都が財政支援する際の額を 1店舗当たり50万円とする方針を固めたことが 8日、都関係者への取材で分かった。対象を絞った「休業要請」で「感染拡大の防止」と経済活動の両立を図る狙いがある。店舗の感染防止策の実施状況などを踏まえて区や市などが休業を求め、10日間以上休んだ場合に支払う50万円を都が全額補助する方向で調整している。
●新潟県の花角英世知事は 8日の定例記者会見で、「新型コロナウイルス」の検査態勢について、感染が確認されていない高齢者施設などでも検査ができないかと、検討していることを明らかにした。沖縄県は 8日、新たに県内在住の40代男性 1人の「新型コロナウイルス感染」を確認したと明らかにした。沖縄県が計上している県内での新規感染確認は 4月30日以来、69日ぶりで、累計 143人となった。一方、在日米海兵隊(司令部・沖縄県)が 7日に米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)に所属する複数人の感染を確認したと表明したのに関して県は 8日、米軍側から現時点で感染者数が 5人との報告を受けたと明らかにした。いずれも軍属とみられる。県内の感染者としては計上しない方針。
●JR東日本は、「新型コロナウイルスの影響」で減少する需要の回復に向け、東北や北陸など全方面で運賃を含む新幹線や在来線特急の料金を半額にするキャンペーンを実施する。期間は 8月20日から来年 3月31日まで。営業エリアの全域で長期間にわたるキャンペーンを行うのは初めて。同社のインターネットの予約サイト「えきねっと」を通じて今月20日から販売する。えきねっと会員は乗車日の 1カ月前の午前10時から20日前の午前 1時40分まで、キャンペーン料金で切符を買える。半額の適用は計 100万席に上る。北陸新幹線の「かがやき」「はくたか」は、JR西日本の予約サイト「e5489」でも購入できる。ただ利用期間は 9月30日までとなる。
●米紙ニューヨーク・タイムズの集計によると、米国の「新型コロナウイルスの累計感染者」が 7日、 300万人を超えた。死者は13万人超で、いずれも世界最多。南部や西部を中心に広範囲で感染拡大に拍車が掛かっており、収束の兆しは見えない。米メディアによると、約40州で感染が拡大しており、南部のテキサス州やフロリダ州、西部カリフォルニア州などで顕著だ。 7日はテキサス州で新たに 1万人超の感染を確認。病床や医療機器も各地で逼迫(ひっぱく)している。経済再開の見直しを迫られる州も相次ぎ、CNNテレビによると、営業規制緩和の計画を停止するか後退させた州は少なくとも24州に達した。
●パリ北部で70年以上にわたり庶民の味方となってきた格安衣料品店「タチ」(TATI)は 7日、「新型コロナウイルス流行」などによる売り上げ減少のため、本店を閉店する計画を発表した。 8日付のフィガロ紙は「庶民のパリ」の象徴が消えると報じた。タチは1948年、モンマルトル地区に近いバルベス地区に低価格の衣料品・雑貨店としてオープン。「最安値」を売り文句に客を集め、国内外に店舗を増やしたが、経営難で2000年代以降、衣料大手グループや格安チェーンの傘下となり再建を図っていた。
●九州地方を襲っている大雨は各地で土砂崩れや河川の氾濫が発生。甚大な被害をもたらしている。鹿児島県北部の熊本との県境にある伊佐市では「東洋のナイアガラ」と呼ばれる曽木の滝の水量が増大。極めて深刻な被害はもたらしていないが、その 1.5キロ下流に位置する曽木発電所遺構には流木がたまる事態となっている。曽木発電所は1909年(明42)に完成。中世ヨーロッパの城を思わせるれんが造りの建物だったが65年に鶴田ダム完成と同時に水没にいたった。
