●阪神は26日、都内のホテルで行われたプロ野球の「ドラフト会議」で矢野燿大監督(51)が「ドラフト1位」で近畿大學・佐藤輝明内野手( 4年=仁川学院)を引き当て、「2位」でJR東日本・伊藤将司投手(国際武道大學)を指名するなど計 9人と交渉権を確定させた。
●阪神矢野監督が、運命の糸をたぐり寄せた右手で、渾身(こんしん)の「矢野ガッツ」を繰り出した。「大学No.1スラッガー」近畿大學・佐藤を巡り、 4球団競合。くじ引きは 2番目で、封筒は 3つ残っていた。最初に手が触れた封筒は取れなかったという。 2つめに触った別の封筒は「直感」でしっかりとつかんだ。18年は 2度クジを外し、昨年も 1度外していた。自身 4度目の抽選。緊張で時間がかかり、中身を見たのも抽選に臨んだ 4人のうち最後。交渉権獲得を確認すると、ガッツポーズをつくった。
●阪神は近大・佐藤輝明内野手を「1位指名」し、 4球団競合の末、抽選で交渉権を獲得した。巨人、オリックス、ソフトバンクと競合。矢野燿大監督はオリックスに次いで 2番目でくじを引き、力強く右手で「矢野ガッツ」を見せた。インタビューで佐藤へのメッセージを求められると画面越しに熱く語りかけた。「1位」の交渉権確定後、矢野監督はオンライン取材に対応。興奮冷めやらぬ様子だった。くじ引きの瞬間についても詳細に解説。まさに直感を信じた“神の右手”となった。佐藤については改めて、ポテンシャルの高さを評価した。
●阪神が 4球団の競合の末、「アマNo.1スラッガー」近大・佐藤輝明内野手の交渉権を獲得した。大学生野手の 4球団競合は、1980年(昭55)東海大學の原辰徳(巨人)以来40年ぶり。当たりくじを引き当てた矢野燿大監督は渾身(こんしん)の「矢野ガッツ」。佐藤輝も「新人王」、「ホームラン王」、「トリプルスリー」のビックな目標を掲げ、「優勝貢献」を誓った。佐藤輝は伸びた髪の両サイドを刈り上げ、運命の時を待った。矢野監督が当たりくじを引き当てると、緊張の表情はほんの少し緩んだ。甲子園のお膝元、西宮出身の「アマNo.1スラッガー」がタテジマの戦闘服に身を包む。高校時代は無名だった。甲子園出場もない。ターニングポイントは高校 2年から始めたウエートトレーニング。大学では田中秀昌監督(63)らの指導を受け、才能を開花させた。「関西学生野球リーグ」では「14本塁打」を放ち、OBで元巨人二岡智宏(44=現巨人 3軍監督)が持つ「リーグ本塁打記録」を22年ぶりに更新。「リーグV」も手土産に運命のドラフトを迎えた。会見ではプロ入りを支えてくれた両親にも感謝した。日体大柔道部出身(86キロ)の父、博信さん(53)から教えられた言葉を大事にしている。16年ぶり「リーグV奪回」へ、タテジマの佐藤が猛打を振るう。
●26日に行われたプロ野球ドラフト会議で、 4球団競合の末、阪神が交渉権を獲得した近大・佐藤輝明内野手、27日早朝に、読売テレビ「朝生ワイド す・またん!」(月~金曜午前 5時50分)に生出演する。
●阪神谷本修球団副社長兼本部長(55)も競合となった近大・佐藤の交渉権獲得を喜んだ。支配下指名は12球団最多の 8選手。昨年は支配下 6人指名で、そのうち高校生が 5人だったが、今回高校生は 1人。
