●阪神が痛恨のドローゲームを演じてしまった。「楽勝ムード」だった最大 7点のリードが暗転したのは 6回だ。先発オネルキ・ガルシア投手(31)が先頭から 2連続四球、坂本誠志郎捕手(26)の捕逸…。ミス連発で、一挙 7点を失い、追いつかれていた。打線は中盤以降、得点できず。救援陣も踏ん張ったが、しのぐのが精いっぱいだった。勝てば「2位」浮上だったが、かなわなかった。最短なら10日に「自力優勝」の可能性が消滅する。チームは連敗中で、なかなか窮地から抜け出せない。阪神は 1回にDeNA先発坂本裕哉投手(23)を攻め、大山悠輔内野手(25)の「16号満塁弾」で 4点を先制。 3回に大山の「2打席連発」となる「17号2ラン」で加点した。阪神は 5回、ジェリー・サンズ外野手(32=キウム・ヒーローズ)の「16号ソロ」で加点。DeNAは 6回にネフタリ・ソト内野手(31)の「適時2塁打」や佐野恵太外野手(25)の「11号3ラン」などで 7点をかえし同点とした。阪神は「3番手」の岩貞祐太投手(28)が踏ん張り追加点を許さず。DeNAも勝ちパターンのリリーフ陣を投入し、延長10回で引き分けた。 3試合白星がなく、首位巨人とのゲーム差は「9ゲーム」差まで広がった。最短10日にも「自力V」が消滅する。矢野燿大監督(51)は言葉が見つからない。悔しすぎるドローで、猛虎が窮地に立たされた。
●大山悠輔内野手が、横浜の夜空に2打席連続アーチをかけた。初回、近本光司外野手(25)と糸原健斗内野手(27)の連打から好機をつくり一死満塁。大山がDeNA先発坂本の外直球を捉えた。打球は風に乗って、夕暮れのライトスタンドへ一直線。大山悠輔内野手が 2打席連続アーチの大暴れだ。 1回二死満塁。DeNA先発坂本の外角速球をとらえると、「16号アーチ」が右翼席最前列に吸い込まれた。プロ 4年目で「初の満塁本塁打」だ。 9月も長打力をキープし、 7試合で 3発目。クリーンアップとして頼もしく存在感を示している。阪神は 1回一死満塁で、大山が「16号本塁打」を放って先制した。坂本の高めの直球を右翼席最前列へ。 4年目で自身初のグランドスラムとなった。現在、 120試合シーズンでも30発ペース。85年の掛布雅之元内野手(40本塁打=65)、岡田彰布元内野手(35本塁打=62)以来となる生え抜き選手の「30本塁打」到達も現実味を帯びてきた。周囲からの期待値は高まるばかりだ。もちろん、痛い引き分けも次戦には引きずらない。一夜明ければ、「2発6打点」の勢いだけを加速させる。
●近本光司外野手が、汚名返上の好返球を見せた。 6回、 7点リードから 1点差に迫られてなお二死 2、 3塁のピンチ。岩貞が大和内野手(32)に中前打を浴び、 3塁走者の中井大介内野手(30)が同点のホームを踏んだ。さらに 2塁走者の神里和毅外野手(26)も 3塁ベースを蹴ったが、近本がワンバウンドで本塁へストライク送球。DeNAベンチからリクエストによるリプレー検証を求められたが、判定は覆らず。 1イニングで大量 7点を失ったが、勝ち越しの 8点目は許さなかった。打っては 1回先頭で中前打を放ち、 4試合ぶりの安打。 9回には四球で出塁し、リーグトップを独走する「17盗塁」目を決めた。指揮官は評価した。虎のリードオフマンが、走攻守でチームを引っ張っていく。
●中谷将大外野手(27)の今季初「3番」起用は起爆剤にならなかった。 1回無死 1、 3塁でDeNA坂本の低め変化球を打ち上げて 2飛に倒れた。その後の 3打席も凡退。19年 4月19日巨人戦以来の「3番」抜てきだったが「4打数無安打」に終わり、 9回は代打福留孝介外野手(43)を送られた。
●ジェリー・サンズ外野手がトドメの一撃だ。 6点リードの 5回。先頭で打席に入ると、坂本の外角高め速球を逆方向に押し込んだ。打球を右翼席に運び、「16号ソロ本塁打」になった。
