●東京都は10日、「新型コロナウイルス」の感染者が新たに 197人報告されたと発表した。直近 7日間の平均は約335.9人で、高止まりしている。入院中の重症患者は24人で、前日より1人増えた。京都府と京都市は10日、「新型コロナウイルス」に新たに10~80代の男女 8人が感染したと発表した。全員が軽症か無症状で、京都市の20代女性会社員が感染経路不明という。京都府内の感染者数は計 991人になった。沖縄県は10日、新たに52人の「新型コロナウイルス感染」と、既に感染していた 3人の死亡を確認したと発表した。県内の感染確認は計1179人になり、「新型コロナ」関連の死者数は累計10人となった。亡くなった 1人は宮古島市在住で、県内の離島で死亡が確認されたのは初めて。 1人は別の疾患があり、沖縄赤十字病院(那覇市)に入院して死亡した60代男性。残る 1人の詳細は確認中。一方、県は米軍キャンプ・コートニー(うるま市)の 1人の感染も公表し、在沖縄米軍の感染者は累計 315人になった。県内の感染者数には計上していない。
●本格的なお盆休みに突入したが、「新型コロナウイルス感染再拡大」の影響で、旅行を控える人も少なくない。政府の観光支援事業「Go To トラベル」を含めた旅行業界の現状分析とともに、感染に十分気をつけながらも可能な範囲で楽しめる旅について、航空・旅行アナリスト鳥海高太朗氏(42)に聞いた。鳥海氏は「新型コロナウイルス感染再拡大」の旅行業界への影響について分析する。鳥海氏は都民以外へのお勧めに、自治体が補助する地元住民対象の割引プラン利用を挙げた。一方で、「with コロナ」時代における旅行の問題点の 1つに、旅行会社のキャンセル料の取り扱いについて挙げた。
●「全国高校選手権」に18回出場した島根・立正大淞南高サッカー部で「新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)」が生じている問題で10日、同校のある松江市は新たに 3人の感染を発表した。前日 9日までに同部から89人(選手87人、教員 2人)の「陽性」を確認。この日は野球部 1人を含む生徒2人、生徒の同居者 1人の感染が判明した。80人を超える感染者が出た部の専用寮は、 2人 1部屋でトイレ、風呂が共用。同市は11日以降に「厚労省クラスター対策班」を招くことも発表した。異例の規模となるクラスター発生から一夜明け、関係者は対応に追われた。立正大淞南高は公式サイトに謝罪文を掲載。深夜には新たに野球部員 1人を含めた、同校に関係する 3人の感染が明らかになった。県は 9日時点で 253の病床を確保。丸山達也知事(50)は同日の会見で口にしている。同校は元サッカー日本代表の岡野雅行氏(48)らを輩出した。香川県は10日、「新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)」が発生した立正大淞南高(島根・松江市)サッカー部と練習試合を行った県立高 4校の生徒 142人と教員ら13人を自宅待機とし、「PCR検査」を実施すると発表した。 4校は志度、高松商、高松東、坂出商。志度が生徒25人と教員ら 3人、高松商が32人と 2人、高松東が37人と 5人、坂出商が48人と 3人。 4校の生徒 142人は、マネジャーを含むサッカー部員で、教員ら13人には外部指導者も含まれている。志度は 4~ 7日に香川県内、高松商は 5日に同県内、高松東は 4日に同県内で練習試合を行った。坂出商は 2日に松江市の立正大淞南で、 6、 7日は香川県内で試合を実施。試合は 4校とも 1試合30分間で、 1~ 3試合を行った。また、 5日夜には立正大淞南の監督と県立高の教員(監督) 2人が会食。練習試合では各校が「新型コロナウイルス感染予防」の対策をとっていたという。立正大淞南は 4日間、マイクロバスによる日帰りで参加したとしたが、その他の移動については「調査中」とした。