●阪神から「2位指名」を受けたJR東日本・伊藤将司投手は、晴れてプロ野球選手の仲間入りとなった。横浜高時代に「甲子園出場」経験があり、 3年時の「夏の高校野球神奈川大会」で、桐光学園時代の松井裕樹(24=楽天)に並ぶ、「10者連続三振」を記録。この日は会社の同僚が作ってくれたという「三振大漁」と書かれた大漁旗を背に、祝福を受けて笑顔。明るいキャラクターで阪神ファンの心もつかむ。投球スタイルを確立するなかで、お手本にしたのは阪神能見だった。大学 4年時から能見の動画を見て、自身の投球で参考にしてきた存在。能見は今季限りで退団となったが、エース左腕の系譜を継ぐ存在になる。即戦力投手として大きな期待を集める。同じ左腕の高橋とともに、 1年目からの先発ローテーション入りが目標。大山悠輔内野手(25)、熊谷敬宥内野手(24)とは「大学日本代表」でチームメートだった経験も。 188センチ、 101キロのガッチリした体格から最速 155キロの直球を繰り出す右腕。持ち球もカーブ、フォーク、スライダー、カットボールなどがあり、直球とのコンビネーションで打者を翻弄(ほんろう)する。偶然にも、「ドラフト1位」で指名された近大・佐藤輝明内野手とは同姓だ。阪神では03年に田中姓が 2選手となったことで「秀太」、07年には前田姓が 2選手で「大和」、11年には藤川姓がかぶり「俊介」が誕生した過去があるだけに「REN」が生まれる可能性もある。大学 1年冬に右肘を手術。その後は懸命なリハビリ生活を経て、プロの扉を開いた。夢の続きは、「聖地甲子園」でかなえる。
●阪神から「4位指名」を受けた立命館大學・栄枝(さかえだ)裕貴捕手(22)はイケメンを緩ませた。「4位」までに指名がなければ社会人野球に進んでいた。父和貴さん(49)、母真美さん(42)から送り出された。最速の 2塁送球は 1秒 8。「スローイングには自信があります」。藤浪晋太郎投手(26)の投球を受けたいとも明かし、目標に挙げたのは、「2年連続ゴールデングラブ賞」の正捕手梅野隆太郎捕手(29)の存在だった。立命大からは 4年連続のプロ輩出。同大学出身の先輩捕手には、シーズン盗塁阻止率のプロ野球記録「6割4分4厘」(93年)を保持する古田敦也氏(55=ヤクルト)がいる。後藤昇監督(60)も激励。ポスト梅野を目指して奮闘する。
●阪神から「ドラフト5位指名」を受けた東洋大・村上頌樹投手( 4年=智弁学園)は、オンライン会見でプロ入りへの意気込みを語った。智弁学園 3年の16年春、投打の活躍で「センバツ制覇」の主役に。兵庫・淡路島出身で阪神ファンだった右腕は力を込めた。話を聞いてみたい選手に西勇輝投手(29)を挙げ、さっそく弟子入り宣言。最速 149キロ右腕は、現在チームトップの「10勝」をマークする西勇輝投手から、プロの生き方を学ぶ。西勇輝投手、高橋遥人投手(24=亜細亜大學OB)に続いて先発ローテを守り、虎を押し上げていく。
●阪神が「ドラフト8位」で「独立リーグ四国IL」の最速 153キロ右腕・高知の石井大智投手を指名した。秋田高専を卒業しており、高専出身では09年「ドラフト2位」で巨人に入団した近畿大学工業高等専門学校の鬼屋敷正人捕手(29)以来だが、 3年終了時でプロ入りしたため卒業した選手では初となる。 9月に自己最速を 2キロ更新するなど、独立リーグ 3年目の今季に大きく成長し、プロ10球団から注目される存在となっていた。父子家庭で育った。父智之さん(51)は「独立リーグ」に進む時も背中を押してくれた。たくさんの愛情を注いでくれた父と祖母のクニ子さん(75)に話した。高知には15年に藤川球児投手(40)も在籍。偉大な先輩の背中を追い、同じタイガースのユニホームを着ることとなった。
記事をまとめてみました。
<プロ野球ドラフト会議>◇26日◇
阪神は26日、都内のホテルで行われたプロ野球の「ドラフト会議」で矢野燿大監督が「ドラフト1位」で近大・佐藤輝明内野手( 4年=仁川学院)を引き当て、「2位」でJR東日本・伊藤将司投手(国際武道大)を指名するなど計 9人と交渉権を確定させた。
指名した選手は以下の通り。
1位 佐藤輝明内野手(近畿大學=関西学生野球連盟)
2位 伊藤将司投手(JR東日本)
3位 佐藤蓮投手(上武大學=関甲新学生野球連盟)
