●ヤクルトが初回に｢４番｣村上宗隆内野手(20)の先制打などで 2点を奪った。阪神打線はヤクルト石川雅規投手(40)に 3回を 2安打無失点と抑えられる。阪神が 5回に糸井嘉男外野手(38)の左前適時打で勝ち越し。 6回には木浪聖也内野手(25＝ホンダ＝亜細亜大學ＯＢ)の｢１号２ラン｣で突き放した。ヤクルト石川は 5回 4失点で降板した。阪神が継投でつないでリードを守った。先発秋山拓巳投手(29)は 6回 3失点で今季｢勝利｣。ヤクルトは引き分けを挟んだ連勝が｢４｣でストップ。ヤクルト石川は｢２敗｣目。阪神が19試合目で｢最下位｣脱出に成功した。先発秋山が粘りの投球で 6回 3失点。その後も馬場皐輔投手(25)、岩崎優投手(29)、ロベルト・スアレス投手(29)とブルペンが必死の継投でリードを守った。開幕から｢最下位｣で、 6月24日ヤクルト戦(神宮)に敗れてからは｢単独最下位｣に沈んでいたが、中日と入れ替わる形で｢５位｣に浮上した。
●梅野隆太郎捕手(29)が 0－ 2の 4回、反撃の 2点 2塁打を放った。一死満塁で石川の初球、外角へのシュートを振り抜くと、打球は右前へ。梅野隆太郎捕手が貴重な同点打を放った。2点を追う4回1死満塁。ヤクルト先発石川の初球シュートを右方向に狙い打ちし、ライナーではじき返した。 2点適時 2塁打で、試合を振り出しに戻した。石川は18年に｢１０打数６安打｣をマークするなど得意の投手。この打席も相性の良さを示した。
●糸井嘉男外野手がクリーンアップの働きだ。同点に戻された直後の 5回無死 1、 3塁の絶好機で打席へ。石川のカットボールをとらえると、広く空いた 3遊間を破る勝ち越しタイムリーになった。阪神がついに最下位を脱出！ 3－ 3と追い付かれた直後の 5回。糸井嘉男外野手がヤクルト石川から左前に決勝タイムリーを放った。これで 4カード連続で初戦を取った。開幕から続いた｢最下位｣とオサラバし、 3日時点で最大｢８｣あった借金は｢３｣まで返済。見逃しちゃいけないのが、ヤクルトに代わって首位に立った巨人と｢３．５ゲーム｣差であること。トラの反攻が加速する！絶好機で糸井がカッと目を見開いた。同点の 5回無死 1、 3塁。ヤクルト石川の高めに浮いたカットボールを見逃さなかった。打球は鮮やかに 3遊間を抜ける。試合を決める一打がこの日一番の歓声に包まれて左前へ転がった。先発秋山が｢同点ソロ｣を許した直後だった。粘りながら 6回 3失点と試合をつくってくれた右腕に今季｢初勝利｣をプレゼントすることもできた。 4回の第 1打席では左翼へ 2塁打を放ち、梅野の適時打で先制のホームを踏んだ。「５位｣だった中日がＤｅＮＡに敗れ、阪神は今季初めて｢最下位｣脱出。それでもまだ糸井に喜びはない。こんなもので満足できるはずがない。超人が見据えるのは、常に頂上だ。
●ジェリー・サンズ外野手(32＝キウム・ヒーローズ)が奮闘した。守ってはジャンピングキャッチの美技、打っては来日初の 3安打｢猛打賞｣。さらに犠飛でホームに激走と大ハッスルだ。 2回の第1打席で右前打。 6回には先頭で中前打でチャンスメークした。 7回二死 1塁での第4打席はライト前方の飛球で、雄平外野手(35)が懸命に追ったが捕球できず 2塁打に。四球を選んだ 4回は 3走として、木浪の右翼への飛球で本塁生還。さらにその前の 4回二死の左翼守備では雄平の打球を好捕するなど、走攻守で貢献した。この日はモーガン夫人と 2人の息子も観戦に訪れており満面の笑みを浮かべた。