●「新型コロナウイルス」で異例の規模のクラスター(感染者集団)が発生している私立・立正大淞南高(島根・松江市)サッカー部が使用した関連施設が10日、対応に追われた。前日 9日には同校から88人(男子生徒86人、男性教員 2人)の感染が発表され、生徒86人のうち80人がサッカー部の専用寮で生活していた。一夜明けたこの日、同部が 7日に使用した松江市営補助競技場は施設を閉鎖。午前中に消毒を行ったという。対象は更衣室、シャワー室、ミーティング室、場外のトイレ等にも及び、職員 4人ほどが約 2時間かけて作業した。
●島根県の立正大淞南高サッカー部での「新型コロナウイルスの集団感染」を受け、鳥取県は10日、県の「新型コロナウイルス感染症特設サイト」で「知事から県民の皆様へのメッセージ」と題した記事をアップした。鳥取県の会議では、立正大淞南高が 7月下旬以降に鳥取県に遠征したことが報告された。立正大淞南高のクラスターが部員の寮を中心に生じたことから、鳥取県は寮を持つ学校に専門家チームを派遣して感染防止策を指導する。県教育委員会は独自の感染予防ガイドラインを見直し、寮の運営や部活動の際の予防策を新たに設ける。
●大阪府は10日、大商大高(東大阪市)の運動部に所属する男子生徒 8人が、「新型コロナウイルス」に感染したことを発表した。これまでにも別の男子部員 1人に「陽性反応」が出ていた。同校は公式サイトで現状を説明した。同校によると「感染予防」、「健康状況の確認」などを理由に16日まで学校を閉館。公式戦を含めて全てのクラブ活動、学習活動を禁止する。同校での感染者は計 9人となり、大阪府では、クラスター(感染者集団)が発生したものとしている。
●毎年 8月16日の伝統行事「五山送り火」の舞台の 1つとなる京都市左京区の「如意ケ嶽」で 8日深夜、何者かがライトアップし「大」の字が浮かび上がったのを目撃した同市のラジオDJ野村雅夫さん(41)が10日、取材に応じ話した。府警川端署によると、 8日午後11時ごろに通報があった。ライトのようなもので照らしたとみられ、約 1時間後に消えたという。「五山送り火」は「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の文字や形を炎で浮かび上がらせる行事。盆に迎えた先祖の霊を送り出し、無病息災を祈る。今年は「新型コロナウイルスの感染拡大予防」のため、規模を縮小して実施される。
●毎年 8月16日に行われる京都のお盆の伝統行事「五山送り火」が、今年は「コロナウイルス感染拡大防止」のため、規模を大幅に縮小して行われることになった。送り火を伝承する五つの保存会から成る「京都五山送り火連合会」が27日、発表した。京都市役所で開いた記者会見で「京都五山送り火連合会」の長谷川英文会長は、大幅な規模縮小の理由について「市民や観光客の密集および、保存会会員の密接を回避するため」とした。一方で、古来のあり方を後世に伝えるため、規模を縮小して実施するとした。いずれの送り火も、市街地から望める例年通りの規模にはならない。「大文字」は、「大の字」の中心部と頂点、端の計 6カ所に点火する。「鳥居形」は、例年 108カ所に松明を設置するが、今年は上部 2カ所だけの設置となる。「左大文字」は、「大の字」の中心 1カ所の点火とする。「船形」は、頂点 1カ所の点火とする。「妙」「法」は、いずれも中央部のみの点火とする。いずれも、点火の時間は未定。「五山送り火」は、始まった時期を特定できないが、江戸前期には京都の盆の「御精霊(しょうらい)様」を送る代表的な行事として文献や絵図でも広く紹介された。京都市登録無形民俗文化財。五山ともそろって規模を縮小するのは、市が把握する限り初めてという。
記事をまとめてみました。
東京都は10日、「新型コロナウイルス」の感染者が新たに 197人報告されたと発表した。直近 7日間の平均は約335.9人で、高止まりしている。入院中の重症患者は24人で、前日より1人増えた。
都は警戒度を「4段階の指標」で最も深刻な「感染が拡大している」に位置付けている。お盆の時期の旅行や帰省を控えるよう都民に要請しており、酒類を提供する飲食店やカラオケ店には今月31日まで、午後10時閉店の時短営業も求めている。今後の推移次第で都独自の緊急事態宣言を出す方針。