4位 栄枝裕貴捕手(立命館大學=関西学生野球連盟)
5位 村上頌樹投手(東洋大學=東都大学野球連盟)
6位 中野拓夢内野手(三菱自動車岡崎)
7位 高寺望夢内野手(上田西高校)
8位 石井大智投手(BC高知)
育成1位 岩田将貴投手(九州産業大學=福岡六大学野球連盟)
◇ ◇ ◇
<矢野監督のコメント>
▽(2位伊藤について)
「もちろん先発としてやってくれる期待もしている。 1年目からローテーションを争うところに来てほしいなという期待の投手」
▽(3位佐藤について)
「ダブル佐藤になったやん。体格も似ているのよ。 2人ともデカい。すごいポテンシャルを感じる。変化球もうまく投げている。本当にほしい投手だった。これまたスケールが大きい。ダブル佐藤でデカいと思う」
▽(4位栄枝について)
「総合力を持ち合わせている選手。捕手はまず守りが大事になってくるけど、そういう部分でもしっかりしたモノがある。(チーム内の)競争をより高められる」
▽(5位村上について)
「最後ケガして評価分かれたと思うけど、すごくピッチングができる投手(だと思う)。遅いカーブも投げられるし、コーナーにもしっかり投げられる。淡路出身。近本も淡路やし、明石海峡大橋を越えてまた、淡路からたくさん(ファンが)来てくれたらいい。勝ち運も持っている投手」
▽(6位中野について)
「総合力がある。足も守備も打撃も。(プロに)入って、すぐに競争に入れるぐらいの能力だと思う。後(試合途中)から出て、というよりはスタメンで使えるくらいの競争能力は持ち合わせているのかな、というところで。引っ張る打撃もできる」
▽(7位高寺について)
「「将来性はもちろん期待しているし、センス、能力は高い。いい意味で鍛えていくというところでいうと、センスや能力があると思う」
▽(8位石井について)
「体はそんなに大きくないが、上からしっかり投げきれる。変化球も器用に投げられている。独立リーグからNPBを目指す気持ちの強さ、向かっていく気持ちもある」
阪神矢野監督が、運命の糸をたぐり寄せた右手で、渾身(こんしん)の「矢野ガッツ」を繰り出した。「大学No.1スラッガー」近大・佐藤を巡り、 4球団競合。くじ引きは 2番目で、封筒は 3つ残っていた。最初に手が触れた封筒は取れなかったという。 2つめに触った別の封筒は「直感」でしっかりとつかんだ。18年は 2度クジを外し、昨年も 1度外していた。自身 4度目の抽選。「(封筒を)開けるときは手が震えた」。緊張で時間がかかり、中身を見たのも抽選に臨んだ 4人のうち最後。交渉権獲得を確認すると、ガッツポーズをつくった。
近畿大學・佐藤輝明内野手の交渉権を獲得し、ガッツポーズを見せる矢野燿大監督(左から 2人目)。左からオリックス福良GM、 1人おいてソフトバンク工藤公康監督、巨人原辰徳監督=都内ホテル
矢野監督 やったという思いと。ホッとしたというのと、すごく…、なんやろ…、興奮してよう分からんね。
気持ちの高ぶりが隠せないのも無理はない。「1位指名選手」の最終決定はドラフト当日に持ち越されていた。宿敵巨人、常勝ソフトバンク、同じ関西に拠点を置くオリックスが、既に「1位指名」を公表していた。それでも、あえて挑んだ。スケールの大きさが決め手だった。
矢野監督 パワーはプロに入っても上のクラス。(甲子園の)浜風に負けないホームランを打てるパワーが大きな魅力。
近大マグロの前でポーズを取る阪神「ドラフト1位」近大の佐藤輝明内野手=近畿大學
内外野ともに守れるだけに、外野として育てるプランもある。将来像もくっきりと描かれている。
矢野監督 悠輔(大山)が「本塁打キング」を取ってくれたら、右と左のチーム内での「本塁打争い」が、俺らも楽しみやし、タイガースファンも楽しみにしてくれる部分。俺としてはそれが一番見てみたい。