●木浪聖也内野手がポイントゲッターになりきった。木浪聖也内野手が値千金の今季｢初アーチ｣を放った。 1点リードの 6回一死 1塁。梅野が送りバントに失敗した直後の打席だった。ヤクルト星知弥投手(26)の高めに浮いたフォークを仕留めると、浜風に乗って左翼ポールに直撃。相手を突き放す｢２ラン｣だ。進歩を証明するアーチになった。 4回は同点に追いついた直後の一死 2、 3塁で右翼へ勝ち越しの犠飛。今季52打席目で初打点を挙げた。 3打点に加え、手堅い守備も光る。昨季15失策が、ここまで無失策だ。遊撃のレギュラーを手中に収めつつある。開幕当初は投手の左右で北條と併用されたが、 4日広島戦から 7試合連続先発。矢野燿大監督(51)も評価する。まだ打率は｢２割２分｣。プロ 2年目の飛躍へ、ようやくエンジンがかかってきた。
●ジャスティン・ボーア内野手(32＝エンゼルス)もハッスルだ。まずは 4回の第 2打席で狭い 1、 2塁間を破って｢７試合連続安打｣。さらに 7回だった。中沢の変化球を振りに出て、当たり損ねとなった打球には強烈なスピンがかかった。バウンドした後に 3塁ファウルラインを割ったが、再びフェアゾーンに戻ってきて内野安打に。球団では15年マウロ・ゴメス内野手(35)以来となる｢５カード連続アーチ｣はお預けも、秘打？ を含めた｢ルチ安打｣で、打率を｢２割８分６厘｣まで上げてきた。
●阪神先発の秋山拓巳投手は粘りの投球で 6回 3失点にまとめた。 1点リードに転じた 6回。先頭青木宣親外野手(38)に右前打を浴びたが、｢４番｣村上を低めフォークで引っ掛けさせて 2塁併殺打。西浦直亨内野手(29)をフォークで空振り三振に仕留めると、ガッツポーズを見せた。 1回に 2四球を与えて先制の 2点を献上。打線が逆転した直後の 5回は西田明央捕手(28)に同点アーチを浴びたが、最低限の仕事を果たした。今季｢初勝利｣の権利を得て降板した。前回 1日中日戦は 5回途中 6失点。相次ぐ雨天中止で登板が飛び、 2軍戦を経て満を持してのマウンドだった。
●阪神の｢新・勝利の方程式｣が上々の船出だ。最後を締めたのは剛腕スアレスだ。 3点リードの 9回二死 2塁。｢７番｣雄平を 137キロスプリットで 2ゴロに斬ると、右手を握りしめてガッツポーズ。駆け寄ってきた梅野と肘タッチだ。 6－ 3で迎えた試合終盤。焦点は継投策だった。12日に絶対的ストッパーの藤川球児投手(39)が右肩のコンディショニング不良で出場選手登録を抹消。リードした終盤をどのようにつなぐかに注目が集まった。矢野監督はスアレス、岩崎につなぐ勝ちパターンについて、新たな方程式を模索していた。矢野監督もこの日一番の笑顔だ。馬場のルーキーイヤーが 2軍監督時代と重なった。 1年目からの苦労を知るだけに手放しで喜んだ。スアレス、岩崎につなぐ選択肢が増えれば、勝利の確率がグッと上がる。
●ジョー・ガンケル投手(28)が14日、出場選手登録を抹消された。ガンケルは 2日前の12日に 1軍に合流。中継ぎ要員としてベンチ入りしていた。矢野監督もロングリリーフとしても期待していた。代わって浜地真澄投手(22)が今季初昇格した。
記事をまとめてみました。
＜阪神 6x－ 3東京ヤクルト＞◇ 4回戦◇阪神 2勝 2敗 0分◇14日◇阪神甲子園球場
ヤクルトが初回に｢４番｣村上の先制打などで 2点を奪った。阪神打線はヤクルト石川に 3回を 2安打無失点と抑えられる。
阪神が 5回に糸井の左前適時打で勝ち越し。 6回には木浪の｢１号２ラン｣で突き放した。ヤクルト石川は 5回 4失点で降板した。
阪神が継投でつないでリードを守った。先発秋山は 6回 3失点で今季｢勝利｣。ヤクルトは引き分けを挟んだ連勝が｢４｣でストップ。ヤクルト石川は｢２敗｣目。
6回表ヤクルト二死、秋山拓巳投手は西浦直亨内野手を三振にとりガッツポーズ＝阪神甲子園球場