京都府と京都市は10日、「新型コロナウイルス」に新たに10~80代の男女 8人が感染したと発表した。全員が軽症か無症状で、京都市の20代女性会社員が感染経路不明という。京都府内の感染者数は計 991人になった。
京都市の発表分は10~20代の男女 3人で、女性会社員のほかに市内の大学生と専門学校生が感染。京都市を除く府の発表分は10~80代の男女 5人で、向日、長岡京、京田辺、木津川、亀岡各市の会社員や高校生ら。20代以下が 8人中 6人だった。
沖縄県は10日、新たに52人の「新型コロナウイルス感染」と、既に感染していた 3人の死亡を確認したと発表した。県内の感染確認は計1179人になり、「新型コロナ」関連の死者数は累計10人となった。
亡くなった 1人は宮古島市在住で、県内の離島で死亡が確認されたのは初めて。 1人は別の疾患があり、沖縄赤十字病院(那覇市)に入院して死亡した60代男性。残る 1人の詳細は確認中。
沖縄県の玉城デニー知事は10日の記者会見で、夜の繁華街の利用者が減っているとの認識を示した上で「多くの県民が『不要不急の外出自粛』に協力していただいている。皆さんの注意喚起が大切な行動だ」と述べた。
一方、県は米軍キャンプ・コートニー(うるま市)の 1人の感染も公表し、在沖縄米軍の感染者は累計 315人になった。県内の感染者数には計上していない。
本格的なお盆休みに突入したが、「新型コロナウイルス感染再拡大」の影響で、旅行を控える人も少なくない。政府の観光支援事業「Go To トラベル」を含めた旅行業界の現状分析とともに、感染に十分気をつけながらも可能な範囲で楽しめる旅について、航空・旅行アナリスト鳥海高太朗氏(42)に聞いた。
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鳥海氏は「新型コロナウイルス感染再拡大」の旅行業界への影響について「 4、 5月がどん底だったが、回復のスピード感が想定以上に鈍っている」と分析する。
本格的なお盆休み初日となった 8日午前中の羽田空港=東京都大田区
政府の観光支援事業「Go To トラベル」が先月22日から、東京都の発着を除外する形で開始した。鳥海氏は「感染再拡大で自主的に旅行を取りやめる人が多く、『Go To-』があっても、宿泊施設の予約は埋まっていない」と話す。さらに「今、『Go To-』は出張者のためのものになっている。『緊急事態宣言』発令中は出張を自粛していた会社も、今はあまり取りやめていない」と指摘。「出張者は必要なものしか、お金を落とさない。このままだと本来、『Go To-』で見込めた経済効果が薄らぐ危険がある」とみている。
本格的なお盆休み初日となった 8日午前中の羽田空港=東京都大田区
感染防止策を講じた上で、今、可能な旅として鳥海氏は「地元で楽しむ旅」を提案する。「普段なら絶対に行かない地元のホテルや旅館をお得に泊まってのんびりと過ごすことで、地域の魅力の再発見につながるはず」と説明する。
鳥海氏は都民以外へのお勧めに、自治体が補助する地元住民対象の割引プラン利用を挙げた。「北海道は『どうみん割』など、都以外のほとんどの自治体が打ち出しています。最大 5割引きで『Go To-』と併用すれば実質 7~ 8割引きになる場合もある」と話す。都民へのお勧めには都内施設独自の都民限定プランを挙げた。「スカイツリー半額や高級ホテルを含む一部宿泊施設の都民限定宿泊プランがお得です」。
本格的なお盆休み初日となった 8日午前中の羽田空港=東京都大田区
一方で、「with コロナ」時代における旅行の問題点の 1つに、旅行会社のキャンセル料の取り扱いについて挙げた。「旅行会社がキャンセル料を取るのは、国の旅行業法で定められているからです。急な感染拡大から旅行を控えようと思っても『キャンセル料を取られてしまうから行く』と、無理して行く人も少なくない。キャンセル料を取らない仕組みを国が作れば、感染拡大防止の抑止力にもなるはず」と話している。