●岐阜県は 8日、前日夜から降り続いた猛烈な雨の影響で、同日午前11時半現在で避難指示の対象が、下呂市や高山市など 6市の計約 8万8000世帯、約21万9000人に上ったと明らかにした。人的被害は確認されていない。中部電力によると、午前10時時点で約2000戸が停電。天候が回復し次第状況を確認し、復旧作業を進めるとしている。長野県松本市は 8日、大雨による土砂崩れで市中心部と観光地の上高地を結ぶ国道158号が通行止めになり、上高地の宿泊施設の客や従業員、地元の関係者ら約290人が足止めされていると明らかにした。うち宿泊客は約30人で、復旧の見通しは立っていない。長野県によると、上高地に近い国道 158号のトンネル付近で土砂崩れがあり、約30メートルの区間が土砂に覆われた状態になっている。
● 9日午前 6時 5分ごろ茨城、栃木、群馬、埼玉の各県で「震度4」の地震があった。気象庁によると、震源地は茨城県南部で、震源の深さは約50キロ。地震の規模は「マグニチュード(M)4.7」と推定される。津波の心配はない。
記事をまとめてみました。
国内では 8日、新たに 182人の「新型コロナウイルスの感染者」が確認された。
累計の感染者数は 2万336人となった。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員を含めると 2万1048人。山形、神奈川で計 2人の感染者が死亡、死者は累計で 995人となった。
東京の新規感染者は75人。 100人を下回るのは 7月 1日以来。沖縄では 4月30日以来、ほぼ 2カ月ぶりに感染者が出た。このほか埼玉が26人、神奈川が23人、福岡が13人、鹿児島が 3人。
東京都は 8日、「新型コロナウイルス」の感染者が新たに75人報告されたと明らかにした。 100人を下回るのは今月 1日以来。累計は7000人を超え、7048人となった。
都内の感染者数は 5月25日の「緊急事態宣言」解除後に増加傾向となり、今月 2日に 107人に上ってから 6日連続で 3桁の水準が続いていた。20~30代の若年層やホストクラブなど夜の繁華街関連、会食などでの陽性者が目立つ。
東京から各地への波及も懸念され、小池百合子知事は「不要不急な他県への移動」を控えるよう都民に呼び掛けている。
東京都内でクラスター(感染者集団)が発生したホストクラブやキャバクラなど夜の繁華街関連の店舗に対し、所在地の区や市などが「休業要請」して協力金を支払い、都が財政支援する際の額を 1店舗当たり50万円とする方針を固めたことが 8日、都関係者への取材で分かった。 9日に公表する補正予算案に関連費用約50億円を計上する見通し。
対象を絞った「休業要請」で「感染拡大の防止」と経済活動の両立を図る狙いがある。店舗の感染防止策の実施状況などを踏まえて区や市などが休業を求め、10日間以上休んだ場合に支払う50万円を都が全額補助する方向で調整している。
新潟県の花角英世知事は 8日の定例記者会見で、「新型コロナウイルス」の検査態勢について、「少し踏み込んで対応していきたい」と述べ、感染が確認されていない高齢者施設などでも検査ができないかと、検討していることを明らかにした。
理由について花角氏は「(感染すると命の)危険が発生してしまう集団に対しては、抗原検査も含めて、対応した方が良いのではないか」と述べた。
また、「たとえば下水道で調べるなど、県内にどれだけウイルスが入ってきているかをチェックする対策を近々、打ち出していきたい」と強調した。
沖縄県は 8日、新たに県内在住の40代男性 1人の「新型コロナウイルス感染」を確認したと明らかにした。沖縄県が計上している県内での新規感染確認は 4月30日以来、69日ぶりで、累計 143人となった。
県の担当者は、 8日の県議会定例会で「感染拡大防止、重症化予防、社会経済への影響を最小限にとどめるための対策に取り組んでいく」と述べた。