阪神が19試合目で｢最下位｣脱出に成功した。先発秋山が粘りの投球で 6回 3失点。その後も馬場、岩崎、スアレスとブルペンが必死の継投でリードを守った。
開幕から｢最下位｣で、 6月24日ヤクルト戦(神宮)に敗れてからは｢単独最下位｣に沈んでいたが、中日と入れ替わる形で｢５位｣に浮上した。
4回、木浪聖也内野手の犠飛で生還したジェリー・サンズ外野手を指さす矢野燿大監督＝阪神甲子園球場
阪神が19試合目で｢最下位脱出｣に成功した。先発秋山が粘りの投球で 6回 3失点。その後も馬場皐輔投手、岩崎優投手、ロベルト・スアレス投手とブルペンが必死の継投でリードを守った。
▼阪神の救援陣、馬場、岩崎、スアレスの｢ＢＩＳ｣トリオがそろって登板したのは 3試合目。合わせて 8回 1/3を投げ、失点は11日ＤｅＮＡ戦の 8回にスアレスが内野ゴロの間に失った 1点のみ。｢防御率１．０８、奪三振率９．７２｣と相乗効果が表れている。
阪神の｢ＢＩＳ｣トリオ左から馬場皐輔投手、岩崎優投手、ロベルト・スアレス投手＝阪神甲子園球場
阪神がついに｢最下位｣を脱出！ 3－ 3と追い付かれた直後の 5回。糸井嘉男外野手がヤクルト石川から左前に決勝タイムリーを放った。これで 4カード連続で初戦を取った。
矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。
－シーソーゲームでポイントとなったのは
アキ(秋山)が先制された中でも6回まで投げてくれたのは大きかった。打線もちょっと当たりが出てない選手にね、チカ(近本)も 3出塁、セイヤ(木浪)も 3打点ですか。いろんなところにポイントがあったかなと。
－ 7、 8番で 5打点
リュウ(梅野)もね、追いかける打点も大きかった。
勝利投手の秋山拓巳投手(右)とエアタッチを交わす矢野燿大監督＝阪神甲子園球場
－秋山は初勝利
いいピッチングはしてくれてたんですけど、勝ちがつくっていうことは違いますし、最後 100球前になってしんどいところでゲッツーで、そのイニングを投げ切ってくれた。アキらしく粘ってくれました。
－藤川不在で方程式を作っていくところ。 7回で馬場を指名
馬場らしく、打者に向かっていく投球をしてくれました。ゼロで、しかもいい形で勝ちパターンに入っていけたのは、今後に向けても大きな 1つのカード、大事な戦力になってくれた。大きいです。
－甲子園で勢い
ビジター 5カード連続でちょっと悔しい思いをして帰ってきたんで。みんながその思いをぶつけて、よくやってくれている。
ヤクルトに勝利しスタンドにあいさつする矢野燿大監督＝阪神甲子園球場
－6連戦のカード初戦を取った
僕らは追いかけるだけですし、どんどん上を目指してやっていくだけ。明日も全員で精いっぱい勝ちを狙って、そして楽しみながらやります。
－ 5回の攻撃、無死 1塁、打者糸原でエンドラン
ケント(糸原)も何でもできるしね。チカも四球で出て、そういう流れをつくった。あとはチカがもう少し出て、走る場面が増えれば相手にとってもっと嫌になる。どこもポイントにはなるが、チカが出るのはウチにとっては大きい。
4回裏阪神一死満塁、梅野隆太郎捕手は右に｢同点２点適時打｣を放った＝阪神甲子園球場
梅野隆太郎捕手が貴重な同点打を放った。 2点を追う 4回一死満塁。
ヤクルト先発石川の初球シュートを右方向に狙い打ちし、ライナーではじき返した。 2点適時 2塁打で、試合を振り出しに戻した。｢負けている場面でしたし、絶対にランナーをかえす気持ちで打席に入りました。アキ(秋山)も粘ってくれていましたし、自分の仕事ができて良かったです｣。
石川は18年に｢１０打数６安打｣をマークするなど得意の投手。この打席も相性の良さを示した。