〇…鳥海氏は本格的なお盆休み初日となった 8日の東京・羽田空港の混雑状況について「通常の半分以下だが、人の動きはある」と話した。緊急事態宣言発令中だった今年のゴールデンウイーク(GW)初日の同空港と比較すると「GW初日の人出は皆無。今は混雑まで至らないものの、家族連れなども結構いました。ある程度はにぎわいがあった」とした。さらに「GWに比べると、単身赴任の人が結構帰っていますね。緊急事態宣言中は戻ること自体、自粛を求められていたが、今はそこまで厳しくないし、ほとんどの人が注意を払っている」と分析した。
「全国高校選手権」に18回出場した島根・立正大淞南高サッカー部で「新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)」が生じている問題で10日、同校のある松江市は新たに 3人の感染を発表した。前日 9日までに同部から89人(選手87人、教員 2人)の「陽性」を確認。この日は野球部 1人を含む生徒2人、生徒の同居者 1人の感染が判明した。80人を超える感染者が出た部の専用寮は、 2人 1部屋でトイレ、風呂が共用。同市は11日以降に「厚労省クラスター対策班」を招くことも発表した。
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異例の規模となるクラスター発生から一夜明け、関係者は対応に追われた。立正大淞南高は公式サイトに「大きな集団感染を起こしてしまい(中略)多大なるご心配ご迷惑をお掛けする事態を招いてしまい、心より深くおわび申し上げます」と謝罪文を掲載。深夜には新たに野球部員 1人を含めた、同校に関係する 3人の感染が明らかになった。
サッカー部でクラスターが発生した立正大淞南高=島根県松江市
この日感染が発表されたサッカー部員 1人も専用寮で生活。寮住まいの部員は 8日に発表された 1人、 9日の80人を含めて計82人が「陽性」となった。この日、松江市の担当者は「部屋は 1部屋 2人ずつ。中での生活状況は確認中ですが、トイレ、風呂は共用だった」と説明した。同部は先月下旬から今月上旬にかけて大阪、鳥取、香川へ遠征を実施。 4日には島根大会を終えた野球部を握手や抱擁でねぎらう様子が、一時的に同校のブログに公開されていた。終業式が行われた 7日は、市営補助競技場を使用。この日午前に競技場を閉鎖し、スタッフが約 2時間の消毒作業を行った。
島根県も予定外の対応に出た。 9日時点で軽症だった約40人は入院する方針を決定。寮生で陰性となった部員は出雲市内の施設に移動し、無症状の感染者は寮で療養としている。同校には医師 1人、看護師 2人を派遣。さらに松江市は11日以降に「クラスター対策班」を招き、早期収束を目指す。
県は 9日時点で 253の病床を確保。丸山達也知事は同日の会見で「(残り)約 210床が活用可能な状況。今後感染が拡大しても、対応できると考えている。(事前に)決めたことにこだわらず、医療崩壊を起こさない工夫をしながら、適切に実行したい」と口にしている。
同校は元サッカー日本代表の岡野雅行氏らを輩出した。約 350人いる生徒、教員全員の検査を進めている。
立正大淞南高サッカー部の寮=島根県松江市
香川県は10日、「新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)」が発生した立正大淞南高(島根・松江市)サッカー部と練習試合を行った県立高 4校の生徒 142人と教員ら13人を自宅待機とし、「PCR検査」を実施すると発表した。
4校は志度、高松商、高松東、坂出商。志度が生徒25人と教員ら 3人、高松商が32人と 2人、高松東が37人と 5人、坂出商が48人と 3人。 4校の生徒 142人は、マネジャーを含むサッカー部員で、教員ら13人には外部指導者も含まれている。香川県教育委員会事務局保健体育課は、すべての参加者が現在は自宅待機となっているが、「PCR検査」の実施については「お答えできません」と説明した。また、「保健所からはサッカー部関係者以外は、現時点ではPCR検査はない」とした。
