●アイルランドの医療当局は25日、英国で拡大している「新型コロナウイルス変異種」の感染事例がアイルランド国内でも見つかったと明らかにした。アイルランドと陸続きの英領北アイルランドでも、既に変異種の感染者が見つかっている。
●英国のエリザベス女王(94)は25日、クリスマス恒例のメッセージ動画を公表し、「新型コロナウイルス」に最前線で立ち向かう医療従事者や科学者らをたたえるとともに、流行下で人々が他者に示した親切心を称賛し、国民らを勇気づけた。英国では「新型コロナ変異種」の拡大を受け、首都などでロックダウン(都市封鎖)が再導入され、同居していない家族や友人と集まることも禁止された。女王は 3月にロンドン郊外へ退避。英メディアによると、感染防止のため10月までの 7カ月間、テレビ会議を積極活用するなど、主に宮殿敷地内で公務を続けた。メッセージ動画は今月半ばに収録。英国のほか英連邦加盟国の国民に向けて送られている。
●厚生労働省は25日、英国で広がっている「新型コロナウイルスの変異種」の感染者が国内で初めて確認されたと発表した。英国から到着した10歳未満から60代の男女 5人で、うち 4人は無症状という。いずれも空港検疫で確認された後、ホテルに滞在しており、「濃厚接触者」はいないとしている。厚労省によると、感染が確認された 5人は、男性 4人と女性 1人で、 2人は羽田、 3人は関西空港に到着した。政府は、変異種対策として英国に続いて南アフリカに滞在歴がある外国人の入国を拒否することを決めた。英政府などによると、この変異種は 9月に出始め、10月に確認された。欧州や中東、アジア各国で英国からの入国を制限する動きが出ているが、デンマークやオランダ、オーストラリアでも見つかっている。日本国内で初めて感染者が確認された英国の「新型コロナウイルス変異種」は従来型より感染しやすく、子どもへの感染力が大人と同様にあり、若年層のリスクが比較的高いのが特徴とされる。欧州を越え、イスラエルやオーストラリアのほか、香港やシンガポールといったアジア諸国・地域でも確認されており、既に世界的に拡散している懸念がある。英国では今月23日、この変異種よりさらに感染力が強い南アフリカ由来の別の変異種が見つかったことも明らかになったほか、ナイジェリアでもさらに別の変異種が確認されており、変異が繰り返されることによって、開発が進んでいる各種ワクチンが効かなくなる恐れも指摘されている。
●「新型コロナウイルス禍」に見舞われた2020年も年の瀬を迎え、例年であれば帰省などで交通機関が混雑するシーズンとなった。「感染拡大」が直撃して政府が「静かな年末年始」を訴える中、空の便で下りの予約率が最も高い26日でも、帰省客らは例年より控えめ。観光支援事業「Go To トラベル」の全国での一時停止が決まったこともあり、予約状況は低調だ。羽田空港では、マスクの着用を呼び掛けるアナウンスが流れる中、保安検査場に列ができた。夫や、 5歳と 2歳の子どもと沖縄県名護市に向かう茨城県つくば市の鎌田たかこさん(45)は実家や親族の了解を得て帰省を決めた。関西空港では国際線の出発口は閑散とする一方、国内線のロビーはスーツケースにマスク姿の利用者が行き交った。北海道滝川市に帰省する堺市の会社員中居翼さん(22)は「今年から大阪で働き始め、慣れない土地で 1人で過ごすのは不安だった」と話した。JR各社の25日~ 1月 5日の新幹線、在来線の指定席予約状況は 9日時点で前年同期比61%減。その後、22日時点で東北新幹線では予約席数が約 1万席、北陸新幹線では約 2万席減るなどキャンセルが相次いだ。14日発表の「Go To トラベル停止」の影響とみられる。