4回裏阪神一死満塁、梅野隆太郎捕手は右に｢同点２点適時打｣を放った＝阪神甲子園球場
梅野が 0－ 2の 4回、反撃の 2点 2塁打を放った。一死満塁で石川の初球、外角へのシュートを振り抜くと、打球は右前へ。｢負けている場面でしたし、絶対にランナーをかえすという気持ちで打席に入りました。アキ(秋山)も粘ってくれていたし、自分の仕事ができてよかったです｣。 6回にはバントを失敗する場面もあったが、矢野監督は｢リュウ(梅野)はずっといい状態でやっている。だいぶいい形になりつつある｣と評価した。
糸井嘉男外野手がクリーンアップの働きだ。同点に戻された直後の 5回無死 1、 3塁の絶好機で打席へ。
石川のカットボールをとらえると、広く空いた 3遊間を破る勝ち越しタイムリーになった。｢絶対にランナーをかえそうと思って打席に入りました。絶対勝つ！｣と気合十分のコメントを発した。
5回裏阪神無死 1、 3塁、左中間へ｢勝ち越し適時打｣を放った糸井嘉男外野手＝阪神甲子園球場
阪神がついに最下位を脱出！ 3－ 3と追い付かれた直後の 5回。糸井嘉男外野手がヤクルト石川から左前に決勝タイムリーを放った。これで 4カード連続で初戦を取った。
開幕から続いた｢最下位｣とオサラバし、 3日時点で最大｢８｣あった借金は｢３｣まで返済。見逃しちゃいけないのが、ヤクルトに代わって首位に立った巨人と｢３．５ゲーム｣差であること。トラの反攻が加速する！
◇ ◇ ◇
絶好機で糸井がカッと目を見開いた。同点の 5回無死 1、 3塁。ヤクルト石川の高めに浮いたカットボールを見逃さなかった。打球は鮮やかに 3遊間を抜ける。｢絶対にランナーをかえそうと思って打席に入りました｣。試合を決める一打がこの日一番の歓声に包まれて左前へ転がった。
先発秋山が｢同点ソロ｣を許した直後だった。｢投手はいつも頑張ってくれている。打者が点を取っていきたい｣。粘りながら 6回 3失点と試合をつくってくれた右腕に今季｢初勝利｣をプレゼントすることもできた。 4回の第 1打席では左翼へ 2塁打を放ち、梅野の適時打で先制のホームを踏んだ。
5回裏阪神無死 1、 3塁、左中間へ｢勝ち越し適時打｣を放った糸井嘉男外野手＝阪神甲子園球場
今季は超人のバットが頼りになる。これがチームトップとなる 3度目の決勝打。得点圏打率は11打数 4安打で｢３割６分４厘｣と勝負強さを発揮している。｢まだまだ納得はしてない。でもなんとか勝ちにつながるような一打が打てるように練習に励んでます｣。冷静に振り返ったが、常に｢打率３割｣前後をキープと開幕からずっと 100％元気だった。
試合後は木浪と並んでお立ち台へ。昨季 8月に左足を故障した影響で、甲子園でのお立ち台は約 1年ぶりだった。｢やっぱり選手として、あそこに立ちたいという思いは強いですし、活躍しないと立てない。そういう気持ちは常にあります｣。久々に見えた景色は格別なものだった。ヒーローインタビューでは開口一番｢３１５０(サイコー)です！｣と叫んで、虎党と勝利を分かち合った。｢ホンマにいつも通り心強いし、何とかそれに応えたいと思って、僕らやってます｣。球場に駆け付けた4252人の観客に心から感謝した。
「５位｣だった中日がＤｅＮＡに敗れ、阪神は今季初めて｢最下位｣脱出。それでもまだ糸井に喜びはない。｢まだ借金もある。もちろん『１位』目指して、 1日 1日頑張りたいと思います｣。こんなもので満足できるはずがない。超人が見据えるのは、常に頂上だ。
▼糸井の決勝打は 6月23日ヤクルト戦、 7月10日ＤｅＮＡ戦に続き今季 3度目で、チーム単独最多。今季の得点圏打率は｢３割６分４厘11打数4安打)｣で、それ以外の｢２割７分５厘｣から上昇している。