●ジャスティン・ボーア内野手(32=エンゼルス)が今季 4度目の「猛打賞」をマークし、気を吐いた。サンズ、大山がアーチを量産するなかで、意地を見せた。
●オネルキ・ガルシア投手が突如炎上し、 6回途中 6失点で降板した。 3回までに 6点リードをもらう展開。 5回まではテンポ良く無失点投球を続けたが、 7点リードの 6回、落とし穴が待っていた。先頭から 2者連続四球で無死 1、 2塁とされ、「3番」ソトに「左翼線適時2塁打」を許す。さらに「4番」佐野に「3ラン」を浴び、「5番」宮崎敏郎内野手(30)、「6番」倉本寿彦内野手(29)にも連打されたところで、降板を告げられた。「2番手」以降もDeNA打線の勢いを止められず、この回一挙 7失点で試合を振り出しに戻された。ガルシアは 5回 0/3を 7安打 2四球6失点で勝ち負けはつかなかった。「2番手」で登板した能見篤史投手(41)も一死としてから代打・中井に右前適時打を食らい、 2点差に。さらに代打・神里に死球を与えて一死満塁としたところで降板し、岩貞にバトンタッチした。しかし、二死後、大和に中前へ適時打。 1走は中堅・近本の好返球で本塁で憤死となり、逆転は許さなかった。
●阪神の抑え、ロベルト・スアレス投手(29=福岡ソフトバンク)が今季初の 2イニングを無安打無失点に抑え、引き分けに持ち込んだ。スアレスは前回 4日巨人戦(甲子園)で今季初のイニングまたぎで登板し、 1回 1/3を無安打無失点に抑えてから、この日は 2戦連続のイニングまたぎ。 5戦連続無失点と、守護神として安定感を見せている。
記事をまとめてみました。
<横浜DeNA 7- 7阪神=延長10回規定により引き分け>◇13回戦◇阪神 6勝 5敗 1分◇ 9日◇横浜スタジアム
阪神が痛恨のドローゲームを演じてしまった。「楽勝ムード」だった最大 7点のリードが暗転したのは 6回だ。先発ガルシアが先頭から 2連続四球、坂本の捕逸…。ミス連発で、一挙 7点を失い、追いつかれていた。
打線は中盤以降、得点できず。救援陣も踏ん張ったが、しのぐのが精いっぱいだった。勝てば「2位」浮上だったが、かなわなかった。最短なら10日に「自力優勝」の可能性が消滅する。チームは連敗中で、なかなか窮地から抜け出せない。
6回裏DeNA一死満塁、坂本誠志郎捕手(後方)は岩貞祐太投手の投球を捕逸。 3塁走者倉本寿彦内野手を生還させる=横浜スタジアム
阪神は 1回にDeNA先発坂本を攻め、大山の「16号満塁弾」で 4点を先制。 3回に大山の「2打席連発」となる「17号2ラン」で加点した。
阪神は 5回、サンズの「16号ソロ」で加点。DeNAは 6回にソトの「適時2塁打」や佐野の「11号3ラン」などで 7点をかえし同点とした。
阪神は「3番手」の岩貞が踏ん張り追加点を許さず。DeNAも勝ちパターンのリリーフ陣を投入し、延長10回で引き分けた。
延長10回引き分けに終わる=横浜スタジアム
痛恨のドローだ。阪神が 7点リードでも勝てなかった。 6回に先発オネルキ・ガルシア投手がまさかの暗転で 6失点。「2番手」能見も流れを止められず、一気に同点に追いつかれた。「2連敗」の後の引き分けで「3試合白星なし」。首位巨人と今季最大の「9ゲーム」差に開き、10日にも「自力優勝」の可能性が消滅する。
◇ ◇ ◇
徒労感が残った。延長10回。 2イニング目のマウンドに上がった守護神スアレスが、代打乙坂を 2ゴロに仕留めてゲームセット。笑顔なき今季4度目の引き分けは、 7点差を追いつかれる痛恨のドローだった。勝てなかったのか? 負けなかったのか? 引き分けの捉え方を問われた矢野監督は、自身を奮い立たすように話した。