●「新型コロナウイルス感染拡大」の影響で、正月恒例の初詣は密を避けるため多くの神社・仏閣が「分散参拝」を呼び掛けるなど、新様式へと変貌している。「学問の神様」として知られる菅原道真を祭る「東京・湯島天満宮」では、境内に「幸先詣」ののぼりが立つ。年内に前倒しし参拝客の分散を図る試みだ。孫の「大学合格」を祈願しに訪れていた女性(70代)は「神様は見てくれていますよ」と笑顔で話す。千葉の進学塾に勤める男性(60代)は受験生に贈る「合格祈願鉛筆」を 500本購入した。例年、 300万人以上の参拝客が訪れる「東京・明治神宮」は、大みそかは午後 4時に閉門し、元旦にかけての終夜開門を中止する。「東京・浅草寺」は、三が日は浅草署と連携して、参道に入場規制区域を設ける。21年の初詣は、一段と良い年を願う気持ちが募るが、感染対策を徹底することが鍵となる。
●中堅航空会社のスカイマークが、本社や空港の支店に勤める事務職社員を対象に「週休3日」を認める制度を来春にも導入する方針を固めたことが26日、分かった。「新型コロナウイルス」の流行で航空需要が大きく落ち込む中、働き方を柔軟にすることで雇用を維持する。客室乗務員で勤務日数を減らす例はあるが、事務職に導入されるのは国内航空会社で初めて。航空業界では日本航空が、介護をしながら働く客室乗務員が希望すれば勤務時間と給与を従来の 8~ 9割に抑えられる制度を新設する。全日本空輸も客室乗務員に従来の 5~ 8割の勤務日数で働けるようにする仕組みを導入する方向で、新たな働き方に対応する動きが進んでいる。
●ソフトバンクは25日、東浜巨投手(30=亜細亜大學OB)が「新型コロナウイルス陽性」と判定されたことを発表した。東浜は筑後の 2軍施設でリハビリを行っていた。球団施設については、一定時間ごとに消毒を実施しており、再度の消毒を完了している。同施設の利用者で東浜以外に「陽性判定」となった選手、スタッフはいない。
記事をまとめてみました。
アイルランドの医療当局は25日、英国で拡大している「新型コロナウイルス変異種」の感染事例がアイルランド国内でも見つかったと明らかにした。英メディアが伝えた。人数や英国への渡航歴の有無は明らかにしていない。
アイルランドと陸続きの英領北アイルランドでも、既に変異種の感染者が見つかっている。
英国のエリザベス女王は25日、クリスマス恒例のメッセージ動画を公表し、「新型コロナウイルス」に最前線で立ち向かう医療従事者や科学者らをたたえるとともに、流行下で人々が他者に示した親切心を称賛した。「人と距離を取ることを余儀なくさせた 1年が(逆に)人々を結束させた」と強調し「暗い夜にも、新しい夜明けが訪れる希望」があると、国民らを勇気づけた。
英国では「新型コロナ変異種」の拡大を受け、首都などでロックダウン(都市封鎖)が再導入され、同居していない家族や友人と集まることも禁止された。女王は、喪に服していたり、クリスマスに家族と直接会えず悲しんだりしていても「あなたは一人じゃない」とも語り、人々に寄り添った。
女王自身も今年は家族と集まらず、夫と宮殿で静かに過ごしている。BBC放送は、人々の悲しみに触れた女王の発言が、この日のメッセージの中で「最も感動的だった」と説明した。
女王は 3月にロンドン郊外へ退避。英メディアによると、感染防止のため10月までの 7カ月間、テレビ会議を積極活用するなど、主に宮殿敷地内で公務を続けた。
メッセージ動画は今月半ばに収録。英国のほか英連邦加盟国の国民に向けて送られている。
「コロナ変異種」が確認された英国のクリスマスの様子 (AP)
厚生労働省は25日、英国で広がっている「新型コロナウイルスの変異種」の感染者が国内で初めて確認されたと発表した。英国から到着した10歳未満から60代の男女 5人で、うち 4人は無症状という。
いずれも空港検疫で確認された後、ホテルに滞在しており、「濃厚接触者」はいないとしている。