右の大山、左の佐藤。 2人の「キング争い」-。
矢野監督 日本を代表する打者になっていってくれる素材。未来像を考えるとワクワクするね。
「100点に近い」と振り返った「20年ドラフト」。大きな夢を抱く逸材を、その手で引き当てた。
阪神は近大・佐藤輝明内野手を「1位指名」し、 4球団競合の末、抽選で交渉権を獲得した。巨人、オリックス、ソフトバンクと競合。矢野燿大監督はオリックスに次いで 2番目でくじを引き、力強く右手で「矢野ガッツ」を見せた。インタビューで佐藤へのメッセージを求められると「佐藤君、うちが交渉権を得ました。佐藤君のバットで、そして守備で、走塁で、本当にタイガースファンに大きな夢を、そして子どもたちにも、夢を与えてもらえるようなスケールの大きい選手になってもらえるという期待を、タイガースはしております。早く会いに行きたいです」と画面越しに熱く語りかけた。
「1位」の交渉権確定後、矢野監督はオンライン取材に対応。「めちゃめちゃどきどきしたし緊張もした。シーズン中っていうのもあって今年はこういうような状況だったんで、ある意味直感、それを信じて、結果的に引き当てられたんで、なんか興奮してるね」と興奮冷めやらぬ様子だった。くじ引きの瞬間についても詳細に解説。「初め、ボックスに手入れて、多分違うのを触ったような気がするんだけど、なんか取れなかったから、次のを取って、でも、直感というか、当たってくれっていうのはずっと思ってんだけど、もう任せるしかないし、開ける時は手が震えたね」。まさに直感を信じた“神の右手”となった。
佐藤については「まずは長打、それが大きな魅力だと思います。身体能力も高いですし、うちのチームにぴったりで、魅力を感じています」と改めて、ポテンシャルの高さを評価した。
近畿大學・佐藤輝明内野手の交渉権を引き当て、オンライン取材に応じる矢野燿大監督=都内ホテル
阪神は近大・佐藤輝明内野手を「1位指名」し、 4球団競合の末、抽選で交渉権を獲得した。 巨人、オリックス、ソフトバンクと競合。矢野燿大監督はオリックスに次いで「2番目」でくじを引き、力強く右手で「矢野ガッツ」を見せた。矢野監督の一問一答は以下の通り。
<交渉権獲得直後>
-映像を見て「1位」佐藤選手をどう評価
長打が大きな魅力だと思いますし、身体能力も高いですし、本当にうちのチームにぴったりな選手。すごく魅力を感じてます。
-地元の選手
そうですね、本当にうれしいですね。
-佐藤選手に第一声を
佐藤君のバットで、守備で、走塁で、タイガースファンに大きな夢を、子どもたちにも夢を与えてもらえるスケールの大きい選手になってもらえる期待をタイガースはしております。早く会いに行きたいです。よろしくお願いします。
阪神から「1位指名」を受けた近畿大學・佐藤輝明内野手=近畿大學
<全球団「1位指名」後のオンライン取材対応>
-「1位」佐藤の印象
パワーはプロに入っても上のクラス。浜風に負けないホームランを打てるパワーが大きな魅力、それに付け加えて身体能力も高い。そういうところで本当にホームランで点を取る、佐藤君のバットで点を取るというのは、タイガースファンが待ち望んでいるところだと思う。まずは打てる、ホームランを打てるのが大きな魅力。
-将来像は
もちろん阪神の中心選手(になるの)は当たり前やし、タイガース自体も大山がホームラン争いするところまできている。球団内でホームラン争いをしてもらって、その先は日本を代表する打者になっていってくれる素材の選手だと思う。その未来像を考えるとワクワクするね。
-佐藤選手に向けて
地元の選手。俺も球団もタイガースファンもみなさん喜んでくれている。佐藤君がタテジマを着てプレーしてくれる日を僕らも楽しみにしているし、タイガースファンもみんな待っているので早く会いたいです。