一方、在日米海兵隊(司令部・沖縄県)が 7日に米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)に所属する複数人の感染を確認したと表明したのに関して県は 8日、米軍側から現時点で感染者数が 5人との報告を受けたと明らかにした。いずれも軍属とみられる。県内の感染者としては計上しない方針。
JR東日本は、「新型コロナウイルスの影響」で減少する需要の回復に向け、東北や北陸など全方面で運賃を含む新幹線や在来線特急の料金を半額にするキャンペーンを実施する。期間は 8月20日から来年 3月31日まで。営業エリアの全域で長期間にわたるキャンペーンを行うのは初めて。
同社のインターネットの予約サイト「えきねっと」を通じて今月20日から販売する。えきねっと会員は乗車日の 1カ月前の午前10時から20日前の午前 1時40分まで、キャンペーン料金で切符を買える。半額の適用は計 100万席に上る。
北陸新幹線の「かがやき」「はくたか」は、JR西日本の予約サイト「e5489」でも購入できる。ただ利用期間は 9月30日までとなる。
JR東によると、新幹線と在来線特急の 6月の利用者合計は、前年同月比72%減だった。 5月の89%減に比べると改善したが、都道府県境をまたぐ移動自粛の解除後も回復は緩やかだ。
同社は、駅の設備の消毒や車両の換気といった感染防止策を徹底し「安心な列車の旅」をアピールする。担当者は「これを機に気軽に新幹線を利用してほしい。企画を通じて地域の観光も応援していきたい」と話している。
米紙ニューヨーク・タイムズの集計によると、米国の「新型コロナウイルスの累計感染者」が 7日、 300万人を超えた。死者は13万人超で、いずれも世界最多。
南部や西部を中心に広範囲で感染拡大に拍車が掛かっており、収束の兆しは見えない。
感染拡大は、早期に経済活動を再開させた州で多い。11月の大統領選に向けて経済再開にこだわるトランプ大統領は、死者の割合が低下したと強調し、積極的な感染拡大抑止策には後ろ向き。政権対策チームの専門家は、死亡率の低下は無症状のことも多い若者の感染が増加したためだと指摘し、安心できる状況ではないと苦言を呈する。
米メディアによると、約40州で感染が拡大しており、南部のテキサス州やフロリダ州、西部カリフォルニア州などで顕著だ。 7日はテキサス州で新たに 1万人超の感染を確認。病床や医療機器も各地で逼迫(ひっぱく)している。
米国では 4月に東部ニューヨークなどで感染拡大が深刻化し、最初の感染ピーク期を迎えた。その後いったんは落ち着いたが、経済再開を受けて 6月から再び拡大。最近は 1日当たりの新規感染者数が 4万~ 5万人台に達する日が続いている。
一方、 4月には 1日当たり2000人を超える日もあった死者数は減少傾向が続いている。政権対策チームのファウチ国立アレルギー感染症研究所長は 7日、高齢者より症状が軽い若者の感染が増えていると指摘。若者でも深刻化する恐れはあるとくぎを刺した。
経済再開の見直しを迫られる州も相次ぎ、CNNテレビによると、営業規制緩和の計画を停止するか後退させた州は少なくとも24州に達した。
閉店が発表された格安衣料品店「タチ」の本店=パリ
パリ北部で70年以上にわたり庶民の味方となってきた格安衣料品店「タチ」(TATI)は 7日、「新型コロナウイルス流行」などによる売り上げ減少のため、本店を閉店する計画を発表した。 8日付のフィガロ紙は「庶民のパリ」の象徴が消えると報じた。
タチは1948年、モンマルトル地区に近いバルベス地区に低価格の衣料品・雑貨店としてオープン。「最安値」を売り文句に客を集め、国内外に店舗を増やしたが、経営難で2000年代以降、衣料大手グループや格安チェーンの傘下となり再建を図っていた。
閉店が発表された格安衣料品店「タチ」の本店=パリ
発表で、政府の年金制度改革に反対した労働組合による「長期ストライキ」と「コロナ禍」で二重の打撃を受けたと説明した。昨年10月から今年 5月の本店の売り上げは前年同期比60%減だったという。