志度は 4~ 7日に香川県内、高松商は 5日に同県内、高松東は 4日に同県内で練習試合を行った。坂出商は 2日に松江市の立正大淞南で、 6、 7日は香川県内で試合を実施。試合は 4校とも 1試合30分間で、 1~ 3試合を行った。また、 5日夜には立正大淞南の監督と県立高の教員(監督) 2人が会食。校名について、同課は「お答えしておりません」とした。
練習試合では各校が「新型コロナウイルス感染予防」の対策をとっていたという。同課によると「お弁当の場所を離したり、会話を減らすようにしていた」という。
立正大淞南は 4日間、マイクロバスによる日帰りで参加したとしたが、その他の移動については「調査中で、保護者の送迎もある」とした。
「新型コロナウイルス」で異例の規模のクラスター(感染者集団)が発生している私立・立正大淞南高(島根・松江市)サッカー部が使用した関連施設が10日、対応に追われた。
前日 9日には同校から88人(男子生徒86人、男性教員 2人)の感染が発表され、生徒86人のうち80人がサッカー部の専用寮で生活していた。
一夜明けたこの日、同部が 7日に使用した松江市営補助競技場は施設を閉鎖。午前中に消毒を行ったという。対象は更衣室、シャワー室、ミーティング室、場外のトイレ等にも及び、職員 4人ほどが約 2時間かけて作業した。
前日 9日に行われた松江市の記者会見では、 7日に競技場を利用した用途について、担当者が「そのあたりは現在調査中です」と説明していた。サッカー部は 7月23~25日に大阪、今月 3~ 4日に鳥取、 4~ 6日に香川へ遠征。松浦正敬市長(72)は前夜に「これだけのもの(陽性者)が今日 1日で発生し、非常に重く受け止めております。これ以上拡大しないようにというのが、やらなければいけないことだと思っております。従いまして、とにかく関係者の『PCR検査』。これをとにかく幅広く行って、封じ込める必要があります」と今後の方針を示している。
◆立正大淞南高校
1961年(昭36)創設の私立校。立正大の準付属校。サッカー部は「全国高校選手権18回」出場、18年連続でプロ選手を輩出。野球部は全国高校野球選手権大会に 2回出場。マーチングバンド部は全国大会 6回出場。ほか、射撃部もジュニアオリンピックで優勝経験がある強豪校。主な卒業生は、元サッカー日本代表の岡野雅行氏、C大阪の松田陸、プロ野球広島の中村恭平など。
島根県の立正大淞南高サッカー部での「新型コロナウイルスの集団感染」を受け、鳥取県は10日、県の「新型コロナウイルス感染症特設サイト」で「知事から県民の皆様へのメッセージ」と題した記事をアップした。
同校は 3、 4日に鳥取に遠征しており、県は「県のウェブページなどから正確な情報を確認し、不確かな情報に惑わされることなく、冷静な行動をとっていただくようお願いします」と呼びかけた。遠征先での接触に「部活動などで接触がご心配な方は『発熱・帰国者・接触者相談センター』にご相談ください」とした。
鳥取県の会議では、立正大淞南高が 7月下旬以降に鳥取県に遠征したことが報告された。立正大淞南高のクラスターが部員の寮を中心に生じたことから、鳥取県は寮を持つ学校に専門家チームを派遣して感染防止策を指導する。県教育委員会は独自の感染予防ガイドラインを見直し、寮の運営や部活動の際の予防策を新たに設ける。
大阪府は10日、大商大高(東大阪市)の運動部に所属する男子生徒 8人が、「新型コロナウイルス」に感染したことを発表した。これまでにも別の男子部員 1人に「陽性反応」が出ていた。
同校は公式サイトで「このクラブについては、生徒の発熱が確認された7月末より活動を自粛しており、その後夏季休暇に入っているため、クラブ以外の生徒との接触はなかったと考えられます。現在、この件に関して、保健所より濃厚接触者と指示を受けている生徒はいません」と現状を説明した。
同校によると「感染予防」、「健康状況の確認」などを理由に16日まで学校を閉館。公式戦を含めて全てのクラブ活動、学習活動を禁止する。
同校は全国制覇の経験を持つ男子バレーボール部など全国レベルの運動部が多数あり、野球部、ゴルフ部などもトップ選手を輩出している。