虎が佐藤を引いた! プロ野球のドラフト会議が26日に都内で開催され、阪神が 4球団の競合の末、「アマNo.1スラッガー」近大・佐藤輝明内野手の交渉権を獲得した。
大学生野手の 4球団競合は、1980年(昭55)東海大の原辰徳(巨人)以来40年ぶり。当たりくじを引き当てた矢野燿大監督は渾身(こんしん)の「矢野ガッツ」。佐藤輝も「新人王」、「ホームラン王」、「トリプルスリー」のビックな目標を掲げ、「優勝貢献」を誓った。
◇ ◇ ◇
佐藤輝は伸びた髪の両サイドを刈り上げ、運命の時を待った。矢野監督が当たりくじを引き当てると、緊張の表情はほんの少し緩んだ。「地元の球団で身近な球団だったので、良かったと思います」。甲子園のお膝元、西宮出身の「アマNo.1スラッガー」がタテジマの戦闘服に身を包む。
オリックス、阪神、ソフトバンク、巨人から「1位指名」を受けた。大学生野手の最上位指名(外れ1位除く)では、80年東海大の原辰徳以来40年ぶりの 4球団競合。甲子園は小さい時から足を運び、小学 6年時には「タイガースジュニア」でもプレーした。不思議な縁が、阪神入りを引き寄せた。矢野監督からは画面を通じて「夢を与えてもらえるような選手に」と期待をかけられ、表情を引き締めた。
近大マグロの前でポーズを取る阪神「ドラフト1位」近大の佐藤輝明内野手=近畿大學
同じ左打ちの外野手イチロー氏が憧れだった。「メジャーリーグで 1人だけ日本人、体格も小さい中で結果を出すというのはすごいなと思いました。夢を与えてもらった選手だと思います」。今度はプロ野球選手として、夢を与える番だ。「小さい時からイチロー選手が好きだった。そういう夢を与えられる選手になりたい」と目を輝かせた。
高校時代は無名だった。甲子園出場もない。ターニングポイントは高校 2年から始めたウエートトレーニング。「体つきも変わった。そこからホームランが打てるようになった」。大学では田中秀昌監督らの指導を受け、才能を開花させた。「関西学生野球リーグ」では「14本塁打」を放ち、OBで元巨人二岡智宏(現巨人 3軍監督)が持つ「リーグ本塁打記録」を22年ぶりに更新。「リーグV」も手土産に運命のドラフトを迎えた。
会見ではプロ入りを支えてくれた両親にも感謝した。日体大柔道部出身(86キロ)の父、博信さんから教えられた言葉を大事にしている。「勝負事というのは相手があって、相手はコントロールできない。しっかり自分のできることに集中して取り組め」。
掲げた目標は「新人王」「ホームラン王」「トリプルスリー」とスケール壮大。大学でプレー経験のある甲子園ではまだアーチをかけていない。「浜風に負けないような強い打球を打ちたいと思います」。16年ぶり「リーグV奪回」へ、タテジマの佐藤が猛打を振るう。
26日に行われたプロ野球ドラフト会議で、 4球団競合の末、阪神が交渉権を獲得した近大・佐藤輝明内野手、27日早朝に、読売テレビ「朝生ワイド す・またん!」(月~金曜午前 5時50分)に生出演する。
同局がこの日夕、発表した。同番組はかねて、佐藤選手に密着しており、同局は「矢野(燿大)監督が、当たりくじを引いた瞬間の率直な感想、プロ 1年目の目標、さらにその先の夢などを話してもらいたい」としている。
阪神谷本球団副社長兼本部長も競合となった近大・佐藤の交渉権獲得を喜んだ。
「監督がよく引き当ててくれました。(指名の決め手は)パワーがあるし、足も速いし、内外野とも守れるところが非常に魅力的ですよね。地元のご出身でもありますし」。支配下指名は12球団最多の 8選手。昨年は支配下 6人指名で、そのうち高校生が 5人だったが、今回高校生は 1人。「即戦力重視の中で、投手もとれましたし、育成も含めて。 1軍で活躍できるであろう即戦力の投手をとれました。内野手、捕手というところも非常に大事なポジションですので、そこもほぼ想定通りとれた」と語っていた。
