●東京都は17日、過去最多を大幅に上回って 800人を超える「新型コロナウイルス新規陽性者数」を確認した。前日16日の 678人に続く、 2日連続の最多更新。この日、都庁で開かれた専門家を交えた「新型コロナウイルス感染症モニタリング会議」でも、医療提供体制に関する 4段階の警戒度を、初めて「最高レベル」(赤色)の「体制は逼迫(ひっぱく(していると思われる」に 1段階引き上げることを決定した。出席した東京都医師会の猪口正孝副会長は説明した。「新規陽性者数」の増加比は現在約 121%。このまま 2週間継続すると「新規陽性者数」が約 1.4倍( 1日当たり約 751人)。約 1%が重症化している現状と同様であれば、重症者数は約 104人まで増加する可能性もある。年末には「医療提供体制の深刻な機能不全」や、「保健所業務への大きな支障の発生」が危惧される。現在の療養者数は5070人。内訳は、入院患者1960人、宿泊療養者 938人、自宅療養者1255人、入院や療養等調整中が 917人となっている。
●東京都は17日、「東京iCDC専門家ボード感染制御チーム」により「新型コロナウイルス感染症 都民向け感染予防ハンドブック」を作成したことを発表した。感染症対策「5つの約束」に加え、家庭、職場・外出先、お店などの項目に分けた対策ポイントなどを明記。Q&A方式では、家族への看病、手洗い、食事、衣類・寝具、ゴミ捨て、トイレ、部屋の清掃などの注意点に関して具体的に記されている。「東京都福祉保健局ホームページ」などウェブ上で公開されている。
●16日午後 1時40分ごろ、新潟県湯沢町の「かぐらスキー場」で、東京都江戸川区の会社員三堀真由子さん(33)が雪に埋まった状態で見つかったとスキー場関係者から 119番があった。三堀さんは搬送先の病院で死亡が確認された。
●今季最強の寒気が上空に流れ込んだ影響で、日本海側を中心に大雪となり、新潟、群馬県境の関越自動車道では16日夜から「交通障害」が起こり、17日午前の時点で約1000台の車が立ち往生した。東日本高速道路によると、下り線で16.5キロ、上り線で15キロにわたり車が動けなくなっている。長野県境付近の上信越自動車道でも約 200台が一時立ち往生した。車中に閉じ込められたドライバーには、高速道路の職員が水やパンなどの食料、簡易トイレを配布した。国土交通省北陸地方整備局によると、関越道の交通障害の影響で、湯沢IC付近の「国道17号」でも渋滞が発生している。気象庁によると、17日午前 8時時点の新潟県内の積雪量は、魚沼市で88センチ、湯沢町で 181センチ、妙高市で95センチ。冬型の気圧は17日午後にいったん緩むが、18日夜から19日にかけて再び強まる見込み。
●新内閣発足から 3カ月となった16日、菅義偉首相(72)は逆風の中で節目の日を迎えた。連日のように飲食を伴う夜会食に出席しているが、特に14日の「Go To トラベル」の「全国一時停止表明」直後に出席した「ステーキ会食」への批判が拡大。首相は16日、報道陣の質問に反省の弁を口にしたが、質疑の後、再び、夜会食をはしごした。飲食時の感染リスクを認めながらも、自分は会食をやめない。与党からも「言ってることとやっていることが逆」と、批判が強まるばかりだ。菅首相は普段から会食を重視している。特に、永田町の「ザ・キャピトルホテル東急」と、虎ノ門の「The Okura Tokyo」という 2つの高級ホテルを日によって使い分けながら、ほぼ毎日、秘書官や民間人と朝食をとりながら懇談や情報交換をする「朝会食」が恒例だ。一方で首相動静を見ると、12月に入って「夜会食」が激増している。批判された14日だけでなく、15日も連チャンでステーキ。今月に入っての会食メニューは、焼き鳥、焼き肉、中華、和食、イタリアンと多彩だ。 1日に 2店の店を訪れる「はしご会食」は、14日のステーキ会食について反省を口にした16日を含めて、今月 5回に及ぶ。ちなみに、首相が14日に訪れたステーキ店は高級店で知られ、安倍晋三前首相も在任中によく利用した。欧米メディアは16日、菅義偉首相が政府の「新型コロナウイルス対策」に反して大人数で会食し「反省」を迫られたことを報じた。「新型コロナ対応」への不満から支持率を落としていると指摘した。
記事をまとめてみました。