「両方あるわ。両方。勝たなアカン試合やし。逆を言えば、そういうふうに(負けなかったと)受け止めてやっていく。前を向いてやっていかないといけないし」
6回裏DeNA無死 1、 2塁、ネフタリ・ソト内野手に左翼線へ「適時2塁打」を打たれたオネルキ・ガルシア投手=横浜スタジアム
「楽勝ムード」だったゲームが暗転したのは 6回だ。初回からゼロを並べていた左腕ガルシアが突如、崩れた。先頭梶谷を四球で歩かせると、続く大和の打席で暴投が絡み、 2塁進塁を許す。さらに大和にも四球を与え、続くソトに左翼線に運ばれる「適時2塁打」。「4番」佐野には「右越え3ラン」を浴びるなど、つるべ打ち状態。「野手の方にたくさんの援護をしてもらったのに、こういった展開にしてしまい申し訳ない」と、 1アウトも取れずにKOされた。
代わったベテラン能見も代打中井にタイムリーを浴びるなど勢いを止められない。ついには勝ちパターンの「3番手」岩貞を投入したが、捕手坂本の捕逸なども絡んで二死 2、 3塁から大和の中前適時打で 7点目を献上。矢野監督は「ほんと、ブルペンには申し訳ない。ガルシアも取られた方があまりにも悪いから」と助っ人左腕の変わり身を嘆いた。
阪神は13年 8月20日DeNA戦で「7点差逆転負け」を食らっている。その 7年前の06年 8月18日ヤクルト戦(神宮)にも 7点差をひっくり返される惨敗を喫した。今回は逆転されることはなかったが、背番号「77」を背負うガルシアの大乱調で 7点差リードを守れず。決してありがたくない「魔の7年周期」で「アンラッキー7」がそろった。
6回裏DeNA1死満塁、パスボールで失点した岩貞祐太投手は座り込む=横浜スタジアム
3試合白星がなく、首位巨人とのゲーム差は「9ゲーム」差まで広がった。最短10日にも「自力V」が消滅する。矢野監督は「何とも言いようがない試合をしてしまったんでね。言いようがないです」と言葉が見つからない。悔しすぎるドローで、猛虎が窮地に立たされた。
▼阪神は 7点差を追いつかれドロー。 7点差以上を守れず勝てなかったのは、13年 8月20日、横浜でのDeNA戦で 7- 0から 8- 9で敗れて以来、 7年ぶり。阪神はこの試合 3回、鳥谷、新井貴、福留がいずれも「適時2塁打」を放つなど打者12人の猛攻で一挙 7点。ところがDeNAモーガン、後藤、梶谷の本塁打攻勢に追い上げられ、最後は中村紀の「サヨナラ安打」に屈した。
▼阪神はさらに7年前の06年 8月18日ヤクルト戦(神宮)にも、 7点差を守れず負けている。 3回表までに、金本の「3ラン」などで 9- 2と大量リード。ここから差を詰められ、 7回に3四死球と 4安打で 6失点し逆転された。 9回に追いついたものの、その裏ウィリアムスが 4個の四球で押し出し。11-12の「サヨナラ負け」だった。
引き分けに終わりタッチを交わす阪神ナイン=横浜スタジアム
痛恨のドローだ。阪神が 7点リードでも勝てなかった。 6回に先発ガルシアがまさかの暗転で 6失点。「2番手」能見も流れを止められず、一気に同点に追いつかれた。
矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。
-引き分けをどう捉える
矢野監督 両方あるわ、両方。勝たなあかん試合やし。逆を言えばそういうふうに受け止めてやっていく、前向いてやっていかないとあかんし。両方やね。
6回途中、矢野燿大監督(中央)はオネルキ・ガルシア投手(同右)を降板させる=横浜スタジアム
-ブルペン陣は負担がかかったが頑張った
矢野監督 ほんと、ブルペンには申し訳ない。ガルシアも取られた方があまりにも悪いから。ボール、ボール、四球で(ストライク)取りにいってドンとね。流れがね、あの後にいく投手も大変やし。この点差でもうちょっと、せめて 6回をしっかり、ゼロとは言わないにしても、悔やまれるような登板になって、流れがそういう風になっちゃったんで。