変異種はこれまで世界で流行してきたウイルスより感染力が最大70%強いとの分析がある。発表に先立ち、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の尾身茂会長は首相官邸での記者会見で「日本で流行すると、極めて危機的な状況が起こる。今でも医療は機能不全に近い段階だ」と危機感を表明していた。菅義偉首相は田村憲久厚生労働相に「水際対策もしっかり対応してほしい」と指示した。
厚労省によると、感染が確認された 5人は、男性 4人と女性 1人で、 2人は羽田、 3人は関西空港に到着した。政府は、変異種対策として英国に続いて南アフリカに滞在歴がある外国人の入国を拒否することを決めた。
英政府などによると、この変異種は 9月に出始め、10月に確認された。欧州や中東、アジア各国で英国からの入国を制限する動きが出ているが、デンマークやオランダ、オーストラリアでも見つかっている。
新型コロナウイルスの変異種の感染者が国内で初めて確認され、記者会見する田村憲久厚生労働相=首相官邸
日本国内で初めて感染者が確認された英国の「新型コロナウイルス変異種」は従来型より感染しやすく、子どもへの感染力が大人と同様にあり、若年層のリスクが比較的高いのが特徴とされる。欧州を越え、イスラエルやオーストラリアのほか、香港やシンガポールといったアジア諸国・地域でも確認されており、既に世界的に拡散している懸念がある。
英ロンドン大の分析によると、 9月20日に英南東部ケント州で最初の例が報告された変異種「B・1・1・7」は従来型より感染力が推定で56%も強い。ジョンソン英首相は当初、約70%強いと発表していた。
欧州ではデンマークでの感染拡大が顕著で、ベルギーやドイツでも確認されている。イスラエルでは英国への渡航歴がない人からも見つかり、国内で広がっている可能性が浮上。シンガポールや香港では留学先の英国から帰省後に感染が確認された。
英国では今月23日、この変異種よりさらに感染力が強い南アフリカ由来の別の変異種が見つかったことも明らかになったほか、ナイジェリアでもさらに別の変異種が確認されており、変異が繰り返されることによって、開発が進んでいる各種ワクチンが効かなくなる恐れも指摘されている。
「新型コロナウイルス禍」に見舞われた2020年も年の瀬を迎え、例年であれば帰省などで交通機関が混雑するシーズンとなった。「感染拡大」が直撃して政府が「静かな年末年始」を訴える中、空の便で下りの予約率が最も高い26日でも、帰省客らは例年より控えめ。観光支援事業「Go To トラベル」の全国での一時停止が決まったこともあり、予約状況は低調だ。
羽田空港では、マスクの着用を呼び掛けるアナウンスが流れる中、保安検査場に列ができた。出発ロビーにある土産店の女性店員は「感染拡大以降、こんなに多い人出は見ていないが、例年の年末に比べれば格段に少ない」と話した。
閑散とするJR新大阪駅の新幹線ホーム=大阪府
夫や、 5歳と 2歳の子どもと沖縄県名護市に向かう茨城県つくば市の鎌田たかこさんは実家や親族の了解を得て帰省を決めた。「今年は実家で静かに過ごす。夏休みは帰れなかったので子どもも楽しみにしている」と笑顔だった。
関西空港では国際線の出発口は閑散とする一方、国内線のロビーはスーツケースにマスク姿の利用者が行き交った。北海道滝川市に帰省する堺市の会社員中居翼さんは「今年から大阪で働き始め、慣れない土地で 1人で過ごすのは不安だった。なるべく外出を控えるステイホームの正月になりそう」と話した。
利用客らが行き交う羽田空港の出発ロビー=東京都
鉄道や空の便の予約状況は今夏のお盆より回復傾向にあるが、前年同期と比べ大きく減少した。航空各社が18日に発表した25日~ 1月 3日の国内線の予約状況は前年比45%減。上りの予約率は 1月 3日が最も高かった。