同校での感染者は計 9人となり、大阪府では、クラスター(感染者集団)が発生したものとしている。
誰かがライトアップし浮かび上がった「五山送り火」の「大」の字=京都市 8日午後11時10分
毎年 8月16日の伝統行事「五山送り火」の舞台の 1つとなる京都市左京区の「如意ケ嶽」で 8日深夜、何者かがライトアップし「大」の字が浮かび上がったのを目撃した同市のラジオDJ野村雅夫さん(41)が10日、取材に応じ「日にちも時間も違うのに文字があり、率直に驚いた」と話した。
府警川端署によると、 8日午後11時ごろに「大文字の明かりがついている」と通報があった。ライトのようなもので照らしたとみられ、約 1時間後に消えたという。
2019年の大文字の送り火=京都市 (京都市中京区から撮影)
野村さんは午後11時10分ごろに目撃したといい「今年は規模を縮小すると聞いていたが、山肌に大の字が浮かび上がっていた」と振り返った。
「五山送り火」は「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の文字や形を炎で浮かび上がらせる行事。盆に迎えた先祖の霊を送り出し、無病息災を祈る。今年は「新型コロナウイルスの感染拡大予防」のため、規模を縮小して実施される。
「五山送り火」の「大」の字=京都市 (2007.08.16虎ちゃん撮影)
毎年 8月16日に行われる京都のお盆の伝統行事「五山送り火」が、今年は「コロナウイルス感染拡大防止」のため、規模を大幅に縮小して行われることになった。送り火を伝承する五つの保存会から成る「京都五山送り火連合会」が27日、発表した。
京都市役所で開いた記者会見で「京都五山送り火連合会」の長谷川英文会長は、大幅な規模縮小の理由について「市民や観光客の密集および、保存会会員の密接を回避するため」とした。一方で、古来のあり方を後世に伝えるため、規模を縮小して実施するとした。いずれの送り火も、市街地から望める例年通りの規模にはならない。
送り火でお焚き上げされる護摩木=京都市
「大文字」は、「大の字」の中心部と頂点、端の計 6カ所に点火する。「鳥居形」は、例年 108カ所に松明を設置するが、今年は上部 2カ所だけの設置となる。「左大文字」は、「大の字」の中心 1カ所の点火とする。「船形」は、頂点 1カ所の点火とする。「妙」「法」は、いずれも中央部のみの点火とする。いずれも、点火の時間は未定。
市街地からは、「炎の点」のように送り火が見える可能性があるが、「京都五山送り火連合会」は「御精霊(しょうらい)様を送るために点火はするが、できる限り外での見物は控えていただき、自宅で手を合わせていただければ」としている。点火する炎の大きさや、点火時刻、消火までの時間は今後決めていくという。
例年の五山送り火
「新型コロナウイルス禍」により、京都三大祭りの「葵祭」「祇園祭」に続き、盆の伝統行事も例年通り実施できない異例の事態となった。京都市街地を囲む山に「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の文字や形をともす五山送り火は、お盆に迎えた先祖の霊を見送る意味があり、 8月16日夜には文字や形を望める京都市内の河川敷や橋の上に毎年多くの市民が集まる。昨年は約 2万 8千人の人出があった(京都府警発表)。
今年の「五山の送り火」の点火位置
「五山送り火」は、始まった時期を特定できないが、江戸前期には京都の盆の精霊を送る代表的な行事として文献や絵図でも広く紹介された。京都市登録無形民俗文化財。 京都市によると、1943~45年に戦争によって五山とも点火を取りやめたことがある。その後、徐々に行事が復活し、1948年からは五山そろって点火しているが、五山ともそろって規模を縮小するのは、市が把握する限り初めてという。
京都市の門川大作市長は「京都市民にとって身近で大切な伝統行事。今年は例年どおりとは違う形になりますが、本来の意義を考える機会とし、『コロナ禍』で亡くなられた方の鎮魂、闘病されている方のご回復を祈り、よりよい社会をつくっていく決意の機会としたい」などとコメントを発表した。
〔京都新聞より抜粋〕