-パスボールなどのミスもあった
矢野監督 あれだけ点が入るというのは、フォアボール、ミスが絡むから。
-三嶋やエスコバーという勝ちパターンを攻め立てることは出来た
矢野監督 攻め立てたっていうとこまで行けたかどうか分からないけどね。せめてそこらへんの投手を出して、粘って引き分けたっていうのはあれやけど。何とも言いようがない試合をしてしまったんでね。言いようがないです。
10回表阪神二死 1塁、梅野隆太郎捕手が遊ゴロに倒れ攻撃終了で選手交代を告げる矢野燿大監督=横浜スタジアム
-近本が気を吐いた
矢野監督 昨日の今日で、いきなりというところでは、チームの中心というか、頑張ってもらわないといけない選手なんで。初回も 1本出て。いいプレーやったと思う。
-大山も明日につながる
矢野監督 まあね。しっかり捉えたというところは良かったと思うし、ああいう場面で打っていくことが悠輔自身が目指すところだし、チームとしても望んでいること。今日みたいな走者がいるところで打ってくれることを期待しています。
1回、満塁本塁打を放った大山悠輔内野手=横浜スタジアム
阪神は 1回一死満塁で、大山が「16号本塁打」を放って先制した。
「チャンスの場面でしたし、相手より先に点を取っておきたかったので打つことができて良かったです。もっと援護できるように頑張ります」
坂本の高めの直球を右翼席最前列へ。 4年目で自身初のグランドスラムとなった。
1回表阪神一死満塁、「右越え満塁本塁打」を放った大山悠輔内野手=横浜スタジアム
大山が今季初の 1試合 2本塁打で、第 2打席までに 6打点を稼いだ。 1回一死満塁で先制の「16号グランドスラム」を放って「もっと援護できるように頑張ります」と宣言すると、 3回二死 1塁でバックスクリーンへの「17号2ラン」。有言実行の一発を「追加点が欲しかったので、打つことができて良かったです」と振り返った。
1回表阪神一死満塁、「右越え満塁本塁打」を放った大山悠輔内野手=横浜スタジアム
大山悠輔内野手が 2打席連続アーチの大暴れだ。 1回二死満塁。DeNA先発坂本の外角速球をとらえると、「16号アーチ」が右翼席最前列に吸い込まれた。プロ 4年目で「初の満塁本塁打」だ。 9月も長打力をキープし、 7試合で 3発目。クリーンアップとして頼もしく存在感を示している。「チャンスの場面でしたし、相手より先に点を取っておきたかったので打つことができて良かったです。もっと援護できるように頑張ります」と話した。
1回表阪神一死満塁、大山(左から 2人目)は「右越え先制満塁本塁打」を放ち、糸原(左端)、近本(同 3人目)、サンズ(右端)らに迎えられる=横浜スタジアム
3回二死 1塁。またも坂本のスライダーを強引にならずに振り切るとバックスクリーン最前列へ。貴重な「17号2ラン」で一気にDeNAを突き放した。「追加点をほしかったので、打つことができて良かったです。次の打席も頑張ります」。 2打席で 6打点の荒稼ぎ。昨年 4月18日ヤクルト戦以来の 2打席連発だ。18年 9月16日DeNA戦では、同じ横浜スタジアムで「3本塁打7打点」だったが、またも大爆発の予感が漂う。
3回、「2点本塁打」を放った大山悠輔内野手=横浜スタジアム
大山悠輔内野手が、横浜の夜空に2打席連続アーチをかけた。初回、近本と糸原の連打から好機をつくり一死満塁。大山がDeNA先発坂本の外直球を捉えた。打球は風に乗って、夕暮れのライトスタンドへ一直線。「チャンスの場面でしたし、相手より先に点を取っておきたかったので、打つことができて良かったです」。今季「16号」は、プロ 4年目で「初の満塁本塁打」となった。