JR各社の25日~ 1月 5日の新幹線、在来線の指定席予約状況は 9日時点で前年同期比61%減。その後、22日時点で東北新幹線では予約席数が約 1万席、北陸新幹線では約 2万席減るなどキャンセルが相次いだ。14日発表の「Go To トラベル停止」の影響とみられる。
「新型コロナウイルス感染拡大」の影響で、正月恒例の初詣は密を避けるため多くの神社・仏閣が「分散参拝」を呼び掛けるなど、新様式へと変貌している。
「学問の神様」として知られる菅原道真を祭る「東京・湯島天満宮」では、境内に「幸先詣」ののぼりが立つ。年内に前倒しし参拝客の分散を図る試みだ。神職は「お札やお守りを年明け前に受け取って、新たな気持ちで新年を迎えて欲しい」と語った。12月の参拝客の数は例年と比べて約 1割~ 2割増加したという。
「分散参拝」を呼びかけ境内に「幸先詣」ののぼりが立つ湯島天満宮
孫の「大学合格」を祈願しに訪れていた女性は「毎年元日に来ていたが今年は行かない。(年内に訪れても)神様は見てくれていますよ」と笑顔で話す。千葉の進学塾に勤める男性は受験生に贈る「合格祈願鉛筆」を 500本購入した。男性は「受験の前に前もって買いに来ました。今年の受験生は特に苦労したと思う。頑張ってもらいたい}と声援を送る。
「分散参拝」を呼びかけ境内に「幸先詣」ののぼりが立つ湯島天満宮
例年、 300万人以上の参拝客が訪れる「東京・明治神宮」は、大みそかは午後 4時に閉門し、元旦にかけての終夜開門を中止する。お守りやお札の授与所は本殿から離れた場所に特設し、飲食を伴う店舗の出店も取りやめた。「東京・浅草寺」は、三が日は浅草署と連携して、参道に入場規制区域を設ける。例年以上の待ち時間が予想されるため、分散参拝を呼び掛けるほか、お札のオンライン申し込みも受け付けている。
21年の初詣は、一段と良い年を願う気持ちが募るが、感染対策を徹底することが鍵となる。
中堅航空会社のスカイマークが、本社や空港の支店に勤める事務職社員を対象に「週休3日」を認める制度を来春にも導入する方針を固めたことが26日、分かった。「新型コロナウイルス」の流行で航空需要が大きく落ち込む中、働き方を柔軟にすることで雇用を維持する。客室乗務員で勤務日数を減らす例はあるが、事務職に導入されるのは国内航空会社で初めて。
「週休3日」は育児や介護といった理由の制限を設けない方向だが、業務に支障が出ないよう規模を調整する。給与の取り扱いなど詳細は今後詰め、来年 4月から部分的にも始めたい考え。
既に認めている兼業をしやすくなる効果も見込まれ、多様な経験を通じて社員の知見が広がれば、生産性の向上にもつながるとみている。勤務時間が固定されないフレックスタイムも検討する。
航空業界では日本航空が、介護をしながら働く客室乗務員が希望すれば勤務時間と給与を従来の 8~ 9割に抑えられる制度を新設する。全日本空輸も客室乗務員に従来の 5~ 8割の勤務日数で働けるようにする仕組みを導入する方向で、新たな働き方に対応する動きが進んでいる。
「週休3日制」を巡っては、みずほフィナンシャルグループが「週休3日」や「4日」を認める制度を導入。東芝も一部の工場で試験的に実施している。
ソフトバンクは25日、東浜巨投手が「新型コロナウイルス陽性」と判定されたことを発表した。
東浜は21日に受けた簡易の「PCR検査」で、24日に「陽性判定」。その後、この日の朝に福岡市内の病院で「抗原検査、PCR検査」を受検し、「陽性確定診断」を受けた。現在時点で発熱症状はなく、保健所の指示により「自宅療養」となる。
東浜巨投手=福岡PayPayドーム (2020年10月17日撮影)
東浜は筑後の 2軍施設でリハビリを行っていた。球団施設については、一定時間ごとに消毒を実施しており、再度の消毒を完了している。同施設の利用者で東浜以外に「陽性判定」となった選手、スタッフはいない。業務上接触のあった、スタッフ 3人について、当面自宅待機とし、「濃厚接触者」に該当するか所轄保健所の判断を仰ぐ。