東京都は17日、過去最多を大幅に上回って 800人を超える「新型コロナウイルス新規陽性者数」を確認した。前日16日の 678人に続く、 2日連続の最多更新。この日、都庁で開かれた専門家を交えた「新型コロナウイルス感染症モニタリング会議」でも、医療提供体制に関する 4段階の警戒度を、初めて「最高レベル」(赤色)の「体制は逼迫(ひっぱく(していると思われる」に 1段階引き上げることを決定した。出席した東京都医師会の猪口正孝副会長は「入院患者の引き続く増加傾向にともない、『コロナ感染症患者』のための医療と、通常医療との両立が困難な状況となった。新規陽性者数の増加を抑制するための対策を強化し、重症者患者数の増加を防ぐことが最も重要」と説明した。
都では重症患者用の病床 250床を含む3000床の病床を用意している。さらに約4000床までの準備を要請中。前日16日時点の入院患者数は1960人だが、一時は2000人を超える非常に高い水準にまで増加している。「新規陽性者数」の増加比は現在約 121%。このまま 2週間継続すると「新規陽性者数」が約 1.4倍( 1日当たり約 751人)。約 1%が重症化している現状と同様であれば、重症者数は約 104人まで増加する可能性もある。年末には「医療提供体制の深刻な機能不全」や、「保健所業務への大きな支障の発生」が危惧される。各医療機関は通常医療の病床を「コロナ患者用」に転用している場合がほとんど。同副会長は「医療的立場で言えば、とにかく新規陽性者数を減らすしかない」と警鐘を鳴らした。現在の療養者数は5070人。内訳は、入院患者1960人、宿泊療養者 938人、自宅療養者1255人、入院や療養等調整中が 917人となっている。
1日当たりの新規陽性者数は、過去 7日間の平均でも 513人となり過去最大値。 1週間で3300人を超えた。このままの増加比が 4週間継続すると 1日当たり約1100人が発生する予測となる。
東京都は17日、「東京iCDC専門家ボード感染制御チーム」により「新型コロナウイルス感染症 都民向け感染予防ハンドブック」を作成したことを発表した。
感染症対策「5つの約束」に加え、家庭、職場・外出先、お店などの項目に分けた対策ポイントなどを明記。Q&A方式では、家族への看病、手洗い、食事、衣類・寝具、ゴミ捨て、トイレ、部屋の清掃などの注意点に関して具体的に記されている。「東京都福祉保健局ホームページ」などウェブ上で公開されている。
この日、東京都は過去最多を大幅に更新する「新規陽性者」 800人以上を確認した。「コロナ感染症モニタリング会議」に出席した「東京iCDC専門家ボード」の賀来満夫座長からは「都民の皆様方へのお願い」と題した年末年始に向けてのメッセージも発表された。「いつもと違う年末・年始」をテーマに(1)思いやりの休日(2)自分そしてみんなを守る(3)家で過ごそう(4)会食は控えめに(5)初詣(6)帰省・帰郷(7)5つの約束の計 7項目で助言がなされた。
16日午後 1時40分ごろ、新潟県湯沢町の「かぐらスキー場」で、東京都江戸川区の会社員三堀真由子さんが雪に埋まった状態で見つかったとスキー場関係者から 119番があった。三堀さんは搬送先の病院で死亡が確認された。
南魚沼署によると、三堀さんは友人と 3人でスキー場を訪れ、スノーボードをしていた。死因は窒息死という。
今季最強の寒気が上空に流れ込んだ影響で、日本海側を中心に大雪となり、新潟、群馬県境の関越自動車道では16日夜から「交通障害」が起こり、17日午前の時点で約1000台の車が立ち往生した。東日本高速道路によると、下り線で16.5キロ、上り線で15キロにわたり車が動けなくなっている。長野県境付近の上信越自動車道でも約 200台が一時立ち往生した。車中に閉じ込められたドライバーには、高速道路の職員が水やパンなどの食料、簡易トイレを配布した。
政府は17日、首相官邸の「危機管理センター」に「官邸対策室」を設置。警察庁も「災害警備本部」を設けた。同庁は、部隊の派遣地域の判断に活用するため、ホームページの「災害情報投稿サイト」に、被害状況の写真や動画を投稿するよう呼び掛けた。
関越自動車道で立ち往生する車の列=17日朝、新潟県南魚沼市 (東日本高速道路のライブカメラから)
気象庁によると、17日午前 8時時点の新潟県内の積雪量は、魚沼市で88センチ、湯沢町で 181センチ、妙高市で95センチ。冬型の気圧は17日午後にいったん緩むが、18日夜から19日にかけて再び強まる見込み。
新潟県警高速隊や東日本高速によると、関越道では16日午後 9時ごろ、同県南魚沼市の塩沢石打インターチェンジ(IC)付近を走行していた大型トレーラーが大雪で動けなくなった影響で交通障害が起きた。