3回二死 1塁の第 2打席、今度は真ん中に入ったスライダーを振り抜いた。「追加点が欲しかったので、打つことができて良かったです」。バックスクリーンへ飛び込む「17号2ラン」は、昨年 4月18日ヤクルト戦(神宮)以来の「2打席連発」だった。
3回表阪神二死 1塁、 2打席連発となる「中越え2点本塁打」を放った大山悠輔内野手=横浜スタジアム
4日巨人戦(甲子園)で自己最多に並ぶ「14号」を放ってから、ここまで 4戦で「4発」。前夜の 7日巨人戦(甲子園)では、 1点差の 9回一死 1塁で 2二ゴロ併殺打に倒れるなど「4打数無安打」に終わっていたが、その悔しさを豪快なアーチで晴らした。
試合は 6回に先発ガルシアが連続四球から突如崩れ、この回一挙 7失点。それでも序盤の大量リードのおかげで、逆転は許さなかった。
3回表阪神二死 1塁、大山悠輔内野手は「中越え2本塁打」を放った=横浜スタジアム
大山悠輔内野手が、横浜の夜空に「2打席連続アーチ」をかけた。初回、近本と糸原の連打から好機をつくり一死満塁。大山がDeNA先発坂本の外直球を捉えた。打球は風に乗って、夕暮れのライトスタンドへ一直線。「チャンスの場面でしたし、相手より先に点を取っておきたかったので、打つことができて良かったです」。今季「16号」は、プロ 4年目で「初の満塁本塁打」となった。
3回二死 1塁の第2打席、今度は真ん中に入ったスライダーを振り抜いた。「追加点が欲しかったので、打つことができて良かったです」。バックスクリーンへ飛び込む「17号2ラン」は、昨年 4月18日ヤクルト戦(神宮)以来の 2打席連発だった。
4日巨人戦(甲子園)で自己最多に並ぶ「14号」を放ってから、ここまで 4戦で「4発」。前夜の 7日巨人戦(甲子園)では、 1点差の 9回一死 1塁で 2ゴロ併殺打に倒れるなど「4打数無安打」に終わっていたが、その悔しさを豪快なアーチで晴らした。
試合は 6回に先発ガルシアが連続四球から突如崩れ、この回一挙 7失点。それでも序盤の大量リードのおかげで、逆転は許さなかった。
3回表阪神二死 1塁、 2打席連発となる「中越え2点本塁打」を放った大山悠輔内野手=横浜スタジアム
近本とサンズからハイタッチを要求される。糸原には背中をさすられる。大山悠輔内野手は初めて走者 3人から出迎えられ、思わず表情を緩ませた。プロ 4年目で自身初の満塁弾。チーム全体を生き返らせる、価値ある先制アーチをかけた。
「昨日は昨日、今日は今日と、結果が良くても悪くても 1日 1日切り替えて臨んでいる。また新しい気持ちで打席に入りました」
前夜は甲子園で首位巨人に痛恨の惜敗。自身も「4打数無安打」で最後の打者となった。宿敵との本拠地カードに1勝2敗と負け越して、この日朝に横浜入り。食らったダメージを引きずらない術は、もう身につけていた。 1回表一死満塁。浮足立ったDeNAルーキー左腕坂本の失投、外角高め 146キロを見逃さない。逆らわず、それでいて強くたたき、右翼フェンスをギリギリでオーバーさせた。
3回表阪神二死 1塁、 2打席連発となる「中越え2点本塁打」を放ち生還する大山悠輔内野手(左)とジェリー・サンズ外野手=横浜スタジアム
「詰まりOK!」
それが合言葉だ。昨秋から熱心に指導を受け続ける新井打撃コーチとのイメージを体現できた。昨季までは前でさばく意識が強すぎたのか、変化球にバットが回る場面も少なくなかった。今季はミートポイントを捕手側にズラし、よりボールを引きつける打撃に改良中。「逆方向にいい打球が飛んでいるのはいいこと。そこは意識を持って取り組んでいる。それが今日の逆方向への打球につながったと思います」と納得した。