6回裏阪神無死、ジェリー・サンズ外野手は中前打を放った＝阪神甲子園球場
ジェリー・サンズ外野手が来日初の｢猛打賞｣だ。 2回の第1打席で右前打。 6回には先頭で中前打でチャンスメークした。
7回二死 1塁での第4打席はライト前方の飛球で、雄平が懸命に追ったが捕球できず 2塁打に。｢今日は奥さんと子供が 2人来てくれたよ。前のＤｅＮＡ戦で三振した時、息子に『もう三振しないでよ』と言われたので、今日は家族の前でいいプレーができて良かったね｣。
四球を選んだ 4回は 3走として、木浪の右翼への飛球で本塁生還。さらにその前の 4回二死の左翼守備では雄平の打球を好捕するなど、走攻守で貢献した。
サンズ外野手は 4回、フェンスに衝突しながらダイビングキャッチ。美技で秋山拓巳投手をもり立てた＝阪神甲子園球場
サンズが奮闘した。守ってはジャンピングキャッチの美技、打っては来日初の 3安打｢猛打賞｣。さらに犠飛でホームに激走と大ハッスルだ。
｢打撃状態も上向いてきているし、１本はラッキーだったけど、３本打てたことはとてもよかったと思うよ｣
4回の守備で虎党を沸かせた。雄平の飛球を全速力で追いかけ、左翼フェンス際でジャンプ。フェンスに衝突しながらもキャッチして、先発の秋山をもり立てた。
その裏には 3走として木浪の浅めの右飛で本塁に猛然と突っ込み、スライディングで一時勝ち越しのホームイン。 2回の右前打に続き 6回には中前打を放って来日｢初マルチ｣とすると、 7回は右前へポトリ。 2塁打として｢初猛打賞｣を記録した。
この日はモーガン夫人と 2人の息子も観戦に訪れており｢前のＤｅＮＡ戦で三振したとき、息子に『もう三振しないでよ』と言われたので、家族の前で良いプレーができてよかったね｣と満面の笑みを浮かべた。
6回裏阪神一死 1塁、｢左越え２点本塁打｣を放った木浪聖也内野手＝阪神甲子園球場
木浪聖也内野手が値千金の今季｢初アーチ｣を放った。 1点リードの 6回一死 1塁。梅野が送りバントに失敗した直後の打席だった。
ヤクルト星の高めに浮いたフォークを仕留めると、浜風に乗って左翼ポールに直撃。相手を突き放す｢２ラン｣だ。｢小さくならないように思い切ってスイングした結果がホームランとなってくれて良かったです。『切れるな！』と思いながら走りました｣と話した。 4回には右犠飛で今季｢初打点｣も挙げ、ポイントゲッターとして奮闘した。
6回裏阪神一死 1塁、木浪聖也内野手(右)は｢左越え２点本塁打｣を放ちベンチの矢野燿大監督とエアタッチする＝阪神甲子園球場
木浪聖也内野手がポイントゲッターになりきった。勝負を決める一撃を放ったのは 1点リードの 6回だ。直前に梅野が送りバントに失敗して一死 1塁。一瞬、止まってしまった流れを再び動かした。星の浮いたフォークを逃さない。バットのヘッドを走らせると、大飛球は浜風にも乗って左翼ポールを直撃。今季｢１号２ラン｣で引導を渡した。
｢逆方向に飛ぶのは自分の中ですごい進歩している。オフからずっと逆方向は意識していた。こういう形で打てたのはよかった｣
お立ち台で笑顔を見せる糸井嘉男外野手(左)と木浪聖也内野手＝阪神甲子園球場
進歩を証明するアーチになった。 4回は同点に追いついた直後の一死 2、 3塁で右翼へ勝ち越しの犠飛。今季52打席目で初打点を挙げた。 3打点に加え、手堅い守備も光る。昨季15失策が、ここまで無失策だ。｢守備が今年の課題。『常に飛んでこい』と思ってやっている。準備がちゃんとできているから、いい形になっている｣と胸を張った。