月夜野IC(群馬)から湯沢IC(新潟)の下り線、塩沢石打(同)から六日町IC(同)の上り線で、多数の車両が動けなくなった。湯沢IC付近では 500台、塩沢石打サービスエリア付近では約 450台が立ち往生している。
上信越道でも16日夜、中郷IC-妙高高原IC付近で大型車両が道をふさぎ、最大約 300台が渋滞。17日朝の時点でも約 200台が立ち往生した。東日本高速によると、立ち往生は17日午前10時ごろ解消した。 国土交通省北陸地方整備局によると、関越道の交通障害の影響で、湯沢IC付近の「国道17号」でも渋滞が発生している。
大雪の影響で渋滞する新潟県の関越自動車道上り線・大和スマートIC~六日町IC間=17日午前10時32分 (新潟日報社提供)
新潟県内で16日夜から17日朝にかけて発生した大雪による立ち往生。関越自動車道で動けなくなった運転手は「いつ動きだすか分からないため寝ることができず、つらかった」と悲鳴を上げた。
新潟県新発田市のトラック運転手の40代男性は、新潟県から群馬県まで荷物を配達中の16日午後 7時ごろ、関越道の上り線・塩沢石打インターチェンジ(IC)手前で立ち往生に巻き込まれ、半日以上が経過した。
風もあり、雪も強く降っていたという夜を過ごし、明るくなって車列が想像以上に長いことに「がくぜんとした」。食べ物や飲み物はまだあるが、トイレに困っているといい「情報が全くない。今現在どのような状況で何時ごろ脱出できるのか知りたい」と訴えた。
新潟県の関越自動車道塩沢石打IC付近で、大雪の影響で立ち往生した車=17日午前 9時50分ごろ (脇屋義信さん提供)
「12月でこれだけの積雪は初めて。一般道も除雪が追い付かず、路面がでこぼこ。車が真っすぐに走れず、あちこちで渋滞が起きている」と話すのは、塩沢石打IC近くで旅館を経営する外谷秀文さん(61)。今週末にはスキー場がオープンし、本来は書き入れ時だが「『新型コロナウイルス』で予約は 3割ほど。大雪でダブルパンチだ」と頭を抱えた。
塩沢石打サービスエリアの売店従業員は電話取材に「複数のトラックが駐車場に夜通し止まっている。東日本高速道路から要請があれば、食料を配る予定だ」と話した。
新内閣発足から 3カ月となった16日、菅義偉首相は逆風の中で節目の日を迎えた。連日のように飲食を伴う夜会食に出席しているが、特に14日の「Go To トラベル」の「全国一時停止表明」直後に出席した「ステーキ会食」への批判が拡大。首相は16日、報道陣の質問に反省の弁を口にしたが、質疑の後、再び、夜会食をはしごした。飲食時の感染リスクを認めながらも、自分は会食をやめない。与党からも「言ってることとやっていることが逆」と、批判が強まるばかりだ。
◇ ◇ ◇
菅首相は普段から会食を重視している。特に、永田町の「ザ・キャピトルホテル東急」と、虎ノ門の「The Okura Tokyo」という 2つの高級ホテルを日によって使い分けながら、ほぼ毎日、秘書官や民間人と朝食をとりながら懇談や情報交換をする「朝会食」が恒例だ。
一方で首相動静を見ると、12月に入って「夜会食」が激増している。批判された14日だけでなく、15日も連チャンでステーキ。今月に入っての会食メニューは、焼き鳥、焼き肉、中華、和食、イタリアンと多彩だ。 1日に 2店の店を訪れる「はしご会食」は、14日のステーキ会食について反省を口にした16日を含めて、今月 5回に及ぶ。
ちなみに、首相が14日に訪れたステーキ店は高級店で知られ、安倍晋三前首相も在任中によく利用した。
菅義偉首相=首相官邸 (2020年 9月14日撮影)
欧米メディアは16日、菅義偉首相が政府の「新型コロナウイルス対策」に反して大人数で会食し「反省」を迫られたことを報じた。ワシントン・ポスト紙(電子版)は「ウイルス対策無視したステーキディナーで苦境に」との見出しで「 4人より多い人数で会食しないよう求める指針に従わなかった菅氏に、多くの人がいらだっている」と伝えた。
ロイター通信は、日本が「記録的な感染者増加」に対応しているさなか「パーティーを開かないよう国民に要請した後、忘年会に参加して批判を受けた」と説明した。
ブルームバーグ通信は米西部カリフォルニア州のニューサム知事が11月、大人数の会合を規制する州の指針を破って高級店で開かれた誕生日会に参加した後、謝罪に追い込まれたことを引き合いに「自身が率いる政府の指針に従わずに批判される政治家が何人かいる」と強調。「新型コロナ対応」への不満から支持率を落としていると指摘した。