バルベスの本店を含む 4店舗を閉店。他の約20店舗は別のチェーンに売却する。ウエディング衣装などを扱う2店舗のみ存続する見通し。
バルベスに30年暮らし、 8日に本店を訪れた年金生活者のロランスさん(64)は「タチを非常によく利用してきた。なくなるのは寂しく、生活にも響く」と話した。
九州地方を襲っている大雨は各地で土砂崩れや河川の氾濫が発生。甚大な被害をもたらしている。鹿児島県北部の熊本との県境にある伊佐市では「東洋のナイアガラ」と呼ばれる曽木の滝の水量が増大。極めて深刻な被害はもたらしていないが、その 1.5キロ下流に位置する曽木発電所遺構には流木がたまる事態となっている。
曽木発電所は1909年(明42)に完成。中世ヨーロッパの城を思わせるれんが造りの建物だったが65年に鶴田ダム完成と同時に水没にいたった。
通常の曽木発電所遺構=鹿児島県伊佐市
現在は、水位が下がる 5~ 9月の間だけ、その姿を現す人気の観光地になっている。毎年 8月には観光ツアーも実施され、昨年は約 300人が参加した。
だが今年は、その観光ツアーへも打撃を与えそうだ。現在、大雨により流木が散乱。水位も上がっているため、建物の破損状況などの確認は、いまだできていないという。市の担当者は「(新型)コロナ(ウイルスの影響)もある状況で、ツアーをどうするか」と頭を悩ませている。
岐阜県は 8日、前日夜から降り続いた猛烈な雨の影響で、同日午前11時半現在で避難指示の対象が、下呂市や高山市など 6市の計約 8万8000世帯、約21万9000人に上ったと明らかにした。人的被害は確認されていない。
土砂崩れも相次ぎ、少なくとも約 780世帯、2200人以上が孤立状態になったことを確認した。
県によると、下呂市、多治見市、御嵩町、美濃市の 4市町で浸水被害が発生。下呂市萩原町中呂では飛騨川が氾濫し、市によると15世帯ほどが床上・床下浸水した。また白川町によると、同町の飛騨川と支流の合流地点付近で約20世帯の浸水が確認されているという。
中部電力によると、午前10時時点で約2000戸が停電。天候が回復し次第状況を確認し、復旧作業を進めるとしている。
8日午前11時35分、大雨で増水した飛騨川=岐阜県
長野県松本市は 8日、大雨による土砂崩れで市中心部と観光地の上高地を結ぶ国道158号が通行止めになり、上高地の宿泊施設の客や従業員、地元の関係者ら約290人が足止めされていると明らかにした。うち宿泊客は約30人で、復旧の見通しは立っていない。
岐阜県側への道路も通行止めで、上高地は周辺との往来ができなくなっている。市によると、電話などでの連絡は取れ、食料やライフラインも確保されているという。
長野県によると、上高地に近い国道 158号のトンネル付近で土砂崩れがあり、約30メートルの区間が土砂に覆われた状態になっている。
9日午前 6時 5分ごろ茨城、栃木、群馬、埼玉の各県で「震度4」の地震があった。気象庁によると、震源地は茨城県南部で、震源の深さは約50キロ。地震の規模は「マグニチュード(M)4.7」と推定される。津波の心配はない。
各地の震度は次の通り。
▽震度4=古河市役所、坂東山(茨城),足利大正、栃木、栃木藤岡、栃木岩舟、佐野、下野田中、下野笹原、益子(栃木),板倉(群馬),加須騎西、加須大利根、久喜(埼玉)
▽震度3=土浦、古河、八千代(茨城),宇都宮、小山(栃木),太田、館林(群馬),さいたま、東松山、春日部(埼玉),野田、鎌ケ谷(千葉),神大寺(神奈川)など
▽震度2=白河東(福島),水戸(茨城),宇都宮塙田(栃木),前橋(群馬),秩父(埼玉),千葉(千葉),大手町(東京),横浜(神奈川),南アルプス寺部(山梨),南牧(長野)など
▽震度1=岩沼(宮城),郡山(福島),日立(茨城),日光(栃木),高崎(群馬),所沢(埼玉),館山(千葉),青梅(東京),横須賀(神奈川),南魚沼(新潟),甲府(山梨),諏訪(長野),御殿場(静岡)など