4点リードの 3回二死 1塁にも再びボールを引きつけた。真ん中スライダーを強引に引っ張らず、バックスクリーン左に「2ラン」を運んだ。「2打席連発」は19年 4月18日ヤクルト戦以来。自己最多をさらに更新する「17号」は「チーム単独トップ」となり、リーグ最多の巨人岡本にも「2本」差まで迫った。
現在、 120試合シーズンでも30発ペース。85年の掛布(40本塁打)、岡田(35本塁打)以来となる生え抜き選手の「30本塁打」到達も現実味を帯びてきた。周囲からの期待値は高まるばかりだ。もちろん、痛い引き分けも次戦には引きずらない。一夜明ければ、「2発6打点」の勢いだけを加速させる。
1回表阪神無死、中前打を放った近本光司外野手=横浜スタジアム
近本光司外野手が、汚名返上の好返球を見せた。
6回、 7点リードから 1点差に迫られてなお二死 2、 3塁のピンチ。岩貞が大和に中前打を浴び、 3塁走者の中井が同点のホームを踏んだ。さらに 2塁走者の神里も 3塁ベースを蹴ったが、近本がワンバウンドで本塁へストライク送球。「しっかり自分のできることをやろうと思って、それができたという結果。しっかり落ち着いてプレーできたことが良かったと思います」。DeNAベンチからリクエストによるリプレー検証を求められたが、判定は覆らず。 1イニングで大量 7点を失ったが、勝ち越しの 8点目は許さなかった。
6回裏DeNA二死 2、 3塁、大和内野手の中前適時打で中堅手近本光司外野手が本塁に送球し 2塁走者神里和毅外野手をアウトにする=横浜スタジアム
前日7日の巨人戦、両軍無得点の 3回一死満塁で、近本は浅い中飛を捕球したが、本塁へ悪送球。首位との大事な一戦で痛恨の決勝点を与えた。 4回にも一死 2、 3塁で浅い中飛を本塁送球したが、力のない返球で 2点目を献上。 7日の試合後に矢野監督は「近本で負けたかなと思ってます。近本自身が成長して、残りの試合でどうやってチームを勝たせていくか、そういうことが求められる」とゲキを飛ばしていた。
打っては 1回先頭で中前打を放ち、 4試合ぶりの安打。 9回には四球で出塁し、リーグトップを独走する「17盗塁」目を決めた。指揮官は「昨日の今日で、いきなりというところでは、チームの中心というか、頑張ってもらわないといけない選手なので。初回も 1本出て。いいプレーやったと思う」と評価した。虎のリードオフマンが、走攻守でチームを引っ張っていく。
阪神スタメン=横浜スタジアム
中谷将大外野手の今季初「3番」起用は起爆剤にならなかった。
1回無死 1、 3塁でDeNA坂本の低め変化球を打ち上げて 2飛に倒れた。その後の 3打席も凡退。19年 4月19日巨人戦以来の「3番」抜てきだったが「4打数無安打」に終わり、 9回は代打福留を送られた。
今季、代打では「打率3割1分3厘」の好成績だが、 8月19日巨人戦(東京ドーム)以来のスタメンでアピールできず、「打率1割台」に突入した。
5回表阪神無死、サンズは「右越え本塁打」を放ち「ハッピーハンズ」で喜び合う=横浜スタジアム
ジェリー・サンズ外野手がトドメの一撃だ。 6点リードの 5回。先頭で打席に入ると、坂本の外角高め速球を逆方向に押し込んだ。打球を右翼席に運び、「16号ソロ本塁打」になった。
「強くたたける球だけを待っていたよ。その待っていた球をしっかり打つことができたね。風もうまく運んでくれて良かった。ハッピーハンズ!」と上機嫌にコメントした。
8回表阪神無死、中前打で「猛打賞」とするジャスティン・ボーア内野手=横浜スタジアム
ジャスティン・ボーア内野手が今季 4度目の「猛打賞」をマークし、気を吐いた。
得点にはつながらなかったが、 3回の 2打席目以降、 3方向に単打を打ち分けた。右前へ、左前へ運び、最後は中前に落とした。 8月15日広島戦(京セラドーム大阪)以来の 3安打。本塁打は 8月26日中日戦を最後に11試合遠ざかる。サンズ、大山がアーチを量産するなかで、意地を見せた。