遊撃のレギュラーを手中に収めつつある。開幕当初は投手の左右で北條と併用されたが、 4日広島戦から 7試合連続先発。｢結果を出さないとすぐに代えられてしまう。 1日 1日が勝負｣と気を引き締めた。矢野監督も｢(打撃で)ボールはずっと見えている。 2点は大きかった｣と評価する。まだ打率は｢２割２分｣。プロ 2年目の飛躍へ、ようやくエンジンがかかってきた。
7回裏阪神二死、 3塁へ内野安打を放ったジャスティン・ボーア内野手＝阪神甲子園球場
ジャスティン・ボーア内野手もハッスルだ。まずは 4回の第 2打席で狭い 1、 2塁間を破って｢７試合連続安打｣。
さらに 7回だった。中沢の変化球を振りに出て、当たり損ねとなった打球には強烈なスピンがかかった。バウンドした後に 3塁ファウルラインを割ったが、再びフェアゾーンに戻ってきて内野安打に。
｢あんな打球は野球人生で初めてだったよ。ビックリしたけどヒットになってくれてラッキーだったよ｣。球団では15年ゴメス以来となる｢５カード連続アーチ｣はお預けも、秘打？ を含めた｢ルチ安打｣で、打率を｢２割８分６厘｣まで上げてきた。
7回裏阪神2死、ジャスティン・ボーア内野手は 3塁内野安打を放った＝阪神甲子園球場
ボーアが今季 4度目の｢マルチ安打｣を記録。 7回の第 4打席は 3塁線へ切れようかという打球が、スライス軌道でフェアゾーンに戻り、 3塁内野安打となった。｢あんな打球は野球人生で初めてだよ。ラッキーだったね｣。直後のサンズの 2塁打で一度はホームを目指すも、 3塁コーチャーに止められ、体を翻してエビぞりのヘッドスライディングで帰塁。顔を泥だらけにしたハッスルプレーで、球場を沸かせた。
阪神先発の秋山拓巳投手＝阪神甲子園球場
阪神先発の秋山拓巳投手は粘りの投球で 6回 3失点にまとめた。
1点リードに転じた 6回。先頭青木に右前打を浴びたが、｢４番｣村上を低めフォークで引っ掛けさせて 2塁併殺打。西浦をフォークで空振り三振に仕留めると、ガッツポーズを見せた。 1回に 2四球を与えて先制の 2点を献上。打線が逆転した直後の 5回は西田に同点アーチを浴びたが、最低限の仕事を果たした。｢立ち上がりや、味方に点を取ってもらった後の失点など反省点の多い投球だった。長いイニングを投げることもできなかったですし、最低限の仕事しかできず悔しい。ただ 2回以降、立ち直れたことをプラスにとらえて、また次の登板に向けて頑張ります｣と振り返った。今季｢初勝利｣の権利を得て降板した。
4回表ヤクルト二死、秋山拓巳投手は雄平外野手の飛球を好捕したジェリー・サンズ外野手にマウンドから拍手を送る＝阪神甲子園球場
秋山拓巳投手は 6回 3安打 3失点の粘投で今季｢初勝利｣を手にした。最後は叫んだ。再度 1点リードをもらった 6回表無死 1塁、｢４番｣村上を外角フォークで 2ゴロ併殺打に仕留める。二死。99球目のフォークで｢５番｣西浦から空振り三振を奪うと、力強くガッツポーズした。
｢立ち上がりや、味方に点を取ってもらった後の失点など、反省点の多いピッチングでした｣。
4回表ヤクルト二死、雄平外野手の飛球を好捕したジェリー・サンズ外野手(右)を迎える秋山拓巳投手＝阪神甲子園球場
1回は 2四球から村上の先制打と野選の間に 2失点。味方打線が逆転した直後の 5回には先頭の｢８番｣西田に同点ソロを許した。それでも最後はなんとか我慢。矢野監督から｢先制された中でも 6回まで投げてくれたのは大きかった｣と労われた。
前回 1日中日戦は 5回途中 6失点。相次ぐ雨天中止で登板が飛び、 2軍戦を経て満を持してのマウンドだった。｢ 2回以降は立ち直れたことをプラスにとらえて、また次の登板に向けて頑張ります｣。今季 3戦目で｢初白星｣。一気に勢いづきたい。