阪神から「2位指名」を受けたJR東日本・伊藤将司投手は、「(大学時代の) 2年前に『プロ志望』出して指名漏れになったんで、 2年間JR東日本で頑張った結果がこういう結果になったのでうれしいです」と晴れてプロ野球選手の仲間入りとなった。
横浜高時代に「甲子園出場」経験があり、 3年時の「夏の高校野球神奈川大会」で、桐光学園時代の松井裕樹(楽天)に並ぶ、「10者連続三振」を記録。この日は会社の同僚が作ってくれたという「三振大漁」と書かれた大漁旗を背に、祝福を受けて笑顔。即戦力として期待される左腕は「 1年目からローテーション入りして、チームに貢献していけるように頑張りたいと思います」と力強く意気込んだ。
野球以外のアピールポイントを聞かれると「自分でいうのもあれですが、結構天然なのでそこをアピールしたいです」と話し、笑わせる強心臓ぶり。明るいキャラクターで阪神ファンの心もつかむ。
阪神から「2位指名」を受け会見で笑顔を見せるJR東日本・伊藤将司投手=JR東日本
阪神から「ドラフト2位指名」されたJR東日本・伊藤将司投手(24=国際武道大)は「ポスト能見」を目指す。最速 146キロ左腕は、能見の投球術を参考に腕を磨いてプロ入り。「 1年目からローテーションに入れるように」と意気込んだ。昨年のドラフトは、「1位」の西純から「5位」藤田まで甲子園を沸かせたスター高校生を指名したが、今年は即戦力選手中心で高校生は 1人だけ。16年ぶり「V奪回」へ、本気度を伺わせるドラフトになった。
◇ ◇ ◇
虎の投手陣に、また楽しみな左腕が加わった。「遠征でも大阪は行きましたが、にぎやかな街。さらに盛り上げたいと思います」。伊藤は会見場で笑顔で受け答えする強心臓ぶりも見せた。最速 146キロ左腕は、多彩な変化球と低めの制球力が持ち味。国際武道大時代の 2年前は指名漏れを味わった。「 2年間JR東日本で頑張った結果が、こういう結果になったのでうれしいです」。「コロナ禍」でアピール機会も奪われる中、地道な努力を重ねてプロの仲間入りを果たした。
阪神から「2位指名」を受け笑顔でタオルを広げるJR東日本・伊藤将司投手=JR東日本
投球スタイルを確立するなかで、お手本にしたのは阪神能見だった。「尊敬できる投手ですし、コーナーに投げ分ける技術も高い。制球力だったり投球技術が素晴らしいので、自分も見習って成長していきたいと思ってます」。大学 4年時から能見の動画を見て、自身の投球で参考にしてきた存在。能見は今季限りで退団となったが、エース左腕の系譜を継ぐ存在になる。
即戦力投手として大きな期待を集めるが、伊藤自身も「高橋(遥人)さんも試合で多く投げている投手。自分も 1年目から負けずに、ローテーションに入れるように頑張っていきたいと思ってます」と力強く意気込む。同じ左腕の高橋とともに、 1年目からの先発ローテーション入りが目標。大山、熊谷とは「大学日本代表」でチームメートだった経験もあり「自分もプロ野球界に入って、一緒に活躍したいなと思ってます」と話した。
阪神から「2位指名」を受け、同僚から贈られた大漁旗の前で笑顔でポーズをとるJR東日本・伊藤将司投手=JR東日本
横浜高 3年時には夏の神奈川大会で、桐光学園時代の松井裕樹(楽天)に並ぶ「10者連続三振」を記録。この日は会社の同僚が作ってくれたという「三振大漁」と書かれた大漁旗を背に、たくさんの祝福を受けた。「球速がない分、やっぱり緩急で抑えていくことになる。あの旗のように、三振をどんどん大漁に取っていきたいと思ってます」。三振を奪う姿と明るいキャラクターで、阪神ファンの心をつかむ。