4回を終え捕手坂本誠志郎(右)と話すガルシア投手=横浜スタジアム
オネルキ・ガルシア投手が突如炎上し、 6回途中 6失点で降板した。
3回までに 6点リードをもらう展開。 5回まではテンポ良く無失点投球を続けたが、 7点リードの 6回、落とし穴が待っていた。
先頭から 2者連続四球で無死 1、 2塁とされ、「3番」ソトに「左翼線適時2塁打」を許す。さらに「4番」佐野に「3ラン」を浴び、「5番」宮崎、「6番」倉本にも連打されたところで、降板を告げられた。
「2番手」以降もDeNA打線の勢いを止められず、この回一挙 7失点で試合を振り出しに戻された。ガルシアは 5回 0/3を 7安打 2四球6失点で勝ち負けはつかなかった。
6回、佐野恵太外野手から「右越え3点本塁打」を浴びた阪神先発のガルシア投手=横浜スタジアム
先発したオネルキ・ガルシア投手が 7- 0の 6回に突如崩れた。先頭の梶谷から 2者連続四球。ソトに左翼線への「適時打2塁打」で 1点を返されると、続く佐野に「3ラン」を被弾した。その後も、宮崎、倉本に連打を許したところで 1死も奪うことができずに 5回 0/3を 7安打 6失点(自責 5)で降板となった。
「2番手」で登板した能見も一死としてから代打・中井に右前適時打を食らい、 2点差に。さらに代打・神里に死球を与えて一死満塁としたところで降板し、岩貞にバトンタッチした。しかし、二死後、大和に中前へ適時打。 1走は中堅・近本の好返球で本塁で憤死となり、逆転は許さなかった。
6回裏DeNA無死 1、 2塁、この回突如崩れ降板となるガルシア投手=横浜スタジアム
阪神の抑え、ロベルト・スアレス投手が今季初の 2イニングを無安打無失点に抑え、引き分けに持ち込んだ。
7- 7の 9回に登板し大和、ソトを内野ゴロに打ち取り、「4番」佐野は 3球目の 158キロ直球で空振り三振。続けて10回のマウンドに上がると、わずか10球で 3者凡退に抑えた。チームは序盤の大量リードを守り切れなかったが、同点で踏みとどまった。
スアレスは前回 4日巨人戦(甲子園)で今季初のイニングまたぎで登板し、 1回 1/3を無安打無失点に抑えてから、この日は 2戦連続のイニングまたぎ。 5戦連続無失点と、守護神として安定感を見せている。
9回から登板したロベルト・スアレス投手=横浜スタジアム
※ 9月 9日の予告先発は、横浜DeNA・上茶谷大河投手(23)ー阪神・青柳晃洋投手(26)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
多くの方と話をする中で、"楽しむからこそ実力が発揮できる"そして"笑うということには大きなパワーがある"ということを教えてもらいました。
これからの1年はグラウンドで苦しい時こそ笑って、楽しいときはもっと楽しく、でもしっかり勝つようなチームを作っていきます。
そして、僕たちが勝つことでファンの皆さんにも思いっきり笑ってもらい、思いっきり喜んでもらえるようなシーズンにすべく、「It's 勝笑 Time!オレがヤル」というスローガンにしました。
2020年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2020年 公式戦日程と 結果 (08月)
2020年 公式戦日程と 結果 (09月)
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実 況で 応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
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