阪神の｢新・勝利の方程式｣が上々の船出だ。最後を締めたのは剛腕スアレスだ。 3点リードの 9回二死 2塁。｢７番｣雄平を 137キロスプリットで 2ゴロに斬ると、右手を握りしめてガッツポーズ。駆け寄ってきた梅野と肘タッチだ。今季｢２セーブ｣目を上げた右腕は｢ 1点も取られずに抑えることが自分としてもチームとしても大事なこと。 0点で終えることができて良かったよ｣と冷静に振り返った。
6－ 3で迎えた試合終盤。焦点は継投策だった。12日に絶対的ストッパーの藤川が右肩のコンディショニング不良で出場選手登録を抹消。リードした終盤をどのようにつなぐかに注目が集まった。矢野監督はスアレス、岩崎につなぐ勝ちパターンについて｢和雄(伊藤)とか馬場とか入れていきながら。そういうメンバーをどう使っていくか｣と、新たな方程式を模索していた。
最後を締めたロベルト・スアレス投手(右)は梅野隆太郎捕手とエルボータッチ＝阪神甲子園球場
7回のマウンドは昨季まで登板 4試合の 3年目馬場だった。先頭山崎、続く雄平を内野ゴロに斬ると、最後は西田をのけ反らせる内角変化球で見逃し三振。気合の｢３者凡退」でプロ初ホールドをつかんだ右腕は｢自分らしく強気でバッターに向かっていく姿勢を見せられた。自信になりました｣と初々しい。 8回は岩崎が先頭を出しながら貫禄の 1回無失点。バトンを落とさずつないだ。
矢野監督もこの日一番の笑顔だ。馬場のルーキーイヤーが 2軍監督時代と重なった。 1年目からの苦労を知るだけに｢バッターに向かっていくピッチングをしてくれた。今後に向けても大きな 1つのカード、大事な戦力になってくれたのでうれしい｣と手放しで喜んだ。スアレス、岩崎につなぐ選択肢が増えれば、勝利の確率がグッと上がる。
ジョー・ガンケル投手＝明治神宮野球場 (2020年 6月24日撮影)
阪神のジョー・ガンケル投手が14日、出場選手登録を抹消された。
球団広報は｢練習中に腰の張りを訴えたため、登録を抹消いたします｣と説明した。ガンケルは 2日前の12日に 1軍に合流。中継ぎ要員としてベンチ入りしていた。矢野監督も｢ガンケルの場合はイニングも投げられるんで｣とロングリリーフとしても期待していた。
試合前、キャッチボールを行ったジョー・ガンケル投手＝阪神甲子園球場室内練習場
阪神の新助っ人ジョー・ガンケル投手が14日、出場選手登録を抹消された。
球団によるとヤクルト 4回戦(甲子園)前の練習中に腰の張りを訴えたという。キャッチボールなどは行っていた。12日ＤｅＮＡ戦(同)から中継ぎ要員として今季初昇格したが、わずか 2日で離脱となった。
代わって浜地真澄投手が今季初昇格した。
※ 7月15日の予告先発は、阪神・オネルキ・ガルシア投手(30)ー東京ヤクルト・ガブリエル・イノア投手(27＝ボルチモア・オリオールズ)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
多くの方と話をする中で、"楽しむからこそ実力が発揮できる"そして"笑うということには大きなパワーがある"ということを教えてもらいました。
これからの1年はグラウンドで苦しい時こそ笑って、楽しいときはもっと楽しく、でもしっかり勝つようなチームを作っていきます。
そして、僕たちが勝つことでファンの皆さんにも思いっきり笑ってもらい、思いっきり喜んでもらえるようなシーズンにすべく、「It's 勝笑 Time！オレがヤル」というスローガンにしました。
2020年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2020年 公式戦日程と 結果 (07月)
2020年 公式戦日程と 結果 (08月)
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