■JR東日本・浜岡武明監督
バランスのいいピッチャーなので、そういうところでプロでも十分通用するんだということを証明してもらいたい。コミュニケーション能力もたけてるんで、関西の阪神ファンの皆様に愛される選手になるんじゃないかなと思います。結果が出なくてどやされて、やじられても、強いメンタルも持っています。
阪神から「ドラフト3位指名」を受けた上武大・佐藤蓮投手( 4年=飛龍)は、胸を高鳴らせた。
「まさか3位で呼ばれるとは思ってなかったんで…。びっくりしました。(阪神は)ファンもチームも熱いチームだと思うので、自分も熱くなりたい」
188センチ、 101キロのガッチリした体格から最速 155キロの直球を繰り出す右腕。持ち球もカーブ、フォーク、スライダー、カットボールなどがあり、直球とのコンビネーションで打者を翻弄(ほんろう)する。
阪神から「3位」に指名された上武大・佐藤蓮投手=太田市民野球場
偶然にも、「ドラフト1位」で指名された近大・佐藤輝明内野手( 4年=仁川学院)とは同姓だ。「まずは自分のことをファンにも知ってもらいたい。(登録名は)フルネームになるんですかね…? その辺も、これから考えていきたい」。阪神では03年に田中姓が 2選手となったことで「秀太」、07年には前田姓が 2選手で「大和」、11年には藤川姓がかぶり「俊介」が誕生した過去があるだけに「REN」が生まれる可能性もある。
大学 1年冬に右肘を手術。その後は懸命なリハビリ生活を経て、プロの扉を開いた。夢の続きは、「聖地甲子園」でかなえる。
阪神から「4位指名」を受けて笑顔でガッツポーズをする立命館大學、栄枝裕貴捕手=立命館大學
梅野さんに学び、古田さん超えに挑戦します! 阪神から「4位指名」を受けた立命大・栄枝(さかえだ)裕貴捕手は「もう指名がないんじゃないかなと心配だったのでほっとしました」とイケメンを緩ませた。「4位」までに指名がなければ社会人野球に進んでいた。父和貴さん、母真美さんからも「どちらかというと勝負に向いてないやさしい性格ですが、プロに行くなら覚悟してやらなあかんぞ」と送り出された。
阪神から「4位指名」を受けて、後藤昇監督(左)から花束を受け取る栄枝裕貴捕手=立命館大學
最速の 2塁送球は 1秒 8。「スローイングには自信があります」。阪神藤浪の投球を受けたいとも明かし、目標に挙げたのは、「2年連続ゴールデングラブ賞」の正捕手梅野の存在だった。
「テレビで観る限りですが、ブロッキング、ショートバウンドを止めるプレーを見ると、まだまだ僕には細かいところが足りないです」
立命大からは 4年連続のプロ輩出。同大学出身の先輩捕手には、シーズン盗塁阻止率のプロ野球記録「6割4分4厘」(93年)を保持する古田敦也(ヤクルト)がいる。
阪神から「4位指名」を受けて記念撮影に納まる左から立命館大學、後藤昇監督捕手、栄枝裕貴、本郷真紹部長=立命館大學
「正直、子どもだったのでプレーは見たことないのですが、捕手で『首位打者』もとってるしすごい。ぼくが引退するまでに古田さんの数字を超えられるように頑張ります」
後藤昇監督も「もともと肩が強く、スローイングの精度を意識してきた。でも右に打つこともできるし、バッティングで勝負できればレギュラーを狙っていける」と激励。ポスト梅野を目指して奮闘する。
阪神から「ドラフト5位指名」を受けた東洋大・村上頌樹投手は、オンライン会見でプロ入りへの意気込みを語った。
「 1年目から(先発)ローテーションを守りたいという気持ちがあります。持ち味はコントロールだと思うので、それを生かした投球をしていきたい」
智弁学園 3年の16年春、投打の活躍で「センバツ制覇」の主役に。兵庫・淡路島出身で阪神ファンだった右腕は「憧れていた甲子園で、次はホームグラウンドとしてできるのは光栄。そういう自分の姿を高校生がまた目指してくれたらいいなと思います」と力を込めた。
話を聞いてみたい選手に西勇を挙げ「いろいろ教わりたいなと思います。(西勇は)コントロールが良いので、自分も目標にやっていきたいですし、投球術を教えて頂きたいです」と答え、さっそく弟子入り宣言。最速 149キロ右腕は、現在チームトップの「10勝」をマークする西勇から、プロの生き方を学ぶ。
指名直前には「大学でレベルアップできた。チームを勝たせることが目標です」と話していた。西勇、高橋に続いて先発ローテを守り、虎を押し上げていく。
阪神が「ドラフト8位」で「独立リーグ四国IL」の最速 153キロ右腕・高知の石井大智投手を指名した。秋田高専を卒業しており、高専出身では09年「ドラフト2位」で巨人に入団した近大高専の鬼屋敷正人捕手以来だが、 3年終了時でプロ入りしたため卒業した選手では初となる。 9月に自己最速を 2キロ更新するなど、独立リーグ 3年目の今季に大きく成長し、プロ10球団から注目される存在となっていた。
父子家庭で育った。父智之さん(51)は「独立リーグ」に進む時も「やりたいなら行ってこい」と背中を押してくれた。たくさんの愛情を注いでくれた父と祖母のクニ子さん(75)に「ずっと迷惑をかけてきたので、いろんな面で恩返しをしたい」と話した。高知には15年に阪神藤川も在籍。「藤川球児さんはものすごく走っていたと聞いて、僕もチームで一番走ってきました」と、偉大な先輩の背中を追い、同じタイガースのユニホームを着ることとなった。
2020年ドラフト指名選手
■ドラフト選択方法
1位の指名方式は入札抽選制で、セ・パ12球団が獲得希望選手を同時に指名する。単独指名の場合は指名が確定し、重複した場合は抽選で決定。抽選に外れた球団は再度入札し、全球団の指名が確定するまで抽選を繰り返す。
2位以降はドラフト会議前日(25日)時点で最下位の球団から順に指名するウエーバー方式。指名を始める順番をセ、パ両リーグで1年おきとする方式で2020年はパ・リーグに優先権があり、オリックス→ヤクルト→日本ハム→広島…の順で指名。
3位は指名順が2位と逆になり(巨人→ソフトバンク→中日→ロッテ…)、その後は交互に折り返して指名する。
全球団が選択終了となるか、指名された選手が合計 120人に達した時点で終了(日本のプロ野球を経ずに外国のプロ球団でプレーした日本選手、国内の独立リーグ所属選手は含まれない)。各球団は原則として10人まで指名できるが、全球団が選択し終えて全体で 120人に達していない場合は、希望球団による育成選手選択会議が行われる。
※10月26日の予告先発は、阪神・青柳晃洋投手(26)ー中日・福谷浩司投手(29)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
多くの方と話をする中で、"楽しむからこそ実力が発揮できる"そして"笑うということには大きなパワーがある"ということを教えてもらいました。
これからの1年はグラウンドで苦しい時こそ笑って、楽しいときはもっと楽しく、でもしっかり勝つようなチームを作っていきます。
そして、僕たちが勝つことでファンの皆さんにも思いっきり笑ってもらい、思いっきり喜んでもらえるようなシーズンにすべく、「It's 勝笑 Time!オレがヤル」というスローガンにしました。
2020年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2020年 公式戦日程と 結果 (10月)
2020年 公式戦日程と 結果 (11月)
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